私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

山田之曾富騰<ヤマダノソホド>とは

2018-03-20 09:42:13 | 日記
 少名毘古那神が常世国<トコヨノクニ>に行ってしまった後、オホクニは出雲の国を治めるのに大変困ってしまいます。しかし、それを説明するのではなく、ここで、古事記は、「少名毘古那神」の名をオホクニに教えた「久延毘古」とは何者か説明がしてあります。それを

    “久延毘古者。於今者山田之曾富騰者也。此神者足雖不行其盡知天下之事神也”

 と。
 「クエビコは、今で言う山田の曾富騰<ソホド>、案山子(かがし)のことだ。この神は足は歩くことができないが天下のことは、悉く、知っている神様だ。」
 と説明しています。

 要するに、この「久延毘古」は歩くことが出来ないため、その場に何年もの間じっとして居るので、何事でもよく知っている神様だから、この「少名毘古那神」の事も知っていたのだと、改めて説明したものだと思われます。そう思うと、この「久延毘古」はどのくらい長くそこにいたのかは知りませんが、推定すると

           “天地初発之時<アメツチノ ハジメノトキ”

 から、もしかして数万年も前から???そこにじっと立っていたのでしょうかね。それはともかくとして、「多邇且久<タニグク>」といい、この「久延毘古」といい、誠に面白い、我が国開闢以来の、大変に古い世の人々が発していただろう言葉の響きまで聞こえてきそうな感じにさせられます。読書とは面白いものですね。今更のように感じられて仕方ありません。

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