金木病院

太宰治のふるさと津軽の金木町。危機に瀕した金木病院がみんなの協力でもちこたえました。

救急再開の現場記録!

医師アンケート作成中です

2007年02月14日 07時27分37秒 | 医師アンケート
アンケート作成にドクター各位のご協力をお願いいたします。

「田舎の医師」さんから、以下のようなアンケート項目をいただいております。全10項目が揃った段階で、青森県内の総合病院医局長宛に発送し協力をお願いする予定です。医師による医師のためのアンケート作りにご協力ください。

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医師不足について

1、あなたは、何科の医師ですか?
  
  1、内科 
  2、外科 
  3、小児科
  4、その他(   )

2、あなたは、このままこの病院に残りますか?

  1、残る
  2、待遇が改善したら残る
  3、医局に従う
  4、大学に帰りたい
  5、開業
  6、民間に就職

3、現在時間外勤務は、週に何時間程度か?

  1、週に50時間以上
  2、週に30時間以上
  3、週に10時間以上
  4、ほとんど無い

4、最近地方の医師不足が言われておりますが志ってらっしゃいますか?

  1、知っている。
  2、聞いたことがある。
  3、実際に感じる
  4、しらない

5、今後も地域医療を支えるため医師はどの程度
  努力すべきでしょうか

  1、全力でサポートする。
  2、やれる範囲で
  3、医局の人事に従う
  4、早く撤収したい。

6、患者さんから酷いこと言われたことがありますか

  1、ある(具体的に)
  2、ない

7、地方の医師不足の背景には、地域住民の問題もある。

  1、ある(具体的に)
  2、医師の問題
  3、病院の問題
  4、政治の問題


 当直中に書いてみました。
医師の方、変更や意見を求めます。

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佐野市民病院

2007年02月13日 06時48分42秒 | その他
佐野市民病院の経営問題:外来縮小、閉鎖も 31日から新規入院中止 /栃木
『毎日新聞』07.1.23
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/tochigi/archive/news/2007/01/23/20070123ddlk09100506000c.html

◇新たな退職者

医師の退職が続き経営難が深刻化している佐野市民病院(門脇淳院長、258床)で、06年度末までにさらに新たな退職者が見込まれ、代替の医師が確保できなければ、07年度から入院中止や外来診療の縮小、閉鎖の可能性が出てきた。同市は22日、同市議会に現状を報告するとともに、病院内に(1)31日からの新規入院の中止(2)他病院の受診など外来相談窓口の設置--などを告知する掲示を行い、患者らの理解を求めることにした。

同市によると、1月末の内科医2人の退職に加え、3月末で院長が定年退職を迎え、大学からの派遣期間が終わる内科系常勤医の後任の補充も決まっていないという。ほかにも処遇が不透明な派遣医がおり、4月からは医師不足の影響が入院だけでなく、外来にも及ぶことが予想される。

同病院の常勤医師は、97年には29人いたが、新研修制度に備えた大学側による、いわゆる「派遣医師の貸しはがし」などに伴い激減し、04年度には15人、昨年4月には11人に減った。今年度も昨年12月~今年1月に内科医計3人が退職し、2月からは8人となり、診療体制の維持が難しくなっている。

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昨年9月下旬、栃木県佐野市文化会館で谷中村廃村100年企画ドキュメンタリー映画「田中正造と野に叫ぶ人々 赤貧洗うがごとき」を観た。田中正造は足尾鉱毒問題に文字どおり生涯を捧げた。企業・国家を向こうに回し一歩も引かなかった。わたしは僭越ながら「たたかい」を彼に学ぶ。

田中正造のふるさとをはじめて訪れた感慨は深いものがあった。そこで田中正造大学の坂原事務局長さんとお会いし、いろいろお話できたこともまた大きな収穫だった。曼珠沙華が満開だった。

ここでもまた医師不足による医療崩壊が起こっているとはつゆ知らなかった。佐野の人たちは今どうしているだろう。田中正造がもしもいま生きていたらどうするだろう。そんな想いを抱いたニュースだった。(写真:佐野市郷土博物館前庭に立つ田中正造)

暖冬さまさま

2007年02月12日 07時33分11秒 | 金木病院を守ろう
金木病院 救急受け入れ休止から一ヶ月
患者搬送混乱なし  不安は消えず
『東奥日報』07.2.11 http://www.toonippo.co.jp/

公立金木病院(五所川原市)が医師不足のため一月一日付で救急車受入れを休止して一ヶ月余が過ぎた。金木病院エリアの同市金木地区以北と中泊町では今冬、救急搬送患者数が例年に比べて大幅に減少し、搬送体制や救急患者の主な受け皿となっている同市の西北中央病院に今のところ混乱は見られない。消防関係者らは「暖冬で交通事故や急病人などが減少したのではないか」とみているが、一方で「今後、患者が集中する事態になれば救急体制に影響が出る可能性もある」と不安を抱え続けている。
五所川原地区消防事務組合のまとめによると、金木以北の金木、中里、市浦、小泊の四消防署の一月の救急搬送人数は六十人で、〇五年の八十一人、〇六年の百二人に比べて大幅に減っている。
救急搬送が減少した要因ははっきりしないが、消防、病院関係者は①暖冬で、容態が急変する人や交通事故のけが人が減少②安易な救急利用が減少③患者が救急車ではなく外来で金木病院を利用している―とみている。四消防署管内は現在、金木病院から車で二十分ほどの西北中央病院への搬送が中心となっている。四署管内の救急車不在時間は必然的に長くなるが、同事務組合担当者は「今のところ、他署かたの救急車応援は必要となっていない」と説明する。
西北病院によると、同病院への救急搬送は一日一件ほど増えているが「一月から当直の看護師を一人増やして対応している。今のところ特に危機的な状況という話にはなっていない」(同病院事務局)という。
しかし、消防関係者などからは「患者が集中すれば、救急体制がパンクしかねない」との声が聞かれるほか、住民からは「救急車を呼びたくても呼ばない人がいる可能性もある」との指摘もある。
住民グループ「金木病院の救急体制を維持する会」事務局担当の一戸彰晃さんは「救急を元にもどすのはもちろんだが、金木病院を将来どのような体制にするのかも具体的に検討してほしい」と行政側に求めている。

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関連ブログ「消えた50%」
http://blog.goo.ne.jp/kinbyou/s/%BE%C3%A4%A8%A4%BF

科学の最先端である「医療」がお天気まかせでは、なんとも情けない。天を拝んでどうなるものでもあるまい。

昨年は大雪だった。救急搬送は100件を超えている。雪と救急の相関性が明らかになった。来年大雪となる可能性を否定できるのは預言者だけ。それも当てにならない。

ところで、金木病院の内科縮小により西北中央病院が大混雑しているという。救急問題は暖冬でなんとか切り抜けられそうだが、地域の医療体制はますます厳しい状況に追い詰められていることにも注意したい。市当局は直ちに対応しなければ西北中央病院もドミノ倒しになるだろう。それを防止するためにも金木病院を守り充実させなければならない。「金木病院は五所川原市医療の生命線」である。

既報によれば、西北中央病院の救急は一日平均約一件の増加という。救急搬送が少ないとはいえ一月は60件。差し引き30件はいったいどこへ行ったのだろう。危惧されたタライ回しにあったのでは・・・と不安を禁じえない。

ない袖は振れない

2007年02月11日 06時33分43秒 | 青森県の医師不足
大畑診療所常勤医 県、4月以降派遣せず
「ない袖は振れない」 
『東奥日報』07.2.8 http://www.toonippo.co.jp/
関連記事 http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2007/20070209090425.asp

むつ市の大畑診療所の常勤医が県の人事異動で不足となる恐れが出ている問題で、県は七日、自民党大畑支部の医師派遣陳情に対して「ない袖は振れない」として、四月以降、常勤医師を派遣しない方針を正式に伝えた。一方、診療所を管理・運営する一部事務組合「下北医療センター」は、常勤医配置へ向け検討に入っており、関係各方面と協議している。

下北医療センター 補充を検討

自民党大畑支部の北野勇三支部長、川端一義副支部長(むつ市議)らが県庁を訪れ「地域住民に大きな不安と動揺が広がっている。訪問診療がなくなれば、高齢者らが困る。常勤医の継続配置をお願いしたい」と要請した。
これに対し佐川誠人・県医療薬務課長は「二〇〇三年度から特例で医師を派遣している。時間的なものは与えてきた。ない袖は振れない」と三月末での医師派遣打ち切りを告げた。さらに「むつ総合病院が、診療所の常勤医を置くと聞いている。県に陳情書を持ってくる前にむつ病院とよく話し合ってほしい。どういう医療を実現するか、地元で議論してほしい。一生懸命やっているところに支援していく。見捨てるわけではない」と語った。
むつ総合病院の小川克弘院長は本紙の取材に対し「(常勤医配置は)内部的に協議しているが、大丈夫というところまで行っていない。どうなるか分からない。流動的だ」と語った。
診療所を管理・運営する下北医療センターは「センターとして(四月以降)常勤医を置くことを前提に考えている。現状の医療水準は何としても落とせない」と話した。
同センターは、県に対して四月以降、週数日の自治医科大卒医師の診療支援を求める考え。近く正式に要請することにしている。
大畑診療所は、旧大畑病院時代の〇三年七月、二人いた常勤医が病院を去ったため、同八月から県が特例で常勤医を派遣してきた。〇四年に医師が複数となったが、診療所に転換した〇五年四月から再び常勤医一人体制となった。

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病院→診療所→常勤医不在という大畑の医療問題は、地域医療崩壊の典型と言えるかもしれない。医師招聘を地元の「自己責任」と切り捨てる県のやり方には馴染めない。無論、特例期間中にどんな努力が払われたのかは厳しく問われなければならない。金木病院も同じだ。救急取り下げに至るまでに、なにがなされたのか、なにがなされなかったのか・・・検証されなければまた同じ轍を踏むことになるだろう。

ところで・・「ない袖は振れない」は「実際持っていないものは出しようがない。してやりたいと思っても、力がなくてどうにもならない。」という意味。語感から、なんとも突き放した冷たい表現ではある。

じゃ、なぜ袖がなくなったのか?どうしたら袖付の着物が手に入るのか?どうしたら袖が振れるのだろうか・・・と、わたしなどは訊きたくなる。医療施策を誤った県がやみくもに推進する拠点病院構想・新中核病院構想。これらを百歩譲って理解したとしても、目前の医療破綻は決して容認できるものではないだろう。

袖つきの着物はどこにあるのだろうか。どこからか借りてこられないものだろうか。袖を振ってもらいたい・・これが医療デバイドに晒されている住民の切なる願いである。大畑の署名運動に激励を送りたい。

大畑でも声あがる

2007年02月10日 06時41分55秒 | 青森県の医師不足
診療所の医師確保へ女性ら「守る会」結成
  むつ市大畑町署名運動開始
『東奥日報』07.2.10 http://www.toonippo.co.jp/

むつ市大畑町の女性たちが「大畑の医療を守る女性の会」を結成し九日、県が常勤医を引き揚げる大畑診療所について、医師確保や訪問診療の継続を訴える署名運動を開始した。署名は五千人分以上を目標に市内や周辺市町村からも集め、県に提出する考え。

南町町内会館で同日開いた集会には二十七人が参加。あいさつした発起人の和田栄子会長は、一人で診療を担ってきた同診療所医師への感謝の意を表した上で「自分たちの命は自分たちで守るという意識を地元が持つべきだ。嘆いてばかりいるのではなく、最善を尽したい」などと訴え、協力を呼び掛けた。

署名簿では病院機能を回復して入院と常時の救急受け入れを可能にすることや、訪問診療・在宅医療の継続を訴えている。

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当ブログでも取り上げている医療崩壊現場「大畑」で、住民が声を挙げた。医療リストラが進んでもいっこうに医療体制が改善されない下北地区は、県が推進する拠点病院構想のあやうさが端的に顕れている。

医療行政担当局は住民の声にもっと耳を傾けなければならない。「ない袖は振れない」では、県の医療を預かる者として努力不足・力不足のそしりを免れない。

署名運動は現在のところ金木と大畑の二地区だが、住民運動がさらに拡大する可能性は高い。医療問題が4月8日の県議会選挙に与える影響は大きいと言える。

政治も動く

2007年02月09日 07時21分25秒 | その他
『論座』2007年3月号から

たとえば、今夏行われる参議院選挙を前にして、今日の医療問題になんらかの手を打つことを公約の重要な柱に据える政党はいまだひとつもない。大衆からの得票を期待する政治家は、彼らが医療の危機に気づいていないと見越しているために、医療を守ろうとする政策では票は得られまいと予測している。

むしろ、「社会保障費増大の『本丸』ともいえる医療制度は素通りとなり、歳出の改革は不十分の批判も出そうだ。・・・経済財政諮問会議の民間議員は厚労省に対して医療・介護の高コスト構造を是正する具体的な五ヶ年計画をつくるよう求めている」(「07予算―社会保障費抑制で厚労省 医療制度見直し先送り」『日本経済新聞』06年12月1日朝刊5面)と一部メディアが報道しており、政治家としてはそうした医療費抑制の流れに身を任せた方が票も集まりそうだと判断されているのが、この国の実情のようである。(権丈善一「医学部人気と医療崩壊の間にある政治的無責任」)

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ところが、状況が変わったようだ。

日本共産党は参議院選挙にむけて党の方針として「医師不足問題」をとりあげることを決定した。今衆議院予算委員会では、阿部知子議員(社民)は『お産難民』をとりあげて一層の財政支援を訴えた。枝野幸男議員(民主)は、「産科」「産婦人科」の看板を掲げていても実際にお産を扱っている医療機関は全体の半数以下に過ぎない現状と、政府が拠点病院と診療所などの連絡体制を強化することで乗り切ろうとしていることに対して「現場の実感とずれている。診療所は歩いて10分、病院は車で10分なら分かるが、実際は何かあったときに救急車で2時間だ」と述べている。(07.2.9『朝日新聞』から)

医師不足がようやく政治の問題となりつつある。今夏の参議院選挙には大きなテーマとなることを願わずにいられない。

五所川原市議会がまもなく開催される。選挙後の組織が主となる。「金木病院の救急体制を維持する会」は議長が決まり次第「請願書」を提出する計画だ。この請願にひとりでも多くの「紹介議員」を添付したいと思う。

医師へのアンケート

2007年02月08日 06時49分49秒 | 医師アンケート
☆インターネット上のアンケートは実施しないことにいたしました。
☆よってこの記事は無視してください。
☆青森県内のドクターアンケートをおこないます。医師のみなさまにはアンケート項目作成にご協力ください。当カテゴリーのコメント欄にご投稿お願いいたします。
                   (2007.2.9 管理者 拝)

(以下、取り下げます)-------------------------------------------

金木病院救急問題は、いまだその出口が見えないまま彷徨っている。しかし、その間にことの根深さもまた明らかになってきた。

医師サイドからの意見を求めるアンケートの要望がブログ「金木病院」に寄せられている。「維持する会」は市議会議員からアンケートを募ったし、二万人署名もある意味住民アンケートと言えなくもない。医療現場当事者であるドクターから意見を伺う・・いたって当然のことと受け止めた。

問題はその方法。いろいろアイデアはいただいているが、どうも実施するには難しい。そこで、考えたのがネット上の投票システムである。これは両刃の剣であることは承知している。意図的投票をブロックすることは不可能だからである。

しかし、トライしてみたい。いわゆる「荒らし」に遭った場合は即座に閉鎖すればいいだけの話、ダメモトです。

そこで、アンケートの「項目」と「回答選択肢(1~5)」のご提供をドクター各位にお願いしたい。

(例)
項目 「医師不足の原因は?」
 1.国の方針
 2.自治体の努力不足
 3.医師給料の問題
 4.勤務条件の問題
 5.その他(ブログにコメントをお願いします)

このような形式で全10項目のアンケートを実施します。どうぞよろしくお願いいたします。

予定アンケートサイト
http://www.anketo.com/

                      管理者 拝

(ここまで)---------------------------------------------

愚痴はよそうと思うのだけれど

2007年02月07日 10時30分12秒 | その他
産婦人科医師の確保策を協議
彦根市など1市4町 対策協が初会合
『京都新聞』
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007020600100&genre=C4&area=S20

医師の確保策などを話し合った湖東地域医療対策協議会の第1回会合(彦根市保健福祉センター)
滋賀県彦根市立病院の産婦人科が医師不足で3月下旬から診療制限する問題で、彦根市や犬上、愛知郡の1市4町の福祉担当者や民間医療機関関係者らによる「湖東地域医療対策協議会」が6日、彦根市平田町の市保健福祉センターで第1回会合を開き、医師の確保や定着策について意見を交した。

会合には、会長の松田一義・彦根市助役や民間病院の院長、産婦人科医師、県立大看護学科教授ら21人の全委員が出席した。彦根市立病院の赤松信院長が産婦人科医師が1人となるため、切迫流産などの危険性を伴わない、お産については助産師による院内出産を検討していることを報告した。「医師1人では緊急事態への対応が困難になる」と述べた。

出席者からは「医師派遣を要請した相手先や交渉の過程を明らかにすることで、有効な探し方につながる」といった考え方や「長期的に定着するには医師の待遇改善が欠かせない」との意見が上がった。一方で、「激務のうえ、訴訟のリスクを抱える産婦人科医師の立場を抜本的に変えない限り、課題解決にはつながらない」との厳しい見方もあった。

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彦根では署名簿提出前に、すでに本格的な取り組みがはじまった。金木病院問題は二万人の署名簿を提出しているにもかかわらず、具体的動きがない。これでは愚痴のひとつも言いたくなる。

青森県の医師充足率43%という数字には、日頃からの医療に対する取り組み姿勢のあり方が顕れているのではないだろうか。また、金木病院や平川病院の救急停止について真剣に議論がなされない無神経さがこの驚異的な数字にあらわれているのではないだろうか。

彦根市と五所川原市・・・民度の差、行政サービスの質の差といえばおしまいだが、ふるさとを棄てられない以上、そこに住んでいる人間にはたまったものではない。

彦根で署名活動(4)

2007年02月06日 06時42分02秒 | その他
広域医療協発足へ  彦根市立病院の医師確保
『京都新聞』
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007020100037&genre=A2&area=S20

彦根市立病院で不足する産婦人科医師の確保策などを協議するため、彦根市と犬上郡、愛知郡の1市4町の福祉担当者や民間医療機関関係者などが「湖東地域医療対策協議会」を設置し、6日に第1回会合を開く。
同協議会は、彦根市の松田一義助役を会長に、民間病院の院長や産婦人科医師、県立大看護学科教授も含めた21人で構成。第1回会合は彦根市平田町の市保健福祉センターで開き、医師の確保や定着などの具体的な取り組みを協議する。月内に2回目を開く予定。
彦根市福祉保健部の江畑隆部長は「切羽詰まっている市立病院の産婦人科医師の確保について、協議会参加者の人脈などあるゆる手だてや知恵を講じて、関係機関に派遣を要請したい」と話している。また、神経内科や内科など市立病院の他の診療科や湖東地域の各医療機関に医師を中長期的に定着させるため、待遇や労働条件の改善策についても意見を交わす。
県内7つの医療圏域のうち、医師不足対策のために複数の自治体や民間関係者が協議会を設置するのは、湖東地域が初めて。

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どうしても五所川原市の対応に比較してしまう。彦根の取り組みがうらやましくてならない。

>「切羽詰まっている市立病院の産婦人科医師の確保について、協議会参加者の人脈などあるゆる手だてや知恵を講じて、関係機関に派遣を要請したい」

二万人署名を市長に提出した際「あらゆる方策を講じて医師を探して欲しい」と訴えた。あれから3ヶ月たったが市の努力はいまだ見えてこない。金木病院の救急は停止となったまま回復の目処はまるでたっていない。

議員らは会派勢力争いに、市長は県議会議員選挙やら自分の勢力確保やらにうつつを抜かし、住民は置き去りにされている。

五所川原よ、君はなんと弱々しいことか。ことに挑む体力もなければ精神もない。こんな市の市民であることが情けない。

RAB「医師確保の取り組み」

2007年02月04日 07時40分21秒 | 青森県の医師不足
2月3日17:30地元TV局RABが「シリーズ”輝く未来を築くために”『医師不足の取り組み』」という番組を放送した。企画は青森県。

女性アナウンサーが進行役で、聞き手は金八先生のおまわりさん役の鈴木正幸さん。ボケ味で有名な俳優さんだが、この深刻なテーマに「笑い」を持ち込むのは違和感がある。

下北地域の医療は中核病院構想によって崩壊寸前である。大畑病院(既報)は消えつつあり、むつ総合病院は医師不足と患者の集中によって限界に達している。地域住民は医療切捨てによって悲惨な状況に置かれている。一方、丸山大間病院院長は「マンパワーを集約し中核病院構想を推進」すべきだと主張する。佐井地区では病院への移動手段もいまだ確立されていない状態。地域の病院を奪われた住民の不安をよそに中核病院構想にひた走る下北の医療。聞き手が「下北頑張ってる。頭が下がる」と言ったとき女子アナが笑ったが不謹慎極まりないことだ!

外が浜中央病院秋山院長の取り組みや深浦町国保関診療所「赤ひげ先生」柳ドクターの活動も紹介されていたが、角度が逆だ。かれらは県のお粗末な医療施策のなかで地域医療を死守しているのが現実だ。まるで県が推進しているような誤解をまねきかねない取り上げ方はいかがなものか・・・。

鈴木正幸さんの「お互いがお互いの立場に立って考えることが大事」という発言にはのけぞった。これじゃ自分の立場を貫くという意味ではないか。「お互いが相手の立場に立って考えることが大事」なのだ。日本語としておかしい。しかし本音なのだろう。住民の願いを無視し、県は県の方針をどんな犠牲をもってしてもやりぬくという決意表明に聞こえた。空恐ろしいことだ。

番組の最後に5分ほどの寸劇が挿入されている。

栃木県出身で弘前大学医学部卒の鈴木研修医に、患者は青森に残ってもらいたいと願っている。「青森っていいどこ、としゃべりつづけるしかない」(患者のつぶやき)
医師、研修医、看護師の三人の雑談場面に変わる。
医師「なぜ医師になったの?」
鈴木「自分以外のだれかのために生きたいとおもったから」「救急センターをたくさんつくって、ローテーションで医者を回せば医師不足なんかすぐに解消すると思うんですけどね」
医師「そんなに簡単かな?」
看護師「でも、いいかも知れませんね、それ!」
医師「で、青森に残るの?」
鈴木「はい、青森に残ろうと思います。青森の人の『親切の構造』です」
(患者のつぶやき)「言葉より先にある気持ちっこ、これが青森のいいところ!青森県に一回住んでみて。絶対後悔しないから・・・」

もはやなにをかいわんやである。深刻な医師不足に対してなんら有効な対策を講じてこなかった青森県。泥縄の如き中核病院構想。非人間的地域医療の切捨て。これらの問題を根本から改善しなければ青森の医療は成り立たないのに、意味不明の「人情論」でくくるという神経はどうかしている。

実に後味の悪い番組だった。