岩上神社
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/6f/eb00868757b7b0c950a30de41ba1edcd.jpg)
『伝えによれば、二条堀川付近にあった霊石が六角通(岩上通六角辺り)に遷(うつ)され、更に中和門院(ちゅうわもんいん)(後(ご)陽(よう)成(ぜい)天皇の女御の一人で後(ご)水尾(みずのお)天皇の母)の屋敷の池の畔に遷されると怪異な現象が起きたという。吼え出したり、すすり泣いたり、子供に化けたり、の類である。子供に化けたという伝説に因んで「禿童(かむろ)石(いし)」と呼ばれたこともあったという。
持て余した女官たちが遂にたまりかねて蓮乗院(れんじょういん)という真言宗の僧を召したところ、彼はその石を貰い受け、現在地に遷して祀ったと いう。その際に「有乳(うにゅう)山 岩上寺」と称した。以降、授乳、子育て の信仰を集め、地元では「岩上さん」と親しみを込めて呼ばれて いる。
寺は享保(きょうほう)十五年(一七三〇)の大火事「西陣焼け」で堂舎が焼かれ、天明八年(一七八八)の「天明の大火」では荒廃の極みに達した。
明治維新の際には廃寺となったが、大正年間に織物業の千切屋(ちきりや)が敷地内に祠(ほこら)を構え、以降「岩上神社(岩上(いわがみ)祠(し))」となって今に至る。数奇な運命を経た霊石だけは昔の姿そのままで現在に伝わる。 京都市』 (駒札より)
岩上神社は雨宝院や本隆寺と言った有名寺院のすぐ近くにある。周囲は細い路地で一方通行。神社そのものは極めて狭い敷地しかなく、祠も巨大な石が、と言うかいかにも重そうな岩が安置され、その裏側が駐車場になっている。正直なところ、これが神社?といった感じ。
由緒については京都市による駒札が立てられていて、やはりそれなりのものがあるんだろうと思う。
創建の時期などは不明だが、この岩そのものが数奇な運命を辿っているような感じだ。二条堀川付近にもともとあったとあるが、これも諸説あり、あるいはまたこの後もあちこちに移動しているという説もある。逆に言えばそれぞれの神社やお寺の社史などにその記述があって、それがどこまで本当なのかどうかは分からないが、いずれにしろ岩の存在自体は人々の間でかなり有名であったようだ。
駒札の説明書きには書かれていないが、当時は陽石として岩そのものが男性のシンボルを表していたとされ、特に女性の参拝が多かったと言われている。また当寺の岩神寺に有乳山という山号が与えられ、そのこともあって特に未婚の若い女性や妊婦が多く参拝したと言う。
今現在この場所にあるのは、寺が廃寺となった後、岩の周りに敷地を整備して神社にしたものだということだろう。
この岩に関する逸話は他にも色々あって、平安京の人々からは比較的好意的に見られていたようだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/5c/dee2be1ec2347a4569e67eb064531042.jpg)
徳寿院
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/3b/6e974dc2a85b606f760fe31758634692.jpg)
岩上神社から北へ約200mほどのところにある。
このお寺を目的に行ったわけではなく、岩上神社や本隆寺を撮影した後、大通りに出るために一方通行の細い路地を右へ左へと走っていて、たまたま徳寿院前に出て、綺麗な赤色が見えたので立ち寄って撮影していこうと思ったということ。
ちょうど駐車場もあって境内もそこそこ広く、再建された本堂もなかなか綺麗。先ほどの赤色は年中赤いもみじなのかと思う。非常によく整備されたお寺で、なかなか感じが良かった。特にお寺の人と会うこともなく、境内を一通り撮影させていただく。小さな石地蔵が集められて少し興味深いものがあった。
帰宅後、このお寺について調べようとしたが、まったく情報なし。浄土宗のお寺という以外は何も分からなかった。というわけで画像だけ見ていただければと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/dd/aed1dd7dc816701a2395f261b8304a5a.jpg)
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『伝えによれば、二条堀川付近にあった霊石が六角通(岩上通六角辺り)に遷(うつ)され、更に中和門院(ちゅうわもんいん)(後(ご)陽(よう)成(ぜい)天皇の女御の一人で後(ご)水尾(みずのお)天皇の母)の屋敷の池の畔に遷されると怪異な現象が起きたという。吼え出したり、すすり泣いたり、子供に化けたり、の類である。子供に化けたという伝説に因んで「禿童(かむろ)石(いし)」と呼ばれたこともあったという。
持て余した女官たちが遂にたまりかねて蓮乗院(れんじょういん)という真言宗の僧を召したところ、彼はその石を貰い受け、現在地に遷して祀ったと いう。その際に「有乳(うにゅう)山 岩上寺」と称した。以降、授乳、子育て の信仰を集め、地元では「岩上さん」と親しみを込めて呼ばれて いる。
寺は享保(きょうほう)十五年(一七三〇)の大火事「西陣焼け」で堂舎が焼かれ、天明八年(一七八八)の「天明の大火」では荒廃の極みに達した。
明治維新の際には廃寺となったが、大正年間に織物業の千切屋(ちきりや)が敷地内に祠(ほこら)を構え、以降「岩上神社(岩上(いわがみ)祠(し))」となって今に至る。数奇な運命を経た霊石だけは昔の姿そのままで現在に伝わる。 京都市』 (駒札より)
岩上神社は雨宝院や本隆寺と言った有名寺院のすぐ近くにある。周囲は細い路地で一方通行。神社そのものは極めて狭い敷地しかなく、祠も巨大な石が、と言うかいかにも重そうな岩が安置され、その裏側が駐車場になっている。正直なところ、これが神社?といった感じ。
由緒については京都市による駒札が立てられていて、やはりそれなりのものがあるんだろうと思う。
創建の時期などは不明だが、この岩そのものが数奇な運命を辿っているような感じだ。二条堀川付近にもともとあったとあるが、これも諸説あり、あるいはまたこの後もあちこちに移動しているという説もある。逆に言えばそれぞれの神社やお寺の社史などにその記述があって、それがどこまで本当なのかどうかは分からないが、いずれにしろ岩の存在自体は人々の間でかなり有名であったようだ。
駒札の説明書きには書かれていないが、当時は陽石として岩そのものが男性のシンボルを表していたとされ、特に女性の参拝が多かったと言われている。また当寺の岩神寺に有乳山という山号が与えられ、そのこともあって特に未婚の若い女性や妊婦が多く参拝したと言う。
今現在この場所にあるのは、寺が廃寺となった後、岩の周りに敷地を整備して神社にしたものだということだろう。
この岩に関する逸話は他にも色々あって、平安京の人々からは比較的好意的に見られていたようだ。
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徳寿院
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岩上神社から北へ約200mほどのところにある。
このお寺を目的に行ったわけではなく、岩上神社や本隆寺を撮影した後、大通りに出るために一方通行の細い路地を右へ左へと走っていて、たまたま徳寿院前に出て、綺麗な赤色が見えたので立ち寄って撮影していこうと思ったということ。
ちょうど駐車場もあって境内もそこそこ広く、再建された本堂もなかなか綺麗。先ほどの赤色は年中赤いもみじなのかと思う。非常によく整備されたお寺で、なかなか感じが良かった。特にお寺の人と会うこともなく、境内を一通り撮影させていただく。小さな石地蔵が集められて少し興味深いものがあった。
帰宅後、このお寺について調べようとしたが、まったく情報なし。浄土宗のお寺という以外は何も分からなかった。というわけで画像だけ見ていただければと思います。
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