つれづれなるままに

今、もっとも関心のある出来事を備忘録としてつづります。2005年から。

時を語る教師(p.72)

2008-08-25 | 
以下は私のために書き残します。

「校内研修と同僚性を問い直すー今教師に求められる力量をめぐってー」、
pp.38-76、信濃教育、1461、2008年8月

p40
こういった政策は、個別の教師を対象にした政策なのです。

p53
そうやってその具体的な子どもの姿について、あるいは教材についてあーだこーだと相談したり語り合っている職員室の何気ない風景「それこそ大事な校内研修だよね」というように位置づけてくれる管理職がいればいいな-と思うのです。

p72
信州の教師には「時を語る教師」が多い。初めて、何々ちゃんがこないだなになにしたんだと、それはこんないきさつがあって、こうなったんだというように「時」を語る,そういう教師にたくさんで会ってきました。「なんとか力」を付けるためにこうしたらいいっていう「力を語る」のではなくて、固有名の子どもがこういういきさつでこう変わってきたという「時を語ること」。そこに教育の問があるわけです。どんな条件でそうなったのか、なにがあったからそれば生まれたのか。そういう信州の「時を語る文化」にエールを贈りたいと思います。


村上春樹

2008-08-02 | 
『ねじまき鳥クロニクルの第1部、第2部、第3部』
を、読み終えた。総ページ数は、1200ページを超える。

『世界の終わり…』も長かったけれど、
ヤヤヤ・・・と思うくらい、分厚い本であった。

村上春樹に凝ったのは、羊3部作にはまって
次々と村上春樹の本を読みあさったあの頃。
そして、ここ10年ほど、完全に遠ざかっていた。

しかし、家族で出かけた図書館で、見つけてしまったこの本を。
第3部は、1995年8月25日金曜日が初版。
曜日が書いてあるのもおもしろいが、
Win95が出た年だったとは。
そうだ、この年くらいから遠ざかっていたのだ。

さて、この3部作。クロニクル(chronicle 年代記)というだけあり、
時代だけでも戦争と現代を行き来し、記録される。
さらに、精神の分離が行われ、その記録でもある。

図書館で見つけ、
ページに目を落とした時から、
村上ワールドに突入。
深い井戸の中で、1日に1回だけ日差しが差し込む描写(第1部)では、
完全に自分自身の体も深い井戸の中に入り込み、その光を感じ、暖かさを感じた。

主人公の僕(村上春樹はいつもそうだ)には名前がある。
岡田亨。
そしてその奥さんの名前は、クミコ。

この夏の大収穫のひとつだ。
さて、テープ起こしテープ起こし。

文献コピー

2007-09-22 | 
ある本を読んでいると英文の論文でどうしても欲しくなった。
まずは、J大の図書館で検索するがない。
他大学を含めて検索をすると
私の地域の近くでは、I大とN大とY大が引っかかる。
出かけていくよりコピーを送って欲しかったので、
比較的簡単な手続きであったY大の図書館にfaxを送る。
翌日には、コピー代金と送料の合計金額が提示される。
その日の内に現金書留で送る。
この手続きが面倒なくらいだ。
インターネット手続きができる振り込みにして欲しい。
領収書の宛名についての電話が二度留守電に入っていたが、
二日後には、きちんと包装され郵便で送られてくる。
合計4日で手元に届いた。

金額は、一枚辺り70円弱になるが、
自分で出かける交通費と文献探しの時間を鑑みると
とてもリーズナブルである。
便利な世の中だ。

山崎淳二著「教師のライフコース研究」

2007-02-25 | 
人間ドックの空き時間を利用して読み始め,やっと終わりました.

構成は,質問紙で回答を得たデータの分析と
それを受けて数名(22名)の教師のインタビューで構成されている.

静岡大卒のライフコースであるが,
データが1994年時点であるので,それから10年が経過し,当時50代退職間近な人が,もう退職後10年ほどたっているので,その方の現在の教育会に対する調査が知りたい.
それにもしても時代背景と教師の経過年数を論議しているので,
たとえば,1975年頃採用されて調査時20年目の方
現在,2007年で20年目の方では,何か違うように感じてしまう調査である.

しかし,現場教師にとってライフコースを知る手がかりにはなる.知らないより知った方がいいように思う内容だ.ただし,このまま厚い本を渡してもしかたがないけど.もう少しかみ砕いて,読者対象を現場教師にした本を出せば,もう少しは売れると思うけど.
また,基礎的なデータが豊富にあるので,引用が可能である.

晴耕雪読(本3冊の3)

2007-01-06 | 
更にもう1册

岸本幸次郎,久高喜行編:教師の力量形成,ぎょうせい,1986

pp.127-163  第3章 教授的力量の形成

pp.130-135 1力量の技術的側面
○力量の技術的側面 テクニカルスキル(目に見える実践的技術),コンセブチュアルスキル(人間の内面的な思考様式にかかわる観念的技術)
○想像力:オリジナルで社会的に有用な価値あるものを生み出す能力である.技法としてプレーンストーミング,....」


pp.154-156 二 教授学習活動における重要な力量項目
○教授的力量の5チュのカテゴリー毎に3項目ずつの計15能力項目を提示し,教授学習活動を展開する際に最も重要であると考えているものを三項目選択する質問形式で尋ねた結果を示したものが,図6である.
○授業分析や授業研究を進める能力は,新任者もベテランも等しく最初にこれらの重要性に気づき,しかも最後までこれらを教授学習活動に必要不可欠なものと判断している.

pp.294-304 第2節 校内研修の支援体制
○校内研修の定義:子どもの期待されるべき成長・発達を促進するために,学校として組織的・継続的に取り組み,教師一人ひとりの職能成長と,集団としての成長を伸長し,かつ,教師集団の協同体制を促し,さらには学校の経営,組織革新へ結びつく研修活動である