Selva esmeralda, el dia que me quieras

The hills are alive with the sound of music

日中関係史「政冷経熱」の千五百年 岡本隆司

2021-09-30 21:47:08 | 日記
はじめに-過去の日中関係
わからない日中関係
2005年-悪化した日中関係
十年か百年か・・・

Ⅰ 黎明-「日出づる処」と「日没する処」
1 隋唐以前
古代日本の記録
前漢から南北朝の時代まで
倭の五王

2 遣唐使の時代-孤立する日本
「天子」を名乗った倭国
白村江
遣唐使の意味
選択的な受容
迎える転換期

3 日中の新時代
「唐宋変革」
イノベ-ション
日宋貿易

4 「元寇」の内実
「元寇」という対決
対立の経過
「非常識」な日本
弘安の役の意味
日中関係のプロトタイプ

Ⅱ 深化と矛盾-「倭寇」と明朝
1 「14世紀の危機」から「朝貢一元体制」へ
寒冷化と帝国の崩潰 
分離した南北と明朝の成立
現物主義と貨幣制度
経済統制としての朝貢
海禁と長城

2 東アジア秩序の再編
貿易と「倭寇」と海禁
後醍醐天皇と大陸
「不征国」-喧嘩を売ってはならない国
「日本国王」となった足利義満
日本人のメンタリティ

3 中国の変貌
朝貢一元体制からの逸脱
大陸の経済成長
貨幣はどこに
密貿易の隆盛

4 日本の変貌と「倭寇」
技術革新と大転回
世界の金銀の三分の一
「倭寇」ふたたび
「倭寇」から「倭乱」へ
日明戦争
基礎構造としての「倭寇」

Ⅲ 平和と疎遠-清朝と「鎖国」
1 日中政権の変容
日本の「見代の入れ替え」
民治・民政の誕生
中国経済界の動静
官民乖離

2 清朝・朝鮮の関係と日本
清朝の興起
「胡乱」
国書改竄
中国併合

3 日清関係の帰趨
海禁の消滅
「鎖国」の内実
日本型華夷
相互の黙殺

4 18世紀という時代-日本のデフレ不況と凝集
不況の時代へ
「米将軍」とデフレ不況
田沼の貨幣改鋳
凝集する日本

5 18世紀という時代-中国のインフレ好況と膨張
不況から好況へ
放置する清朝
貿易の拡大
膨張する中国

Ⅳ 世界秩序の転回-19世紀
1 近代前夜の風景
「朝貢」と「互市」
漢語化する日本社会
漢語化社会の脱中国

2 「西洋の衝撃」を受けて
開国-「日本型華夷」の破綻
漢語化と西洋化
「互市」とアヘン戦争
条約と「攘夷」

3 相剋のはじまり
「鎖国」と「倭寇」
日清修好条規
朝鮮は「属国」
台湾出兵
「琉球処分」-清朝の恐れ

4 日清戦争への道
朝鮮の拒否反応
「琉球処分」による変化
壬午軍乱と甲申政変
戦争へ-李鴻章の誤算
下関条約と時代の転換

Ⅴ 険しい時代-20世紀前半
1 従属してゆく中国
「瓜分」の危機
変法-めざすは明治維新
義和団事変
日露戦争とそのイメ-ジ

2 善隣の時代
日本に学ぶ
立憲と日本化する中国
辛亥革命と「和文漢読法」

3 せめぎ合う日中
歴史を動かす愛国主義
二十一カ条要求
「一切を棄つるの覚悟」

4 日中の産業革命
タ-ゲットは中国市場
日本製品の普及
中国紡績業の勃興
排日から戦争へ

おわりに-明日の日中関係のために
あとがき
日中関係史 関連年表

 

世界史のなかの満洲帝国 宮脇淳子

2021-09-29 20:25:47 | 日記
はじめに-なぜ、いま満洲か

第1章 満洲とは
「満洲」と「マンジュ」
「満洲」という民族名
「満洲」はいつから地名になったのか

第2章 満洲の地理と古代
中国東北地方の地理
ロシアの沿海州とアム-ル河沿岸の地理
内蒙古自治区の地理
河北省東北部の地理
中国文明の発生
満洲の先住民
勿吉と靺鞨

第3章 東アジアの民族興亡史
「中国」は二千二百年
朝鮮半島と日本列島
高句麗の反撃
百済の滅亡
日本誕生
新羅の半島統一と日本人の形成
渤海国と日本の修好
契丹の大帝国
女直の金

第4章 元朝から清朝へ
モンゴル帝国の建国
モンゴル帝国のしくみ
モンゴル支配下の満洲と朝鮮半島
日本への蒙古襲来
明朝と北元
明代の満洲
清朝の建国
明清交代
「満洲人」すなわち「旗人」
清朝時代の満洲

第5章 ロシアの南進と日露関係
モンゴル帝国を継承したロシア
ロシアのシベリア進出
ネルチンスク条約にいたる露清関係
清朝の最大領土
ヨ-ロッパ列強の進出
ロシアの黒竜江進出
ロシア」の満洲進出
初期の日露関係

第6章 日本の大陸進出-日清・日露戦争
国民国家を生み出したアメリカ独立とフランス革命
清帝国の変質-五大種族の同君連合から国民国家への志向
日本の開国と清国と朝鮮
日清戦争(1894~95)
ロシアによる東清鉄道の敷設
朝鮮の鉄道と閔妃事件(1895)
義和団事件(1900)
日露戦争にいたる日本とロシア
日露両国の兵力
日露戦争(1904~05)

第7章 日露戦争後の満洲と当時の国際情勢
日露戦争当時の満洲
日本の満洲経営のはじまり
関東州と関東軍
満鉄誕生
満鉄の業務内容
満鉄調査部の役割
日本とロシアの密約
日韓併合
辛亥革命(1911)
袁世凱の専制君主化と軍閥の抗争
二十一カ条要求と反日運動
ロシア革命(1917)とシベリア出兵
モンゴル独立宣言と満蒙独立運動
モンゴル人民共和国成立

第8週 満洲帝国の成立
満洲帝国をめぐる歴史学の立場
中国共産党の成立と第一次国共合作
中国の軍閥
満洲の軍閥・張作霖
蒋介石の北伐
張作霖爆殺される
排日運動の激化
満洲と朝鮮人
満州事変
関東軍の満蒙領有論
満州国の建国
日満議定書
満洲国をめぐる対外関係

第9章 日本史のなかの満洲
日本史になかの満洲
満洲の人口
満洲青年連盟と大雄峯会
満洲国の行政組織
日満一体の行政へ
三期にわたる経済建設
満洲への日本の投資
産業開発五カ年計画
満洲への移民
教養・文化行政
モンゴルの民族運動
ノモンハン事件
関東軍

第10章 日本敗戦後の満洲
日本の敗戦と満洲帝国崩壊
開拓団の悲劇とシベリア抑留
満洲引き揚げ
国民党軍と共産党軍の国共内戦
モンゴルの戦後
その後の満洲=中国東北地方

おわりに


戦争の日本近現代史 東大式レッスン 征韓論から太平洋戦争まで 加藤陽子

2021-09-27 19:42:58 | 日記
第1講 「戦争」を学ぶ意味は何か
講義の内容
歴史には「出来事」のほかに「問い」がある
知の型の変移
歴史を学ぶ意味
近代の戦争
戦争を受けとめる理論
本書の構成

第2講 軍備拡張論はいかにして受け入れられたか
攘夷論が新政府にもたらした負の遺産
福沢諭吉の見方
当局者のロシア観
プロイセンの例
民兵ではなく徴兵を!
征韓論の意味
西郷の名分論
国家の元気を回復するために

第3講 日本にとって朝鮮半島はばぜ重要だったか
自由民権論者の対外認識
地域の言論
国家に力についての認識
福沢諭吉『通俗民権論』
華夷秩序と朝貢体制
山県有朋「隣邦兵備略表を進る」
軍備拡張
朝鮮半島をどのようにしたら第三国の占領下に置かれないですむか

第4章 利益線論はいかにして誕生したか
軍事的観点から国際関係をみる
山県有朋の主権線・利益線論
ロ-レンツ・フォン・シュタイン
斯丁氏意見書
山県への影響
朝鮮の中立と中立法の概念

第5講 なぜ清は「改革を拒否する国」とされたのか
第一回帝国議会
衆議院における陸海軍経費の削減
和協への道
地方新聞の論調
朝鮮における農民戦争の広がりと戦争の新しい意義づけ
内政改革の提案
開戦前夜の新聞論調
文明と野蛮の戦争
義勇兵組織熱
国民の戦争
戦後の課題

第6講 なぜロシアは「文明の敵」とされたのか
「国民国家システム」の国際秩序
大朝鮮国から大韓帝国へ
ロシアの流儀
1898年 イギリスの政策転換
1899年 アメリカの門戸開放宣言
『萬朝報』にみるロシアの撤兵問題
吉野作造の征露論
有効な反戦論とは
幸徳秋水『廿世紀之怪物 帝国主義』
一兵卒への目差す
レ-ニンの日露戦争観
ふたたび吉野作造
大国との戦争準備
いつ戦争を始めるのか
戦費はどのように調達されたのか

第7講 第1次世界大戦が日本に与えた真の衝撃とは何か
参謀総長山県有朋の憂鬱
国民の元気
日露戦争の日本が直面していた問題
中国問題解決の好機としての第一次世界大戦
参戦理由
大戦中の満洲問題・中国問題の帰趨
二十一カ条問題の孕んだ火種
当時の認識
パリ講和会議の人種問題
講和会議に向けた訓令案準備の段階
パリで
日米両国における移民問題
真の衝撃とは何か

第8講 なぜ満洲事変は起こされたのか
大戦の教訓-経済封鎖と総力戦
2回の国防方針改定と,そこに表現された中国観
中国の財政を国際共同管理に置かないためにはどうするか
アメリカにおけるオレンジ・プラン
戦争はできるという議論-海軍の場合
ロンドン海軍軍縮条約
軍縮会議に対する2つの観点
主観的危機意識のめばえ
戦争はできるという議論-陸軍の場合
満洲事変へ

第9章 なぜ日中・太平洋戦争へと拡大したのか
満州事変-計画者たちの主観
事変への意義づけ① 九ヵ国条約、不戦条約をどう乗り切るか
事変への意義づけ② 中国への非難
条約解釈上の問題① 商組権問題
条約解釈上の問題② 満鉄併行線禁止問題
戦争をおこなうエネルギ-
リットン報告書の立場
アメリカの新しい法体系の恩恵と句速力
ソ連の軍事的脅威と石原の再登場
日中戦争の勃発とアメリカ虫立法
宣戦布告の可否についての判断
日中戦争から太平洋戦争へ

あとがき
 

原子・原子核・原子力 わたしが講義で伝えたかった 山本義隆

2021-09-26 09:55:11 | 日記
はじめに
第1章 原子論のはじまり
1.1 化学原子論
1.2 歴史的な語りについて
1.3 力学のおさらい 理想気体 気体分子運動論
1.4 気体分子運動論

第2章 イオンと電子の発見
2.1 重力をめぐって
2.2 電磁気学の初歩
2.3 電気分解の法則
2.4 電子の発見 

第3章 X線と放射線の発見
3.1 レントゲンとX線の発見
3.2 ベルレクとキュリ-夫妻
3.3 放射線をめぐって
3.4 放射線の人体へ影響

第4章 アインシュタインと光子仮説
4.1 光電効果をめぐって
4.2 放射線のエネルギ-
4.3 光子の波動性と粒子性 質量とエネルギ-の等価性
4.4 アインシュタインについて

第5章 原子モデルをめぐって
5.1 有核原子
5.2 原子の古典モデルとその問題点5.3
5.3 ボーアの電子モデル
5.4 一般の原子について
5.5 モーズリ-の悲劇

第6章 原子核について
6.1 放射性元素の崩壊
6.2 核物理学のはじまり
6.3 核力と核エネルギ-
6.4 核分裂と連鎖反応の発見

第7章 原爆と原発
7.1 原子爆弾について
7.2 原発の事故について
7.3 使用済み核燃料の問題
7.4 原発と環境汚染・被曝労働
7.5 放射線の危険性について

あとがき

素粒子物理学をつくった人びと THE SECOND CREATION: Makers of the Revolution in 20th-Century Physics   

2021-09-25 16:39:16 | 日記

全世界で理論物理学者たちは、途方もない企てに取り組んでいる。
・・・
50年前には狂人に任されていた課題がいまや科学界全体を夢中にさせている。

Ⅰ 波と粒子
1 くり返す始めと終わり
2 ボーアの登場
3 ハイゼンベルクらの若手の台頭
4 不確定性の勝利

Ⅱ 量子と場
5 ディラックと量子場の登場
6 無限大
7 シフト
8 ヒドラ退治(その1)
9 奇妙な間奏曲-宇宙からの来訪者-

Ⅲ 弱い力
10 対称性
11 弱い力
12 統一への歩み
13 破れた対称性

Ⅳ 強い力
14 八道説
15 王様とクォ-ク

Ⅴ 大いなる統合
16 ヒドラ退治(その2)
17 くるくる変わった中性カレントの発見
18 チャ-ムとパリティ-

Ⅵ 統一
19 時間のはじまり
20 物理学の終焉

ハヤカワ文庫版への訳者あとがき
付録-その後の素粒子物理の歩みとノーベル物理学賞の日本人の仕事について