Key_Kitaの独り映画日記

主に観た映画・ドラマの感想を書いてます。
最新映画だけでなく過去の作品や雑談も少々。

映画『星めぐりの町』

2018年01月30日 | 映画
この作品は、数々の映画やテレビドラマで活躍してきたベテラン俳優・小林稔侍が映画初主演を果たしたヒューマンドラマ。
豆腐屋を営む男が、震災で家族をなくした少年を見守る姿を映す。
メガホンを取るのは『蝉しぐれ』などの黒土三男。
『甘い鞭』などの壇蜜、『学校II』などの神戸浩をはじめ、ベテランの六平直政、平田満、高島礼子らが共演する。


愛知県豊田市。病気で妻を早くに亡くした後、自動車整備工として働く娘と二人で暮らしながら豆腐屋を営む勇作は、手作りにこだわった豆腐を主婦や居酒屋に届ける毎日を送っていた。ある日、亡き妻の遠縁にあたる少年で、東日本大震災の津波で家族全員を失ったマサミがやってくる。たらい回しにされた末に、自分のもとに来た彼を迎え入れ、時間をかけてじっくり向き合おうとする勇作に、固く閉じていた心を少しずつ開くマサミだったが…。


東日本大震災で両親と妹を亡くし震災孤児になってしまい、会ったこともない親戚をたらい回しにされて、自分で行き場所すら選べないマサミが最後に行きついた場所が豆腐屋を営む勇作の家。
家族の写真さえないマサミの荷物は、小さなリュック一つと妹との思い出のスノードームだけ。最後まで言葉数は少ないままでしたが、少しずつも着実に心を開き、成長していこうとするマサミの姿に感動しますし、小林稔侍さんらしい温かさや辛抱強さがにじみ出ていて、とても良い映画だと感じましたし、子役の荒井陽太くんも難しい子供役で個人的には良かったと思います。

東日本大震災後しばらくはいろいろと報道されて知っている部分もありましたが、もうすぐで7年が経とうとしている今、恥ずかしながら被災地や被災者たちがどんな風にどんな暮らしをしているのかなど実状を全く知りません。
この作品自体は実話ではないですが、映画に出てくるマサミの方に家族全員を失い深く傷ついている震災孤児がいて今でも辛い思いをしている子供たちがいるという事実に気付かせてくれる作品でもあると思います。

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