四国1000のレポートがまだだけど、先に直近の中部400についてレポする。
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今シーズン最後のブルベ。
正に死闘だった。
走っている間、ずっと雨だった。
26時間半掛かったが、雨に打たれなかったのは最後の15分だけだった。
獲得標高5100程でスーパーが付く程では無い。
しかし、洗い越しを幾度となく超えさせられ、日本有数の酷道は想像以上に荒れた道で、
その先は工事中で砂利道だった。
林道の下りは、頻繁にロープのガードレールが途切れ、雨に濡れた道には落ちた葉や枝、石が散乱していた。
否が応でも、自転車も人も泥だらけになり、まるでグラベルをやった後のようになった。
道路には小さなカエル、沢ガニ、巨大なミミズがそこら中に居た。
急に飛び出るのは猫だけでなく、逆走無灯火のおじさん、果ては車までもが反対車線を逆走して自分を驚かせたのだった。
今回は自転車を入れ替えた。
友人に作って貰ったディスクツアラーは、先日の1000㌔でポジションが出ない事が明白となり、Quark(細山製作所)にパーツを移植した。
また、ペダルをQファクターを狭くできるものに変更した。
これも1000㌔を走った後に必要性を感じて変えた。
一週間より前までは曇・晴れの予報が出ていたが、月曜になって台風がまた週末に来る事が判明し、
2週連続の台風という巡り合わせの悪さに頭を抱えた。
一瞬、DNSも頭をよぎった。
たまにはそんな判断もありか?と、思ったが、やはり走ることにした。
数回前のパリーブレストは珍しく台風に見舞われ、完走率がひどく下がったというし、
この先、1200㌔以上、1400、2000と距離が長くなった場合、まる一日雨という事もありうる。
それにちょうど、雨に強いチェーンオイルを購入したばかりだったので、
その性能を測る良い機会だと思った。
またもや準備に時間が掛かってしまった。
今回は直前になってルート変更したので多少致し方ないところもある。
そして、名古屋は思ったより遠かった。
考えてみたら、名古屋に車で行くのは初めてだった。
スキー場へ行く時に使うICよりもずっと遠い。
ちょっと時間見積もりを失敗してしまった。
道の駅瀬戸に着いたのは1時半頃。
睡眠導入剤を飲んで寝たにも関わらず、余り熟睡できなかったのは誤算だった。
多分、直前になって食べ過ぎ。
これは絶対、走っている間に眠くなる。
起きて準備をしていると、持って来ようと思っていたアンダーウェアを間違えていて、更にカメラを持って来るのを忘れていた。
ここでテンションダダ下がりしてしまう。
他にも出走に問題は無い、セイフティグッズなどを忘れていた。
出走は19人。
代表には、皆走って帰って来るだろうから駐車場が閉門しても問題ない。
と、いう変わった叱咤激励を受けた。
自分は初めてだったが、全員一斉に同時刻でスタートした。
今回、分かりにくい曲がり角が幾つか有り、何度かルートを間違えてしまった。
基本的にはキューシートの読み込みが足りていない。
雨はずっと降り続けていたが、それ程雨足は強くなかったのだけが救いだった。
11時半頃、PC1に到着。
今回は途中でトイレに行かなかったので順調だった。
この先、補給地点が無いのでここでスパゲティを食べた。
この先は国道から林道へ入って行く。
橋で写真を撮った。
更に40㌔進んで、猫峠に向かう林道の曲がり角のトイレにて小休憩した。
少し山を登った気がしたが、プロフィールを見ると、ここからが本番だった。
ここでおにぎりを食べてから、再出発した。
最初の峠。
これから下る方向。
よく見ると紅葉が始まってる。
雨の中、座り込んで濡れながら食事をしている参加者が居た。
もう諦めの境地か…?
ここが猫峠かと思っていたが違った。
下りは雨で落ちた葉が道路を覆い尽くさんばかりに散乱しており、慎重に曲がらないといけないな…
と、ゆっくりコーナーを曲がっていると…
ゴトッ
と後輪が小石か枝に乗り上げてしまう。
!!!Σ(@△@)!!!
180度ターンの丁度90度辺りで乗り上げてしまったため、
ターン弧が大きくなり、危うく側壁にぶつかりそうになってしまった。
「こーーえーーーー〜〜〜!」
思わず声を出した。
スピードが出ていたら、まずかったかもしれない。
その後も慎重に下った。
下りきって再び上りに入った。
峠に向かって登っていると、後ろからスタッフでシンガリを務めていたMTBerの人に追いつかれ、
「登り切ると良いことが有りますよ。」
と、言われた。
ほんまかぁ?と思っていると、峠にハロウィンの仮装をしたスタッフの方々が(笑)。
予告無しシークレットPCなのだった。
さらにここが猫峠だと知った。
猫マークの入った判子を押してもらい、差し入れのお菓子を頂いたら直ぐに出発した。
ここを下ると国道にぶつかるけども、
T字路で分かりやすくなっているにも関わらず、そこが国道だと気付かなかった。
それくらい普通の林道で、自分が知っている国道とは程遠いものだった。
しかも曲がる方向も間違えてしまった。
登っている最中、携帯食のきびだんごを食べたけれども、
ずっと外に出しっぱなしだったために相当固くなってしまっていて、食べきるのに苦労してしまった。
温見峠の上りはまあまあキツイ。
真っ直ぐ行けないことはないけど、途中で少しワザと蛇行して登った。
洗い越しにも幾つか遭遇した。
おかげで、ビシャビシャになった。
峠に到着。
峠は特に何も無い。
この時点で平均移動時間が15.1㌔だった。
レインウェアの上にさらにウィンドブレーカーを着て下りに入った。
寒かったはずだけど、道が酷かった記憶しかない。
なんで、、なんでこんなにガタガタなんだ!?
降雪激しい地域では大概道が悪くなるが、そんなレベルではなかった。
自転車が壊れてしまうのではないかと思うくらい、自転車が激しく上下にバウンドした。
コンクリ舗装に亀裂が入ってしまった様に見える。
群馬から長野に抜ける国道299号、十石峠も酷道として有名だけれど、
国道157号線、温見峠から特に福井県側に軍配を挙げたい。
下った先も工事中で砂利道が続き何度もGPSを確認してしまった。
頂上付近は実は紅葉が綺麗だったのだけれど、
雨なうえに既に暗くなっており、写真に収めることも楽しむこともできなかった。
大野まで少し距離が有り、雨と日が傾いたことで
スピードが出せず、150㌔地点のコンビニまで少し時間が掛かってしまった。
町が近づくと思ったより気温があり、寒さに弱い自分としてはかなり楽になった。
コンビニに着くと、自分が泥だらけであることに気付いた。
反射ベストまで泥飛沫が付いている。
フェンダーが機能していない!?
よく見ると、フェンダーがあさっての方向を向いていた。
∑(ノ∀`;)アチャー
どうやら自転車を斜面に置いた時にズレてしまったようだ。
結構な値段がした物が機能しなかった時のがっかり感は大きい。
肩を落としたまま、数秒固まったと思う。
気を取り直して、軽食を食べ、補給食を購入してから再出発した。
この先の曲がり角が分かりにくいと説明を受けていたが、これは分からない(笑)。
国道というと太い道というのが頭から離れないので、
そのまま直進してしまった。
GPSが無かったら、そのまま進んでいたかもしれない。
正しい道へと戻って峠へと向かった。
ここはそれほど距離も傾斜もないので、マイペースで登れた。
途中、ルートを確認するためGPSを眺めながら走っていたら、いつの間にか道路の右側に寄っていて、
マズイッ!と、思って止まったところは、ちょうどガードレールが途切れているところで、
そのまま進んだら崖下の川に落ちるところだった。
ちょっと、、、いや、だいぶ不注意だった。
今回は雨ということもあって、間食はなるべく止まって食べていたのだけど、
GPSやキューシートを見るのでも、同様にもっと注意しなければならなかった。
しかも、ここは曲がるところも無いのだし、頂上付近で止まって確認するのが正解だったと思う。
下って少しするとPC2に到着。
このルート、このコンディションで200㌔を12時間未満で来れたので、理想的ではないが、許容範囲だ。
峠はあと2つ。
少し平地があった後、また峠を登ったけれども、特に苦しんだ覚えがない。
スキー場
PC3まで、少し距離が有るので木ノ本のローソンで中休みを取った。
その後、国道8号線を南へ進むところ、
理由は覚えていないが、途中で屋根付きのバス停に止まった。
だいぶ眠い。もうついでだから寝てしまおう。
という事で10分だけ寝ることにした。
アルミシートを取り出し、トレランザックを膨らませて、ベンチに横になった。
既に体はかなり濡れているし、国道沿いなので時々車も通る。
熟睡できるわけないが、目をつむって活動を停止した。
意識を失ってはいないと思うが、割と早く10分が過ぎた。
片付けて再出発。
この先で、若干トラブルが続く。
最初にルートミス。ずっと国道だと勘違いしていた。
大事には至らずルート復帰できたのもつかの間、
次は、GPSを取り付けているサイコンマウンターの根本のネジが飛んでいるのに気付いた。
だいぶ前からGPSがちょっと曲がってる?
気のせいか?
と、思っていたら気のせいじゃなかった。
どうするか少し迷ったが、予備のネジが有るのでそれを使うことにした。
このネジは自分が頻繁にサドル調整をするため、
何度かシートポストクランプのネジを切ってしまったことに対する準備だった。
話が長くなるので割愛するけど、M5のネジを取り出すためには前輪を取り外さなければならない。
コンビニの軒下で前輪を外してネジを取り出し、マウンターの根本をネジ締めした。
寝たのも含めて、かなり時間を使ってしまったので先を急いだ。
PC3には3時に到着。
まだ許容範囲。
PCにはまだ数名が居た。
歯と歯茎の間に食べ物が詰まってとても気持ち悪かったので、食後に堪らず歯を磨いた。
少しだけスッキリした。
ここら辺の道は国道にも関わらず道幅が狭いし暗い。店も無いし。
PC前の道が上り坂なのは少々気が滅入るが、再スタートした。
この先は直前になってルート変更されたルートで、暫く国道を走る。
県道が通行止めになったらしく、峠が一つ減った。
台風が近づいていたので、この変更は良い処置だと思う。
しかし、この区間が大変だった。
眠い。
とにかく眠い。
食べないと体が保たないから食べる。食べると、途端に眠くなる。
その繰り返しを、かなり長い間繰り返した。
雨宿りできるところで、自転車に跨ったまま頭を突っ伏したり、
途中で雨脚が強くなって来たので、高架下に逃げたりもした。
スマホで雨雲のチェックをして少し待とうかと思ったが、どのみち寝られないし、すぐ横を他の参加者が駆け抜けていく。
仕方ないので、休憩もそこそこに自転車に跨った。
そんな感じでフラフラと走り続け、名古屋へ向かう角まで来た。
そして、その角から途中休憩した道の駅までもフラフラと走っていたと思う。
なんとか、最後の峠道の手前にある道の駅まで来た。
この頃になると、空が明るくなっていた。
トイレに入って一息ついてから、再び走り始めた。
体力が切れかかっていたので、傾斜はそれ程でもないのに辛かった。
とはいえ、距離はそれほどでもないので順調にクリア。
その後のトンネルが異常に長かった。
下った先がPC4だけど、そこまで記憶が無い。
PC4には7時半頃到着。
食べるものが無く、結局赤いきつねを食べた。
この後は平坦という事で、イートインでちょっとだけマッタリした。
PC4を出た直後に、揖斐川、長良川、木曽川を渡る。
3つ目の橋だったと思う。
道路は片側一車線の対面通行で、車線の内側に道路を隔てるものは、橙線しか無い。
橋の上なので、白ではなく橙。
車が一通り通ったあとで、暫く遮るものが無く、後ろから車が近づく気配も無かったので、
自分は道路脇の水溜りを避けながら走っていた。
幾つかの水溜りを避けた後だった。
反対の車線から1台の車がこちらの車線に入り猛スピードで自分の脇をすり抜けて行った。
三三 ブォォォォン! 三三
Σ(゚Д゚)ウアッ!?
咄嗟に回避行動を取るが、車は既に自分の横を通り過ぎていた。
反対車線の車が前の車を追い越すために、対抗車線に入って来たのだった。
( ゚д゚)…アゼン
マジすか?
コレが名古屋すか?
何かの理由で道路の真ん中を走っていたら、正面からどか〜〜ん!!!だったよ…(汗)。
↑ここらへん。
いやー、ビックリした。
後から思い出した方が、寒気を催す体験だった。
3つの橋を渡った後、駅前の少し込み入った通りを抜ける。
この間は普通の生活道路なので、スピードが出せなかった。
そうこうしていると、庄内川沿いまでたどり着く。
ここらへんまで来ると、だいぶ目が覚めて単純に疲れとの戦いになっていた。
赤飯を買っておいて、走りながら食べたけれども、
もう唾液が出なくてなかなか喉を通らない。
おまけに、米粒が喉に引っかかってしまい、ゔゔ〜んっと何度も喉を鳴らしながら走った。
川沿いの道は信号が無く、車も通らないので走りやすいといえば、まあそうだけれども、スピードが出しづらい。
ここは本当に通って良いのか?
と思うような、護岸が切れたような箇所を通ることもあった。
あと、もう10㌔というところで、大に行きたくなり、コンビニへ駆け込んだ。
が、しかし出たのはガスだけ…。
何も買わずに出る訳は行かないのでコーラとクッキーを買った。
なんか、もうガツガツ行く気は完全に失せており、
コンビニの外でボーッとしながらクッキーを食べてしまった。
半分くらい食べたところで、( ゚д゚)ハッ!
と我に返り、最後の数キロを走った。
本当に最後の最後が登りになるのは分かっていたけれども、
プロフィールに出てこない登りで、結構長くて辛かった。
39時間半でゴール。
最後のコンビニでシンガリの人達に抜かされてしまったらしい。
またもブービー賞となってしまった。
ゴール後、写真を獲ったけれどもスマホのカメラはご覧の通り。
一通り片付けたら、道の駅で食事。
車内で眠ったあと、温泉に入ってから帰った。
今回のブルベは、1000㌔を走った経験から、
心に余裕を持って落ち着いて走ることができた。
雨ということも有り、これで走りきれなかったら、単に走力が無いだけということ。
そんな心づもりで走った。
今回の収穫としては、ちゃんと食べたので、ハンガーノックにならなかったこと。
1000㌔の時もならなかったんだけど、少し危ない場面があった。
対して今回は距離も短いので、必要な量を考えながら過不足無いよう調整することができた。
対して、お腹にガスが溜まりやすいという課題は未解決のまま。
300㌔を超えると、いつもこれに悩まされる。
途中でバナナを食べたためにトイレが近くなったんだけれども、タイミング良くトイレがあるわけではない。
特に走りながらだと、ガスが出るのか本体が出るのかの判断がつきにくなってしまう。
何とかガスが溜まらないような対策を考えなければならない。
もう一つの収穫は、おしりが痛くならなかったこと。
坐骨周りの臀部全体は殆ど痛くならなかった。
恥骨側が圧迫されて痛くなったのだけれども、
これはアリアンテVSといサドルの特徴である、ノーズに掛けての反り上がりが要因というのはハッキリしている。
やっと自分にあったサドルセッティングも分かってきたし、あともう少しでサドル探しの旅も終わりにできるのではないかと思う。
上記に関連して、ブルベを走る際のポジション、姿勢、走り方について
自分なりのやり方を確立しつつある。
これは大きな成果だった。
フレームを入れ替えたことによる不具合はなく、むしろ理想のポジションに近づけたので走りづらさはかなり減少した。
一方で、フロントトリプルは辛いということがはっきりした。
1000の時にも感じたけれども、今回400を走って確信した。
自分にはトリプルはQファクターが広すぎるようだ。
膝を閉じた方が足を引き上げやすく、早く回しやすい。
低トルク高回転の方が超長距離には向いている。
ギア比を細かく選べるメリットと比べてどう考えるかだけれども、
これを書いている現在はすでにフロントダブルに向けた準備を進めている。
トリプルにするのも、結構お金掛けたんだけど…。
今回、キューシート、ルートの読み込みが足りなかった。
ちゃんと対策していたら、ルートミスは防げたはず。
実際1000㌔では一度しか間違わなかったし、それも分かりにくいところで数十メートル行き過ぎただけだった。
ちょっとGPSに頼り過ぎだった。
今持っている雨具は、24時間雨の場合だと、さすがに浸透してしまうことが分かった。
もっと寒い時期などでは不安だ。
どうしたものか。
SACRAのブラックオイルだけれども、
今回のブルベだけでは何とも言えなかった。
走行中シャラシャラという音がしなかったので、雨中の走行においてはナスカルブより保ちが良いということは分かった。
走行後に指で触ったらオイルの感触もあった。
しかし、チェーンをそのまま放置していたら錆が浮いてしまった。
一部はオイルが残っていて一部は錆びたことから、
オイルが全体に行き渡っていなかったことが考えられる。
雨の日の場合は時間を置いて全体に2度刺しした方が良いのかもしれない。
暫く試さないと、良いとも悪いとも言えそうにない。
AR中部のスタッフの皆さん、お世話になりました。
いやー、今年最後のブルベも辛かった。
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今シーズン最後のブルベ。
正に死闘だった。
走っている間、ずっと雨だった。
26時間半掛かったが、雨に打たれなかったのは最後の15分だけだった。
獲得標高5100程でスーパーが付く程では無い。
しかし、洗い越しを幾度となく超えさせられ、日本有数の酷道は想像以上に荒れた道で、
その先は工事中で砂利道だった。
林道の下りは、頻繁にロープのガードレールが途切れ、雨に濡れた道には落ちた葉や枝、石が散乱していた。
否が応でも、自転車も人も泥だらけになり、まるでグラベルをやった後のようになった。
道路には小さなカエル、沢ガニ、巨大なミミズがそこら中に居た。
急に飛び出るのは猫だけでなく、逆走無灯火のおじさん、果ては車までもが反対車線を逆走して自分を驚かせたのだった。
今回は自転車を入れ替えた。
友人に作って貰ったディスクツアラーは、先日の1000㌔でポジションが出ない事が明白となり、Quark(細山製作所)にパーツを移植した。
また、ペダルをQファクターを狭くできるものに変更した。
これも1000㌔を走った後に必要性を感じて変えた。
一週間より前までは曇・晴れの予報が出ていたが、月曜になって台風がまた週末に来る事が判明し、
2週連続の台風という巡り合わせの悪さに頭を抱えた。
一瞬、DNSも頭をよぎった。
たまにはそんな判断もありか?と、思ったが、やはり走ることにした。
数回前のパリーブレストは珍しく台風に見舞われ、完走率がひどく下がったというし、
この先、1200㌔以上、1400、2000と距離が長くなった場合、まる一日雨という事もありうる。
それにちょうど、雨に強いチェーンオイルを購入したばかりだったので、
その性能を測る良い機会だと思った。
またもや準備に時間が掛かってしまった。
今回は直前になってルート変更したので多少致し方ないところもある。
そして、名古屋は思ったより遠かった。
考えてみたら、名古屋に車で行くのは初めてだった。
スキー場へ行く時に使うICよりもずっと遠い。
ちょっと時間見積もりを失敗してしまった。
道の駅瀬戸に着いたのは1時半頃。
睡眠導入剤を飲んで寝たにも関わらず、余り熟睡できなかったのは誤算だった。
多分、直前になって食べ過ぎ。
これは絶対、走っている間に眠くなる。
起きて準備をしていると、持って来ようと思っていたアンダーウェアを間違えていて、更にカメラを持って来るのを忘れていた。
ここでテンションダダ下がりしてしまう。
他にも出走に問題は無い、セイフティグッズなどを忘れていた。
出走は19人。
代表には、皆走って帰って来るだろうから駐車場が閉門しても問題ない。
と、いう変わった叱咤激励を受けた。
自分は初めてだったが、全員一斉に同時刻でスタートした。
今回、分かりにくい曲がり角が幾つか有り、何度かルートを間違えてしまった。
基本的にはキューシートの読み込みが足りていない。
雨はずっと降り続けていたが、それ程雨足は強くなかったのだけが救いだった。
11時半頃、PC1に到着。
今回は途中でトイレに行かなかったので順調だった。
この先、補給地点が無いのでここでスパゲティを食べた。
この先は国道から林道へ入って行く。
橋で写真を撮った。
更に40㌔進んで、猫峠に向かう林道の曲がり角のトイレにて小休憩した。
少し山を登った気がしたが、プロフィールを見ると、ここからが本番だった。
ここでおにぎりを食べてから、再出発した。
最初の峠。
これから下る方向。
よく見ると紅葉が始まってる。
雨の中、座り込んで濡れながら食事をしている参加者が居た。
もう諦めの境地か…?
ここが猫峠かと思っていたが違った。
下りは雨で落ちた葉が道路を覆い尽くさんばかりに散乱しており、慎重に曲がらないといけないな…
と、ゆっくりコーナーを曲がっていると…
ゴトッ
と後輪が小石か枝に乗り上げてしまう。
!!!Σ(@△@)!!!
180度ターンの丁度90度辺りで乗り上げてしまったため、
ターン弧が大きくなり、危うく側壁にぶつかりそうになってしまった。
「こーーえーーーー〜〜〜!」
思わず声を出した。
スピードが出ていたら、まずかったかもしれない。
その後も慎重に下った。
下りきって再び上りに入った。
峠に向かって登っていると、後ろからスタッフでシンガリを務めていたMTBerの人に追いつかれ、
「登り切ると良いことが有りますよ。」
と、言われた。
ほんまかぁ?と思っていると、峠にハロウィンの仮装をしたスタッフの方々が(笑)。
予告無しシークレットPCなのだった。
さらにここが猫峠だと知った。
猫マークの入った判子を押してもらい、差し入れのお菓子を頂いたら直ぐに出発した。
ここを下ると国道にぶつかるけども、
T字路で分かりやすくなっているにも関わらず、そこが国道だと気付かなかった。
それくらい普通の林道で、自分が知っている国道とは程遠いものだった。
しかも曲がる方向も間違えてしまった。
登っている最中、携帯食のきびだんごを食べたけれども、
ずっと外に出しっぱなしだったために相当固くなってしまっていて、食べきるのに苦労してしまった。
温見峠の上りはまあまあキツイ。
真っ直ぐ行けないことはないけど、途中で少しワザと蛇行して登った。
洗い越しにも幾つか遭遇した。
おかげで、ビシャビシャになった。
峠に到着。
峠は特に何も無い。
この時点で平均移動時間が15.1㌔だった。
レインウェアの上にさらにウィンドブレーカーを着て下りに入った。
寒かったはずだけど、道が酷かった記憶しかない。
なんで、、なんでこんなにガタガタなんだ!?
降雪激しい地域では大概道が悪くなるが、そんなレベルではなかった。
自転車が壊れてしまうのではないかと思うくらい、自転車が激しく上下にバウンドした。
コンクリ舗装に亀裂が入ってしまった様に見える。
群馬から長野に抜ける国道299号、十石峠も酷道として有名だけれど、
国道157号線、温見峠から特に福井県側に軍配を挙げたい。
下った先も工事中で砂利道が続き何度もGPSを確認してしまった。
頂上付近は実は紅葉が綺麗だったのだけれど、
雨なうえに既に暗くなっており、写真に収めることも楽しむこともできなかった。
大野まで少し距離が有り、雨と日が傾いたことで
スピードが出せず、150㌔地点のコンビニまで少し時間が掛かってしまった。
町が近づくと思ったより気温があり、寒さに弱い自分としてはかなり楽になった。
コンビニに着くと、自分が泥だらけであることに気付いた。
反射ベストまで泥飛沫が付いている。
フェンダーが機能していない!?
よく見ると、フェンダーがあさっての方向を向いていた。
∑(ノ∀`;)アチャー
どうやら自転車を斜面に置いた時にズレてしまったようだ。
結構な値段がした物が機能しなかった時のがっかり感は大きい。
肩を落としたまま、数秒固まったと思う。
気を取り直して、軽食を食べ、補給食を購入してから再出発した。
この先の曲がり角が分かりにくいと説明を受けていたが、これは分からない(笑)。
国道というと太い道というのが頭から離れないので、
そのまま直進してしまった。
GPSが無かったら、そのまま進んでいたかもしれない。
正しい道へと戻って峠へと向かった。
ここはそれほど距離も傾斜もないので、マイペースで登れた。
途中、ルートを確認するためGPSを眺めながら走っていたら、いつの間にか道路の右側に寄っていて、
マズイッ!と、思って止まったところは、ちょうどガードレールが途切れているところで、
そのまま進んだら崖下の川に落ちるところだった。
ちょっと、、、いや、だいぶ不注意だった。
今回は雨ということもあって、間食はなるべく止まって食べていたのだけど、
GPSやキューシートを見るのでも、同様にもっと注意しなければならなかった。
しかも、ここは曲がるところも無いのだし、頂上付近で止まって確認するのが正解だったと思う。
下って少しするとPC2に到着。
このルート、このコンディションで200㌔を12時間未満で来れたので、理想的ではないが、許容範囲だ。
峠はあと2つ。
少し平地があった後、また峠を登ったけれども、特に苦しんだ覚えがない。
スキー場
PC3まで、少し距離が有るので木ノ本のローソンで中休みを取った。
その後、国道8号線を南へ進むところ、
理由は覚えていないが、途中で屋根付きのバス停に止まった。
だいぶ眠い。もうついでだから寝てしまおう。
という事で10分だけ寝ることにした。
アルミシートを取り出し、トレランザックを膨らませて、ベンチに横になった。
既に体はかなり濡れているし、国道沿いなので時々車も通る。
熟睡できるわけないが、目をつむって活動を停止した。
意識を失ってはいないと思うが、割と早く10分が過ぎた。
片付けて再出発。
この先で、若干トラブルが続く。
最初にルートミス。ずっと国道だと勘違いしていた。
大事には至らずルート復帰できたのもつかの間、
次は、GPSを取り付けているサイコンマウンターの根本のネジが飛んでいるのに気付いた。
だいぶ前からGPSがちょっと曲がってる?
気のせいか?
と、思っていたら気のせいじゃなかった。
どうするか少し迷ったが、予備のネジが有るのでそれを使うことにした。
このネジは自分が頻繁にサドル調整をするため、
何度かシートポストクランプのネジを切ってしまったことに対する準備だった。
話が長くなるので割愛するけど、M5のネジを取り出すためには前輪を取り外さなければならない。
コンビニの軒下で前輪を外してネジを取り出し、マウンターの根本をネジ締めした。
寝たのも含めて、かなり時間を使ってしまったので先を急いだ。
PC3には3時に到着。
まだ許容範囲。
PCにはまだ数名が居た。
歯と歯茎の間に食べ物が詰まってとても気持ち悪かったので、食後に堪らず歯を磨いた。
少しだけスッキリした。
ここら辺の道は国道にも関わらず道幅が狭いし暗い。店も無いし。
PC前の道が上り坂なのは少々気が滅入るが、再スタートした。
この先は直前になってルート変更されたルートで、暫く国道を走る。
県道が通行止めになったらしく、峠が一つ減った。
台風が近づいていたので、この変更は良い処置だと思う。
しかし、この区間が大変だった。
眠い。
とにかく眠い。
食べないと体が保たないから食べる。食べると、途端に眠くなる。
その繰り返しを、かなり長い間繰り返した。
雨宿りできるところで、自転車に跨ったまま頭を突っ伏したり、
途中で雨脚が強くなって来たので、高架下に逃げたりもした。
スマホで雨雲のチェックをして少し待とうかと思ったが、どのみち寝られないし、すぐ横を他の参加者が駆け抜けていく。
仕方ないので、休憩もそこそこに自転車に跨った。
そんな感じでフラフラと走り続け、名古屋へ向かう角まで来た。
そして、その角から途中休憩した道の駅までもフラフラと走っていたと思う。
なんとか、最後の峠道の手前にある道の駅まで来た。
この頃になると、空が明るくなっていた。
トイレに入って一息ついてから、再び走り始めた。
体力が切れかかっていたので、傾斜はそれ程でもないのに辛かった。
とはいえ、距離はそれほどでもないので順調にクリア。
その後のトンネルが異常に長かった。
下った先がPC4だけど、そこまで記憶が無い。
PC4には7時半頃到着。
食べるものが無く、結局赤いきつねを食べた。
この後は平坦という事で、イートインでちょっとだけマッタリした。
PC4を出た直後に、揖斐川、長良川、木曽川を渡る。
3つ目の橋だったと思う。
道路は片側一車線の対面通行で、車線の内側に道路を隔てるものは、橙線しか無い。
橋の上なので、白ではなく橙。
車が一通り通ったあとで、暫く遮るものが無く、後ろから車が近づく気配も無かったので、
自分は道路脇の水溜りを避けながら走っていた。
幾つかの水溜りを避けた後だった。
反対の車線から1台の車がこちらの車線に入り猛スピードで自分の脇をすり抜けて行った。
三三 ブォォォォン! 三三
Σ(゚Д゚)ウアッ!?
咄嗟に回避行動を取るが、車は既に自分の横を通り過ぎていた。
反対車線の車が前の車を追い越すために、対抗車線に入って来たのだった。
( ゚д゚)…アゼン
マジすか?
コレが名古屋すか?
何かの理由で道路の真ん中を走っていたら、正面からどか〜〜ん!!!だったよ…(汗)。
↑ここらへん。
いやー、ビックリした。
後から思い出した方が、寒気を催す体験だった。
3つの橋を渡った後、駅前の少し込み入った通りを抜ける。
この間は普通の生活道路なので、スピードが出せなかった。
そうこうしていると、庄内川沿いまでたどり着く。
ここらへんまで来ると、だいぶ目が覚めて単純に疲れとの戦いになっていた。
赤飯を買っておいて、走りながら食べたけれども、
もう唾液が出なくてなかなか喉を通らない。
おまけに、米粒が喉に引っかかってしまい、ゔゔ〜んっと何度も喉を鳴らしながら走った。
川沿いの道は信号が無く、車も通らないので走りやすいといえば、まあそうだけれども、スピードが出しづらい。
ここは本当に通って良いのか?
と思うような、護岸が切れたような箇所を通ることもあった。
あと、もう10㌔というところで、大に行きたくなり、コンビニへ駆け込んだ。
が、しかし出たのはガスだけ…。
何も買わずに出る訳は行かないのでコーラとクッキーを買った。
なんか、もうガツガツ行く気は完全に失せており、
コンビニの外でボーッとしながらクッキーを食べてしまった。
半分くらい食べたところで、( ゚д゚)ハッ!
と我に返り、最後の数キロを走った。
本当に最後の最後が登りになるのは分かっていたけれども、
プロフィールに出てこない登りで、結構長くて辛かった。
39時間半でゴール。
最後のコンビニでシンガリの人達に抜かされてしまったらしい。
またもブービー賞となってしまった。
ゴール後、写真を獲ったけれどもスマホのカメラはご覧の通り。
一通り片付けたら、道の駅で食事。
車内で眠ったあと、温泉に入ってから帰った。
今回のブルベは、1000㌔を走った経験から、
心に余裕を持って落ち着いて走ることができた。
雨ということも有り、これで走りきれなかったら、単に走力が無いだけということ。
そんな心づもりで走った。
今回の収穫としては、ちゃんと食べたので、ハンガーノックにならなかったこと。
1000㌔の時もならなかったんだけど、少し危ない場面があった。
対して今回は距離も短いので、必要な量を考えながら過不足無いよう調整することができた。
対して、お腹にガスが溜まりやすいという課題は未解決のまま。
300㌔を超えると、いつもこれに悩まされる。
途中でバナナを食べたためにトイレが近くなったんだけれども、タイミング良くトイレがあるわけではない。
特に走りながらだと、ガスが出るのか本体が出るのかの判断がつきにくなってしまう。
何とかガスが溜まらないような対策を考えなければならない。
もう一つの収穫は、おしりが痛くならなかったこと。
坐骨周りの臀部全体は殆ど痛くならなかった。
恥骨側が圧迫されて痛くなったのだけれども、
これはアリアンテVSといサドルの特徴である、ノーズに掛けての反り上がりが要因というのはハッキリしている。
やっと自分にあったサドルセッティングも分かってきたし、あともう少しでサドル探しの旅も終わりにできるのではないかと思う。
上記に関連して、ブルベを走る際のポジション、姿勢、走り方について
自分なりのやり方を確立しつつある。
これは大きな成果だった。
フレームを入れ替えたことによる不具合はなく、むしろ理想のポジションに近づけたので走りづらさはかなり減少した。
一方で、フロントトリプルは辛いということがはっきりした。
1000の時にも感じたけれども、今回400を走って確信した。
自分にはトリプルはQファクターが広すぎるようだ。
膝を閉じた方が足を引き上げやすく、早く回しやすい。
低トルク高回転の方が超長距離には向いている。
ギア比を細かく選べるメリットと比べてどう考えるかだけれども、
これを書いている現在はすでにフロントダブルに向けた準備を進めている。
トリプルにするのも、結構お金掛けたんだけど…。
今回、キューシート、ルートの読み込みが足りなかった。
ちゃんと対策していたら、ルートミスは防げたはず。
実際1000㌔では一度しか間違わなかったし、それも分かりにくいところで数十メートル行き過ぎただけだった。
ちょっとGPSに頼り過ぎだった。
今持っている雨具は、24時間雨の場合だと、さすがに浸透してしまうことが分かった。
もっと寒い時期などでは不安だ。
どうしたものか。
SACRAのブラックオイルだけれども、
今回のブルベだけでは何とも言えなかった。
走行中シャラシャラという音がしなかったので、雨中の走行においてはナスカルブより保ちが良いということは分かった。
走行後に指で触ったらオイルの感触もあった。
しかし、チェーンをそのまま放置していたら錆が浮いてしまった。
一部はオイルが残っていて一部は錆びたことから、
オイルが全体に行き渡っていなかったことが考えられる。
雨の日の場合は時間を置いて全体に2度刺しした方が良いのかもしれない。
暫く試さないと、良いとも悪いとも言えそうにない。
AR中部のスタッフの皆さん、お世話になりました。
いやー、今年最後のブルベも辛かった。