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泡盛なかゆくい

第一期・泡盛マイスターがお届けする、沖縄やアルコールに関する日々雑感。

Coralway & 琉神マブヤー

2009年08月16日 | 沖縄
石垣島出身の同僚がJTAで帰省するというので、機内誌の「Coralway」を持ち帰っておくれと頼んでおいたところ、台風8号で何しに行ったかわからんとぼやきつつも忘れずに持って帰ってきてくれました。沖縄好きなら皆さんご存じ、Coralwayはさながら機内専用「Uruma」。定期購読で読めなくもないのですが、やはりJTAで離島に向かうときにワクワクする気持ちと一緒に読みたいもの。いただいたCoralwayのページをめくれば、一瞬で気持ちだけは離島に飛んでいきます。

そのCoralwayは「宮古島」特集で昨年11月に行ったきりとはいえ、馴染みのある景色がちらりちらり掲載されていて、島での時間が一気に甦りました。ページをめくるうちに、ちょっと不思議なページが。「ご当地ヒーローが大ブレイク!今、沖縄で琉神マブヤーがデージなってる!」というタイトルのページ。秋田県のご当地ヒーロー「超神ネイガー」を参考に誕生した「琉神マブヤー」の紹介でした。琉球放送で昨年秋から放送されて以来、今や県内各地のイベントに引っ張りだこなのだそうです。ストーリーやキャラクターは、ウィキペディアで読んでいただくとして、ニコニコ動画にアップされていた第1話を観てみると、これが面白い。本格的なヒーローものかと思いきや、脱力的なコミカルなシーンがあったり。基本的にウチナーグチで会話されるので、さっぱり会話の内容がわからないシーンがあったり。マブヤーに変身するときのかけ声は「スイ!」だったり、ショッカー的存在のクーバー1号2号は「ハゴー」が口癖だったり。沖縄の空気満載の番組のようです。

Coralwayの記事によると、「琉神マブヤー」は沖縄の文化を楽しく伝えることに主眼を置いていて、ウチナーグチにもあえて解説をつけないようにしているのだとか。子ども向けの番組なので、わからなければ大人に聞けばいい。そうやってウチナーグチを継承していこうという狙いがあるようです。また、ヒーローものには敵がつきものですが、決してヒーローは敵を倒さないのが、マブヤーのウリなのだそうです。必殺技がスーパーめーごーさー(げんこつ)ですから、せいぜい「こらっ!」と怒るぐらいの程度ですから、ヒーローものにしてはなかなか斬新です。悪の軍団マジムンのリーダー「ハブデービル」が、これまた悪役なのに教訓めいたことを言うのもデージかっこいい。このあたりも人気の秘密なのかも?

さきほど検索してみたら「琉神マブヤー」はYouTubeにも動画がアップされてるので、興味がある方はご覧ください。私もこれから全話制覇したいと思います。
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ぶたりめ

2009年08月09日 | 沖縄
地元・浦和の伊勢丹で開催された沖縄物産展でみつけた「ぶたりめ」です。那覇の牧志公設市場のお肉やさん「和ミート」が販売するスモークハム(らしきもの)です。スモークした豚肉に何かの味付けを施したもので、試食させてもらったら香りが非常によかったので、スライスされた1袋を買ってきました。和ミートコーナーのお母さん曰く、公設市場だけではなく、那覇空港の売店でも人気があるそうで、リピーターも多く、よく完売するそうです。

試食しながらお母さんの宣伝文句を「へー」と聞きながら、気になっていたのは貼ってあった1枚のポスターでした。「ぶたりめ」はサントリーのシングルモルト「白州」とコラボレーションしました!と書いてあります。

このお母さんからは、きっとそんなに詳細な話は聞けないだろうと質問もしませんでしたが、「ぶたりめ」の味と「白州」の相性は抜群にいいだろうという実感がありました。肉の繊維をみるとハラミのあたりの肉でしょうか。脂味の感じからするに、少し炙ってから食すとさらに美味しいのではないかと思います。白州以外にもラフロイグやアードベッグなどとも相性が良いと思います。沖縄の方だとオリオンビールにあわせてつまんだりするのでしょうかね。

泡盛で「ぶたりめ」にあう銘柄……自分の泡盛の記憶の引き出しを広範にあけてみましたが、どの泡盛も白州以上の相性を見せないのではないかという結論に至りました。せっかく沖縄の新しい珍味だというのに、すみません。「ぶたりめ」の量も少ないので、あまり難しく考えずに「白州」とあわせて美味しくいただくことにしました。

しかし、相性が良いというのは事実として、サントリー「白州」と何のコラボレーションをされたというのでしょう。
やっぱりダメもとで、お母さんにちゃんと聞いてみればよかったかな。
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沖縄の離島45 島のめぐみの食べある記

2009年07月05日 | 沖縄
前に勤めていた会社の同僚から久しぶりのメールが届きました。嫁いで沖縄に住んでいるお姉さんが、本を出されたとのお知らせでした。以前に「姉が沖縄に住んでいて、旦那さんが知られた書家である」というのを彼から聞いて、うらやましく思ったのを思い出しました。ええ、うらやましかったのは、もちろん「姉が沖縄に住んでいて」の部分ですが。

本の名前は、「沖縄の離島45 島のめぐみの食べある記(写真・文 伊藤麻由子)」。
雑誌「オレンジページ」からの出版となっていました。

大きな本屋で探すのは面倒だなと思い、会社帰りに銀座・わしたショップに立ち寄ったら、すぐに見つけることができました。

沖縄の離島を「食材」という視点で巡り、気取りのない美しい写真とエッセイで紹介するという本です。離島って45もあったっけ?と思いましたが、例えば、本部町に隣接する瀬底島や、久米島に隣接する奥武島も1つにカウントされていたり、宮古島に隣接する来間島や池間島もそれぞれ離島としてカウントされています。伊良部島と下地島に至っては、島の境界線がどうもわかりにくいですからね。考えてみれば、橋が架かるまでは船で行き来していたわけで、確かにそれは「離島」なんですよね。ついレンタカー走らせてスイっと渡れてしまう島は、離島感覚に乏しい。なんと今までもったいない感覚で渡ってきたのだなぁと思いました。

この本で紹介される食材は、普段からその島の食卓のあがるようなものが中心で、見るだけで気持ちが「ぽかぽかする」ものばかり。実際には、普段からその島で食されるものというのは、いま私が暮らす本土では特別に仕入れて食べるものなので、気持ちが豊かになるのかもしれないのですが、掲載されている写真が過去に食べたことのある食材であれば、見事に味がよみがえるというか。まさに、いまそれを自分が食べていると脳が錯覚して、記憶されている味覚が反応しているようです。世の中に「うまそうだな」と思わせる写真はたくさんありますが、「いま実際に食べた気にさせる」写真というのは、なかなかないと思うのですけれど。さては、イトピンのお姉さんは相当な食いしん坊だな、と(笑)。

書家の旦那さん(巻末の奥付によると「浦崎善隆」氏)も、この本で一役かっています。書籍タイトル「島のめぐみの食べある記」、収録されているイラスト、表2・表3に相当するページに並ぶ島の名前は、すべて旦那さんが書いたもののようです。私は「書」のことは不勉強ですが、フォントのことなら仕事柄それなりに勉強しています。フォント選びは、タイプフェイスの特徴と強弱、全体のバランスなどを考えながら使うわけですが、「書」にはそれに加えて、温度、感情などが加わるのかなと思いました。

沖縄も梅雨明けして、島はきっとすっかり夏本番ですね。この夏に沖縄に行かれる予定の方は、旅行ガイド本だけではなく、この本が手元にあると、きっと美味しい旅になると思いますよ。
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やん小~@久米島

2009年06月13日 | 沖縄
4度めの久米島滞在はわずか2泊3日。滞在中、連日で通ったのが「やん小~」という沖縄そば屋さんです。やん小~と書いて、やんぐゎ~と読みます。

赤瓦の民家を改造した佇まいで、開放された縁側からあがって畳の部屋にあがって食事をいただくというスタイル。大きな仏壇が据え置かれていたり、三線はもちろんのことピアノが隅に設置されていて、昔懐かしい田舎のおばあちゃんの家を訪ねているかのような雰囲気です。今回は天気のよい昼に、色鮮やかな花に囲まれながらお庭のテーブルでそよ風にあたりながら、肉もやしそばをいただきました。

沖縄のいろんな島に行く度に数々のそば屋さんを訪ね食べ歩きますが、かつてない高いレベルの沖縄そばに、まさか久米島で出会えるとは思ってもみませんでした。麺はやや固めの手打ち麺に、細いモヤシ炒めもしゃっきりどっさり、最後の一滴まで飲み干せる自然な旨みの鶏ダシのさっぱりしたスープ。実に大満足な一杯です。これなら毎日食べてもいいよなぁと、久米島に住む人を羨ましく思いました。店の場所は、仲泊バス停の正面です。久米島に行かれる方は、ぜひご賞味ください。

ちなみにコーレーグースは、ご近所の米島酒造「久米島」の泡盛に、島とうがらしがたっぷりと詰められていました。私などはもったいぶりながら飲む「久米島」が、島ではあまりに身近でコーレーグースになってしまうあたりが、これまた羨ましい限りです。

さて、美味しいそばを食べたあとは、そのままお隣の「久米手本舗(くめてぃーほんぽ)」を覗いてみましょう。

久米手本舗には、島限定のオリジナルTシャツが並んでいます。特筆すべきは、米島酒造の泡盛ラベルのTシャツが手に入るという点でしょう。前回の訪問時には別のお土産店で「久米島」ラベルのTシャツを買いましたが、今回は久米手本舗で「美ら蛍」ラベルのTシャツと、かわいい「やーるー(家守)」のTシャツを買いました。サイズも豊富で、私のようにXLサイズの人でもいろいろ選べて楽しいですよ。
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ミミガーの刺身@おでん東大

2009年04月29日 | 沖縄
家のMacが新しくなったことをきっかけに、これまでに撮りためたデジカメの写真を整理していました。旅行に行くと大量にシャッターを切るものですから、なんだかんだと1万枚ぐらいがMacに保管されています。その途中、我ながらシズル感たっぷりの写真が目に留まりました。それが那覇市安里にある沖縄風おでんの老舗「おでん東大」のミミガーの刺身でした。

「おでん東大」と言えば「焼きてびち」が有名ですが、どちらかと言うと、炒め物、揚げ物と油ものが多い沖縄料理の中で、私はさっぱりとした味わいのミミガーの刺身が大好物です。この料理は、豚の耳と腎臓を下茹でして冷ましたものをスライスして、島とうがらしが1本添えられて、ピリリと辛みが効いた酢醤油で和えてあるというシンプルさが特徴です。ここ数年はわかりませんが、当時たしか200円で食べられたような。泡盛にもぴったり合う、実に美味な一品です。

泡盛の水割りをあおりながらミミガーの刺身をつついている間に、本命のおでん盛りがやってくるのですが、てびちなどが入っている沖縄風おでんで口の中がオイリーになってきたところで、再びミミガーの刺身を食べれば目が覚めるようなサッパリ感! 思いだすだけで記憶に味がよみがえります。ああ、やっぱりそろそろ那覇にも行かないとな。

明日から数日間、久米島に行ってきます。約1年半ぶりの久米島です。
那覇は飛行機の乗り継ぎで立ち寄るだけで、空港からは一歩も出られそうにありません。旅程まちがったかな。
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せめてもの沖縄料理ランチ

2009年03月10日 | 沖縄
週末に2週連続で、沖縄本島を巡る旅番組を見てしまい、今やかなりの沖縄不足な私です。中尾彬夫妻が、ベッキー・ぐっさんらを案内して、沖縄本島のお勧め料理を食べまくるという番組で、てんこもりの波布食堂やジャッキーステーキハウスが登場するや、記憶に甦るあの味、量、空気! もう今すぐ羽田空港に身体ひとつで移動して、そのまま那覇に飛んで行きたい心境です。

いま勤めている会社が汐留エリアにある関係で、新橋駅周辺をランチで彷徨っておりますが、沖縄料理屋さんは多数あれどランチ営業をほとんどやっていないということもあり、なかなか昼どきに沖縄料理にありつけずにおりました。昨年の秋頃でしたか、ふと今まで曲がったことのない路地を横に入ると、小さく沖縄料理の看板がでているではないですか。店の名前は「源さん」。今やきっちり週いち、ランチで訪れる沖縄料理屋さんです。

ランチメニューは、沖縄すば・ソーキすば・野菜すば・ゴーヤーチャンプルー・タコライスといった品揃え。私の定番は、野菜すば+じゅーしー。コーレーグースをたっぷりかけていただきます。しゃっきり炒めた野菜が美味なのですが、盛られる量が日によって変動するのがちょっと難点です。この日の野菜はちょっと少なめでした。金曜日は限定で牛すばが食べられるみたいで、いつも狙っているのですが、なぜか金曜日は仕事で取材が入ったりすることが多く、どうしても出遅れてしまい、なかなかありつけずにおります。

夜にも訪問してみたいと思いつつ、どうしても夜はホッピーを求めて彷徨ってしまう傾向にありまして、しばらくはランチ通いのままになりそうです。
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11月のナツヤスミー宮古島に決定

2008年10月25日 | 沖縄
ようやくナツヤスミの日程が決まりました。

といっても、まだ1ヶ月も先の11月中下旬という完全に季節外れの休暇です。今年のナツヤスミは、いろいろ迷った結果、5年ぶりに宮古島に行くことにしました。5年前に宮古島を訪れたのは12月でしたし、なんでまあ、あんなに海がきれいな島に泳げない季節に行くのかねぇ……自分でも悔しい思いでいっぱいです。

5年前の宮古島は、どこに行っても人がまばらで、島民はどこに行ったのか?と思うぐらい閑散としていました。砂浜を散策しても、ほぼ完全プライベートビーチの様子でしたが、波も高く海風も冷たくといった状況でしたので、ちょっと寂しいぐらい。太陽が昇りきって温かさが増した時間に、砂浜にごろりと横になってしばしウトウト。サラサラと穏やかな風になでられる砂の音が心地良かったのも束の間、ふと目を覚ませば砂がどんどん耳に入ってきていて、えらい目にあったのでした。

さて、そんな2回目の宮古島ですが、お勧めの店、お勧めの場所などの情報を募集したいと思います。レンタカーを借りますので、宮古島は全域、橋で渡れる来間島や池間島もOK。伊良部島もフェリーで渡るつもりでいます。

「あの店に行ってみてください」「あの酒造所は、ぜひ見学を!」「あの泡盛だけは飲んでおけ!」など、みなさんがご存じの宮古島のオススメをぜひ教えてください。
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沖縄三線の自動演奏マシン

2008年08月31日 | 沖縄
音楽を聴くのは昔から大好きでしたが、学校の音楽の授業とかは大嫌いで、未だに楽譜がまったくといっていいほど読めません。この歳になって、楽器のひとつも弾けたら楽しいだろうなぁと、ギターやベース、サックスなんかにとても興味があるのですが、そんなに簡単に弾けるわけもなく、たまに楽器屋さんを覗いてはため息をついております。

そんな私ですが、三線の楽譜である「工工四(くんくんし)」は読めるようになりました。沖縄に通い出してまもなく、那覇の三線専門店でお気に入りの1本を購入して、それこそ工工四を眺めながら「雰囲気」で演奏するようになりました。沖縄三線というのは基本は唄いながら弾くのだそうですが、楽器が初めてな私は弾きながら唄うほどの余裕はなく、未だに唄えば手が止まり、手を動かせば口が止まるという、そんな状態です。完全に独学なので、うまくなる秘訣も判らず、結構なデタラメな演奏ではありますが、定番の「安里屋ゆんた」「花」「島唄」「オジー自慢のオリオンビール」あとBEGINの曲を何曲かは、工工四なしでも弾けるようになりました。まあ、人に聴かせられるような腕前ではありませんが。上達する方法があるのなら、ぜひお聞かせ願いたいところです。

この写真は、毎年夏に伊勢丹で開催される大琉球展で見かけたもの。新宿店での催しでは見かけなかったのですが、地元・浦和店での催しで発見しました。浦和店は新宿店ほどの面積はなく、出店も数分の一に縮小されてしまうのですが、客数が少ないのでゆっくり買い物ができます。

催事場に到着すると三線の音が聞こえてきました。気持ちよく三線の生演奏が流れてるなぁ、やるなぁ浦和も。そんな風に思いながらコーナーを眺め歩いていたのですが、どこにも演奏者の姿が見えません。ほどなくして、音が響いている方に目を向けると、なんと自動演奏している三線があるではないですか。指を押さえる部分と弦をはじく部分が、完全にシンクロして弾く仕掛けになっていて、しかも、かなりの腕前です。あらかじめ数曲がインプットされているみたいで、休むことなく演奏が続きます。しばし敗北感を味わいながら、聴き入ってしまいました。
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読谷やちむん市で手にしたもの

2008年01月14日 | 沖縄
1月10日のエントリーで読谷やちむん市で心残りなものだけを紹介するのはどうかと思い、手に入れたものもご紹介することにします。

この写真の焼物は、同じく大嶺実清さんの工房で手に入れたものです。恐らくソースやドレッシングを入れて卓上で使う用途で作られたものだろうと思いますが、私にはちょっと変わった形のカラカラに見えたのです。口が広いので氷を入れてから泡盛を注いでおけば、ロックが作れるカラカラになるなぁと思って、同じテイストのおちょこと一緒に買うことにしました。最初に泡盛と水をここで割っておくこともできて、ちびちびやるにはちょうどいいのではないかと想像したのです。

実際に自宅でやってみると、氷が入れられるカラカラという位置づけもまんざらでもなく、思っていたよりも楽しい気持ちになりました。

しかしながら、よくよく考えてみれば、ぐい呑みカップに泡盛のロックや水割りを作るのと何ら変わらず、わざわざカラカラとして使うことの意味はほとんどないことに気がつきました。どちらかと言えば、カラカラに移してしばらく置いておくと香りが開く泡盛などにぴったりなのかもしれません。例えば、神村酒造の「暖流」などは、カラカラに移して約10分ほど我慢するとカカオのような甘く芳ばしい香りが強く感じられるようになるのですが、通常のカラカラよりも口が広い分だけ、開くのがちょっぴり早まるように感じます。
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今さらの2007年の心残り

2008年01月10日 | 沖縄
昨年12月に沖縄本島を訪れたときに、ちょうど読谷村やちむんの里で陶器市が開催されていました。12月というのに半袖シャツでちょうどいいぐらい暑い陽気の中、やちむんの里に集結している工房が青空の下にどっさりと陶器を並べて、様相はまさに陶器祭。那覇からレンタカーを走らせて、お気に入りの焼き物を探しに行ってきました。

読谷村やちむんの里と言えば、以前からお気に入りの角瓶などでご紹介してきました大嶺実清先生の工房があります。さっそく物色しに覗くと既に大勢の陶器ハンターたちが。「この皿にあんな料理を盛ったら美味しそうだよね」「これにみそ汁よそったら幸せだろうなぁ」などと想像を膨らませながら陶器を眺めます。お祭りということもあって、大嶺先生ご自身も積極的に接客されている様子で、庭で直径1メートルはあろうかという特大サイズの鍋で作った汁をふるまっていらっしゃいました。「あなたがたも肉汁を食べていきなさい」と、できたての肉汁を勧められていただいた一杯。豚の骨付きあばら肉と各種野菜がとにかく煮込まれて、塩と醤油で薄く味つけされただけの汁なんですが、当たり前のように大嶺先生のところで作った陶器椀でいただくという贅沢な一杯になりました。かなりいいお値段の椀ですが、さりげなく普段使いの食器のように出されると、焼物に取り憑かれて行く自分がわかります。

贅沢な肉汁で空腹も満たされて物色していると、シーサーの群れを発見。あえて聞いた値段は書きませんが、左右の対で○十万円もするそうです。そこで私は出会ってしまたのです、この写真にあるようなまさに「首の取られた鬼」に。変わったものに興味を示すものだと妻はあきれていたようですが、私はこの鬼(いや、もしかしてシーサーの首?)にすっかり魅せられてしまって何とか買えないものかと頭の中で電卓を叩いていました。こんな形相の鬼の首をマンションの玄関前に置いたら魔除けになるよな、防犯にもなるかな、なんて考えつつ値段を聞いてみたら、やっぱり○十万円とのこと。さんざん葛藤したあげく断念するに至りました。「玄関に置いてて盗まれたらショックですよ」と言ったら、大嶺先生は「欲しい人が持っていくわけだから、社会貢献だと思えばいいんだよ」と、とても納得できない回答をくださいました。いつかそんな「ゆとり」発想ができるようになりたいものです。

断念ついでに尋ねてみました。
「最近はどんな土を使っているんですか?」
「いろんなところの土を使っているよ。世界中にいい土がいっぱいあるんだ」
「ほー。どこの土が一番好きなんですか?」
「俺はね、地球の土が一番好きだな」
地球の土ですか。一瞬だけ呆気にとられている私を見ながら、大嶺先生はにんまりしていました。

2007年の心残りになってしまった「鬼の首」。
あれが数万円だったら、やっぱり買っていたかもしれないですなぁ。
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