健康生活

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[後編]醤油はどうやって選べばいいの?

2024-02-10 16:56:02 | 健康・病気
前回は、スーパーで売られている醤油の中でも本来の伝統的な製法で作られたものはほんの一部だという話をしました。
伝統的なしょうゆは「本醸造」という方式で作られているのですが…
だからと言って、ただ本醸造のものを選べばいいとは限りません。
80万部ベストセラー『食品の裏側』シリーズの著者・安部司先生によると、“本醸造しょうゆ”には意外な2つの落とし穴があるというのです…
一体、どういう落とし穴なのでしょうか…?

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本醸造しょうゆの意外な落とし穴

スーパーの調味料コーナーを覗くとラベルに“本醸造”と書かれている醤油はいくつも置かれていることが多い印象です。
でも、1Lあたり500円程度で買えるものもあれば、2,000円以上するものまで…
同じ“本醸造”なのに4倍以上値段が変わるのは一体、どうしてでしょうか?
実は、「安い本醸造しょうゆ」には本来の伝統的な製法で作られた醤油には使われていない原料が入っているというのです…
これについて、加工食品診断士協会・代表理事である安部司先生に解説していただきます。
ぜひ、こちらを読みながらご自宅の醤油の裏ラベルをチェックしてみてください…

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【問題点1】
 「安い本醸造しょうゆ」は「大豆の中身」が違う。
当然ながら「伝統的な長期熟成の本醸造しょうゆ」は手間暇がかかり、安い値段ではできません。
ところが「本醸造」と名乗っていても、「安いしょうゆ」があります。これはなぜでしょうか?
しょうゆの作り方は「JAS規格」で定められていますが、「本醸造方式」では、大豆は「丸大豆」でも「脱脂加工大豆」を使ってもいいのです。
そして、「安いしょうゆ」ほど、往々にして「丸大豆」ではなく「脱脂加工大豆」が使われていたりします。

どっちがおいしい?「丸大豆」と「脱脂加工大豆」

「脱脂加工大豆」というのは「ノルマルヘキサン」という石油由来の溶剤を使って大豆から油分を抽出したあとの大豆。いってみれば「大豆油を作った搾りかす」です。
一方、「丸大豆」とは、そのまま「丸ごとの大豆」のことです。
「脱脂加工大豆」は油分が少ない分、加工がしやすく、もちろん安価です。
現在流通しているしょうゆの約8割は「脱脂加工大豆」で作られたしょうゆといわれています。
「油を搾った大豆」を二次利用するのだから無駄がないという利点もあります。
「搾りかすの脱脂加工大豆」で作ったしょうゆというと、なんだか「残念な味」を想像してしまうかもしれません。
たしかに、一部の研究者などは「うま味はたんぱく質にある。たんぱく質が凝縮されている脱脂加工大豆のほうが、うま味が強く、おいしいしょうゆができる」と主張する人もいます。
しかし、「油」もおいしさです。
やっぱり「『丸大豆』で作られた『伝統的なしょうゆ』」と「『脱脂加工大豆』で作られたしょうゆ」は、おいしさも香りも全然違います。
(東洋経済オンライン『平気で「安い醤油」買う人の超残念な盲点【前編】』より引用)

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流通している8割の醤油に使われている脱脂加工大豆。
その正体が、大豆油を作った“搾りかす”だったとは…驚きですよね。
あなたのご自宅の醤油はいかがでしたか?どういう大豆が使われているのか、ぜひチェックしてみてください。

でも、醤油を選ぶ上で注意しておきたいのは大豆だけではありません。
というのも、「本醸造しょうゆ」にはもう1つ気をつけるべき点があるというのです…

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【問題点2】
「アルコール」「うまみ調味料」などの添加物が入っていても「本醸造」と名乗れる「伝統的な長期熟成の本醸造しょうゆ」であれば添加物は使われていないと述べましたが、「本醸造」であっても添加物が使われている場合があります。
(東洋経済オンライン『平気で「安い醤油」買う人の超残念な盲点【前編】』より引用)

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「本醸造」と書いてあっても、添加物が使われているなんて…この場合、どうやって見分ければいいのでしょうか?
・・・ということで、
都内のスーパーにて2種類の「本醸造しょうゆ」を購入してみました。
1つは1L約2,000円する比較的高価なしょうゆA、そしてもう一方は、1L 700円あたりのお手頃なしょうゆBです。
メーカー名は明かせないのですが、どちらも名称には「こいくちしょうゆ(本醸造)」と記載があります。
では、原材料名を見てみましょう。
高価な本醸造しょうゆAの原材料は大豆、小麦、食塩のみ。大豆は国産の丸大豆を使っており、添加物は含まれていません。
一方で、安価な本醸造しょうゆBはたくさん原材料が記載されていますね。
食品添加物というのは「/(スラッシュ)」以降に書かれている原材料のことを指します。
つまりここだとアルコール、酸味料、ビタミンB1などが添加物に当たるわけです。
複数の添加物が使われているようですが…
これも高価なしょうゆAと同様に「本醸造」と名乗って良いというのです。
安くて“本醸造”と書かれているしょうゆを見たら原材料を確認しておくのが良いかもしれません…
以上が、「本醸造しょうゆ」の意外な落とし穴です。
同じ本醸造と書かれているしょうゆでも、そもそもの大豆の種類が違ったり、添加物が含まれていたりで色々な違いがあるのですね。



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