あ ど れ な り ん

主にブルベを中心に趣味と日頃の鬱憤を晴らすために書こうと思います。

2018 RM0810 R札幌 2400 / Around Hokkaido 2400 その6 瀬棚(須築漁港)~札幌

2020-05-02 18:53:40 | ブルベ
2時半に起きると、メッセンジャー通知が来ていた。
読むと、R札幌からで「島牧付近で熊出没のため、夜間の走行を控えろ」とのこと。

この時、判断を大幅に誤ってしまう。
ストップしなければいけないなら、時間延長が有るはず。
と、勝手に判断してしまった。
さらに明るくなってからなら6時くらいまで寝られる。
と、良いように考えてしまった。
そんなことで、結局、5時45分まで寝てしまった。

起きたあと朝食を食べたが唾液が出ない。
こうなると飲み込むまでに時間が掛かる。
旅館の人に状況を聞いたりしていたらスタートが6時18分になってしまった。
目の前を蛍光イエローの台湾人と、このブルベがキッカケで知り合いになったOさんが走り去って行った。
日がだいぶ登っていて、既に蒸し暑い。
まずい!もしかすると最後尾か?
焦ってスタートしたものの、膝の痛みは変わらずなかなか先に進まなかった。

40km程だったかコンビニに立ち寄ることにした。
するともう一人の台湾人Eさんがやって来た。
おそらく、彼が最後尾だろう。
外国人の彼ならR札幌から何か別の情報をもらっているのではないか聞いてみたが、持っている情報は同じだった。

さらに先に進んだ。
この日はコース内最難関の峠が有る。
その前に予定通り、今日スタートから100km地点の道の駅シェルプラザ・港で休憩した。
唾液が出ないときは塩飴を舐めると多少改善されるが、この時は改善しなかった。
旅館で握ってもらったおにぎりがなかなか喉を通らない。
またも休憩に時間が掛かってしまった。

空は薄曇りで昼になるとさらにジリジリと暑くなってきた。
この後は雨の予報だ。
とにかく先に進まなくては。

道の駅を後にして、峠へと走り出した。
徐々に暗くなる空。
登りに入る前に小降りだった雨は徐々に勢いを増した。

膝が痛いのは相変わらずだが、お尻の方も耐え難い痛みになっていた。
もう、普通には座っていられない。
バイクを降りて、角度を変えてみる。
少しの時間は良いが、すぐに痛みがぶり返してしまう。
そんなことを、2~3回は繰り返した。

標高も上がって寒くもなってきたので、本格的にレインウェアを着ることにした。
止まっていると、さっきの台湾人がやって来て雨雲レーダーの画像を見せてくれた。
すぐ近くに真っ赤なエリアが有り、大雨に晒されることが分かった。
お互い走り始めると台湾人は遅れ、暫くしてフォトチェックポイントまでやって来た。

新見温泉入り口の看板


チェックポイントではスタッフの人が待っていてくれた。
小径車の人が少し先に走り去ったという。
やはり最後尾のようだ。
熊ストップによる時間の延長や救済処置は無いのか聞くと、今のところは何も聞いていないとのこと。
何かしらの処置をお願いしたいと告げ、先へと進んだ。

その後、次の札幌のPCは通過チェックに変更。
その後のPCは2時間遅れの処置となった。

峠を越えて積丹半島の南側の根本の街、岩内へとやって来た。
予定通りセイコマで食事休憩をした。
ここでは雨が止んでいたので、このまま行ければと思っていたが、半島を回り始めると雨風が激しくなってきたので、たまらず再びコンビニへと逃げ込んだ。
すると、さっき食事したにも関わらずお腹が減っていたので、今後のことも考えて再び食事をした。
しかし食べ終わっても、なかなか雨が止まない。
時間が押しているので先へと進みたいが、風が台風並みに激しいし、レーダーを見るともうすぐ過ぎ去りそうだったので、落ち着くまで待つことにした。
15分以上待ったと思う。雨の勢いが収まったところで再び走り出した。
少し向かい風があり、疲れと膝の痛みでなかなか前へ進めない。
実は2日目から自作のキューシート台が壊れてしまっていた。
走りには全く影響の無いレベルだったが、こんなことで残りの1300kmを走りきれるのか心配になってきた。

半島の先端付近まで来たら半島の突端まで行かず、国道沿いに右に折れると野塚郵便局が有って、そこがフォトチェックポイントになっている。

野塚郵便局にて


既に夕方になっており、先を急がなければならないと思った。

走り始めてまもなく、日が暮れてしまった。
街頭がほとんど無いので暗い。
熊が出てくるのではないかと、気が気でならなかった。
幸い、国道ということで、たまに車が通る。
もっと来いと願いながら走った。

再び海岸沿いまで出た。ここまで来たら安全だ。
一息つくためにコンビニで休憩していると、一人の参加者がやって来た。
GPSが壊れてしまい、途中で立ち往生していたという。
このHさんはこの後、DNFしてしまったようだ。

この後の札幌までが辛かった。
高低図に出てこない起伏がやたらとある。
直線的にガツンと登る坂が3回くらいは出てきたと思う。
また、交通量も増えてきた。
札幌に近づくに連れて信号が増え、ついには信号峠へと変わった。
当初は時間内に到着予定だったが、どんどんと遅れていき、ついには20分近くも遅れて到着することとなってしまった。
(2時間遅れの仮想クローズ時刻が23時54分だが、上記の通り、このPCは通過チェックに変更された)。

時刻は日にちをまたいで0時11分になっていた。ここまでで1172km。
コンビニにはR札幌の吉田さんがおり、先に知らされていた今後の処置について説明を受けた。
ちょっと延長の時間や知らせが遅いことに不満だったので、つい文句を言ってしまった。
しかし、大人の吉田さんはやんわりと返してくれたのだった。
そこで落ち着いて考え直し、ブルベの本分を思いだして、遅れたのは自分の判断が甘かったことが原因だし、それは自己責任であると自分に言い聞かせた。
これで、気分的には吹っ切れて次の事を考えられるようになった。

夕飯を食べになか卯へ入った。
大盛りを食べたくてザルうどんを頼んだが、体が冷えているときにこれを頼んだのは失敗だった。

予約しておいたホテルへと移動。
計算すると、1時間しか寝られない。
ホテルの人に、今何を走っているのかと直ぐに出ることを告げると、当たり前だがマジかよという反応をされた。
送っておいた荷物を受け取り、部屋に入ってシャワーを浴びた。
睡眠時間は1時間。
寝たところで起きられるのか?
起きられたところで、明日また300km走ることができるのか?
不安だらけだが、寝るしかない。
せめて熟睡出来るよう、祈りながら目を閉じた。


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