Key_Kitaの独り映画日記

主に観た映画・ドラマの感想を書いてます。
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映画『海賊とよばれた男』

2016年12月12日 | 映画
この作品は、第10回本屋大賞を受賞した百田尚樹のベストセラー小説を、『永遠の0』の監督&主演コンビ、山崎貴と岡田准一のタッグで実写映画化。
明治から昭和にかけて数々の困難を乗り越え石油事業に尽力した男の生きざまを、戦後の復興、そして世界の市場を牛耳る石油会社との闘いを軸に描く。
日本人の誇りを胸に、周囲の仲間との絆を重んじた主人公・国岡鐡造の青年期から老年期までを、主演の岡田が一人でこなす。
共演は吉岡秀隆、鈴木亮平、綾瀬はるか、堤真一ら豪華俳優陣がそろう。


敗戦後の1945年、東京。石油会社・国岡商店を率いる国岡鐵造は、日本人としての誇りを持ち復興に向け突き進もうと従業員を激励する。戦後の混乱期にもかかわらず誰も解雇せず、独自の経営哲学と行動力で事業を広げていく。やがて欧米の石油メジャーも国岡を警戒し、その強大な包囲網により同社の石油輸入ルートは全て封鎖されてしまうが…。


原作は未読なので詳しくは分かりませんが、出光の社長をモデルにしたフィクションらしいです。
主演の岡田准一が若い頃から老齢期までを上手く演じ分けていて素晴らしい演技力に加えて特殊メイクもかなりの高レベル。その演技力の高さも相まって、見事に60歳以上の壮年が作り物感無く観る事ができます。
映像もカメラワークが良く圧巻されますし、冒頭の爆撃シーンや瓦礫の山と化した町並み、兵隊達の帰国船やタンカーも含め、 CGを違和感無く使いこなして素晴らしい出来だと思います。
ですが、ストーリーが進むにつれて説明不足感があるように感じました。
まず、石統(石油連盟)というワードが出てきますが、台詞や展開でそれとなく意味が分かって来ますが何の説明もなく進んでいくので分かりづらい。
それに当時の石油事業の背景がほとんど語られておらず、彼らが非常識な事をして荒稼ぎしているというかのように錯覚してしまいそうなのでもう少し彼らの正当性をきっちり説明してほしかったと思います。
これらの説明不足のせいでキャストたちの演技や映像の素晴らしさが霞んでしまっているように感じました。
かなり期待していただけに少し残念な感じがしますが、作品全体としてはまずまずといったところだと思います。

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