切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

善徳寺  京都市下京区・・・「赤壁さん」

2021-10-27 21:07:12 | 撮影
善徳寺



 善徳寺は五条壬生川の交差点を北へ入ったところにある。周辺は住宅街であるとともに多くのお寺が集まっており、おそらく江戸時代あたりに今で言う区画整理のようなものが行われた結果なんだろうと思う。
 この寺の特徴は、何と言っても外から見て一目でわかるほどの真っ赤な色の壁だ。お寺そのものの創建やその後の経緯については全くわからないが、江戸時代に紅屋を営む主人がこのお寺に山門を寄進したと言う。その時に本来漆喰の白い壁を赤く塗った。赤紅を使ったこの壁には、当然かなりな高額のものが使われ、お寺としてもありがたく寄進を受けたことだろう。このような色をした壁を持つお寺というのはほとんど見られず評判となり。「赤壁さん」と呼ばれ親しまれることになった。このことから女性にとってみれば頬に赤紅を塗って美しく見せることから、美人を祈願する信仰を集めて女性の参拝が多かったということだ。
 境内や本堂等などはごく一般的なお寺に見える。本堂は比較的新しく再建されたようで古さを感じさせないものだった。

 

 西山浄土宗のお寺で本尊は阿弥陀如来像。この本尊は恵心僧都源信の作ではないかと伝えられている。あくまで伝承であるので確実な証拠はないらしいが、これが事実ということが確認されれば、平安時代中期のものとなり、また作者自身が歴史に残る高名な僧であって、何らかの指定文化財になっても当然のことのように思われる。恵心僧都の足跡は京都の各地に残されており、様々な影響を与えている。

  
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 末慶寺 京都市下京区・・・... | トップ | 西念寺 京都市山科区 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

撮影」カテゴリの最新記事