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おらほの街河辺雄和のいいとこ発見 ~「雄和の産業(水産)」の歴史~

2020-06-10 22:18:22 | 日記
本町の漁業は雄物川、岩見川の鮭、鱒、鯉、八ツ目、ウグイ等で、鮎は岩見川で獲れた。
鮭は明治初頃までは盛んに獲れ、藩政当時は亀田藩に於ける名物の一つで、藩は役人を向野に派して移出を禁じ「子篭り」等の製法により連年幕府にも献上した。
維新後の明治10年代まで、漁獲千本祭の供養塔が4、5本も雄物川の河畔に建てられたが、その後鉱業が発達するに従い河川の汚濁によって漸減した。
大正11年、県営の岩見川孵化場を設け稚魚の放流を行ったが河川改修に伴って不漁となり漁業不振のため閉鎖された。
岩見川の鮒狩は、本田橋から下流の芝野橋までの区間が豊漁で、附近は勿論秋田市などから多数の釣漁家によって賑わったが、これも河川改修によって名物の鮎狩は昔物語となった。
大正末期から昭和の初期に向野に鮭の孵化場設置の企画等もあったが、放流と漁獲に適切な支流がなく単に計画に終わった。
各地区内の池沼等で養鯉が行われたが自家用程度のもので、従前の記録統計によれば僅少生産額となっている。

現況は、雄物川の中流部、下流部で僅かに八ツ目、ウグイ等、またまれに鮭も獲れているが専業者はなく、副業の種類にも入らない所詮趣味的な漁獲程度のものである。
各地区では池沼等の利用による養鯉が行われている。
また女米木の高尾山麓の自然冷水資源を活用して漁業生産による地区産業の開発を目的として昭和48年9月7日同地区玉竜寺住職三戸大恇ほか8名が、水産業協同組合法に基づいて県知事の認可を得、女米木冷水魚漁業生産組合を設立したのである。
この組合は組合員の共同出資と県および町補助金をもって、宇宝生口の玉竜寺裏側に養魚池と孵化場、調整水槽等を施設し、象潟町の同業組合から、ヤマメ、ニジマスを移入して49年度には孵化を実施、自己養殖を行うほか県内養殖業者に分譲している。

出典:雄和町発行「雄和町史」(昭和51年6月発行)