金木病院

太宰治のふるさと津軽の金木町。危機に瀕した金木病院がみんなの協力でもちこたえました。

救急再開の現場記録!

金木病院・望まれる具体策

2006年12月04日 06時51分48秒 | 金木病院を守ろう
金木病院二万人署名の提出から五日が経過した。

市当局は救急復活に向けていまどんな取り組みをしているのだろうか。わたしどもが要求している「医師確保の専門チーム」は発足したのだろうか。従来どおりの手法では医師を確保し救急を復活することなど到底不可能だ。わたしたちはもっと声をあげなくてはならない。

蟹田病院は少人数ながら救急体制を維持している。内科医が外科の訓練をおこない、外科医が内科も診れるシステムをもっているからだ。藤崎病院も少数の医師で救急体制を保っている。

このたびの署名活動でのエピソードをひとつ紹介する。

某所では署名活動に反対された。署名をお願いしたメンバーが30分にわたって「説教」されたというのだから穏やかではない。
意見はいろいろあってしかるべきだ。ジリ貧の青森県の医療を再編成によって水際でまもろうとする気持ちもわからないではない。しかし、目前にさしせまった危機は万難を排して未然に防がなければならない。両立させる強い意志が医療行政にいま求められている。
「空白時間」に悲劇がおこる可能性は極めて高い。悲劇がおこったとき、その責任はいったいだれがとるのだろう。止むを得なかったでは許されない。無策のそしりを免れない。「一人の命は地球より重い」という言葉がある。失われた命はどんな手段をもってしても二度ととりかえすことはできないのだ。本来命を救うべき医療が、その体制の不備により命を奪うことなどということは絶対にあってはならない。

問題をいつも「医師不足」の現実に置いて、ではなぜこのような窮状に至ったのかとか、これから医師確保のためにどうすればいいのかとかの根本的な議論を避けてはいないか?医師充足率43%という全国最下位の本県(ひとつ上の岩手は55%)を作り出したのはだれだろう。他方、おおらかに「医療フォーラム」など開催して県民を惑わす。真摯な反省と学びを欠いては、青森県の医療は助からない。

最新の画像もっと見る

17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
承認されませんでしたね (とある内科医)
2006-12-05 06:38:57
残念ながら私の意見は反映していただけなかったようですね。

私は公的救急病に長く勤務した医師で、現場の医師の本音を良く知っているのですが・・・

自分と合わない意見は無視するというのも一つの手でしょうが、
それで現状が改善するでしょうか?

医師も人間です。
毎日担当外来が50人以上・受け持ち入院患者20人以上・その上月5~6回も救急指定当直を強いられるという、常軌を逸した労働条件の病院では、誰も働きません。

ホワイトリボンも結構ですが、まず地域での病院の役割を分担して、医師が働いても良いと思えるような労働環境を作ることが先ではないですか?

早く新しい医師が赴任することを願っております。
>とある内科医さん (管理者)
2006-12-05 07:02:23
医師の過酷な労働条件は知っているつもりです。しかし、ことは人命に関わる問題です。地域住民の悲痛な叫びをききいれることができない理由などにいかなる正当性も認めることはできません。
市、県、大学病院、国・・・もしも金木病院の救急体制が復活ないとなれば、この国は不幸な国です。とても「美しい日本」とはいえません。

何度もご投稿いただきありがとうございました。参考になりました。
救急医療を復活するには。 (abc)
2006-12-05 16:18:06
医師も人の子です。普通に働いて、その上時間外救急医療をするのは不可能です。人気のない病院であれば、なおさら医師は来ません。
本気で救急医療をしたければ、常勤医に当直をさせないでバイトの先生を呼んでくることです。そうすることによって、常勤医が定着しやすい雰囲気になります。
一般的な相場の2-3倍の平日一晩25万円、休日24時間40万円も払えば、間違いなく、どこからか、来ていただけます。年間でいくと1億2000万くらいで夜間救急は何とかなります。
お金を出せば、医師が来るのに、どうしてそれをされないのでしょうか。住民一人月1000円出せば、何とかなる金額です。
大阪府の夜間休日医療センター(小児)の場合、医師の手当ては一晩20万だと聞きます。これで、何とかまわしている状態なのです。
お金がなくて、さらに24時間対応をしてほしい、これはずうずうしい話だとおもいませんか。お金がなければ、遠方の救急病院に行くというのが当たり前だと思いますが。
大きな視点では、 (田舎者)
2006-12-05 23:32:16
署名やホワイトリボンでは、残念ながら医師は来ないでしょう。
これは、日本全体の医療の構造の問題です。
一地方のこのような運動が大勢に与える影響はほとんど全くない。

日本の医療は世界一です。これはWHOで認められています。
全世界で認められている事実です。
日本の医療関係者は、出来るだけ高度な医療を、出来るだけ
広い範囲に、出来るだけ安価に提供してきました。
その国際的・総合的評価が「世界一」です。

しかし、国(政治家)は診療報酬を削減することにしました。
出来るだけ安価にしてきたのに、無理矢理にでもお金を減らすのです。
これでは、「出来るだけ高度な医療」も、「出来るだけ広い範囲に」も、
崩壊していく一方なのは当然です。誰でもわかる理屈です。
その崩壊の最初が、金木病院をはじめ、東北や北海道の田舎から
起こっているのです。今以上に悪くなることはあっても、改善される
ことはあり得ない、と、まずは認識しなければなりません。

金木病院の救急体制復活は、あり得ません。そう、この国は
「不幸な国」なのです。世界一の医療なのに、もうお金は出さない。
その先に「美しい日本」などあり得ない。これも、誰にでもわかる理屈です。
そしてこれは、さきの選挙で小泉自民党が圧勝した時点で、既に決まって
しまったことなのです。今更騒いでも、既に遅い。

しかし、絶望しかない訳でもない。誰でも出来ることで、かつ強い効果が
期待できることがあります。
それは、
医療費削減を唱える政治家に、選挙で絶対に投票しない。
それで、医療費削減を唱える政治家を、根こそぎ全て落選させる
ことです。
これが不可能な場合は、残念ながら、田舎の人々は現在レベルの医療を
望むのはあきらめるべきでしょう。

もし、次の選挙でそういう政治家を全て落選させたとしても、医療崩壊は
不可逆なので、もはや手遅れかもしれない。
しかし、「あきらめない!」のなら、こうするべきです。
さらに言えば、これ以外の行動は根本的な問題解決には全くならないでしょう。
現在の状況が変わらなければ、その先にあるのはイギリスのような徹底的な
医療崩壊でしょう。
美しくありませんね (田舎住民)
2006-12-06 11:16:38
金木病院の救急維持の活動に微力ながら参加させて下さい。
木を見て森を見ずというのは、心のない医師を象徴するよう
に「病気をみて患者を~」、「病院をみて地域を~」にも当て
はまりますね。金木に限らず東北地方全体が医師不足ですが
医師の倫理観の崩壊が酷いためでしょうか。例えば学校の教
師は地方勤務での経験が生涯役に立ったといいます。医師
は逆に時間を無駄にしたと評します。また、へき地に医師に
来て欲しいなら金を積めとは、人の心があれば、普通は言え
ないことではありませんか?
いつでも気軽に365日、24時間かかれる病院が欲しいという
ような些細な願いも聞いてもらえない日本は美しくありません
ね。
医師の年収を下げ僻地に回せ (どきゅんちゃん)
2006-12-06 19:24:29
医者は卒後5年で年収1000万に達するそうです。
こんなに恵まれた仕事は他にありません。

30歳で年収1000万を皆もらえる仕事があれば教えてください。

提案としては、都会の医者の年収は500万以下にし、僻地の医者の年収は1000万以上にするように法律で定めるべきです。医療は国の保護産業なのだから給料も国が決めるべきです。
Unknown (管理者)
2006-12-06 19:59:52
>医療は国の保護産業

同感です。医療を損得勘定のレベルに貶めてはならないと思います。

ご提案の都会と地域の医師給与については、にわかに同意はできませんが、少なくとも全国どこで暮らしていても「命」が保障されるのでなくては憲法に違反します!ゼニカネのために医療切り捨ての被害を被っているひとたちが大勢います。ふるさとを捨てなければならないひとたちが大勢います!

この国が医師の待遇問題も含めて「医療体制」を真剣に対応することがいま求められていると思います。
Unknown (Unknown)
2006-12-06 21:49:02
医師の給与が500万って本気で言ってますか?
医師になるのにどれほどの苦労が必要か、知った上でのご発言ですか?
あなたが血のにじむような努力の結果、公務員以下の報酬であったなら医師という職業を選択しますか?しませんよね?
不見識にも程がありますよ。

訴訟も手かと (僻地の他爆燃料)
2006-12-06 22:19:32
やはり医師の志が低くなったのが一番の原因と思います。
給料も良くて、高いモラルを求められる仕事なのだから、
僻地や救急病院にこそ医師は勤務すべきと思います。

やめる医師や、救急をやめる病院を訴訟して、ことの重大さをわからせることが必要と思います。
Unknown (ガンジ)
2006-12-07 02:17:26
署名が2万人ですか、それは切実な数字ですね。一つ一つの
名前には、良い医療を求める真剣な願いが込められていて、
はんぱなモノじゃありませんね。住人達の高齢化も進んで、
タクシーで遠くまで通院するような事態だけは避けないと。
だらだらと怠けてばかりで救急医療を嫌がるの医者達には、
医の倫理をもう一度教え込まねばならんと、私は思います。
はっきり言えば、金木病院もこういう強制的な再教育には、
有望な病院であります。医者は躾けをしてもらう側だから、
料金は当然無料で結構。寧ろ勉強料を払わせたい位ですね。