あ ど れ な り ん

主にブルベを中心に趣味と日頃の鬱憤を晴らすために書こうと思います。

BRM1006徳島1000 四国一周 その5(完結)

2018-03-05 22:11:33 | ブルベ
休憩所で寝ている途中、他の参加者が来たらしく、一旦起きてしまったが、直ぐにもう一度寝に入った。
ここらへんは睡眠導入剤のおかげだと思う。

3時に目覚ましが鳴り、目が覚めた。すると…

さ、寒い!!!
((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル

屋根付きの休憩所は実は四方が吹き抜けになっており、風が抜ける構造だった。
なるべく風が当たらない場所に寝てはいたものの、
風が体に当って体温が奪われたらしい。
体はガクガク震え、口がカチカチと音を立てた。
ウィンドブレーカーとレインウェアを重ね着しトイレに入った後、
体を摩りながら身支度を整え、とにかく走りだすことにした。
気温は20度を下回っていたと思う。
体温が上がるまで30分掛かった。

次の目的地は野良時計。
すぐ先に走っている人が見えた。
この時間に目的をおなじくしている人が居ることの安心感。
この人に付いて行けば良いなどと、他人を宛てにしながら走った。

安芸の街中へ入り、やがて野良時計の有る地点までやってきた。
しかし、撮影ポイントである野良時計が見つからない。
前を走っていた人も見付けられずウロウロしている。
広場になっている所に有ると思っていたら違うらしい。
致し方なくGoogleマップで場所を調べると10mくらい手前の建物だった。
夜だったので全く気づかなかった。
もう少し下調べが必要だった。

時計の前で証拠写真を撮影


時間は朝の4時だというのに、一人のおじいさんがラジオをぶら下げながら朝の散歩をしている。
昨日から同じような格好の人達がここを通って行くと教えてくれた。
ハイ、四国を一周しているのです。
野良時計の後は、予定していたコンビニにて朝食を食べた。
やっと体温も気温も上がり平常運転に戻った。

次の目的地は室戸岬。
海岸沿いをひた走る。
実はコンビニ休憩前から気付いていて、感覚が麻痺したのかと疑っていたけど

ケツが痛くない!!!

どうやら、気のせいではないらしい。
寝たのとサドルのセッティングが合って来たのか、殆ど痛みを感じない。

こ、これは走りきれるかもしれない(;・∀・)。

天気が良く、しかも追い風。
残りは200㌔を切っていたが、ようやく完走できるのではと思えてきた。

朝焼けの中を走るのが気持ち良い。
途中で道の駅でトイレに入った時、掃除のおばさんにどこから来たの?
と聞かれたので、思わず、

カナガワ!

と答えてしまった。
ごめんよおばちゃん。
走り始めは徳島だったんだ。

その後、予定していたコンビニに寄った。
ロールパン五個入りを全部食べ、補給食を買った。
タイヤに空気を入れている参加者も居て「もう余裕ですよね?」なんて話しかけられたけど、
まだ自信を持って「余裕」なんて言えなかった。

日がだいぶ上がった頃、室戸岬に到着した。
岬の牌の前で証明写真


中村慎太郎像の前でも


後から来た人は観光したいような事を言っていたけど、
自分は余裕が無いので先へ進む。

次は最後のPC。
だいぶ暑くなってきたが、10月なのでそこまできつくない。
あとは淡々と走るのみだった。

そしてついに出てきた。
徳島まで**kmの道路標識。


この**kmの標識を見てからが長い。
と聞いていたので気にしないようにしていたけど…

無理。

気にせずにはいられなかった。
宍喰までが長かったなあ。

しばらく走るとPCより手前のセブンイレブンに入った。
元々ここで休憩する予定だったのと、
PCのコンビニが南向きだったら嫌だなと思ったから。
しかし、入ってみると弁当が全く無い。
聞いてみると、トラックが遅れているらしい。
致し方なく緑のたぬきを食べた。
大盛りだったかな?

うどんを食べていると知らない人に話しかけられた。
昨日から同じ様な格好をした人達が自転車に乗って走り去って行くという。
それはかくかく云々…逆打ちで回っていると地元の人が分かりやすい単語を入れたつもりなのに、
何故か手を降って分からないというジェスチャーをされた。
理解できないならそもそも聞かないでくれよと思ってしまった(スミマセン)。

更に進んで遂に最後のPCへたどり着いた。
時間を見ると40分しか余裕がなかった。
少しゆっくりし過ぎた。
PCには雪の宿の手前まで一緒だったグループの人達が居た。
さすがにここまで来ると皆観光モード。
どこで飯を食うかといった話をしていた。
後から来た人も地元のうどんが実は名物だと聞いたので食べに行くという。
自分はやっぱり汗臭いのと完走するまで安心できないので先へと進むことにした。
めぼしい登りはあと2つ。
この頃になるとケツの痛みが復活していてサドルにまたがるのが辛くなっていた。
この段になっても尚サドルを調整しながら走った。

最後から1つ手前の登りだったと思う。
早く登り切らないかな。あともう少し…うー…
などと考えながらテロテロと登っている時だった。

「バゥッ!」

突然、道路の左側から犬が飛び出してきた!

「うわっ!」と、とっさに避ける自分。

急いで距離を取ったが、犬は追いかけてこなかった。
振り返ってみると、しっぽを立ててこちらを見ている。
野良犬なのかどうか?
首輪の有り無しまでは見えなかった。
結構驚いたけど、驚いただけで終えられた。

この後、距離は近いけれどゴールとの中間位にあるローソンに立ち寄った。
最後までハンガーノックにならないよう気を使ったつもり。
ただ、気を使いすぎて携帯食を食べきることができなかった。
ローソンには例の彼らが居た。
彼らが出た後に自分も追いかけるように出発。
市街地に入ったため直ぐに追いついた。
これ書くと誰だか察しが付いてしまうと思うけど、
彼らの中に股が痛くて座って漕げないって人がいたんだよね。
自分が知ってる範囲でもずっとダンシングしたままだったから、
もしかして、行程の半分はダンシングだったかも?
いや、凄かったわ。
交通量の多いところを走っていたので彼らに付いていくのは訳なかったのだけど、
それだと車列が長くなってしまうしまうのでわざと距離を開けて走った。

残りも20㌔になる頃、ようやく心に余裕ができて顔を上げて走れるようになった。
最後の方はもう焦って走る必要もないので
パンクに気を付けてゆっくりと走った。

ついに標識も指し示す先が徳島ではなくなった。


徳島の中心街に入り眉山の方へ左折。
程なくしてゴールのコンビニへと到着。
ついに1000㌔を走り切った。

ここまで我慢してきたコーラを飲みながら感慨に浸った。
1000㌔なんて走り切ったら泣いてしまうんじゃないかと思ってたけど、それほどではなかった。
もちろん満足感や達成感は有ったけど、ホッとした。というのが近かいと思う。
当たり前だけど完走した人達の表情は明るい。
そんな彼らを横目にしながらIさんに完走の報告をし、走っている間中ずっと応援してくれたお礼をした。

30分は地べたに座ってぼーっとしていたが、まだやることがある。
最終受付は眉山の頂上付近にあるかんぽの宿なので、そこまで上がらなくはいけない。
実は自転車で登らなくても問題ない。
ブルベカードさえ持って上がれば良い。
実際にロープウェイや車で登る人も居た。
でも自分は登る。そのために力もセーブしてきたし。

一緒に出発した人に聞くと、
距離1.5㌔平気斜度9%という。
よっしゃ!全部ダンシングで行ったるで!
と、勢い良くおしりを上げた。
このブルベで一番気合を入れて走る。

ぜいぜい、はあはあ
ぜいぜい、はあはあ

ぜいぜい

はあはあ

ぜい…ぜい…



はあ…はあ…

長く続く筈もなく、途中から泣きが入った。
余りに必死なもので、降りてくる人には笑われる始末。
幸い力尽きる前に宿に到着した。
受付にて時間をチェックして貰い、サインをしたところで認定!
メダルのウェィの欄にチェックを貰ってメダルを受け取った。

フレームを作ってくれたUさんにメダルの写真を送って完走した旨を報告した。

後は帰るだけだが、せっかくなので眉山の頂上に行ってみることにした。
この日は徳島でやっているマチ☆アソビというイベントの最終日で山頂は盛り上がっていた。


会場には足を踏み入れず、別の公園に行き記念撮影をした。


あ、どうもこんにちは。


自転車を適当に立て掛けていたら、バランスを失って倒れてしまい、
バーエンドに付けてあるミラーの付け根が折れてしまった。
かなり注意力が散漫になっていることが伺い知れる。

日も落ちかけたところで下山。
徳島に来た時に止まった駅前のホテルに向かうが、
折角なので眉山ロープウェイの乗車駅に寄ることにした。

駅まで来ると参加者の一人が居て少し話をした。
このブルベで初めて幻覚を見て、
「これが幻覚か!」
と、ワクワクしながら走ったという。
普通は体力的に厳しくて楽しんでいる余裕なんて無い筈なんですけどね(笑)。
その人とは偶然にも次の日も駅前でお会いした。

ライトアップされた橋。



その人と別れた後ホテルに戻って風呂に入り、1人居酒屋で祝杯をあげた。


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