きものサロンながしま福岡支店

福岡支店のスタッフが更新するブログです。
お着物に関するお悩みのあれこれを、より分かりやすくお答えいたします。

ダイナモ

2024-04-28 18:18:56 | 日記
先日、色無地の裄と身巾のお直しを承ったK様。
確認したいことがあったのでお電話差し上げると
「今ちょうど、あの時の源氏香の訪問着を着付けしてるんですよ・・・
 サイズ的にはバッチです
 良かった~~ ありがとうございました」と。

お母様のお気に入りの訪問着をご自分のサイズに直して欲しいとのご依頼で、
今年1月にお預かりしたお着物です。
たまたま私がお電話を差し上げたその時に着付けしてらっしゃったみたいで、
テンション上がり気味のお電話でした。

「今日はお天気もいいし、ホント良かったですね」
「(お茶の)先生の所にご挨拶に行ったら、帰りに母に見せてあげようと思ってます」
想像するだけでも、その嬉しさを感じました。

で、
それから1時間した頃にH様からお電話が・・・
「大島の丸洗いって、普通の紬よりお値段高いですか?」とのお問い合わせ。
「いえ。紬と同じ3300円でございます」
「分かりました。。。近々お店に持って行きますね」と。

「先週の日曜日に同窓会にあの直してもらった大島を着て行ったんですよ。
 お友達からも評判良くて、仕立て直してもらって本当に良かったなって思いました」

色柄が気に入って、ネットで買ったのはいいものの
寸法が全体的に小さくて
「この着物、私の寸法に直せますか?」
と、ご依頼があったのが昨年秋頃のお話し。

いろいろサイズ的に問題があり紆余曲折しましたが、
何とかH様がお召しになれる寸法で仕上げました。
昨年暮れに納品に伺った際に
「ちょっと羽織ってみていいですか?」とのことでしたので、
簡単に着付けして寸法の確認を・・・
「あらっ いい感じですね」

「来年、還暦なので学生時代の仲間と久々に集まろうっていう話しが出てるんです。
 この着物で行っても大丈夫ですよね?」
「もちろんです。もし秋以降の時期であれば羽織やコートをお召しになってもオシャレだと思います」

その同窓会が先週に開かれたらしく
「着物で来てた人があと三人いてね。。。四人できもの談義してました」
想像すると、その光景も素敵だな~~と思った次第です。

たまたまかもしれませんが、
今日、期せずしてK様もH様もお直しの件でとても喜んでくださったので、
私も我が事のように嬉しくなりました。

と同時に
この喜んでいただける事こそが、私たちのダイナモなんだな~~と、
改めてそう思いました。







ラッキ~~‼

2024-04-18 17:59:32 | 日記
先日納品に伺ったF様。
大島紬の丸洗いとその他諸々のお直しの仕上がりを納めさせて頂きました。

ご注文時に
「八掛けの裾が擦り切れてしまって・・・これって直せますか?」と。
幸い無地の八掛けでしたので
「天地替えをされたら、またキレイな状態になりますよ」

そして
「衿の染みがキツイんですけど・・・これ、丸洗いじゃ取れないでしょうね~?」
確かに皮脂とファンデーションが混ざったような、かなり黒ずんだ感じになってました。
「丸洗い後にシミのお見積もりを出しますけど、もしかしたら染み抜きよりも
 掛け衿の表と裏をひっくり返してお直しした方がお安くなるかもしれませんので、
 お見積もり次第でその時にご判断された方が宜しいんじゃないでしょうか」

結果、
染み抜き代よりも表裏替えの方がお安かったので、
今回はそのお直しも含めての納品となりました。

で、
仕上がり品をお見せすると
「わぁ~~ 見違えるようにキレイになりましたね」と大感激。
「また新しく八掛けを買って取り替えないといけないと思ってたから、ご相談して良かったです」とも。
ついでに
「袖口もキレイな状態になってますので・・・」とお見せすると
「わぁ~~ ここもキレイになって戻ってくるんですね。。。
 もう、色褪せてたから諦めてたんだけど。。。これはホントにラッキーです
と、先ほどよりも更に大感激。

ご主人と奄美大島に行った際に、
一目ぼれして買ってもらったお着物だとか。

「また先々になったら、八掛けの色を変えると違った雰囲気になりますから
 その時はまたご連絡頂ければ幸いでございます」
「そうですよね~ もう20年近く経つから、年相応の色にしなきゃですよね」

帰り際、
本当はお嬢様に譲ろうと思ってたけど、
あんなにキレイに蘇ってくれたから、やっぱりしばらく私が着ます。
とおっしゃってました。

そうですよね。
ご主人との思い出も詰まったお着物ですから、まだまだ先までF様にはお召し頂きたいです。



インスタ

2024-04-10 16:15:15 | 日記
先日、紬と色無地の丸洗いをご注文下さったU様

「当社はネットで探されたんですか?」とお尋ねすると
「いえ。インスタ見てたらここの事が載ってて、それでホームページを見て来ました」とのこと。

恥ずかしながらインスタというものが、どういうものかも分からず
今どきはいろんなアクセス方法で調べることができるんだなぁ~と感心した次第です。

我々のころは当時、スマホなどなくて

地図はゼンリンの地図帳で調べる。
例えば着物屋だったら職業別電話帳という分厚いやつで調べる。
個人宅は電話帳で調べる。
それでも分からない時は104に聞く。
そんな時代でした。

このブログでさえも
スマホやパソコンがなければ皆さんに届かないわけで・・・
そう思うと、ホントに画期的なことがここ数十年で起きてんだなぁ~としみじみ感じます。

そのU様
「私のインスタにも載せておきますね」と。
インスタのことは分かりませんでしたが
それでもありがたいお言葉でした。

ご用心‼

2024-04-04 16:22:21 | 日記
先日集荷に伺ったF様。

「胸元にシミが付いたので、ベンジンで拭いたら余計に酷くなりました」と、SOS
「ちゃんとユーチューブ見て、その通りにやったんですけどね~」と。
このお話し。。。まさに「あるある」です。
以前にも同じようなご依頼で伺ったこともあります。

さらに、当日は雨で裾に泥はねしてたので、これもご自分で処置されたのだとか。
「一応、裾の方はキレイになったと思うんですが・・・」

日の当たる場所で確認すると、やはりうっすらと広範囲に輪染みが広がってました。
F様にもその場でご確認いただくと、
「あらまあぁ~~ こんなことになってるなんて・・・全然気づきませんでした」

大切なお着物ですので、
ちょっとした染みでも、ご自分で処置して傷が大きくなるよりは
やはり専門店へまずご相談された方が賢明かと。

これは別のお話しになりますが、
以前、お客様がしつけ糸を取る際に
衿元の穴糸(スナップの代わりになる引き糸のこと)まで切り取ってしまった方もいらっしゃいます。
これも着物初心者であれば「あるある」のパターンですよね。

どんな些細なことでも大丈夫です。
まずはご連絡頂ければ幸いでございます。