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玉川寺
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井手町の中央部を東西に流れるのが玉川。また町の南北を走るのが国道24号線であり並走するように JR奈良線が通じ、最寄りの駅は玉水駅。ここから東へ少し行ったところに玉川寺はある。
井手町は昭和28年(1953年)南山城大水害で、周辺の市町村とともに甚大な被害を被り、多数の被害者を出した。普段はわずかな水が流れる玉川も溢れ、川沿いにある玉川寺も流されてしまったと言う。この水害以降、玉川の防水対策や災害対策工事が行われ、同時に玉川寺も再建されることになる。その際玉川沿いには両岸に、桜の木が植えられ、5年10年と経つにつれて木は成長し、春には見事な桜並木が花を咲かせることになった。こうして今では春に桜祭りが盛大に開かれるようになっている。私は精華町の方に勤務している時に、毎日国道24号線からこの場所を眺めていた。退職してから一度だけ、この桜祭りに参加したことがある。以降、玉川が水害を起こしたことはないという。
再建された玉川寺は山門を始め、本堂や石地蔵、あるいは周りを囲む漆喰の塀など、何も新しさを感じる。境内は比較的狭く緑は豊かだ。真宗興正派に所属しているが、これは浄土真宗の一派であり、出発点はもちろん親鸞だ。浄土真宗と大きく変わるものではないが、現在の本山は西本願寺の南側にある興正寺となる。本尊は阿弥陀如来。
なお井手町は、奈良時代の橘諸兄のゆかりの地であり、彼が創建したと言われる井手寺があったとされ、発掘調査によってその跡と思われる遺構が見つかっている。ただ確定的なことは定まっておらず、様々な状況証拠から井出寺の跡だろうと言われている状態だ。玉川寺から玉川を挟んで北側にある。
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