金木病院

太宰治のふるさと津軽の金木町。危機に瀕した金木病院がみんなの協力でもちこたえました。

救急再開の現場記録!

アンケート集計結果を公開

2007年04月05日 06時12分20秒 | 医師アンケート
多忙中にも拘わらずアンケートにご協力いただいたドクター各位にお礼もうしあげたい。

アンケート集計から、以下感想を申し述べる。

回答率が一割ほどだったことにやや落胆はあるものの、回答が県全域および診療科のほぼ全科にわたっていることは青森県内総合病院勤務医の実態をある程度浮き彫りにしたと言える。

出身は青森県内が一番多く、次いで関東、以下東北・北海道。ほとんどが医局によって配属されている。

時間外勤務は想像以上に厳しい。週10時間はあたりまえ。30時間以上~50時間以上が88人中50人もいる。みずから点滴をうちながら医療業務に就いているという話は本当なのだろう。これほどの激務でかつ十分な収入が得られない勤務医が子どもを医者にしたくない(43人、55.9%)気持ちは痛いほど理解できる。「やめたい」と内心では思いつつも現状では医局の指示に従わざるをえない苦汁がにじむ。

今回のアンケートで各位がもっとも熱弁を展開したのが「設問7 地方の医師不足の原因」。

「国策の問題」を指摘する声がもっとも多かった。地域住民の問題だと当ブログではきびしいバッシングを受けていただけに意外だった。地域住民の問題、医師の問題、病院管理の問題はほぼ団子状態で、「国策の問題」は一馬身離している。医師と患者が連帯し国策に立ち向かうことの可能性を見た気がした。

患者にひどいことを言われたり(これはどんな職業でもありうることだが)、「コンビニ受診」は地域住民が努力して改善しなければならない点である。医師の充実感は医師としての自己実現にある。それにむけて厳しいながらも努力できるのはかろうじて「モチベーション」を維持しているからだろう。科による勤務および待遇の不平等、常識では考えられない三二時間連続勤務・・。こんななか勤務医は疲弊しモチベーションを失い開業や廃業に舵を切り替えてゆく・・。

この「医師アンケート」が自治体病院管理者、医師、住民が「三者一体」となって医療崩壊に取り組む一契機にならんことを。末尾ながら、ためらう管理者を説得し(笑)、当アンケートを企画するとともに「質問」をつくっていただいた「地方の一医師」さん、「田舎の医師」さんに感謝申し上げます。

◎ 詳細は
http://members.goo.ne.jp/home/kinbyou

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