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【映画感想・タ行】 大停電の夜に ★★☆

2005-12-08 | 【映画感想・タ行】
ストーリー:
12月24日クリスマスイヴ。
天体望遠鏡で夜空を見上げていた少年は、
病院の屋上から飛び降りようとしている女性を発見する。
同じ頃、病院の一室では死期の迫った父が息子に最期の告白をしていた。
それは死んだ母が、実は生きているという報せだった。
恋人たちが行き交う表参道では、
若い女性が電話に出ない相手にメッセージを残す。
電話の相手は不倫関係の上司だった。
それぞれの事情を抱えた人々が聖なる夜を迎えようとしていたとき、
街から光が消え、すべてが暗闇に沈んだ。
「午後5時過ぎ、首都圏全域が停電に見舞われました……」
(goo映画より引用)

出演:
豊川悦司、原田知世、田口トモロヲ、井川遥、
吉川晃司、寺島しのぶ、阿部力、本郷奏多、
香椎由宇、淡島千景、宇津井健

監督:
源孝志

東京が停電で電気もライフラインも遮断されたら?
通常で考えれば、パニック状態に陥るのは間違いない。
誰もが冷静に対処できるとは考え難い。

だから、映画の中の人々の冷静沈着の姿はリアリティに欠けている。
そう、大停電の時に起きるファンタジーであり、おとぎ話だと思いたい。
先に書いたように、パニックがないと突っ込んでしまうと、元も子もないのだ。

ここでは複数の人間が行き交い、混ざり合う。
不倫関係を清算したい女性がいる。不倫相手の男は父から驚きの告白をされる。
その妻は迷いに悩みつづけている。
妻のかつての恋人のバーテンダーは、過去に囚われ悶々としている。
そのバーテンダーに思いの丈を打ち明けられないキャンドルショップの店主。
元ヤクザは大切なものを失ったが取り戻そうとする。
その相手である女性は、もう直ぐ子供という幸せの産物を得ようとしている。
そして、ある老夫婦は余生を楽しもうとするが、1つの話をし始める。

それぞれが点でバラバラなのに、要所で繋がりが出てくる。
東京の夜空を支配する暗闇。人は不安や心配な気持ちを抱かずにいられない。
パートナーや恋人、見知らぬ人間がそれを解消してくれるように思う。
不安から解き放たれると、心は素直になってしまうのだろうか。
告白したり、謝罪したり、相手に本音で語り合おうとする。
その本音に対し、受け取る側は感情を露にして怒ることもなく、
気持ちや心情を受け止めようとするのである。
衝撃的な内容もあったのだが、誰一人として怒る人はいない。
そう思うと、やはり、この作品はファンタジーなのだ。
受け入れたいけど素直になれないという天邪鬼な考えを持っている。
素直になりたいという現代っ子の願望が如実に出ていると思う。

多種多彩な人物のエピソードがあるのだが、
田口トモロヲ、田畑智子、宇津井健のパートが特に印象的。
如何せんどのパートも人物描写が淡白すぎて、入り込めないのが最大の問題。
ファンタジーだから人物まで絵空事では拙いと思う。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
少し、欲張ったかも。。。 (あかん隊)
2005-12-19 01:59:54
登場人物が多すぎましたね。それも、各々のエピソードをうまく繋げようとかなり苦労していたようで。まあ、クリスマスのイルミネーションのように、小さな電球がたくさん集まってきらきらしていれば、綺麗に見える…と考えたのかな? どうせぐだぐだになるなら、あのジャズバーに、全員集めてしまってもよかったかもしれませんね。
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キャストを減らす (メビウス)
2005-12-19 17:21:44
こんばんわ♪TB有難うございました♪



登場人物が多いと、それだけ時間も割っ引かれると思うので、半分くらいの人数にしたらもう少し物語りに幅が出たのではとも思っちゃいますね。



個人的にはトヨエツと田畑智子の2人のエピソードは中々面白かったですね。
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コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2005-12-19 22:40:11
あかん隊さん、コメントありがとうございます。



仰る通り、欲張りすぎでしたね。

エピソードの繋ぎ方が強引過ぎますよね。

しかも、淡白すぎるので、

誰にも感情移入できないのが辛い所。



ラストにジャズバーに集めてくれた方が、

いい余韻で映画が終われたかも!?
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コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2005-12-19 22:45:11
メビウスさん、コメントありがとうございます。



ストーリーの幅がなかったのは確かですね。

どのエピソードも淡白過ぎて、イマイチでした。



その中でも、田畑智子の健気な姿が良かった。

彼女、とても綺麗に見ましたしね。
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