あ ど れ な り ん

主にブルベを中心に趣味と日頃の鬱憤を晴らすために書こうと思います。

NO IOC & NO OLYMPIC オリンピックを見るのをやめよう

2018-01-31 22:12:23 | ニュース
もう一週間も前になりますが、IOCは条件付きで女子アイスホッケーの合同チームを承認してしまったようですね。
スピードスケートのチームパーシュートでも統一チームを組む話が持ち上がっているそうですが、
こちらは元々韓国に選手が足りてないのでどこかから補填するのは、むしろやった方が良いかなと思います。
一方で、女子アイスホッケーは開催国出場枠で韓国は出場できます。
対して北朝鮮は予選を戦って、勝ち抜け出来ませんでした。
にも関わらず、韓国選手の出場枠を減らしてまで北朝鮮選手が入り込んでくることにOKを出してしまったのです。
IOCは自ら決めたルールを自分勝手に変えています。
権力はこういう風に使うものでは無いはずです。
おそらくは、
(開催国がなんかガタガタ急に言い出したな。韓国は弱小国だし大勢には関係ない。
 合同チームになったらもっと弱くなるからなおさら関係ない。じゃあ、好きな様にやらせるか。)
(合同チームが何か好転する機会になったらオリンピックの存在価値がまた上がる。
 ならなくても北朝鮮なら仕方ないとみんな思うだろう。こちらに損は無い。)
といった思惑だと思います。

練習してきた韓国の選手の気持ちなんかは全く考慮していないでしょう。
もっとも言い出してきたのは韓国ですので、それについてはこれを推し進めた韓国大統領に大きな責任が有りますが、
それを止める役割がIOCには有ったはずです。
韓国は強いチームでは有りませんが、地の利を活かして一泡吹かせてやろうくらいには思って練習してきたはずです。
そのためにわざわざ海外から監督を読んで強化して来たんでしょう?
直前になって北朝鮮の選手を入れるなんて、まさに梯子を外されたと感じているに違いありません。
選手も監督も投げ出さないのは偉いです。

今回の決定に関しては海の向こうのややこしい話なのでツッコミを入れたくないのだとは思いますが、
日本国内で韓国大統領やIOCへの批判が余り目につかないのは残念です。


IOCには一昨年の夏季オリンピックでもロシア選手の出場禁止に関して酷い施策を行いました。
過去数年のうちにドーピング違反した人は出場禁止にする条件が出されました。
通常、ドーピング違反が分かった人は何らかの罰則を受けていますが、
その罰則が明けても、さらに新しい条件で出場できないようにしたのです。
これは明らかに二重処罰でした。
こんなことはまともな法治国家ではやってはいけない基本的なことです。
案の定、スポーツ仲裁裁判所に訴えた人はIOCの条件は違反とされ出場することが出来たのです。
しかも、上記の決定に従うかは各競技団体が決めろと言ったのです。
自分らで条件を出しながら決定は丸投げという、とんでもない責任放棄をしたのです。

こんな、旨味だけ吸って責任は放棄するような団体が主催する大会なんて支持できません。
この件を受けて、自分はオリンピックを見るのを止めました。
今回も積極的に見ないことにします。
とても、とても小さな抵抗です。
無駄なことは分かっていますが、一人でも多くの人がIOCに反旗を翻して欲しいと願います。

「オリンピックは見ない」そう決めたら結構ラクになれますよ。


ま、そもそも家にテレビが無いんですけどね(笑)

【オリンピック】南北統一チームに思うこと(セルフ緊急寄稿)

2018-01-26 00:01:22 | ニュース
近々行われる冬季オリンピックにおいて、南北朝鮮が合同で入場するだけでなく、
女子アイスホッケーは南北統一チームで出場しようとしているようです。
過去にあった、南北統一チームの光と影があった事を知るものとして、
現在の騒動について複雑な思いを抱いていることを書き連ねたいと思います。

一応断っておきますが、今回、タイトルは唯一のユーモアです。

統一チームの優勝を見た
過去に何度か幾つかの競技で南北統一チームが組まれたと記憶してますが、
自分が鮮烈に覚えているのは1991年の世界卓球選手権千葉大会です。
その大会では南北分断依頼初めて南北統一チームが結成され、
団体とダブルスは南北の選手が混ぜて組まされました。
そして、なんと女子団体では常勝中国に打ち勝ち優勝したのです。
自分は目の前で見ていました。
これは本当に衝撃でした。
応援も当然統一で大応援団が応援しており、異様なムードでした。
宿敵中国に統一チームで勝ったのですから、それは大騒ぎ…というか、
みんなでアリランかなにかを歌っていました。
その時は歴史的な瞬間に立ち会えたと思ったものです。

光と影
女子団体が大成功を納めた影で、男子団体、男子ダブルスでは実力を発揮することができませんでした
(ついでに言えば、エース二人以外の女子ダブルスも)。
女子団体では南北のエース同士でダブルスを組んで奇跡的な勝利(とここでは呼びます)を演出しただけでなく、
女子ダブルスでも同じペアで準決勝で中国の優勝ペアに負けたものの3位だったと記憶しています。
対して男子のペアはうまく行きませんでした。
数週間前に急に組んだのですから、上手く行くはずありません。
世界選手権に向けてずっと同国内のペアで練習してきたのに、
ほんの数週間前に今まで組んだことのない人に変わった訳ですから、
そうそう簡単に息の合う動きなんてできません。
女子が奇跡的過ぎたのです。
男子の結果はむしろ順当でした。
男子はちょうどスウェーデン最強時代だったとはいえ、
中国が実力を落としている時期だったので優勝のチャンスも有ったところ、
非常に残念な結果となってしまいました(特に南の男子)。
女子アイスホッケーの件では、出場人数がルール通りなら、
出場できない、もしくは出場機会が減る選手が出てくることが懸念されていますが、
それは過去の卓球団体でも同じことが起こっています。
女子が優勝したからといって、そのことを忘れてはいけません。

疑問
もう27年も前の話になりますが、近年になって、この時のことを題材にした
「ハナ 〜46日間の奇跡(原題:コリア)」という映画が作られたくらいですから、
40歳から上の世代の韓国人にとっては、とても良い思い出として記憶しているのではないでしょうか
(映画のトホホな内容については後述)。
しかしながら、ここまで書いてきたように、彼、彼女らはこれまで積み上げて来たものを突然崩され、
南北統一という夢の実現のための橋渡し役を急に押し付けられたのです。
選手達は時代に翻弄されたと言っても過言ではないでしょう。
もしかしたら本人達は南北統一チームでやれたことに対して嬉しく思い、良い思い出として残しているかもしれません。
いや、むしろ上手く機能しなかった男子ですらその確率が高いです。
しかし、本当にそれで良かったのでしょうか?
世界選手権や、オリンピックのような大事な大会で選手たちのこれまでの努力を無視し、
統一という名の元に有無を言わせず政治的なパフォーマンスの道具として選手達を使うのは正しい行いでしょうか?
仮に選手達が喜んでいるとしても、選手のためになることなのでしょうか?
ちなみに、選手達に「南北統一チームになるかもしれないけど、どう思う?」なんて聞いても無駄です。
北はもちろん、南だって言いたいことが言える訳ない社会ですから。

南北統一チームの実現には時の世界卓球連盟の会長である荻村伊智朗さんが尽力されました。
荻村さんの輝かしい業績の一つとして数えられています。
が、しかし今となっては本当に良かったのか疑問に思うところです。
ここまで書いてきた通り、割を食った選手は確実に居ました。
そして奇跡の勝利の後、北朝鮮はどうなりましたか?
南北関係で何か進展があったでしょうか?
北はミサイルや核の開発を止めましたか?
女子の南北のエースだった二人は20年来会っていないとのことです。

当時と今回の違い
ここで私が知る範囲でですが、当時と今回の統一チーム結成の過程や状況について少し纏めたいと思います。

- 単一スポーツでの開催だった -
「卓球」という一つの枠の中でしたので、いろいろ都合を付けることができました。
しかし、今回はオリンピックという、規模がとてつもなく大きく、国家的な行事であり、
アイスホッケーはその中の一つでしかありません。

- 開催地が第三国だった -
政治的な問題は第三国で解決するということはよくあることです。
一方で開催地が隣国である上、在日の人が多いので手厚いサポートができました。

- 南北選手の実力が拮抗していた -
南北の選手とも強く、戦績、ランキングとも同様の実力だったので、出場枠数が殆ど同じでした。
ダブルスを組んだり、団体になっても戦力ダウンには殆どならなかったのです(息が合うかは別)。
ダブルスも一方の実力が下がって戦いにならない…ということが殆どありませんでした。
当時は北朝鮮も国際大会には頻繁に顔を出していました。

- 国際ペアを組むことが頻繁にある -
テニスでも見かけますが、ダブルスで違う国同士の選手で組むということが卓球では頻繁にあります。
ですので、団体はともかくダブルスで違う国の人で組むということに関して心理的な抵抗感は無く、受け入れられる土壌がありました。

- 「ピンポン外交」という実績が有った -
卓球というスポーツには、これを通しての交流から、政治的な関係を良くしたという実績あったのです。
発端は中国が当時険悪だった米国の卓球選手を招待したことに始まります。
この時、仲介役の一人として荻村伊智朗さんが居ました。
詳しくはWikiをお読みください。

- 協会長が主導した -
先述した通り、当時の世界卓球協会の会長であった荻村さんが綿密な根回しを行ったそうです。
ピンポン外交に熱心な人でしたから、統一チームを世界選手権で実現する為にはどんな根回しが必要かは分かっており、
その為の行動を前々から起こしていたそうです。
上にも書きましたが、団体では出場機会が減ることになるので、
双方の国とも、そうたやすく統一チームなら仕方ないなどと首を立てに振るわけがありません。
北朝鮮には30回以上足を運んだとのことです。
選手としても尊敬されている人でしたから、世界中に顔が利きます。
南北の関係者だけでなく、利害関係の強い中国の政治家にまで話を通していたと推測します。
しかも、開催場所はお膝元の日本。
条件は揃っていました。
奇跡的な勝利の裏には、それを演出する人と舞台が揃えられていたのです。

このように比較してみると、当時と今回では状況が大きく異なることが分かると思います。
今回も前々から計画はし、水面下では動いていたのしれません。
しかし、これからIOCと話し合うというのは遅すぎですし、政治的な思惑が表に出過ぎです。

スポーツは誰の物か
権力者というのは何かと実績を作りたがります。
前の政権を否定し、支持を強固な物にしたいでしょう。
さらに南北統一という夢があります。
それがオリンピックという平和の祭典と呼ばれているものに乗っかって、
「平和」という大義名分の名のもとに行動を起こせば、
周りはなかなか否定しづらくなってしまうでしょう。
しかし、それに割りを食うのは誰でしょうか?

スポーツに政治を入れるななんて良く言われますが、それはキレイ事です。
メチャメチャ政治的かつ人種的な思惑で取り決められているのは、周知の事実です。
ですから、南北統一して入場行進するくらいは勝手にやってろと思います。
しかし、それぞれの国を背負って戦ってきて、国のために頑張ってきたかもしれないのに、
それが無い状態って選手はどう思うでしょう?
南北朝鮮は元々一つだから問題無い?
殆どの選手は分断後に生まれて、ずっと別の国でした。
そんな人達に急に統一の橋渡し役を押し付けるなんて勝手すぎやしませんか?

これまでの経験上「南北統一チーム」が実現したからといって、北の態度が変わったということはありません。
そんなことは南の政治家も分かっているはずです。
結局のところ平昌オリンピックの注目度を上げて、結果成功だったという実績を無理やり作りたい。
平和に向けて何かしらの行動は起こしましたよ。俺達凄いでしょ?
というパフォーマンスをしたいだけというのが自分の推測です。
それは裏を返せば大失敗に終わる可能性も大いに有ります。

そもそも北朝鮮は予選を突破していません。
にも関わらず女子アイスホッケー南北統一チーム結成というのは、これまで代表になるために戦ってきた過程を無視し、
スポーツにおける公平性や機会均等性をないがしろにするものだと思います。

オリンピックは誰のものか?なんのために開くのか?
原点に立ち返れば、自ずと答えは導き出される筈です。
願わくば、オリンピック・パラリンピックを滞りなく終わらせることが最善ということに早く気付き、実行に移して頂きたいものです。
これについては、今からでも遅くありません。

 ☆ ☆ ☆

優勝後の話①
当時の韓国女子のエースは玄静和(Hyung Jung Hwa
(Googleで「ジヒョン・ジャング・ジョンファ」と出て来るが間違い))でした。
最近では女子の監督としてテレビに映っていましたが、彼女の実績はというと、オリンピックのダブルスで金。
世界選手権では、シングルス、ダブルス、団体、混合ダブルスの全ての種目で優勝経験がある、それはもう伝説的な選手です。
こんな選手は中国でも滅多に居ません(層が厚過ぎて役割が回ってこない)。
91年の南北統一チームの団体優勝の後、北朝鮮では記念硬貨が作られ、優勝メンバーの顔が刻まれました。
その中には玄静和の顔も有ったのです。
北の硬貨に南の人の顔が入るのは異例中の異例でこれが初めてだったそうです。
そんな人はその後にも居ないでしょう。
記念硬貨に国のトップの許可が無い筈がありません。
北でもいかに喜ばしく歓迎された出来事であったかが分かるエピソードです。

優勝後の話②
このときの出来事を題材にした映画が2012年に韓国で制作されました。
原題「Korea」
日本語タイトル「ハナ 〜奇跡の46日間〜」
("ハナ"は"ひとつ"の意)

自分は見ていません。
そもそも映画にも韓国にも興味が無いですし、卓球をやっていただけに、
素人の動きを見るのは苦痛ですので、出来れば見たくない部類のものです。
さらに下記のレビュー見たら、お金を貰っても時間の無駄と思うでしょう。

映画の冒頭で「これは事実を元にしたフィクションです。」と断りが入るそうです。
あとは推して知るべしです。
当時を知る人の詳しいレビューはこちら
短いけどこちらも。
自分もかなり友好的だったと伝え聞いてますし、いろいろとスムーズに行ったからこそ、女子団体で優勝できたのでしょう。

日本語のレビューを見ると韓国好きの人が見ていることもあって好意的な感想が目立ちますが、真実は↑です。
中にはノンフィクションと書いているところまでありますが、今からでも大いなる創作ということに気付いて欲しいです。

COBBサドル 超短期レビュー

2018-01-15 22:26:01 | 自転車
最近はどのサドルに乗っても違和感を感じてしまう。
自分はロールスのようなクラシックな形状でかつ後ろが幅広の形状が合うと思っていたが、
接地面積が大きいのはどうにも不快だ。
特に座骨付近の座面が広いと動きを妨げられている気がしてならない。
更にサドルを購入する前にいろいろ試してみようと思い、
東京は武蔵小山にあるハイロードさんでCOBBのサドルをレンタルした。
超簡単にレビューする。

JOF FiftyFive

店主おすすめ(多分)。ノーズレス、二股、ノーズ断面が逆台形と、とても個性的。
パッドは相当腰が強いが厚めなので底付き感はない。

最初は全く合わず、トライアスリートはこんなの使っているのかと驚いた。
JOFとは、Just Off Frontの略で、ω(たまたま)がサドルの先に出た状態で座れることを意味するらしく、
最初は必死にその位置で座ろうと努力した。
ノーズの二股のところは坐骨と恥骨結合の間で乗る感じになると書いてあったので、それに合わせて骨盤の傾きなどを調節するが、
ノーズの形状が微妙で、デリケートエリアこそ痛みはないものの違和感が強く、これで長距離はとても考えられなかった。
また、普通のサドルのように座ると座面全体がすり鉢状にへこんでいるように感じられる。
こんなふうに感じられるサドルは初めてで、これも違和感が有った。
さらに一般的なサドルは足を踏み込んだ時に太腿の邪魔をしないよう"えぐれ"が有るため、
サドルの後方が大きく膨らんだ形をしているのが普通だが、このサドルにはそれが無いので
後ろの方に座ると腿の裏が当たってペダリングに支障が出てしまう。
借りてきて数日はどこに座っても違和感が有るという状態だった。

どうしたものかと思っていたが、唯一前後の真ん中ら辺に座ると丁度竿とωが納まる箇所が有りこれが突破口になった。
全体がすり鉢に感じられるが、そこに裏筋近辺の肉を力を抜いて入れる感じにする。
その場所で深いTTポジションを取るとどこも痛くない。
さすがトライアスロン向けのサドル。
最初はサドルを下げないとダメなのかと思っていたら、実は逆で、今までのサドルよりも上げたほうが良かった。
そして骨盤は前に寝かせる。
前の方に座ると言っても、今までのサドル位置に比べたら少し前程度で良かった。
この様な特性が分かる(体で感じる)と不思議とお尻がサドルと合ってきて、
回しやすく、痛みも出にくいところで乗れるようになってきた。
普通は慣れないサドルに乗るとどこかしら痛くなるものだけど、このサドルはそれが殆どなかった。
(もちろん、全くゼロという訳では無い)
特に足を止めている時は、fizikのAlianteVSの様な収まりの良さ、気持ち良さがある。
この様に気持ちの良い箇所が有るということは、セッティングが合えば快適に乗り続けられる前兆だ。
後方が少しせり上がっているのでこのような快適性が有るものと思う。
一方、ノーズに掛けてはフラットなので前後に動くゆとりも有るというところはAlianteVSと大きな違い。

パッドは先に書いたように厚めだけれど、実は微妙な形に整形されており、
そのことによって恥骨から坐骨にかけての骨とその周りの筋肉や皮膚の圧迫を避けて痛みが出にくくなっているようだ。

うーん実に良く出来たサドルだ。
かなり時間を掛けたので結構良いポジションを見つけることが出来た。
その中で唯一気になるのがノーズの形と太さ。
特に太さはとても微妙で、ωの付け根と腿の付け根に有る柔らかい皮膚を時々挟んでしまい不快だった。
これはさらなるポジション調整を行うとともに、クリームを塗ることである程度回避できるかもしれない。

重さと値段は残念だが、このサドルなら、サドルが前に行き過ぎてポジションが出ない問題や、
サドルが低過ぎてシートチューブにアタッチメントが付けられない問題が解決出来る。
これは次期サドルの有力候補だ。

JOF Randee

名前の由来はランドナーから。
FiftyFiveの後発製品。
見た通り、だいぶ普通のサドルに寄った形になっている。
この製品は実はバージョンが有り、Ver1はパッドが硬く、Ver2はパッドが柔らかい。
触った感じは全く違うと言って良い。
借りたのは硬い方。
ベースが撓るようにできているが、パッドが硬すぎたのかもしれない。

乗り方、ポジションはFiftyFiveと同じだったので直ぐに良いポジションで乗ることができた。
しかし、座ってみると穴の大きさ以上に便座に座っている感じが強い。
すり鉢状の物に収まる感じといえば良いだろうか。
穴が巨大なためデリケート部分全体はリラックスできるが、
溝と穴の形状に沿って線状に体重が掛かり、体重が乗る位置も外側過ぎるのでそこが不快だった。
ノーズは溝の両壁のトップの形状が若干尖り気味なので、そこに体重を乗せると裏筋の両脇に刺さる感じがあり、
裏筋こそ痛くならないものの、長時間の登りでは痛くなってしまうかもしれない。
溝のないサドルよりは遥かにマシだとは思うが、微妙と絶妙の中間くらいの印象。
ノーズ幅はFiftyFiveより若干狭い設定だがノーズの根本付近で皮膚を巻き込んでしまう現象も変わらなかった。
今回のテストサドルは硬いパッドなので、パッドが柔らかければノーズの刺さる感じはかなり解消されると思う。
全体的な形状は伝統的なサドルとほとんど変わらないので、ペダリングには全く支障がなかったが、
総合的にはFiftyFiveが有るならこれは必要ないという結論に達してしまい、早々にテストを止めてしまった。

ちょっと困ったのは2つのサドルともサドルトップ(座面)とレールが並行で有ること。
TT&トライ系のサドルはそういうものというのは知らなかった。
特殊な使い方をするシートポストでは対応しない物もあった(詳細は割愛)。

FuftyFiveとRandeeはもちろん個別のサドルだけど、元のコンセプトや成り立ちは近いもののはず。
実際、乗車ポジションもほぼ同じだった。
にも関わらず、快適性は大きく異なっていた。
溝と穴開きでは大きな隔たりが有るということを改めて実感した。

最初は異様に見えて拒否反が強かった二股サドルも見慣れてきたし、
乗りこなせそうと思うと、サドルを見ただけでテンションが上がるんだから
自分も現金な人間だ。