あ ど れ な り ん

主にブルベを中心に趣味と日頃の鬱憤を晴らすために書こうと思います。

BRM1006徳島1000 四国一周 その4

2018-02-18 22:44:30 | ブルベ
宿を出て間もなく最終走者の人とすれ違った。
多分間に合っていない。

四万十川沿いに出てスピードが乗り出すと、左足裏の痛みがこれまでよりキツい。
しかも、暑い!
時間には余裕が有るものの、これは厳しい戦いが続くことが予想された。

脇道から国道に出たところ


四万十川沿いをひたすら下る。
道路は早朝とは打って変わって、川をさかのぼる車がひっきりなしにやってきた。
道幅が狭いので、すれ違いの度にスピードを緩めなければならない。
路面も悪いし、走りにくかった。

確か、分岐の近く


PC7に到着。
コンビニは東向きなため、殆ど日陰がない。
皆、太陽に照らされながら食事などしているが、
自分は暑さで体力を削がれるのが嫌なので補給食だけ購入し、別のコンビニへと移動した。

日陰の有るコンビニでたぬきうどんを食べた。
その後、今後のことも有るので10分横になることにした。
タイマーをセットし、コンビニの側で横になって目を閉じた。
すると5分くらいたった頃だろうか、誰かが近づいてくる気配がする。
足音が側で止まる。
「大丈夫ですかー?」
と、店員が声を掛けてきた。
どうやら別のお客が自分が横になっているのを見つけ、店員に知らせたらしい。
いや、余計な手間を取らせて申し訳ない。

コンビニを出た後、ドラッグストアによってワセリンを購入した。
レーパンを薄手のものに着替えたら、ケツの痛みの出が早い。
クリームが枯渇しそうだったので予備として持っておきたかった。

この後、小さな峠に向かうが左足裏の痛みが辛くなってきた。
膝を曲げると痛みが強いようだ。
ブルベ中はやりたくなかったが、サドルの高さを変えた。
結果、大して変わらなかったけれども。

峠を越えて海岸沿いに出る。
晴れていて気分が爽快になる景色だった。


この後、四万十町へと向かうが、ここが後半の山場となる。
山場だなんて書いているけれども、実は距離を見誤っていて厳しい峠はもっと先に有るのかと思っていた。
なので今登っている坂を登りきっても、まだ先に峠が有るのかと思いながら走っていた。
早く気づけよっていう…。
ここが峠というのを意識せずに登り切ることになり、下った先の道の駅でトイレ休憩した。
先着していた女性から刺身定食か何かが美味いと教えていただいたが、
自分は胃が受け付けそうにないのと自分でも分かるくらい汗臭かったので飯を食うのは遠慮してトイレにだけ寄った。

街中では、またドラッグストアに寄って小さいワセリンを買おうと思ったが、無かったのでオロナインを購入した。
オロナインは少し痛みが軽減したように感じたけど、気のせいかも。

街中を抜けて七子峠の登りに差し掛かったところで一旦停止し、チェーンに注油した。
注油していると、「大丈夫ですかー?」なんて声を掛けてくれる。
ありがたや。
妖怪の人にも声を掛けてもらった。

その後、最後の厳しい峠だと未だ思い込んでいたので、よっしゃ!気合い入れてくぞ!
なんて思って登っていたら完全に拍子抜け。
あれ?ここが峠…?
七子峠は緩い上り坂の先に有る、特に何もない峠だった。
峠という名前が有るから気にするが、そうでなければ何か登るなくらいにしか思わないだろう。
しかし、それでもなお間違っていることに気付かない自分。
峠からは海を望むことができて撮影ポイントとなっており、数名の参加者が止まっていた。



そこで他の参加者さんに「ここでめぼしい登りは終わりですよね?」
と聞かれて「まだ、この後ゆっくり登って~ウンタラカンタラ」と間違った説明をしてしまった。
その後、さすがに間違いに気付き、謝ろうと思ったけどできなかった。
ホント、スミマセンでした。あー恥ずかしい。

七子峠を爽快に下って予定していたコンビニにて休憩。
かなり小さめの峠っぽいものを2つ越えて桂浜へと向かった。
須崎から港沿いに走ったけど人気がなくて不安になるような道だった。

桂浜が近づいて来た頃、ついにお尻が悲鳴を上げた。
それまでは何とか持ちこたえていたが、特に恥骨側がもう限界。
一旦停止してサドル位置と角度を変えた。
結局この後も何度もサドル位置をちょこまかと変えながら走ることになった。

痛みに耐えながらPC8に到着。
最低でも10人は先着の人達がいたと思う。
時間は夜中の10時。
なにせ、ここまで3時間半しか寝ていない。
ケツの痛みもあってヘトヘト。
食事をした後に寝られる場所はないかと探したが、見つけることができなかった。
休んでいた人達も、食べ終わったらさっさと立ち去って行く。
なんか自分も休んでいてはいけない気がしてきて、半ば致し方ないという面持ちでPCを後にした。

走り始めたのは良いが、眠いしケツが痛い。
寝られる場所がないか探しながら走ったが、なかなか良い所が見つからない。
今思うと高知空港の側にあった駐車場で寝ておけば良かった。

PC出発後1時間半ほど来たところでケツの痛みで一旦ストップ。
コンビニでおにぎりを食べ、近づいでてくる猫に餌をあげながら休んだ。
ここでも寝られないかと探したけれども、やっぱり適当な場所が無い。致し方なく先に進んだ。
しばらく走っていると、道路の反対側に赤野自動車休憩所なるものを発見。
扉は無いが、暗くて屋根付きの休憩所も有る。
近づいてみると、先約の人が寝ていた。
休憩所の外で寝ようと思ったが、風が強い。
更には普段は聴き慣れない波の音がうるさいと思ったが、こんなところで寝るというのもオツだなと思い、ここで寝ることにした。
寝る準備をしていると、先約の人が起きてきた。妖怪の人だった。
軽く会話を交わすと妖怪さんは去っていった。
睡眠導入剤を飲んでから休憩所の中に新聞を敷き、アルミ箔を被って横になる。
時間はちょうど0時。
そして睡眠時間は3時間。
なんとか熟睡できますように。
そんなふうに祈りながら目を閉じたのだった。

BRM1006徳島1000 四国一周 その3

2018-02-18 13:33:45 | ブルベ
コンビニの駐車場は寝るのに適していなかった。
近隣で深夜に来る場所がここしかないのだろう。
夜も遅いのに出入りが激しい。
車よりも話し声の方がうるさかった。
さらに、アルミシートが暖かくなり過ぎる。
途中で寝苦しくなったのも寝られなくした。
一応1時間横になったが、しっかり寝ることができたのは30分くらいだと思う。
新聞などを片付け、次の目的地である足摺岬へ向け出発した。

何となく生暖かい空気が漂っており、気候的には大丈夫な気がしていた。
気温が高いので、思ったより汗をかく。
ついに酸味のある物が飲みたくなり、ポカリスエットを購入した。
実はこの時までコーラなどの炭酸飲料もスポーツ飲料も飲まず、
糖分は羊羹などの食べ物か、ブドウ糖を舐めて凌ぎ、塩分は塩飴で補給していた。
ジュース類の糖分は急激に血糖値を上げるので落ちた時の反動が激しい。
そこで眠くなってしまう。
さらには下痢というか、下の方の排泄を促してしまう。
これらの理由でずっと避けていたが、さすがに体の方が欲しているのを感じて飲むことにした。
自分が試した中でポカリが一番下痢になりにくい。
久しぶりに飲んだポカリは凄く美味しかった。
他にもいくつかの理由で止まるなどしてPCを出た後は少しモタモタしてしまったが、
そのうち走りに集中できるようになった。

走っている途中に、数名寝ている横を通ったが、良いところを見つけるなと思った。
具体的な場所は暗いこともあって正確には覚えていないけれども、
人が多くない町中の休憩所みたいなところで、暗く、長椅子などが有り、横になれる。
参加者の自転車は通るが、車は殆ど通らない。
コンビニの様に人が来ないからうるさくもない。
寝る場所の選択も技術の一つだなと思った。

足摺岬までは街中の変な道を通らされた記憶があるものの、岬近くまで殆ど記憶がない。
そして岬にやっと到着。
時間は8日の1時15分。


岬から先の道が狭く急斜面が有って辛かった。
"ジャングルみたいな道"までも距離がある。
海岸沿いの暗く細い道をウネウネと走った。
途中、道の脇がライトで明るくなっていているところがあった。
近くまで行くと人が何人もいる。
あれ?自転車?
どうやら、足摺の先で休んでいた人達らしい。
随分とワイワイとして楽しそうだった。
脇を通り過ぎただけなので、彼らが何をしていたかは分からない。
もしかしたら泊まるか寝ていたのかもしれない。
随分と余裕が有るようで羨ましいもんだ。

海岸沿いのジャングルみたいな道は、できれば一人では行きたくなかったが、
タイミング良く前を走ってくれる人が居た。
この道は本当にジャングルのような道だった。
昼なら良いけど、夜はなるべく通りたくない。
前の人から離れないように走り、無事クリア。
再び国道に戻って前走していた人に話しかけると、eTrex20がハングアップしてしまったという。
再起動をしてみたかと聞いたら、やっていないというのでやることを勧めた。
やってみると、Garminの表示は出るがなかなか起動しない。
が、暫く走ってから起動できた様子。
ヨカッタヨカッタ。
実は自分のeTrex30sは一回のブルベで一回は勝手に終了してしまう。
一方でeTrex20で勝手に終了したというのは、殆ど記憶が無い。
何でこんな時にという感じだが復帰して良かった。
その後、疲れと眠気で自分はスローになり、その人は先に行ってしまった。

程なくして休憩予定のコンビニに到着した。
この後、雪の宿を折り返して中村のPCまで補給地点が無い。
なのでしっかり食べることにした。確か中華丼を食べた気がする。
そして、かなり疲労困憊していたので寝ようと思ったが、寝られる場所がない。
仕方ないので別の場所で寝ようと思いコンビニを離れた。
しかし、寝るところがみつけられない。
歩道の脇に寝てしまっている人も居たが、自分はもう少し落ち着いた場所が良い。
そうこうしているうちに、四万十川沿いまで来てしまった。
しかも川沿いは霧雨のようになっている。
事前に調べておいたが川沿いには屋根の有る休憩できるようなところは無い。
アチャー、これは進むしかないのか…?
途中で尿意を催し、車の影で用を足した(すみません)。
また、思ったより暖かかったので一度着たレインパンツを脱いだ。
まごまごしている自分の横を何人もの人たちが走りすぎる。
だいぶクラクラするが走れないという訳ではない。
仕方ないので行けるところまで行くことにした。
川の堤防の道は途中から道が細くなる。
できれば、何人かで連なって走りたい。
なので、少し急いで走った。
真後ろに着くことはできなかったが、時々最後尾の人がみえるくらいまで追いつくことができ、だいぶ安心して走ることができた。
街頭が無く一人だと不安になる様な道だった。

いつかは行ってみたいと思っていた、沈下橋を通過。
写真は何がなんだか分からないと思うけど、橋の上です。


まさか1000キロのブルベで通るとは思わなんだ。
暫く走ると前の集団に追いつき、少しばかり雑談しながら走ることができた。
この集団は和気あいあいと走っているので知り合い同士で走っているのかと思ったら違って、走り始めてから一緒に行くことにしたらしい。

川沿いを集団で走っていると、遠くに点滅している光が見えた。
ブルベを走っていると良くあると思うけど、遠くに小さな点滅した光が見えるとブルベ参加者かな?と思うことがしょっちゅうある。
しかし、大概は道路や工事の警告灯だったりする。
しかし、この日ばかりは違った。
工事エリアを知らせる警告灯かと思ったら、アルミ箔を身にまとって道路脇(特にへこんだエリアという訳でない)に座って寝ている
参加者のテールライトが光っていたのだった。

川沿いを走るのが飽きたなぁと思い始めた頃、なんとも意外なことに眠気が覚めてきた。
あれ?行ける?
左足裏は相変わらず痛いままだが、もう600キロになるのに極厚パットレーパンのおかげでお尻の方は今になって痛みを覚えてきたくらいだ。
これなら、何とかなるかもしれないと思い始めていた。

四万十川を遡り、江川崎の分岐の手前に有る道の駅でまたもや便意を催しトイレへ入った。
とても疲れていてここで横になって寝ようと思ったが、もうだいぶ明るいし、
ここまで来たならPCの雪の宿で寝た方がいいと思い直し、もう少がんばることにした。
国道から宿まではYouTubeに上がっていた動画を見ておいたから迷わず行くことができた。
最後の坂が激坂なのはご愛嬌?(汗)。中には押し歩く人もいた。
雪の宿は車を入れるのも一苦労要する場所にあった。
ゼイゼイ言いながら宿に到着。
やっと一息つけるところに来た。
宿は何か和やかな空気が漂っていた。
庭ではバーベキューをやっており、味噌汁も振る舞われていた。
この場でこれまでの通過チェックも行われた。
宿は寝れないという話だったが、結局は寝られるという。
ドロップバックの荷物を受け取り、電池、補給食などの消耗品を入れ替え、体を拭いて着替えもした。
今から頑張れば中村の宿で休めそうだったが、ここで寝られるならその方が良いと判断し一時間半寝ることにした。
幸いなことに、他に寝ている人も居ない。
部屋の隅で横になり、1時間半寝ることにした。

結局、意識を無くしたのは一時間ばかりで少々短くなってしまったが、熟睡する事ができた。
時間はPC閉鎖時間を30分経過したところ。3時出発の人の閉鎖時間。
最初のPCは川を下った40km先だし、その後も11.5kmで進めば良い。
心理的にもだいぶ楽になる。
準備を整え、残りの400キロに向け宿を後にした。

BRM1006徳島1000 四国一周 その2

2018-02-12 19:10:44 | ブルベ
ネットカフェではアルミ箔のエマージェンシーシートを半折りにして体に掛けていたが
店内は思ったより暖かく、エマージェンシーシートでは熱くなり過ぎてしまい、熟睡することができなかった。
ちょっと失敗。
この後に不安を残すこととなってしまった。
ここで危なかったのは、目覚ましの設定を失敗していたこと。
念の為スマホで2つ設定しておいたが、早い方は平日のみ鳴るようになっていた。
もう土曜日になっていたので鳴らなかったのだった。
一度横になった後に2つ目を設定しておいて良かった。

焦って店を出てルートに復帰。
通過チェックポイントである、三崎港に向けて再スタートを切った。
松山市駅のファミマに向かうと、参加者の一人が写真を撮っていた。
余裕だなあ。3時スタートか、しっかり寝たのだろう。
コンビニにて朝食と補給食を購入。
口が乾いて唾液が全く出ない。
モグモグしているうちに出発しなければならない時間が過ぎてしまった。
参加者も横を通り過ぎて行く。
仕方ないので走りながら食べることにした。
この時点での平均移動時速は15.8㌔だったと思う。
寝たにしては上出来だ。

やはり松山駅付近で寝ていた人が多かったらしく何人かの人と一緒になった。
海沿いに行く途中20㌔前後で走っているペアと遭遇した。
後ろに付いて行きたかったが随分とゆっくり走っている。
きっと寝ないで走っても大丈夫な類いの人達なのだろう。
このペースだとPC6の雪の宿がギリギリになってしまうので直ぐに追い抜いてしまった。
その後この二人と、すれ違ったりしたかな?よくわからない。

途中の海岸沿い。


次に記憶が有るのは三崎港へ向かうT字路のところだ。
右折して三崎港へ行き、折り返しこの場所に戻ってくる。
左折した先にローソンが有るので一旦トイレ休憩して軽く食事をし、補給食を購入して折り返した。
この先は起伏が激しい。
飛ばさなければ大丈夫とのことだったので、マイペースを守ることにした。
何人かの人とすれ違った。羨ましい。

体調は完全復活という訳ではないが、昨日よりさらに良くなっていた。
激坂とまでは行かないが、4〜5%程度の坂が少しばかり続く。
ここで、今後の道程について考えた。
まず、このペースだと次の日の朝にPC6の雪の宿を通過して中村の駅に着くのは無理だ。
どこかで遅れるかキャンセルの連絡をしよう。
そうなると、どの時点でカフェインを飲むのが都合が良いか?
カフェインの錠剤は効き始めてから8時。さらに最高で10時間効く。
余り遅くに飲むと夜になっても眠れなくなってしまう。
明日の朝までに2回飲み、朝向こうで寝ようと思うと
今飲んでおかないと行けない計算になる。
じゃあ、ということで補給食を食べ、直後に錠剤を飲んだ。
9時は回っていたと思う。
その後も登っては下るというのを繰り返した。
辛いのは覚悟していたので、あまり余計なことは考えず、淡々と走った。

少々苦しんだが、三崎港に到着。
20台くらいはバイクが有ったと思う。


取り敢えず、このブルベの最西端まで来れて安心した。
気温が上がって暖かく、バイクラックの側で寝転んでいる人もいた。
出走前、「どこで寝るかは決めてない。行き当りばったりで適当に寝る。」
という会話をちらほらと聞いた。
既に書いたように、スタートから5時間は雨だったし、
最初の夜はそんなに気温は高くなかった。
外で寝るにしても、床・地面が濡れていて、屋根付きでないと辛かったろう。
そういった人達は何処で寝たのだろうか?
寒さに強いから、多少寒くても外で寝ても大丈夫なのか?
それとも晴れるのは分かっていたから、朝方、暖かくなってから寝たのか…?
おそらく、ここで横になっている人達は途中で寝てこなかったのではないかと思う。

佐田岬はなはなにて、うにまんじゅうを購入した。


三崎港はやはり港でしかなく、本当の佐田岬は15㌔先にある。
そして、最後は歩かないと本当の岬には到達できない。
行けなくて残念だという参加者が居てその人と軽く会話をした。

シューズを脱いで座り、軽く食事をしてから
自分も横になって軽くストレッチをした。
5分ほど横になったと思う。
その後は直ぐに折り返しルートへと出発した。

一度走った道なので、どれ位の勾配かは分かっている。
また、淡々と走り続けた。
登りが続くと比較的抜かす事が多くなる。
対して、抜かされたのは一人だけだったと思う。
数名を抜かし、これから港に向かう数名とすれ違った。

三崎港を折り返してからの登り。


どの時点からかは忘れてしまったが、この折り返し区間で左膝の裏が痛いことに気づいた。
こんな風に痛むのは初めてなので、最初は履いていたスパッツが膝裏でシワが寄る事で痛くなるのかなと思っていた。
ただ、この区間ではそれほど走りに影響していなかった。

苦しい区間を抜け、ようやく元来たT字路を通過。
直ぐにPC4へ着くかと思っていたが、そうだった、八幡浜の小さな港を回り込まないと行けなかった。
程なくしてPC4である、道の駅八幡浜へ到着した。
ここでは30台近くのブルベバイクが有ったと思う。
だいぶ気温が上がったので、タイツを脱いだ。
腹が減ったので、食堂(?)でうどんを食べた。
ちょっと足りなかった。
また、酸っぱいものが飲みたくなって、みかんジュースを飲んだ。
実は柑橘系は飲み過ぎるとお腹が緩くなってしまうのだけれども、
体の方が如実にビタミンを欲求しているのを感じ、
我慢できずに飲んでしまった。
結果、特に体に変調はなかったのだけれども。
うどんを食べている最中、参加者さんに通過チェックで写真を撮った場合は
記入欄に時間を書かなくて良いのか?
と、質問を受けた。
これも初めてだけれども、このブルベでは通過時間は自分で記入することになっている。
ただし、後でチェックはするのでレシートは携帯しておかなければならない。
写真の場合は撮影しておくだけで良い。
なぜかというと、写真撮影しても時間はいくらでも誤魔化すことができるから、
撮影時の時間を画像と共に残しておいても余り意味がない。
ブルベなんてズルをしようと思えばいくらでもできてしまう。
いまさらだけれども、完全に自己満足の世界であることは間違いない。

さて、飯は食った。
ここでも長い休憩は取らずに出発した。
次は宿毛にあるPC5へ向かう。
と、ここで遂に足裏の痛みがハッキリと分かり、走りに影響が出てしまう。
今まではむしろスパッツは痛みを軽減してくれていた。
引き足時の足を畳む時と、伸ばす時で痛い。
筋が痛い感じだ。
どうやら左足だけ引き足に大きな力を使っているのが原因のようだ。
このブルベの前に左足の引き足を改善出来そうなきっかけを掴んでいたのだけど、
一方で、体がアンバランスなので、何か影響は出るだろうと危惧はしていた。
まだ400㌔に満たないところで出るとは思ってなかった。

PC4を過ぎて間も無いのに宇和島の辺りでお腹が空いて来た。
やはりPC4での食事が少なかったようだ。
予め休憩しようと思っていたコンビニまではまだ距離がある。
そこで休憩したほうがその後の補給が楽になるのでそこまで行こうとがんばっていたら、
もうハンガーノック寸前まで来ているのを感じた。
これはマズィと思い、目の間に出てきたコンビニに入って昔ながらのナポリタンを食べた。
う~ん。結構疲労している...。
こんな状態で1000㌔も走れるのだろうか、不安になってきた。

途中、宇和島を過ぎた須ノ川公園の向いにある温泉で仮眠の予定だったが、とてもそんな時間はない。
横を通り過ぎるのみだった。
途中、工場萌えな景色に出会った。
既に辺りは暗闇に包まれており、煙突から立ち昇る煙が工場の灯りに照らされて、少しばかりの非日常感を演出していた。
こういう景色は好きで、旅の醍醐味でもある。
エルモアのロゴが見えた。
パルプ工場でティッシュを作っているのだろう。
こういう景色が見えるところに住みたい。
と一瞬思ったが、工場の横を通り過ぎると、かなりキツイ匂いがした。
これは辛抱ならん。
自分の考えがいかに甘いかをすぐさま思い知らされたのだった。
景色を撮るのが好きなのに写真がない。いかに余裕が無かったかが分かる。
っていうか、今調べてみると太平洋側にエルモアの工場が出てこないので記憶違いかも。

次に記憶があるのは「宿毛33km」の道路標識だ。
ここからPC5までが精神的に一番辛かった。
体力的にも辛くなって来ていたし、結構アップダウンがある。
幹線道であるため、車は時々通り過ぎるものの、
道は暗いし、前後に誰も走っていない。

つ、つらい…。
辛い、寂しい。
寂しい、辛い。

自分一人だけで走っている気がして不安感が湧き上がってきた。
走っても走ってもGPSに次のPCのマークが出てこない。
これは逆に見ないようにしないとダメだ。
と、考えるものの、どうしてもGPSを見てしまう。
とても長い33㌔だった。
ようやく、宿毛の市街へ向かう曲がり角まで来て安心することができた。
他の参加者にも、この区間が一番辛かったと言っていた人もいた。
実は、このブルベに申し込めなかったら一人ででも走ろうと思っていて、
コースは逆回りで多少アレンジすることを想定していた。
そんなのはかなり甘い考えである事をここでも思い知らされたのだった。

時間は23時を回っていた。
スタートから寝たのは松山での1時間半のみ。
中村まで距離が有るので、どこかで寝なければならない。
飯も食ったし、横になれるスペースが有ったので、ここで続けて寝てしまうことにした。
新聞を購入して、駐車場の一角に広げ、アルミシートを掛けて横になった。

BRM1006徳島1000 四国一周 その1

2018-02-10 07:49:14 | ブルベ
なんとか完走にこぎつけた四国一周について本格的にレポする。
今回は得るものが多かった。


■申し込みまで
ブルベを始めたのは2年前の5月だったが、なるべく早くに1000㌔を達成したいと思っていた。
しかし、今回の四国一周に出ようと決めたのはいつだったかは覚えていない。
参加条件に17年中にSR取得済みであることとなっていたが、その時点でまだ400も走ったことが無かった。
結局は、400も600も最初の1回目で成功し無事SRを取得できた。
で、いざ申し込もうとしたら既にアーリー分は埋まってるジャマイカ!
そんなに人気が高いのか!?
レイト枠の受付日にはPCの前で待ち、受付開始とともに申し込みを済ませ、安堵したのだった。
しかし、実は枠は余っていたらしく、その後も受付可能な状態のままだった。


■準備・装備
1000〜1200㌔のブルベに対する装備をどうしたら良いか?
そもそもはPBPを目標にブルベを始め、常にそれを念頭に装備を考えていたので、
あとはどんなバッグを使うかが問題だった。
自分の場合、足短杉なので、デカイサドルバッグは付けられない。
リクセンカウルやトピークなどのシートピラー取り付けタイプも微妙だ。
そもそも重いし、防水性の無いものが多い。
様々な試行錯誤の結果、「四国1000kmの準備2」の写真の通り、前三角いっぱいを使うフレームバッグを使うことにした。
これに、3㍑のフロントバッグと7㍑のトレランザックを背負う。
トレランザックはハイドレーションパックを入れるためで、なるべく重い物は入れない。
頭でっかちスタイルは止めた。
やっぱりハンドルを取られやすく、ダンシングし難いので。
アピデュラのフルフレームバッグについては、別途レビューしたい。

今回は初の1000だし、神奈川から徳島までの移動を考えて、ブルベの前後で一泊ずつすることにした。
三連休前なので予約が取れそうになく、ちょっと焦った。

ブルベの道中、どこで寝るかだけれども、
6年前の同じブルベのブログなどを読むなどして計画を立て、
250㌔の松山ではネットカフェかカプセルホテル。
680㌔の中村(四万十)に、民宿を予約しておいた。
自分の足だと、松山はギリギリ。中村はかなり高い目標となる。
実際、中村は3時間遅れだったので失敗だったが、目標が有るとそこまでは頑張れるので後悔はしていない。

4〜5日前から胃の調子が悪くなってしまって口内炎に。
さらに2日前に体調そのものが悪くなり、徳島に入っても悪いままだった。
少し喘息気味で体が熱くなり変な汗をかく。
季節の変わり目に掛かる典型的な風邪の症状だった。


■スタート前日
徳島までは電車を乗り継いで輪行。

瀬戸大橋を渡った。

徳島に着いてからは、雨が降りそうだったので、自転車は袋に入れたままにしておき、徒歩で移動した。
早速うどんを食べ、松山で使用するであろう、ネットカフェの徳島支店の方へ徒歩で行き、
入会手続きをしてカードを作成しておいた。

駅前のセルフうどん店にて

夜はそば米雑炊なる、健康に良さそうなものを食した。

お腹には良さそうだったけど量が少なかった。

その後、体が快復することを祈ってサウナが有る駅前の温泉へ行った。
敢えて汗をかき、毒素を抜く作戦だ。
実際サウナを出た後、少し症状が軽くなった気がした。
21時頃就寝。とにかく、寝て体を休ませた。

ホテルの部屋は残念ながら、隣のビルの室外機が五月蠅く、よく寝れなそうだったのだが、
音がする方の窓に荷物を積み、枕を音から遠くにして、更に耳栓をする事で何とか寝ることが出来た。
翌朝、7時半頃起床。
奇跡的に少しばかり体調が快復した。

この体調を考慮して装備をちょっとだけ変えることにした。
替えタイヤは持たずにドロップバッグへ。
ニップル回しとポジションを上げたくなったらと思って念の為用意しておいた予備のコラムスペーサーも外した。
更に7800mAのモバイルバッテリーは入れず、2500mAの軽くて小さいモバイルバッテリーを現地で購入して入れた。

■スタート〜松山(250㌔)
12時過ぎに集合場所へ行くと、既に人が集まり始めていた。


これまで自分が参加したブルベの全てで、スタート場所には何かしらのテントなどを設置していたので、
何も無いというのは、ちょっと寂しかった。
しかも今野さんは私服だし、何かこれから1000km走るという雰囲気がしない…。
さらには、やたらと陽気なオッチャンが居る。
「自転車スゴイ軽いんか?軽いんか?」
と、自分と今野さんとの間に割って入り、
自分のフル鉄700Cディスクツアラーを持ち上げて「うん、軽い!」と勝手に納得したのだった。
このうるさいオッチャンについては、他の方のブログ等にも登場することだろう。

ドロップバッグを預けようと思ったら万札しか無いうえ、
事前に入れておかなければならないヤマトの伝票も入れてなかったので、補給食を購入する際に貰うことにした。

出発前にうどんを2玉食った。


再び集合場所へ。
「緊張してきた」
と、言っている女の人がいたけれども、明らかに自分より早そうだったし、実際そうだった。
天気はどんどん悪くなる。
別の参加者さんは、「やり過ごせるんじゃないかなあ。」
と、言っていたが、それってどこ情報だったんだろう?
ほぼ同じものを見ているはずなのに。
実際のところは一定時間5mmくらいの勢いがあったし、自分の足で5時間くらい雨に打たれながら走った。

14時半出発なので、まだ時間が有る。
他の参加者さんと話した後、横になろうと思い、公園内の別の場所に移動して木の下で横になったが、
雨が木では凌げない勢いになってきてしまい、別の場所で座りながら待つことにした。

ブリーフィングを受け、いよいよ出発。
これから1000㌔も走るのに、こんなにすんなり出ちゃって良いのかな?
なんて思ったが、流石に今年だけで9回もブルベに参加しているので、出発時の行動もルーチンワーク化している。
慣れてきたということだろう。

最初は国道を延々と走る。
14時半組は人数が少ないので、それ程多くの隊列になることなく分散された。

息の方はやはり少し上がりやすく、ゼーゼー言ってしまう。
何度か付いていけそうな人の後ろに入ったりしたが、
少しでも息が上がったら、直ぐにマイペースに戻した。

鳴門に出た。


雨が徐々に悪くなっていったし、世界がグレーで代わり映えしないし、
体調も悪いうということで余り多くのことは覚えていない。

途中、そのまま直進していたら横から追突されていたであろうという事があった。
四国は車の運転が荒いというのは聞いていたし、直前にも似たようなことがあったので避けることができた。
左前方から来る車のスピードが、明らかに尋常でない。
自分は対向車がなかったので、大きく膨らんで走行。
案の定、その車は前輪が車道に出るまで突っ込んできて、急停車したのだった。
夕刻だし、雨が降っていたので前照灯は着けていたにも関わらず、これということは完全に不注意だった様子。

最初のPCは混むので、1つ手前のコンビニに入った。
遅ればせながら、ここでビニールとシューズレインカバーを履いた。

PC1に到着。予定通り来れた。
雨でこれならば上出来。
補給食を買って直ぐに出た。

この後は夜ということもあり、あまり良く覚えていない。
予定通り、PC2までの中間地点にあるローソンで止まった。
少し前から雨が上がってウェアも乾いた。
寒くはなさそうだったのでレインウェア一式を脱いだ。
飯を食っていると「調子はどうですか?」と参加者さんに聞かれた。
何でも前回の600でハンガーノックになってしまい、今回はしっかり食べるようにしているとの事だった。
自分もそうだ。何度かハンガーノックになっている。
自分もそうならないよう注意している旨を伝えたのだった。
「うどん楽しみにしてたのに、夜なんですよね〜」と苦笑していた。
ブルベあるあるのうちの一つ=地元名物が営業時間外で食べられない。
自分の場合は、走行中に食べる程余裕はないので最初から諦めていた。

次はPC2。ファミリーマート新居浜駅東店だが、ここだけ何故か地図上の場所も把握できないし、
行ったにも関わらずほぼ何の記憶も無い。
確か、今野さんがここで参加者確認をしていた気がする。

途中で、夜に山車を引いているところに出くわした。

珍しいものなのに残念ながら、思いっきりぶれてしまった。

工場萌え


今治の夜景だったかなぁ


次のPC3までは50㌔無い。
うーん…、ここも良く覚えていない。
最後の方は進行方向が北向きになるが、
なかなかそうならないので、早くならないかなぁ、いつの間にか着いてないかなぁなどと
都合良く考えていたのは覚えている。
PC3でも、どう過ごしたか覚えていない。
早く松山まで到着しなくてはと、考えていたのは覚えている。
次にハッキリした記憶が有るのは松山に入ってからだ。
駅前に近づいてきて、予定通りの時間で来れていることが分かった。
ここまでの平均移動時間は18.7㌔。
体調が悪いうえ、半分近く雨であったことを考えると、自分としてはこれはかなり上出来な部類だ。
しかし、寝る前におにぎりを食べるなどしていたら、予定の時間を過ぎてしまった。

ルートから200mだけ離れる、アイ・カフェ〜店へ向かった。
歯を磨いたり、使い捨てのトランクスに履き替えたりしていたら、寝る時間を削ってしまった。
なんとか1時間半寝たかったが、1時間20分しか寝られなくなった。
6時前に起きられるよう、スマホの目覚しをセットし横になった。

BRM617千葉600茂木(反時計回り):認定

2018-02-07 22:10:25 | ブルベ
もう、年をまたいだ上に2月だけれども、せっかく書いたので昨年6月のブルベのレポを掲載する。

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初の600㌔を完走し、無事SRを取得した。
それにしても辛かった。

実は3週間前に急遽、大腸ポリープを切除する事になり、その後2週間運動禁止となってしまった。
3週間、長距離を走っていないし激坂練習もしばらくやっていないので少々不安を抱きつつの出走だった。
念の為、前日に休みを取ることにした。


準備編
BRM517南アルプスでハンドルバーバッグに施した防水対策がほぼ無意味だったことが判明したのと、
サドルバッグの容量が8.5l有るので、4.5lのハンドルバーバッグはちょっと冗長になってしまった。
もっと小振りで防水性の有る物を探していたところ、直前になってアマゾンで調度良い物があったのでそれを購入した。
但し、リクセンカウル化が必要だったのと作りが柔く中に物を詰めるとぶらぶらしてしまうので補強が必要だった。
購入したのはRoswheelバーバッグ(容量約3l)。
最初は軽量なプラダンを試したがダメで家にあった適当なプラ板に落ち着いた。
この工作に時間が掛かってしまったのは予定外だった。

休憩ポイントは、当初はコンビニか野宿(屋根付きバス停等)を考えていた。
しかし、急に不安になってホテルを探した。
深夜に民宿へ行くのは申し訳ないので、朝着くであろう茂木に素泊まりのホテルを予約した。
380㌔地点は自分の足には遠いが、一番苦しいところだろうし、残りが220㌔なので1/3だと思うと切りがいいと思った。

また、これまではハンドルバーバッグに走りながら食べる食料を入れていたが、
バーバッグが小さくなったので初の試みとして薄手のサコッシュを携帯した。

ルートはウェブ地図だけでなく紙の地図でも確認しようと思ったが、結局その時間を作ることはできなかった。

前日に現地入りして車中泊した。
有給を取ったのにも関わらず、睡眠時間は最低限の6時間。
初の600と考えると、もっと寝ておきたかった。
事前準備の見積もりがまだまだ甘い。

短期間でサドルを変えている。
どれも帯に短し襷に長しで、必ずどこかが痛くなる。
今回はfizikのAlianteVS。
前回の千葉400日光でも使用したが、ポジショニングが悪かったのか、恥骨が痛くなったしまった。
一応、かなり気持ち良い位置を探し当てたが、長距離走行のテストを行えなかったのでそれも大きな不安だった。

大型のサドルバッグはリクセンカウルタイプで、シートポストに取り付けるアダプターに課題が有った。
これも直前になって対策方法を思いつき、約80㌘の軽量化に成功した。

少しでも重量を減らすため、携帯ツールの軽量化も行った。
チェーンカッターは使ったことが無いし、チェーンが切れたという話も聞いたことがないので、これは省くことにした。
ペンチ付きのサバイバルツールは迷った。
これまでのブルベでお世話になったことがない。
しかし、600㌔だと途中でサバイバルする場面が有るかもしれないと思って持っていくことにしたら、
結局2度もお世話になってしまった(汗)。

シューズは日光が終わった日に新しい物を買いに行っていた。
これまで使っていたのは、10年前のソールの反りが大きいタイプでケイデンスを上げるのに適していない。
足裏がもっとフラットな物が必要と分かったので買い換えることにしたのだった。


実走編
当日の朝は、車のドアを閉めるバタンッという音と日が昇るのが早いため、
5時前に起こされてしまい、「嗚呼、また寝不足か」と、不安が加算されてしまった。
前日、出社していないというストレス軽減だけが頼りとなってしまった。 

キューシートは、発表されたものに間違いがあったので、指摘させていただいた。
小関から橋までが4.2㌔になっていたが、実際には2.2㌔だ。
ここが短くなると、総距離が600㌔に満たなくなってしまう。
どうするのかと思っていたら、幾つかのポイント間距離が見直され帳尻合わせされていた。
ちなみに、この間違いは数年前から続いていたのに、誰も指摘しなかったようだ。
みんなキューシート見てるのかよ…(汗)

スタートにてIさんと合流。
同じ第2ウェーブでの出発だったが、どうせ直ぐにはぐれてしまうので先に行って貰った。

走り始めて10㌔くらいから、2つの異変に気づいた。
その① 自転車から異音がする。
何かが擦れている音だけど、場所が特定できない。
止まってホイールだけ回してみると、特に何も聞こえない。
乗ると鳴る?それならBBか?
でも、ホイールの回転が速くなるごとに異音の発生回数が増えるような…。
この先、600㌔をこの異音と共に走らなければならないと思うと、陰鬱な気分にならざるを得なかった。
そもそも、何かの故障が原因だし。
結局、原因が分かったのはPC1を出た後で、前輪のフェンダーが微妙にタイヤと擦れているだけだった。
これで一安心。

しかし、問題その②は少々厄介だった。
いつもより、明らかに心拍が上がりやすい。
平地で140を超えないようにしようとしても、すぐに達してしまう。
最初は運動不足のせいかと思っていたが、どうやら鼻の調子が悪いのが原因のようだ。
外気に不純物が多いと、鼻がアレルギー反応を起こしてしまう。
これはもう、無理のない範囲で行くしかなかった。

スタートしてか10㌔くらいの16号沿い。
真ん前の人のホイールはリムが木製だった。


マザー牧場


この後、女性の参加者さんが激しく落車して倒れているところに遭遇。
数人がそばに居て、大丈夫というので減速しただけで通り過ぎた。
下っている途中、その女性を迎えに行く救急車とすれ違った。

今回のブルベは何度もミスコースしてしまった。
PC1は裏から入らないといけないのに、表から入ってしまった。
パンのみを食し、速攻でPCを後にした。

PC1。タイヤとフェンダーが擦れているのに気づいたのはこの後だった。


PC2までの間に、道の駅に寄った。
好物の不二家レモンスカッシュを発見し迷わず購入した。

(゚д゚)ウマー


その後PC2へ。
ここも素早く退散した。

この後の海岸沿いが向かい風で大変だった。
自分の脚力だと17〜18㌔前後で進むのが精一杯だった。

その後、悲しい出来事が起こる。
一緒に出走していたIさんにメッセージを返そうと思い、スマホを取り出したところ
手から滑り落ち、
何故か車道側へコロコロッ
その上を車がものの見事に踏みつける
その間1秒
絵に描いたような、痛ゴラスイッチ。
もう天を仰ぐしかなかった。
しかし、一応動かしてみると、なんと反応するではないか!!!!
不幸中の幸い。
ブルベ中はなんとか乗り切りれた。

その後ミスコースする。
それ程大きなミスではないが、10分近く失ったはず。

PC3


PC3くらいまでは、理想的ではないが体調の割にはまあまあのタイムで来ていた。
駐車場では、既に横になって寝ている人まで居た。
慣れてくると、こういうふうに休むのかと感心した。

その後、神社のある峠を超えてPC4へ。

神社付近の適当な写真


車の助手席に乗っている人にどこまで行くのか聞かれたのはこの先だったかな?
どこへ行くのか聞かれたので「茂木です」と答えておいた。
ブルベあるあるだけど、こういうのってちょっと答えに困っちゃうね。

PC4


既に胃の方はアップアップしていた。
携帯しておいたクレイジーソルトを振りかけて食べてみたけど、
余り食べやすくなるとかは無かったな。

再び海岸沿いを走った後、霞ヶ浦へ進路を変える。
向かい風ではあったけれども、昼ほどではなかった。

PC5に行く途中でもミスコースしてしまった。
目にゴミが入ってしまい、それに気を取られていて、曲がるべきところで曲がらなかった。
ここも10分ほど失った。
同じように間違って直進している人もいたので、
間違いやすいところなのかもしれない。

PC5
早い人(女性含む)だと、このPCですれ違う。
ここでは果物とかを食べた。
ここからは平坦基調なんだけど、この先でルート作成を間違っていたために結構な時間をロスしてしまう。
霞ヶ浦沿いを走っている時だった。
堤防を走っていたら唐突に砂利道が現れた。

Σ(´Д`)!?

これはおかしいと思って、GoogleMapを見たり、Qシートを見返して、
左折箇所が一つ手前であることが判明。

_| ̄|○III ガクッ

20分ほど失ったと思う。
まだ焦るほどではないがいつもギリギリ隊の自分には痛いミスだった。

PC6
このPCから怒涛の大○ラッシュになってしまう。
コンビニに寄るたびにトイレで座り込む。
オレの大腸はどうなってしまったのか?!
少々不安になるくらいだったけれども、
お腹が痛くなるわけではなく、便意が何度も来るだけでから、
ただ細切れに出ているだけかなとも思った。

時間はもう3時。
このPCからコンビニやら道端やらで寝ている人を見かけるようになった。

次は折り返し地点の茂木へと向かう。
予約してあるホテルはPCの直前にある。

茂木に至る10㌔くらい手前から登りが有ったけど、あまり良く覚えてないな。
この頃は眠気と戦っていたから。

辛かったが、なんとか6時頃に茂木のホテルに到着した。

ホテルと言っても建物はアパートを利用した泊まれるだけの施設。
なので4800円という格安で泊まれる。

本当は1時間半寝る予定だったのだけど、
ちょうどルートミスした分寝る時間が削られ、
45分しか寝ることができなかった。
しかし、静かな場所で布団の上で寝るれたのでしっかり寝ることができたし、
さらに着替えなども送っておいたので結構リフレッシュできた。

荷物を送り返し、ホテルの人に礼を言って急いで立ち去った。

PC7はすぐそこ。
かなりギリギリの15分前に到着。
PCには殆ど人がいなかった。
自分が朝食をとっている間に皆去ってしまった。
後から、同じところでルートミスしてしまった人が来たけど間に合っていないと思う。
なので自分が最後尾でPCを出発したと思う。
薄曇りだったのをよく覚えている。
気分は良くないが、6月は晴れていると30度を超えてしまうこともあるので体力的にはこの天候で良かった。

さすがにこの先の記憶はかなり断片的だな。
途中から股ずれがかなり酷くなってペダリングするのが相当辛かった。
右足の付け根の皮が剝けてしまっており、クリームを塗ったくらいでは殆ど改善されなかったので
絆創膏を患部に貼ることで対処した。
これで何とか走れるくらいにはなったが、坐骨付近も痛いのでノロノロ進むしかなかった。
PC8では最後尾の集団に追いつくものの、コンビニに寄るたびにトイレに駆け込むので
その後のコンビニでも最後尾で出ることになってしまった。

2つの厳しい峠もなんとかクリアし、PCも残り2つのところまで来た。

厳しい峠のうちの一つ、不動峠。


目印の大仏。本当にデカかった。


この後の写真は無い。そんな余裕は無かった。

PC9ではスタッフの人が残りの走者を確認していた。
自分が1番遅いと思っていたが第3ウェーブの人が1人PCに居た。
「いやー、ホントギリギリで(^_^;)」
なんて会話を互いに交わした。

休憩もそこそこにPC9を出発。
PC9に到着する前から雨がポツポツ降り出していたが
雨が降るのは予報通りで、このままの雨量で行けば良いかなと思っていた。
なのでPC9からはレインウェアのみで出発したのだけど、
間もなく雨脚が強くなり、結局レインパンツも履くことになってしまった。
ここら辺、まだまだ判断が甘いなと感じさせられた。

徐々に強まる雨脚。
夜半には台風のような土砂降りになってしまった。
後々調べたところ、1時間の降雨量が7ミリだったので瞬間的には倍降っていたというのは大げさではないと思う。
前後に参加者を見ることもなくなり、千葉の内地の道路では車とも滅多にすれ違うこともないので不安感が増した。
たまに車とすれ違うとホッとする。
反対に車に乗ってる人達はこちらのことはどう思ってるのだろうか?

雨の中を走るのは大変だったが幾つか助かっていることもあった。
1つ目は空気が綺麗になること。
空気中の不純物が雨に含まれて流れてくれる。
初日は鼻の調子が悪かったが、雨のおかげで調子が良くなった。
2つ目は眠気覚ましの効果。
なにせ睡眠時間が45分しかなかったものだから眠い。
幻覚を見る感じではなく、眠気で急にエネルギーが切れそうな感じ。
草むらに倒れこんだらそのまま寝てしまいそうだった。
しかし雨が体を打つおかげで、少しだけど目が覚めたのだった。

ビシャビシャになりながらPC10に到着。
やっと到着し一安心と思ったのもつかの間、瞬時に自分を不安にさせる出来事が…。


PCに誰もいない∑(゜Д゜;≡;゜Д゜)!

えっっっ!?


どんなに遅くとも普通は誰かしら居るものだけど、この時ばかりは誰も居なかった。
コンビニを間違えたかと思い確認したが合っている。
どうやら自分が最後尾らしい。
コンビニで買い物をして小休憩。
雨は止む気配が無いが、あともうひと踏ん張りだ。
「ヨシ!」と手を叩いて気合を入れ直し、最後の一区間に向け走りだした。

最後の区間はアップダウンが有るので辛かった。
車の通りも少なく、もちろん前後に人も居ないので不安だし、寂しいばかり。
ゆっくりながらも、一漕ぎ一漕ぎペダルを踏み込んで前に進んだ。

林道を抜け、県道に達した頃、ようやく完走が現実的なものとなって見えてきた。
最後は海岸に向けて緩い下りに入る。
どのみち股下も坐骨も擦れてまともにペダリングできないので急いで走らず慎重に進んだ。

海岸沿いに出たら、もう惰性で進む感じ。
完走した人と擦れ違い、「ガンバレ〜」とエールを貰った。

「やっと、ゴールだ…」
フラフラになりながらなんとかゴール!!
初めてSR達成です!!!!

時間は39時間半程、狙わなくても安定のブービー。
後ろは大概女の人で、時計回りの最終走者はやっぱり女の人だった。

ゴール後、こちらもSR初挑戦のIさんと合流。
39時間だったそう。
随分、先行していたはずと思ったら、
最終PCで長らく雨宿りしていたとのことだった。


いやー、辛かった。
本当に辛かった。
この後完走する1000㌔とどちらが辛かったかというと、こちらの方が辛かった。
400と600では大きな隔たりが有って、
股が擦れて皮膚が痛くなるなんて経験したことがなかった。
対して1000は600の経験を活かせたし、いろんなレポートを読むことでいろいろと対処することが出来た。
それになんと言っても1000㌔の後半400は時速12㌔で走れば良い。
登りが少なく、大きなトラブルも無かったので経験でなんとかすることができた。

とにかく「これが600㌔か!」というのを体験し、
みんなの苦労が身にしみて実感できたブルベだった。
茂木は両周りとも宿泊場所に困るけど、平地主体なので初の600㌔にお勧め。

主催及び運営してくださったAJ千葉の皆さん、大変お疲れ様でした。