松浦寿輝『名誉と恍惚』読了。三島由紀夫も松本清張も中上健次も丸山健二も全部飲み込んだような、今の日本人による日本人のためのノベルノワール。空間に五感がピシーっと行き渡る恍惚。すべてなくしても己のうちにだけ残る名誉。人間の生を根源で支えるもの。人を人あらしめるもの。最高でした。
— kc1027 (@kc1027) 2018年1月29日 - 20:34
内側から込み上げてくる思いと、考えて考えて考えた末の考えはどちらも肉体を根拠とし、ありのままの肉体は匂い立ち泥臭く、人の集まる都市はいつも嫌な臭いを放つ。阿片を想起させる退廃の饐えた香りは上海を覆いつくすかのようで、上海の人間がどうあるかは今も世界を映しているのかもしれない。
— kc1027 (@kc1027) 2018年1月29日 - 20:46
前世紀末からの日本の凋落は、急ごしらえの近代化の必然の末路であり、戦争経験者の気概が消え去った必然の帰結でもある。高度経済成長を謳歌した世代を超克して、失われた世代が構築へと向かうには、氷河期しか知らない生身の人間の強さしなやかさを、続々と世に問うことが必要なのだ。
— kc1027 (@kc1027) 2018年1月29日 - 20:50
自分はどんなコミュニティーが創れるのか、それが己の器なのだ。
— kc1027 (@kc1027) 2018年1月29日 - 20:53
緻密さは感動を呼ぶ。
— kc1027 (@kc1027) 2018年1月29日 - 21:01
緻密さを追い求めることが仕事だ。
— kc1027 (@kc1027) 2018年1月29日 - 21:03
『名誉と恍惚』は『春と修羅』の左に置くことにして、その右にはフーコーの『言葉と物』が置いてある。
— kc1027 (@kc1027) 2018年1月29日 - 21:33
イアン・マキューアンの『土曜日』の右にジョン・バンヴィルの『無限』を置いて、その横にウェルベック『素粒子』と上田岳弘の『太陽・惑星』を置く。オルハン・パムクの『黒い本』と『競売ナンバー49の叫び』を並走させ、その並びにエリクソンの『黒い時計の旅』を並べ、『千年の愉楽』で締める。
— kc1027 (@kc1027) 2018年1月29日 - 21:38