キムカズの気まぐれブログ Part2

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H31.03.15 「全国事業承継推進会議」に参加して

2019-03-21 18:21:48 | 経営関連情報
3月15日(金)
秋田市「にぎわい交流館AU」を会場に開催された「全国事業承継推進会議」へ出席した。

中でも「基調講演」に内容が興味深ったのでメモを残したいと思う。

テーマ アトツギベンチャー応援プロジェクトについて
講 師 株式会社千年治商店 代表取締役
    一般社団法人 ベンチャー型事業承継 代表理事
    山野千枝氏

ベンチャー型事業承継とは、
若手後継者が先代から受け継ぐ有形・無形の経営資源をベースに
リスクや障壁に果敢に立ち向かいながら
新規事業、業態転換、新市場参入など
新たな領域に挑戦することで
永続的な経営をめざし
社会に新たな価値を生み出すこと。

≠ 第二創業、≠ 経営革新
(行政サイドで、ついつい使いたくなる”第二創業”や”経営革新”に対峙して、
”ベンチャー型事業承継”と表現した点が印象的で好感を持った。
そうだ、そうだ。新たな取組をしなきゃいけないような政策が多いが、受け継ぐ経営資源をインセンティブにして、
果敢に取組むことを評価し支援する施策姿勢であったほうが、プレーヤーにとってモチベーションになると思う。)

(講師は首都圏の大学で後継者ゼミを持っているとのこと。
この取組が秋田など地方で展開されてこそ事業承継の推進になると。)

〔講師が大学後継者ゼミで伝えていること〕
(1)「家業が生み出した利益」のおかげで大きくなった
(2)親と同じ商売をするのが事業省益ではない
(3)マイナスの面もあるけど、すでに経営資源があるなんてすごいアドバンテージ
(4)でも経営者になるって相当な覚悟が必要・責任を引き継ぐこと
(5)ファミリービジネスならではのゴタゴタは起こるもんです
(6)やりたいことを「親の会社の資源を利用して実現するなら?」と考えてみる
(7)事業承継とは「親の会社を超友好的に乗っ取ること」
(8)20代はやりたい仕事をする。その代わり死ぬ気で頑張って力をつける
(9)決断は突然に迫られる。しかも自分の事情は関係ないタイミングで
(10)最後の決断は自分ですること。言い訳をしない人生を。

〔起業家もかっこいいけど、アトツギもかっこいい。〕
何もない、ゼロから立ち上げるスタートアップはかっこいい。
アトツギには、先代から引き継ぐベースがある。
これは確かにアドバンテージだ。
でも「ゼロから立ち上げた方がよっぽど楽!」と思うことの方が多いのが現実だ。
それでもアトツギには会社を存続させていく使命がある。美学がある。
あんなこともこんなことも、いっさいがっさい受入れて、
世の中に必要とされる会社であり続けるために、
そして自分自身の人生にワクワクするために、
家業でイノベーションを起こすんだ。
アトツギよ、Go Beyond borders!

〔未来と夢と希望を持てなくなった
地方のアトツギの意識が変わったら
日本経済に地殻変動が起きる〕


【選択と集中と挑戦】変わらなければ、挑戦しなければ生き残れない
 ↓
【改善が得な国民性】ゼロから作るより「今あるもの」の価値を進化させていくのが得意な国民性
 ↓
【地続き関連多角化】本業の経営資源や強みを活かした勝率の高い新規事業や技術革新
 ↓
【歴史=信頼性】  長い歴史で生まれる会社の実績・信頼が新規事業を後押し
 ↓
【身の丈経営】   急成長や急拡大はリスク。規模の拡大より筋肉質な組織で少しずつ業務を拡大
 ↓
【危機を乗り切る組織力】社員は家族。正社員・長期雇用。安心と信頼から生まれる結束力
 ↓
長期的な視点で生み出す【Innoation】



一般社団法人ベンチャー型事業承継
野心あるアトツギが自ら機会を創り行動する自走コミュニティ
新規事業開発に特化したアトツギのためのオンラインサロン「アトツギU34」
URL https://take-over.jp/






H31.3.6 日経新聞「経済教室>低い日本の労働生産性 下>産業・企業間で格差大きく」より

2019-03-10 16:01:50 | 経営関連情報
平成31年3月6日付け日本経済新聞「経済教室」より
低い日本の労働生産性「下」
筆者:滝澤美帆氏(東洋大学教授)

産業・企業間で格差大きく
ポイント
 ○ 国際比較での低い労働生産性に違和感も
 ○ 日本のサービス業は中小企業の割合高い
 ○ 生産性向上が経済規模維持の唯一の方策

残業時間の罰則付き上限規制有給休暇取得の義務化などを含む働き方改革関連法が2019年4月以降、順次施行される。
日本の労働生産性を国際比較する目的から日本生産性本部が18年12月に公表した「労働生産性の国際比較2018」では、日本の1時間当たり労働生産性(労働1時間当たり付加価値額)は47.5ドル(購買力平価換算で4733円)で、経済協力開発機構(OECD)加盟36カ国中20位と計測されている。この水準は米国の3分の2程度に当たり、データ取得可能な1970年以降、主要先進7カ国で最下位の状況が続く。
高い技術に裏付けられた世界に名だたる製造業が数多く存在する日本で、なぜ労働生産性水準が低位にとどまっているのか。ドライに計測された労働生産性の数値と実感のかい離はなぜ生じているのか。
本稿では、産業間・企業間の異質性企業活動の国際化計測上の技術的な問題3点から、「違和感」の背景となっている事象を整理したい。
例えば筆者が宮川大介・一橋大学准教授と経済産業研究所(RIETI)のプロジェクトとして実施した研究では、労働生産性水準について産業ごとに米欧の代表的な先進諸国と比較している。化学や輸送用機械、はん用・生産用・業務用機械といった一部産業では、日本の労働生産性が欧米を上回るか少なくとも同程度である一方、サービス産業分野の生産性水準が欧米と比べて傾向的に低いとの結果を報告している。
一方、日本には多くの中小企業が存在することも広く知られている。特に卸売・小売業などサービス業では、米国と比べ圧倒的に規模の小さい企業の割合が高く、国土の割に事業所数も多い。
例えば卸売・小売業の従業員10人未満の事業所数シェアが米国では50%程度なのに対し、日本では78%に達する。こうした小規模企業は平均的に生産性が低く、経済全体の生産性水準を押し下げている可能性が高い。
企業間生産性格差の存在は「違和感」の背景事情の一つと考えられる。

全く異なる視点から、本邦の製造業の海外展開に注目したい。
日本企業のフローの対外直接投資額は16年に過去最高の1700億ドルを記録し、17年も高水準を維持している。
日本企業による海外企業のM&A(合併・買収)も活発で、13年以降その件数は年々増加している。
このように海外で現地の従業員を雇い、高い付加価値を生み出していたとしても、国際総生産(GDP)には加算されない点に注意すべきだ。すなわち生産性の高い大企業が国内での生産を縮小し、海外展開を積極的に進めることで、見た目以上の生産性水準が低下しているかもしれない。
海外子会社の事業活動を補足するような官民データを活用してより実態に即して計測することで、「違和感」の一部は解消されるだろう。

最後に生産性の計測に関する技術的課題に触れたい。
例えば生産性の分子となるアウトプットの計測方法が各国で異なること、特にサービス産業でサービスの質の国際格差に関する調整が困難であることなどが挙げられる。

将来にわたる労働力の減少が明らかな日本で、生産性の向上が経済規模の維持・拡大のほぼ唯一の方策であることは間違いない。低生産性企業の退出、高生産性企業への資源の移動、対内直接投資や外需の呼び込みなど、生産性向上に向けた施策の方向性にはそれほど大きな異論はないだろう。




まとめ
「産業間・企業間の異質性」からの生産の低さ
 ○ 化学や一部機械産業では、日本の生産性が欧米を上回るか少なくとも同程度である。
 △ サービス産業分野の生産性水準が欧米と比べて傾向的に低い。
 △ 各産業内の企業間でも、生産性に関する大きな格差が存在する。


「企業活動の国際化」からの生産性の低さ
 △ 日本企業の対外直接投資額は16年に過去最高を記録し、高水準を維持している。
 △ 日本企業による海外企業のM&A(合併・買収)も活発。
 △ 海外で現地の従業員を雇い、高い付加価値を生み出していたとしても、国内総生産(GDP)には加算されない。

「計測上の技術的な問題」からの生産性の低さ
 △ 例えば生産性の分子となるアウトプットの計測方法が各国で異なる。
 △ 特にサービス産業でサービスの質の国際格差に関する調整が困難。

将来にわたる労働力の減少が明らかな日本では、生産性向上が経済規模の維持・向上のほぼ唯一の方策であることに間違いはない。
 → 低生産性企業の退出
 → 高生産性企業への資源の移動、
 → 対内直接投資や外需の呼び込み など



H31.3.5 日経新聞「経済教室>低い日本の労働生産性 上>米国との格差、複合的要因」より

2019-03-09 14:29:23 | 経営関連情報
平成31年3月5日付け日本経済新聞「経済教室」より
低い日本の労働生産性「上」
著者:森川正之氏(経済産業研究所副所長)

米国との格差、複合的要因
ポイント
 ○ 生産性も時間当たり賃金も米の3分の2
 ○ 労働時間の短縮は生産性向上に直結せず
 ○ 資源配分の効率性の違いが生産性に影響

日本の労働生産性の水準は米国の約3分の2で、主要7カ国(G7)諸国中最下位だ。
時間当たり賃金の平均値を比較しても、日本は米国の3分の2だ。
なぜ日本の生産性は低いのか。多くの研究がなされてきたが、日本の生産性を規定する唯一決定的な要素は見出されていない。
最近の研究によれば、日本のサービスの質が米国よりも高いことを補正すると日本の生産性は1割ほど高くなる。
しかし日本の労働生産性が米国に比べて大幅に低いという結論が覆るわけではない。
日本は労働時間が長いので時間当たり生産性が低いという見方も根強い。だが従事者当たり、労働時間当たりどちらの生産性をみても、国際的な位置はほぼ変わらない。
横軸に従事者一人当たり、縦軸に1時間当たりの生産性をプロットすると、近似線では日本はこれらの線上に位置する。時間当たり生産性を計算する際の分母はパートを含む全労働者の数字であること、統計がカバーする労働者の範囲や労働時間のとらえ方が国により違うことなどに注意が必要だが、平均的にみる限り日本は国際標準から外れた異常値ではない。
近年、働き方改革の一環として労働時間の短縮が進められている。過度の残業はメンタルヘルスを含む健康に有害だし、生産性にもマイナスに働くだろう。だが極端な長時間労働を別にすると、労働時間を短くすると生産性が高まるという単純な関係ではない。
ワークライフバランスと生産性の関係も実証的にみると相関関係はあるが因果関係ではない。働き方改革を通じた生産性向上が強調されるが、両者を結び付けるのは無理がある。ただ労働時間短縮やワークライフバランス改善が生産性にマイナスの影響を及ぼすというエビデンス(証拠)もないので労働者にとっての便益という素直な視点から取り組むべき課題だ。
無駄な会議や稟議(りんぎ)の削減業務の段取りの改善意思決定権限の委譲意義の乏しい社内ルールの見直しなど生産に結び付かない労働投入を減らすことは企業現場の生産性を高めるうえで有効だ。仕事の進め方を不断に改善することは大事だ。その本質は個々の職場のマネジメントの問題だが、過剰な規制や行政指導など政策も影響する。
同一労働同一賃金も働き方改革の柱の一つだ。筆者の分析によれば、パート労働者の賃金水準は生産性とほぼ一致している。平均的にみる限りパート労働者の賃金は生産性に見合わない低水準に抑制されているわけではない。非正規労働者の生産性・賃金を引き上げるには、スキルアップのための教育訓練や自己啓発を促すような人事・労務管理などの対応が本筋だ。
なぜ日本の労働生産性は低いのか。その憶測はおおく、日本人はサービスがタダだと思っているからとか、日本は競争が激しすぎるからといった的外れな議論もある。
日本の企業経営が下手だからという指摘もよく聞かれるが、その根拠は曖昧だ。「世界経営調査」の結果をみる限り、日本企業の平均値は米国およびドイツと並んで最も高く、英国やフランスをかなり上回る。
一般に生産性向上の二大エンジンは技術革新と労働力の質向上であり、今後もこれらが生産性向上の柱となるのは間違いない。しかし、日本の研究開発集約度は米国よりも高いし、学力やスキルの国際比較調査からみても日本の人的資本の質はトップレベルだ。
各国の所得水準の差を要因分解した研究の多くは、資源配分の効率性の違いが国全体の生産性に強く影響することを示している。この観点からは、日本では「優良企業のシェア拡大、非効率企業の撤退」という新陳代謝のダイナミズムが弱いことが比較的重要な要因かもしれない。グローバル競争の障壁労働者・企業の地理的移動のコスト政府規制既存中小企業の保護などがこの点に関係する。
過去の研究を通じて何が生産性を高めるのか、逆に何が生産性の足を引っ張るのか、わかってきたことも多い。
例えば企業の教育訓練投資は生産性への寄与が大きい。IT(情報技術)革命の経験に照らすと、AI(人工知能)など新しい汎用技術を利用するサービス産業で、教育訓練などの補完的な向け資産投資を充実することが今後の生産性向上にとって重要だ。
マイナス要因の例としては過度な土地利用規制が人や企業の最適配置を阻害し、国全体の生産性を押し下げていることが分かっている。都市集約の利益を生かすことが大事だ。
日米生産性格差を解消する決定的な方策はないが、エビデンスを活用して生産性向上の余地を現実化し、生産性の押し下げ要因を除去する努力を重ねていく必要がある。


まとめ
△ 日本の労働生産性の水準は米国の3分の2で、主要7カ国(G7)諸国中で最下位。
△ 時間当たり賃金の平均値を比較しても、日本は米国の3分の2。
? なぜ、日本の生産性は低いのか? → 多くの研究がなされてきたが、唯一決定的な要因は見出されていない。
○ 日本のサービスの質が米国よりも高いことを補正すると日本の生産性は1割ほど高くなる。△ それでも日本の生産性が低いという結論は覆らない。
? 労働時間が長いので生産性が低い → 従事者当たり、労働時間当たりどちらの生産性指標をみても、国際的な位置はほぼ変わらない。
? 働き方改革の一環として労働時間の短縮 → 極端な当時間労働を別にして、労働時間を短くするほど生産性が高まるという単純な関係ではない。ただし、過度な残業はメンタルヘルスを含む健康に有害だし、生産性にもマイナスに働くだろう。
? ワークライフバランスと生産性の関係 → 相関関係はあるが因果関係ではない。
? 働き方改革を通じた生産性向上 → 両者を結び付けるのは無理がある。
ただし、労働時間短縮やワークライフバランス改善が生産性にマイナスの影響を及ぼすというエビデンスもないので、労働者にとっての便益という視点で取組むべき。
? 非正規労働者の処遇改善のための同一賃金同一労働 → 非正規労働者の生産性・賃金を引き上げるには、スキルアップのための教育訓練や自己啓発を促すような人事・労務管理などの対応が本筋だ。
? なぜ、日本の労働生産性は低いのか? → 日本人はサービスがタダだと思っている、日本は競争が激しい、企業経営が下手…という答えは的外れな議論。

生産に直接結びつかない労働投入を減らすことは、企業現場の生産性を高めるうえで有効。
○ 無駄な会議や稟議の削減
○ 業務の段取りの改善
○ 意思決定権限の委譲
○ 意義の乏しい社内ルールの見直し など

優良企業のシェア拡大、非効率企業の撤退
△ グローバル競争の障壁
△ 労働者・企業の地理的移動コスト
△ 政府規制
  過度な土地利用規制が人や企業の再配置を阻害し、国全体の生産性を押し下げている。
  都市集積の利益を生かすこと。
△ 既存中小企業の保護