きものサロンながしま福岡支店

福岡支店のスタッフが更新するブログです。
お着物に関するお悩みのあれこれを、より分かりやすくお答えいたします。

さて、どうしましょう?

2018-05-12 18:07:20 | 日記
先日集荷に伺ったF様から、こんなご質問が・・・


「若い頃に作った付下げを今度着ようと思ってタンスから出してみたんですけど、
 なんだか派手にみえて。。。染め替えた方がいいですか?」


で、
実際に拝見させて頂いたところ
地色はくすんだピンクといった感じ。
ただ、柄の挿し色にけっこう強めの色があって、そこが気になるところです。


「染め替えるとしたら柄を失くして色無地になってしまいますが。。。」
ただ、
お客様のご希望は柄を残して付下げとしてお召しになりたいとのこと。
そうなると、
柄の部分に糊伏せをして地色替えということになり、費用的には随分と違ってきます。


「そうなると買った方が安いという事になりますか?」
もちろん、モノにもよりますが
どうしても思い入れが強いようなお着物であれば、それも有りかなと。


そこで
「このお着物に合わせた帯と小物を見せて頂けませんか?」
お持ちになった帯は金地に牡丹の袋帯。
帯締・帯揚げは朱色系。
ちなみに八掛けも朱系です。


「このお着物を付下げとしてお召しになるという事でしたら、
 帯をシルバー系に替えて、小物は淡いピンク系。
 そして、できれば八掛けをお着物と同系の色に替えられたら随分と違うと思います」


「へぇ~ そ~なんですね・・・裏地も替えたりできるんですねぇ~」
それからしばらく、
「さて、どうしましょう?」と、
F様は私が提案した組み合わせを頭の中でイメージされてるようで
しばし無言。


「今度、帯と小物を見せて貰えますか?」とF様
ただ、
色無地に染め替えるという選択肢も、まだ頭のなかにはあるようです。


実際に合わせてみて、どちらにするかご自身が納得されるのが一番です。
いずれにせよ、
選択肢が一つ増えたのはF様にとって良かったんではないかと。。。
そう思います。






宜しくお願いされます!!

2018-05-11 16:45:52 | 日記
昨日、納品に伺ったM様。

以前、付下げの丸洗いでご来店下さった際に
「実は、母の着物が沢山あるんですけど・・・
 どの着物をどこに着て行くとか、どの着物を処分したらいいとか、
 私にはさっぱり分からなくて。。。」と、お困りのご様子。


「このお着物が仕上がりましたら私がお伺い致しますので、その時に一度見せて頂けますか?」
「えぇ~~ 本当ですか~ 助かります
「はい。できれば日当たりのよいお部屋で見せて頂けると助かります」


という事で昨日お伺いさせて頂いたわけですが、
お母様が着物好きな方だったらしく、かなりの数のタトウ紙が重ねてありました


その中に、
お母様とM様の留袖も入ってて、
「昨年、息子の結婚式にどちらの留袖を着ようかと迷ったんですけど、
 こちらは私が嫁入りの時に母から作ってもらったもので流石に派手だし、
 かと言って、母のこの留袖じゃあまりにも地味だし・・・
 結局、式場で借りることにしたんです」


見てみると、
お母様の留袖は着物好きな方だけあってちょっと玄人好みの粋な留袖。
M様の留袖は錆朱(さびしゅ)の流雲に鶴の柄。
ただ、
M様がおっしゃるほどの派手さは余り感じませんでした。
「帯を泥金の地色にすれば、このままお召しになれたかも知れませんね」
「えぇ~ そうなんですか~ 私はてっきり、20代で買ったものだからもう着れないものなんだと思い込んでました」
「留袖はある程度、長いスパンを考えて選びますから帯次第でまだいけたと思います


聞けば、式場のレンタル料は6万円だったとか。
「当社のレンタルですと2万円前後で一式揃います」
「ながしまさんって、レンタルもされてるんですか
「はい。お着物の販売やレンタルもさせて頂いております」
「もぉ~~ 早くお知り合いになっておけば良かった


M様の身長は150cm。
レンタルならSサイズです。
「あまり選択肢がなかったんじゃないですか?」
「Sなんてなかったですよ・・・最初から。
 私も着物の事よく分からないから、式場の人が勧めるままにMから選びましたもの」
と言って当日の写メを見せて下さいました。
さすがに柄付けが高く、おはしよりで柄が切れてしまってます。
(M様には申し上げませんでしたが・・・


「下の娘が結婚する時には、今度こそおたくに相談しますから宜しくお願いしますね」と。
ありがたいお言葉ですが。。。
さて、その時はどちらの留袖を選ぶべきか?
もしかしたらレンタルになる可能性も?

いずれにせよM様の記憶に残って頂ければなと・・・そう思う次第です。


懐かしの。。。

2018-05-07 16:32:06 | 日記
私事ですが、
このGW休暇を利用して久々に帰省し、
「いずれはせねば・・・」と思っていた母の遺品整理を手伝ってきました。


祖母は仕立ての内職で生計を助け、
母は美容室を営んでおりました。
着付けも承ってましたので、その関係からか仕立てや着付け、着物の基本知識などの本が10冊近く
押入れの奥の方にあった紙袋から出てきました。


それも40年前の本です。
(本といっても婦人画報や婦人生活といった雑誌の付録なんですが。。。)
そのモデルたるや、
酒井和歌子、松原智恵子、松坂慶子、十朱幸代、水沢アキ、音無美紀子、山本陽子、等々
蒼々たるメンバーです
40年前の写真ですから、皆さんホントに若くてお綺麗です
(もちろん今でもお美しいですが・・・


特に仕立て関係の本は参考になりました。
製造部門と販売部門が同じ会社でも大きく違うように、
今まで販売一色でやってきた私には大きな参考書となりそうです。


そして・・・
押入れの中の段ボール箱を引っ張り出して中を開けてみると
私たち兄弟の小学校~中学校までの通信簿や賞状、当時体育の時に使ってたジャージまで出てきました。
「こんなものまでとってあるんだ~」
なかには、
見覚えのあるマフラーが・・・
「もしかして、これ、高校の時彼女が編んでくれたマフラーかも」と感傷に浸る間もなく、
嫁が片っ端からバンバン捨てていくので、
そのマフラーも有無も言わせずごみ袋の中へ


アルバムのなかにある白黒の写真はセピア色になり、
小学生の時に大事に集めてた切手帳はビニールの所が張り付いて開けられない。
懐かしさもあり、時の経つ早さに改めて驚かされる一日となりました。


共同作業

2018-05-02 18:20:18 | 日記
本日納品に伺ったN様。
福岡県の南の端、柳川市にお住まいです。
下道だと約2時間半。
途中、何件かのお宅を訪問して最後のお届け先がN様でした。


久々にまとまった雨が降り続き、GW中日ということもあってか、
国道5号線はいつもに増して大渋滞。
お約束の時間に間に合うかどうかヒヤヒヤしながらの運転でした


そのN様、
3月中旬に計4名様分のお着物の丸洗いを承りました。
「一万五千円以上だったら集荷に着て下さるという事でしたから、みんなに声かけて集めました」と。
点数にすると11点。
それぞれのお友達別に分けて用意されてました。
「まとめてウチに持ってきてもらって大丈夫ですから・・・」


ということで、本日の納品になったわけですが、
「またお友達から頼まれたんですけど、これって今日お預けしても大丈夫ですか?」


が・・・
色無地と長襦袢の丸洗いで6400円
「申し訳ございません。この2点だとお届けに伺える金額を満たしてないので配送させて頂く形になりますが。。。」
そこでN様、
「実は6月にこの訪問着を着ようと思ってるんですけど、やっぱりガード加工はしておいた方がいいですよねぇ~?」
と、奥からお持ちになったのは淡いベージュ地の訪問着。


「フォーマル着で特に淡い地色のお着物の場合にはガード加工をお勧めしてますが・・・」


ガード加工が6480円。
合計12880円。
「お届け金額まではいきませんが、こちらだと京都工場より無料で配送させて頂けます


「ちょっと待って下さいね」と、
何やら携帯で検索し始めて、お電話をされてます。
「残念 ○○さんが着物を洗いに出していって言ってたから電話してみたけど留守みたい」


N様は今回が初めてのご利用ですが、
今日、仕上がりをご覧になって
「今度、別のお友達に声をかけて集めておきますから、また取りに来てくださいね」と。
まさに共同作業。


ありがたいお話しです。