金木病院

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救急再開の現場記録!

宙に浮く!?中核病院構想

2007年03月06日 07時15分31秒 | 金木病院を守ろう
西北五中核病院建設で知事見解 圏域事情具体的に提示を
『東奥日報』07.3.6 http://www.toonippo.co.jp/

西北五圏域の新中核病院建設計画で、五所川原市が国と県の財政支援が固まっていないことなどを理由に二〇〇七年度当初予算に基本設計費を計上しなかったことについて、三村申吾知事は五日の定例記者会見で「圏域の事情を具体的に提示していただきたい」とし、中核病院のほか、周辺病院の役割や医療機能を明確にするように求めた。

知事は「まず財政負担ありきでない。周辺病院を含めた具体的な医療機能、規模を早期に決定し、それを前提にした経営シュミレーションを行っていただきたい。圏域の医療や病院経営について事情を具体的に提示してもらうように、つがる西北五広域連合にお願いしている。具体的な提示を基に、県や市町村の役割を見極めながら可能な限り協議していきたい」と語った。

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西北五広域連合はすでにマスタープランを完成させている。これには199億円の中核病院建設と周辺の病院(サテライト病院)の役割が記されていて、その内容はけっしてアバウトなものではない。診療科、医療機能、病床数、1日平均入院患者数、1日平均外来患者数、医師数が明示されていて、中核病院にあっては医師および職員の具体的な給与まで決められている。知事の求める「具体的な提示」とは、このマスタープランでは現状に即した具体性に欠けるということで受け入れられないということを意味する。

五所川原市議会一般質問で花田進議員(共産)が、現在ある西北五中央病院の増改築による圏域の医療構想を質した。蒔田西北中央病院事務局長は、土地の手狭さと解体と新築の同時進行の難しさや用地取得費などをあげている。市の中心部にある現在の病院を有効に活用してもらいたいというのが市民の声である。空洞化を防ぎ街の活性化につながるからだ。またアクセスも便利だ。管理者はこの根強い意見に具体的な数字をもって答える義務があるだろう。市民の理解を得るために議論を尽くすことをが求められている。

マスタープラン「今後の想定スケジュール」では、

平成18年度 中核病院の基本設計等、広域連合規約の変更等

平成19年度~20年度 中核病院の実施計画等、職員の教育・研修
 
平成21年度~23年度 中核病院の建設、開設許可手続の開始、職員の教育・研修 各病院の機能転換に伴う改修等

平成23年度 中核病院の開院、各病院の機能転換等

となっているが、事業は候補地が決定したばかり。ゼロ予算で設計業者も決められない状態だ。ますます深刻化する医師不足、先の見えない市の財政・・・中核病院構想を再検討する必要があるのではないか。無理をして推し進めた結果、圏域の医療の砂漠化と多額の負債をもたらしたとなればその責任は限りなく重い。

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