〇 ビックバンモデル big bang model 1948年
宇宙の始まりにあったとする大爆発をビックバンという。
ガモフ(1904-1968)が、
膨張する宇宙が過去にさかのぼる思考実験から予言した。
ハップルが発見した宇宙膨張の法則(ハップルの法則)から宇宙の過去の姿を考えたガモフは、
次のことを予言した。
①宇宙は過去ほど高温高密度どあり、
有限な時間の昔に極端な高温高密度状態から爆発的な膨張ととに始まった。
② 爆発から宇宙の温度が1億度以下に冷えるまでの間に、
素粒子ができ、核融合反応が起こって、
陽子と中性子からヘリウム原子核が合成された。
③ 宇宙の温度が約1万℃以下にまで下がると、
陽子と電子が結合して中性の水素原子が主となるため、
光と物質の相互作用がなくなり、
宇宙が光に対して透明になる(宇宙の晴れ上がり)。
④ これ以降、物質との相互作用が切れた光子は、
宇宙の断熱膨張ととのに薄められ、
赤方偏移して、現在は電波として宇宙を満たしているはずである。
1965年、ホーン型の電波アンテナを調整していたベンジアスとウィルソンは、
どうしても取り除けない電波雑音があり、
その強度がアンテナの向きや時間によらないことを突き止めた。
プリンストン大学のディッケは、
これこそがガモフが予言したビックバンの残照(背景放射)であると直感した。
宇宙背景放射観測衛星COBEによる測定で、
背景放射が絶対温度2.735Kの黒体放射スペクトルをもち、
10万分の1程度の温度ゆらぎがあることが、
1990年に確認されている。
宇宙には始まりも終わりもなく、
定常に保たれえているはずであるという説を唱えてたホイルらは、
ガモフの考えをからかい半分でビッグバンモデルとよんだ。
ビックバン宇宙モデルは、
この宇宙背景放射の発見と、
核反応理論による宇宙のヘリウム存在量の説明の成功で、
ゆるぎばいものとなっている。
なお、
ビックバン宇宙モデルでは説明しきれない宇宙の地平線問題や平坦性問題を説明する理論として、
初期宇宙での急激な膨張を仮定したインフレ-ション宇宙モデルが提案されている。
宇宙の始まりにあったとする大爆発をビックバンという。
ガモフ(1904-1968)が、
膨張する宇宙が過去にさかのぼる思考実験から予言した。
ハップルが発見した宇宙膨張の法則(ハップルの法則)から宇宙の過去の姿を考えたガモフは、
次のことを予言した。
①宇宙は過去ほど高温高密度どあり、
有限な時間の昔に極端な高温高密度状態から爆発的な膨張ととに始まった。
② 爆発から宇宙の温度が1億度以下に冷えるまでの間に、
素粒子ができ、核融合反応が起こって、
陽子と中性子からヘリウム原子核が合成された。
③ 宇宙の温度が約1万℃以下にまで下がると、
陽子と電子が結合して中性の水素原子が主となるため、
光と物質の相互作用がなくなり、
宇宙が光に対して透明になる(宇宙の晴れ上がり)。
④ これ以降、物質との相互作用が切れた光子は、
宇宙の断熱膨張ととのに薄められ、
赤方偏移して、現在は電波として宇宙を満たしているはずである。
1965年、ホーン型の電波アンテナを調整していたベンジアスとウィルソンは、
どうしても取り除けない電波雑音があり、
その強度がアンテナの向きや時間によらないことを突き止めた。
プリンストン大学のディッケは、
これこそがガモフが予言したビックバンの残照(背景放射)であると直感した。
宇宙背景放射観測衛星COBEによる測定で、
背景放射が絶対温度2.735Kの黒体放射スペクトルをもち、
10万分の1程度の温度ゆらぎがあることが、
1990年に確認されている。
宇宙には始まりも終わりもなく、
定常に保たれえているはずであるという説を唱えてたホイルらは、
ガモフの考えをからかい半分でビッグバンモデルとよんだ。
ビックバン宇宙モデルは、
この宇宙背景放射の発見と、
核反応理論による宇宙のヘリウム存在量の説明の成功で、
ゆるぎばいものとなっている。
なお、
ビックバン宇宙モデルでは説明しきれない宇宙の地平線問題や平坦性問題を説明する理論として、
初期宇宙での急激な膨張を仮定したインフレ-ション宇宙モデルが提案されている。