健康生活

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メタボが寿命を縮める本当の理由

2023-08-19 12:18:52 | 健康・病気
本来、内臓脂肪は一時的な飢えや寒さに備えて体内に蓄えておくべきものです。ところが飽食の現代では、過剰に蓄えられた内蔵脂肪が四六時中、燃え続けるようになっています。
物が燃えるときには、必ずススが発生します。内蔵脂肪も例外ではありません。このススが、じつは私たちの体に、大きなダメージを与えているのです。
内臓脂肪が燃焼する際に発生するススを医学的にはサイトカインと呼びます。このサイトカインはそもそも原始的な動物に備わっている免疫物質です。外から菌や毒物などが体内に入ってきたとき、リンパ球はこのサイトカインという攻撃物質を出して、それらの敵に立ち向かいます。サイトカインは、外からの悪者に体の中から対抗するためのいわば武器ともいうべきなのです。
ところがこのサイトカインには、自己と外敵との見分けがつかないという弱点があります。そのため、敵が体内に入ってきたときに、敵に向かって放った弾で、自分自身をも傷つけてしまうということになるわけです。
体内で内臓脂肪が燃焼している最中にも、内臓脂肪からアディポサイトカインというススが発生し、私たちの血管の内皮細胞をさかんに傷つけています。傷ついた血管にできたかさぶたは血管を硬く変化させて動脈硬化を起こすのです。アディポサイトカインには、血管の柔軟性を保ち、動脈硬化を予防する善玉アディポサイトカインと血栓を作りやすくし、動脈硬化を促進させる悪玉アディポサイトカインがあります。正常な状態では、それぞれの分泌はバランスよく保たれていますが、内蔵脂肪が蓄積した状態では、善玉の分泌量が減り、悪玉が過剰に分泌されてしまいます。
メタボ体型の人が動脈硬化を起こしやすく、心臓病や脳卒中を起こす割合が非常に多いというのも、内臓脂肪を燃やす際に出るススである悪玉アディポサイトカインが、みずからの血管をいためつけているからにほかなりません。



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