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泡盛なかゆくい

第一期・泡盛マイスターがお届けする、沖縄やアルコールに関する日々雑感。

2007年詰 ウィスキー梅酒のその後

2008年06月08日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
キンミヤラベルの梅酒!? いえいえ、こういう紛らわしいことをしてはいけませんね。ちょうど手頃な空き瓶がキンミヤ焼酎のボトルだったもので、都合よく使わせてもらいました。リユースだなんてカッコイイことは言いませんが。

2007年6月24日のエントリーにあるブラックニッカで造った梅酒の様子を久しぶりに見てみることにしました。久しぶりと言っても、詰めて以来ずっと放置してきましたので実はこれが初めての開封になります。近所のスーパーでゴンドラ什器に梅酒キットが置かれているのを見て「そろそろシーズンか」と思うのと同時に、「そういえば去年のアイツはどうなってるかな」と思い出したという次第です。

ホワイトリカーを使った梅酒の場合、少しずつ色が付いてくるので漬かり具合も見た目でわかるのですが、ウイスキーを使った梅酒は最初から液体が琥珀色をしているので漬かり具合がはっきりしません。一口飲んではじめて漬かり具合が判るといった状況ですが、結論から言えばウイスキー梅酒は大成功だったと言えるでしょう。ホワイトリカーで漬けた梅酒よりも、明らかに上品な仕上がりになっていました。決して複雑ではありませんが、梅酒本来の香りに、さらに果実のリッチな香りが鼻腔をくすぐります。リンゴ味のドロップを思い出させる甘みが、さらりとさわやかな余韻をもたらしてくれます。

昨年の記録(というか、自分で書いたブログエントリー)をあらためてみると、黒糖を使おうか迷って氷砂糖を選択したと記してありました。これはあらためて「いい勘」をしてたな自分。今年これから梅酒を漬けられる方がいらっしゃいましたら、ちょっと遊びのつもりでウイスキーで漬けてみてはいかがでしょう? 強くお勧めしますよ!

ちなみにキンミヤの600mlボトルは冷蔵庫の牛乳と同じポケットに入れるのにちょうどいいサイズでした。
ホント、こういう紛らわしいことはしちゃいけないんですけれど、キンミヤのファンとしてはこれだけで気持ちをくすぐられるわけで、食前の一杯を楽しませてくれるアイテムでもあります。
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木村飲料 男のちょい割る強ソ-ダ

2008年05月25日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
沖縄はようやく梅雨入りしたそうですね。関東もまもなく梅雨入りするのかな。梅雨時期は、気温もあがって暑くなる上に、湿度も高くじっとりと、汗かいても乾くことがないイヤな季節です。これは今のうちに仕入れておかねば、と再び「宮崎本店 キンミヤ焼酎」「天羽飲料 天羽の梅」を通販でオーダー。そう、元祖焼酎ハイボールのセットの再来です。前回の購入時の反省をこめて、今度は強めの炭酸を探さねばなりません。これまでは、イオンで売っているトップバリュー銘柄の炭酸水や、サントリーの「サントリーソーダ」、カナダドライの「クラブソーダ」など、近所で気軽に買える炭酸を使ってきました。

焼酎ハイボールやウイスキーハイボールを飲むときに、まず真っ先に考えるのが主役となるアルコールを何にするか?だと思います。だいたい「炭酸」は、どちらかと言えば脇役ですよね。しかし脇役にも名脇役が存在します。以前にテレビ番組「タモリ倶楽部」で炭酸の飲み比べをされていたのですが、業務用炭酸にはいろんな種類があって、しかも各社それぞれにこだわって造られているようでした。

炭酸は水とガスが原料です。こだわる部分は、水の磨き方、圧のかけ方、容器など。業務用になれば、究極の「割る」ための炭酸として最適化されていたりします。特に強炭酸で言えば、「ニホンシトロン」「キクスイ炭酸」「ドリンクニッポン」「アズマ炭酸」「ハクスイ炭酸」などの商品があり、いずれも大衆酒場の呑み歩き好きなら、名前を聞くだけで顔をあげて思わずニンマリするようなブランドです。私が実際に酒場で出会ったことがあるのは、「ニホンシトロン」「アズマ炭酸」「ドリンクニッッポン」ぐらいでしょうか。いずれも注いだときの大きな泡立ちが素晴らしく、パチパチはじける泡で口のまわりを濡らしながら味わうチューハイは最高。ゆっくり飲んでも最後まで炭酸を感じ続けることができる立派な「割り材」です。

いずれもほとんど店頭で見かけないので、通販で買えるところを探そうとしていた矢先、ショッキングなニュースが目に入りました。なんと今回の第1候補だった「ニホンシトロン」は、年明けに主人が急逝し、後継者不在で廃業になったとのこと。下町酒場ファンに愛されてきたブランドがひとつ消えてしまったようです。いくつかの大衆酒場呑み歩きブログを見てみると、みなさんとても残念そうに、あわてて在庫を大人買いしてる人もいるようでした。

そこで今回は、静岡にある木村飲料の「男のちょい割る強ソーダ」を手に入れました。強炭酸だけあって、ペットボトルではなく、ビンに詰まった炭酸です。ネーミング通り強めの炭酸で、パンチの効いた元祖焼酎ハイボールが作れます。近所のスーパーで売られている炭酸が口あたりやわらかいだけでもの足りなかっただけに、「男のちょい割る強ソーダ」は実にさわやかな喉ごしを実現してくれます。ニホンシトロンのような頑固一徹なマッチョな炭酸ではなく、ちょっぴり優しいマッチョな炭酸といった感じ。元祖焼酎ハイボールばかりで飲みきってしまう前に、ウイスキーハイボールなどにも割り材として試してみたいと思っています。
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本格芋焼酎 鳴門金時里娘

2008年04月26日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
今年、父が四国八十八箇所礼所の巡礼を始めました。いわゆる「お遍路さん」というやつです。弘法大師ゆかりの礼所が四国に88箇所あるのは以前から知っていましたが、さほどの関心を示してこなかったこともあり、父が「今年は四国遍路に行ってきます」と目標を掲げるまで詳しくはしりませんでした。

八十八箇所の総距離は、1300km前後になるとのこと。すべて徒歩で巡ると1.5ヶ月はかかる距離なのだそうです。父はバスツアーで数回にわけてすべてを巡るらしいのですが、それでも聞けばかなりの過密スケジュールで帰るころには足がくたくたになるとのこと。八十八箇所には巡る順番があって、順番通りにまわれば「順打ち」、逆に回れば「逆打ち」と呼ばれているそうです。(そういえば、何年か前に逆打ちを繰り返して死んでしまった娘を蘇らせるという「死國」というホラー映画がありましたね)

父の人生初、1回目の遍路のお土産が徳島県の本格芋焼酎「鳴門金時里娘」 25度です。

ピンクにも見える薄紫のキレイな瓶が特徴で、旅の途中で出会って旨かったから買ってきた、との弁。確かにこれまでに味わった芋焼酎の中では甘い香りの余韻が長く、香りを楽しんでいるうちにあっという間に飲みきってしまいそうな焼酎です。鳴門金時という芋の中で最高峰の「里むすめ」を100%使用し、常圧蒸留で造られているようです。度数が25度と控えめですので、ロックでちょっぴり温度を下げて飲むのがちょうどいい。徳島県もなかなかやるな~と思わせる、まろやかな芋焼酎です。

徳島と言えば、一太郎やATOKで有名なジャストシステムがありますが、そのジャストシステムで働く友人のS君も出張ついでにこの旨い芋焼酎を味わったりしているのかな?と思い出しました。つい先月も新橋で一緒に飲んだばかりなのに、徳島の旨いラーメン屋の話ばかりで、芋焼酎の話は一言も出てきませんでした。次に会う時にでも聞いてみましょうかね。
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食後酒を求めて~シングルカフェモルト12年

2008年03月30日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
食中酒にぴったりな泡盛はたくさんありますが、食後酒にぴったりな泡盛って何があるでしょう? そんな回答を探し求めつつも、なかなかコレといった銘柄が見つけられずにいます。イタリアンの食事のあとにグラッパが当然のように存在する中で、泡盛にもきっと食後酒向きな銘柄があると思うわけです。

そもそも食後酒に合うお酒の定義とは、主に消化促進もありますが、デザート的な位置づけ、つまり食後に甘いものを摂る満足感でもあると言われています。したがって、私はまずアルコール度数が高めで、甘みを感じる酒が食後酒にぴったりではないかと考えました。甘みを実感できる泡盛はいくつかあります。ぱっと神村酒造の「暖流」あたりはイメージに近いかなぁと思い浮かべますが、まだまだ最終回答ではない気がしています。泡盛以外に目を向ければ、以前にこのブログで紹介した電気ブランや、エギュベル・ジン、シロック・ウォッカあたりは、充分に食後酒としてのポジションに入れそうです。どちらかと言えば、食後というよりも1日の終わりに心身ともにリラックスして飲る1杯、という考え方で自由な視点で楽しんだほうがいいのかもしれませんね。

ニッカウヰスキーから昨年に発売になった「シングルカフェモルト12年」は、まさに食後酒にぴったりのウィスキーです。昨年の11月にニッカのオンラインショップで3027本の限定で発売になったもので、ニッカの宮城峡蒸留所にあるカフェスチルで蒸留したものだけを詰めたちょっと珍しい商品です。もともとはニッカ・オールモルトにブレンドされているものでしたが、シングルモルトとして発売になったとのこと。私が手にしたものはNo.50 / 3027とシリアル番号が付いています。

最大の特徴である「カフェスチル」は写真でしか見たことがないのですが、建物の1~3階にわたって塔がそびえ立つような巨大なもので、もろみ塔が24段、精溜塔が42段もの構造を持っているのだそうです。余市とは異なる酒質のモルトを生み出すという点では、「シングルカフェモルト12年」は実に興味深い仕上がりと言えるでしょう。

「シングルカフェモルト12年」の香りはとても軽やかで、オレオクッキーにバニラアイスを乗せたような甘いアロマが感じられます。ややオレンジかレモンを思わせる柑橘系とハチミツのような余韻も。まるで食後にデザートを食べているかのような風味で、食後酒かくあるべしと思わせるような軟らかさとキレが特徴的です。個性的でありつつも、完成度の高さは秀逸です。気軽に買えないのがちょっと残念です。

食後にぴったりな酒を探すという行為は、なかなか面白いことが判ってきたので、しばらく続けてみようと思います。
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CIROC(シロック)ウォッカ

2008年02月11日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
ウイスキーマガジン・ライヴ2008での、もうひとつの出会い。それはウィスキーではなく、ウォッカでした。香りも味もくっきりしたウィスキーばかりで舌が疲れてきた頃、ディアジオジャパンのブースでウォッカを発見。舌をリセットしようかと一口いただいたのが、このシロックとの出会いでした。

シロックは厳選されたフランス産のブドウで造られたウォッカだそうです。昨年まではブドウで造るウォッカとして「世界初」と冠を付けていたようですが、世界初じゃないことが判ったらしく、今年からは控えめに「厳選されたフランス産のブドウで造られた~」という表現に変わったのだとか。ウォッカと言えば、冷凍庫でキンキンに冷やしたものをとろりと味わうことが多いのですが、その優雅なシトラス系の香りとなめらかな口あたりに「このウォッカは常温で飲んだほうがイケそうですね!」と言うと、ディアジオの方も「ええ、まさに常温で美味しいウォッカなんです」と嬉しそうに答えてくださいました。

いただいた手元の資料によると、フランスはガイヤック地方のモーザック・ブランとコニャック地方のユニ・ブランから誕生した果実の芳香に満ちたラグジュアリー・ウォッカとのこと。ネーミングは、フランス語で山頂を意味する「cime(シーム)」と、岩を意味する「roche(ロシュ)」の2つの言葉を合成したもの。モーザック・ブランの産地で標高の高いガイヤック地方と、ブドウ園に面した石造りの建物の壁を象徴しているのだそうです。ブドウを使うことで発酵が低温で行われたり、鮮度が必要とされるため低温で貯蔵されたりと原料に合わせた作り方が特徴的。蒸留回数は5回だそうです。

定価にして3,900円。ウォッカにしてはちょっと高めの価格ですが、スピリッツ好きの方なら試してみる価値は値段以上だと思います。ぜひお試しを!
私も近々、自宅用に手に入れるつもりです。
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ウイスキーマガジン・ライヴ! 2008

2008年02月10日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
今年も「ウイスキーマガジン・ライヴ!」に参加しました。午前11時、臨海線の国際展示場駅から東京ビッグサイトに向かう人たちは、主に3つのタイプに分かれていました。リクルートスーツに身を固める大学生、スーツケースが付いているキャリーカートを転がす女性たち、そして私のように手ぶらで飲む気満々の大人たちの3種類。ビッグサイトは、ウイスキーマガジン・ライヴ!以外に、リクルート主催のリクナビLIVE、あと同人誌即売会(イベント名は不明)が開催されていたのでした。キャリーカートを転がす女性たちは、いわゆる腐女子とか乙女系とか言われる方たちだったようです。あのキャリーカートには何が詰まっているのでしょうか。かたや日曜日だというのにリクルートスーツで真面目に就職活動ですから、いい歳の大人としては午前からウイスキーでルンルンしていていいのだろうかと思いつつの参加になりました。

受付でテイスティンググラスを受け取り、入口に向かうと昨年に亡くなられた故マイケル・ジャクソン氏を偲ぶパネルに出迎えられました。氏は生前に「来年、日本のイベントには行けないよ」と仰っていたらしく、結果として本当に来られなくなるとは非常に寂しいことです。

昨年の参加の反省を活かして、今年は未だ飲んだことがない銘柄を中心に試飲のスタートです。今年は、ダルモア、ブッシュミルズ、アンノック、グレンキンチー、グレンリベット、グレンロセス、イチローズモルト、ブレットバーボン、あと何種類かをテイスティングしましたが、後半は記憶が定かではありません。何度か休憩を挟みつつ、ライトで華やかなウィスキーとピーティでどっしり重口なウィスキーで緩急つけた展開になりました。もっとも印象に残ったウィスキーは「ダルモア グランレゼルヴァ」。鼻を近づけた瞬間にマーマレード系の甘いアロマが押し寄せてきます。特徴的だったオレンジの皮やレモンピールの香りは、オロロソシェリー樽による熟成とのことです。明治屋から、今年7月頃に発売になるそうです。また、楽しみが増えました。

今年はランチボックスのチケットが付いて5,000円。さらにテイスティンググラスが付いて試飲のし放題ですから、町場のバーであれこれ試し飲みするよりも圧倒的にコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。帰り際、サントリーのブースで、アイラ島の映像が流れているのを見ました。映像の中で島の男性が「何もない島だけど、ここには蒸留所がある」と語っていました。自分が元気に生きている間に、本当にいつか行ってみたい島です。
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家で楽しむ元祖焼酎ハイボール

2008年02月03日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
今朝に目が覚めて遮光カーテンを開けると、近所の家並みは雪に覆われて真っ白な世界になっていました。日曜日なので慌てもしませんが、これが平日の朝だったら通勤までの道のりを考えていきなりブルーになるところです。

さて、今年1月6日のエントリー「昭和にトリップ?! 赤羽トロ函」でご紹介しました「天羽焼酎ハイボール」。本名「元祖焼酎ハイボール」ですが、今朝の積雪の中で撮った写真にある「天羽の梅」と「宮崎本店キンミヤ焼酎」の一升瓶をそれぞれ手に入れることができ、とうとう家でも楽しめるようになりました。

家呑み元祖焼酎ハイボールのポイントは、天羽飲料の「天羽の梅」をどうやって手に入れるかでした。いくつかの酒販店を巡っても、まったく見つけることができなかったのですが、今や本当に便利ですね、オンラインショッピングの「楽天」でいとも簡単に見つけることができました。最初からネットで探せばもっと早かったんだなぁ。私が見つけたショップでは「天羽の梅」が一升瓶でも1,000円未満でした。これ1本のために送料を払うのならと、一緒に表示されていた「宮崎本店キンミヤ焼酎25度」の一升瓶も同時購入することにしました。あとは炭酸水とレモンを買えば、家で好きなだけ元祖焼酎ハイボールが楽しめるという算段です。

納品書と一緒に元祖焼酎ハイボールのレシピが付属してきました。基本の割合は、天羽の梅1、甲類焼酎2、炭酸水3で、必ずレモンスライスを入れてくださいと念押しされています。もうちょっと詳細まで書けば、なるべく氷を入れずに、グラス・焼酎・天羽まですべてを冷やしたものを使ってください、とのこと。これはその昔、氷が貴重だった時代の名残りでしょうか、それとも氷が溶けて薄まると美味しくないのか、どちらでしょうか。

近所のスーパーで炭酸水とレモンを買ってきて、さっそく元祖焼酎ハイボールを作ってみます。薄い琥珀色の液体に、繊細な泡がするするとグラスの中を上がります。すっきりとして後口に残らず、実にうまい。これでもつ焼きや煮込みがあればパーフェクトだなと言おうものなら、最初から下町大衆酒場に行って飲めばいいじゃんと妻からお叱りを受けそうです。

家で飲む元祖焼酎ハイボール、私はひとつこだわりを見落としていたようです。炭酸水のガス圧までは、考えが及びませんでした。以前に「タモリ倶楽部」で「酔わせて下町」ブログの藤原さんが、大衆酒場での炭酸水を熱く語るのを見たことがあります。これまで主役のアルコールが語られることはあっても炭酸水が語られるなんてと思っていましたが、今回の家呑みで実に炭酸水のちょっとの違いが口当たりを大きく左右するのを実感してしまいました。

炭酸水というのは、皆さんもご存じ、基本は水とガスだけ。しかし、水の濾過と圧のかけ方で、ぜんぜん違うものに。モスコミュールに使うジンジャーエールが、カナダドライかウィルキンソンかでまったく評価が分かれるように、元祖焼酎ハイボールでも炭酸はとっても重要です。あらためて楽天の注文画面を見れば、天羽の梅、キンミヤ焼酎と一緒に「【強炭酸】男のちょい割る強(つよ)ソーダ」という炭酸水が待ち構えていました。これも一緒に注文していればパーフェクトだったのかもしれませんね。この次は炭酸水にもこだわってみたいと思います。

元祖焼酎ハイボールは、東京23区なら東方面に点在する下町大衆酒場で楽しめるのですが、よくよく調べてみると強炭酸系の工場も似たようなエリアに存在しているようです。安い酒をいかにして美味しく飲むか、その試行錯誤の上に生まれた「元祖焼酎ハイボール」は、徹底して下町エリアで育まれた酒の飲み方というわけですね。
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ジン・フィズ<東京會舘レシピ>

2008年01月15日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
地元にあるバーに独りで行くことがあります。自宅ではちょっと揃えていないシングルモルトを楽しむことがほとんどですが、たまに気が向くとカクテルを頼んだりもします。先日、たまたま客は私ともう独りの男性。マスターと3人で他愛のない会話を楽しんでいました。そのときに彼が注文したのが、東京會舘レシピのジン・フィズでした。

ジン・フィズは、カクテルの定番ですので、バーならどこでも注文ができます。
スタンダードなレシピは、以下のとおり。

・ドライジン 45ml
・レモンジュース 20ml
・砂糖 2tsp
・炭酸 適量
炭酸以外の材料をシェークして、氷の入ったタンブラーに注ぐ。
炭酸でフルアップして軽くステア。レモンスライスを飾る。

ジン・フィズの「フィズ」は、炭酸を注ぐときの音を擬音化したものらしいのですが、ベースのアルコール+レモン+砂糖+炭酸の組み合わせとして覚えておくとよいでしょう。○○フィズという名前のカクテルに出会ったときに、どんなカクテルかを把握するのに便利です。

さて、そのジン・フィズの「東京會舘レシピ」とは、通常のレシピに牛乳を追加したものでした。この写真は、東京會舘で飲んだ「會舘フィズ」つまりホンモノ。牛乳を使っているので、まさに純白のジン・フィズです。ジンはジュニパーベリーの香りが特徴的ですが、牛乳を使うとそうした香りが和らぐようです。聞くところによると、レモンの酸が牛乳を凝固させてしまうそうで、ジンとレモンを先に混ぜてから、牛乳を数回にわけて少しずつシェークするのがコツなのだとか。自分では作ろうと思いませんが、うまく作るにはちょっとテクニックが必要そうです。

「大阪のあるホテルのバーで、ジン・フィズを東京會舘レシピでって頼んだらさぁ、バーテンダーが交代しちゃったことあるんだよね。それまで前に立っていた人が下がって、白髪のバーテンダーさんが登場しちゃった。バーを出るときに『ジン・フィズはご満足いただけましたか?』ってわざわざ確認されたぐらいだから、よっぽどなんだろうね」

と彼は楽しそうに語りました。それ以来、彼は初めて行くバーでは「會舘フィズ」を作れるかどうかでバーテンダーの技量をはかるのだとか。スタンダードのレシピでもジン・フィズは、バーテンダーが試されることがあると聞きます。プロのバーテンダーの腕を試す必要があるのかという疑問は残りますが、信頼できるバーテンダーかどうかのメジャーにはなるかもしれませんね。
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昭和にトリップ?! 赤羽トロ函

2008年01月06日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
隅田川が見える職場を離れてしまったものの、会社のご近所にあった大衆酒場にすっかりはまってしまっていたので恋しい気持ちでいっぱいの日々を過ごしています。そんな最近、埼玉と東京を結ぶ通勤路で実に好みな大衆酒場を発見しました。東京都北区の赤羽駅からちょっと歩いたところにある浜焼き酒場「赤羽トロ函」です。

私の父から彼が社会人になりたての頃の話をよく聞かされましたが、赤羽と言えば戦後の焼け跡から復興した街で「いけます」「まるます」「八起」などの酒場が並んでいて、いつも誰かがどこかで飲んでいる酒文化が特徴とのこと。若かりし父は、会社帰りに「今日はどのコースにする?」と夜な夜な仲間たちとこれらの店をハシゴしていたそうです。私の父は団塊世代よりも少し年上ですが、「赤羽トロ函」はきっと団塊世代にはたまらない雰囲気なのでしょうね。客層はバラバラですが、どことなく団塊世代の人口が多いように思います。店内を見渡せば、ひねってチャンネルを切り替えるようなテレビ(しかもちゃんと映ってます)や、古びた金庫が堂々と置いてあったりと、まさに昭和にトリップしたかのようです。

「赤羽トロ函」は、グルメキャリーネオサポートがプロデュースする「鱗」シリーズの店舗のひとつ。FCではないのですが、「深川 山憲」「浪○ 松憲」「蒲田 鈴正」「小岩 トロ函」の仲間になります。トロ函というだけあって、トロ箱を積んだテーブルや天井から下がる裸電球とか、まさに町の魚屋さんが居酒屋を始めたかのような装飾になっています。

目の前に置かれる炭火の入った七輪で、大きなマグロのカマ、ホタテ貝、生エイヒレなどの魚介類を自分であぶって食べるというスタイルです。店員さんが網の上の品を焼きすぎないように目を配ってくれているのもありがたく、マグロのカマなどは焼くのに時間がかかるわけですが、ちゃんと食べごろになると教えてくれます。さらにマグロの骨付き中落ち、イカとワタのホイル焼きなども実に豪快で美味です。最高の酒のアテがリーズナブルな値段で食べられるのですが、酒もビールならヱビスですし、ホッピーもホイスなども揃っています。日本酒を熱燗で頼めば、小さいヤカンに入れられた日本酒を七輪で温めながら好みの温度で呑めるのもステキです。

私が「赤羽トロ函」で飲みまくる酒は「天羽焼酎ハイボール」です。もう絶対にオススメ。
天羽飲料の「天羽の梅」という謎のエキスと甲類焼酎と炭酸を、1:2:3でブレンドしてレモンのスライスを浮かべるだけの飲み物ですが、このハイボールがやたら旨いのはやはり「天羽の梅」が原因でしょうか。「天羽の梅」は、いつか手にいれて家でも気軽に味わいたいものです。店の外看板には、キンミヤ焼酎の称号が掲げられているところを見ると、甲類焼酎はキンミヤを使っているのだろうと思います。

値段もユニークです。ほとんどのメニューが、下二桁が99円だったりします。軽く飲みながら、たらふく食べても一人あたり3,000円程度じゃないでしょうか。ひとりでも気軽に入れる店ですし、軽くつまむ程度ならもっと安上がりでしょう。会社帰りにフラリと立ち寄りたくなるようなお店です。

赤羽駅北口を東側にでて、赤羽一番街商店街に入って数十メートルの左手。「まるます家」の手前にあります。いつも混んでいるみたいなので、開店時間に行けないのなら店の前で待つのも覚悟で!
また、美味しく飲んで食べてるうちに衣服がたっぷり煙を吸ってしまうので、それも覚悟の上で!

◎浜焼き酒場「赤羽 トロ函」
住所:東京都北区赤羽1-17-7
TEL:03-3903-7175 
営業時間:17:00~23:00(月~金)
16:00~23:00(土・日・祝)
年中無休(←しっかりお正月三が日も開いてましたヨ!)
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エギュベル・ジン(Eyguebele Gin)

2007年11月18日 | スピリッツ/リキュール/ウイスキー/焼酎
ストレートで飲むジンが、こんなに女性的で穏やかで優しいなんて想像もしませんでした。

これまでジンと言えば、どこの店でもだいたい買えるビーフィーター、タンカレー、ゴードンなどを、値段も手頃に買うことが多かったのですが、これらドライジンは、トニックウォーターで割ったり、ライムを搾ったり、気が向けばリキュール類と一緒にシェイクしたり、夏場は「アイスボックス」に注いでみたり、あまりストレートで飲んだりしませんでした。

エギュベル・ジン(Eyguebele Gin)は、南フランスはプロヴァンス地方、トラピスト派エギュベル修道院で造られているジンです。もともとジンは解熱・健胃・利尿に効く薬用酒として誕生したものですので、修道院で作られていたのはそうした理由からでしょうか。エギュベルは、甘みが強く、40度もありながらアルコール刺激がほとんど感じられないマイルドなジンです。甘みで言えば、タンカレーTENも甘いジンに属しますが、エギュベルはその比ではありません。エギュベルの場合、ジュニパーベリーの香りの強さが特徴的ですが、そこにオレンジの皮、クローブの香り、さらにはバラのような香りの余韻が長くて、とても華やかな印象を受けます。圧倒的にストレートかロックで飲んだほうが幸せな気持ちになれるジンです。

先日にとあるバーで、マティニをいただいたときに、ジンとベルモットが指定できるとのことでしたので、エギュベルをベースにしてもらいました。黙ってるとドライなマティニが出されることが多いだけに、嬉しい心遣いでした。夏場はキリリとしたドライなマティニがぴったりなのですが、これからの寒い季節は、香りが豊かで華やかなマティニのほうが味わい深いのではないでしょうか。

ラベルをよく見れば「アペリティフ(食前酒)」の文字が。うっかりナイトキャップのお楽しみにしてました。自分の注意力の低さに反省。



<新書版「泡盛なかゆくい」。売り切れご免 or 2007年12月31日ご注文分までで販売を終了します>
新書版「泡盛なかゆくい」ご注文ページ

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