徒然なるままに・・・

映画よりJAZZにシフトチェンジ中・・・。

【映画感想・英、数字】 ALWAYS 三丁目の夕日 ★★★☆

2005-12-07 | 【映画感想・英、数字】
ストーリー:
昭和33年の東京。
短気だが情の厚い則文が営む鈴木オートに、
集団就職で六子がやってきた。
小さな町工場にがっかりした六子を、
一家のやんちゃ坊主・一平は、「もうすぐテレビがくる」と慰める。
鈴木オートの向かいで駄菓子屋をする茶川は、
芥川賞の選考に残った経験がありながら、
今は少年誌に冒険小説を投稿する日々。
ある日茶川は、淡い思いを抱く飲み屋のおかみ、ヒロミに頼まれ、
身寄りのない少年、淳之介を預かることに。
(goo映画より引用)

出演:
堤真一、吉岡秀隆、小雪、薬師丸ひろ子、
掘北真希、もたいまさこ、三浦友和

監督:
山崎貴

やはり、目を見張るのは、
CGと巧妙なセットで再現される昭和30年代の風景だ。

東京タワーは建設中で、
大通りには路面電車が行き交い、車の走る姿は疎ら。
道路は土の所が多く、商店街はいつも盛況で活気に溢れている。
路地を入ると、近所の人が会話しあい、子供達が愉快に遊んでいる。

こういう風景は、昭和30年代までではなく、
ちょうど自分が小さな頃まで残っていた風景だ。
だから、観ていて懐かしさを感じてしまった。
当然のこととして、自分よりも年配の人なんかは尚更であろう。

確かに今の時代のようにデジタルだの、
ITだのという利便性のある時代ではない。
所謂、三種の神器と呼ばれた「冷蔵庫、TV、洗濯機」が現れ、
戦後10年ほどで、景気もようやく上向いてきて、元の生活に戻ってきた頃。
物的豊かさはないけれども、人々の心は豊かさに満ちていた。
田中モータースの一家も、青森から就職してきた六子、
作家を夢見る茶川や孤児の淳之介、内科の先生、居酒屋の女主人、
誰もが幸せそうに見える。
確かに戦争という悲惨な時代から立ち直ってきた過程があって、
これからは上を向いて生きることしかありえないという考えがあるからだろう。

更に、人の繋がりが親密であったことも上げられる。
隣近所・両隣は、一家も同然のような感覚で1つの「共同体」のようであった。
テレビを買うと近所の人と楽しむように、楽しみを共有する、
子供の帰りが遅いと近所の人が皆心配して、探してくれる。
お互いの心の中を知ることで生まれる親近感こそ、心の豊かさである。
豊かな心は純粋な魂も生むと思う。
子供達も大人は素朴で人当たりがいい人ばかり。
兎に角、アットホームな雰囲気に羨ましさばかりが募ってしまった。

現代人が、間違いなく羨ましがるだろう風景が、
この映画には散りばめられている。
ラストは東京タワーが出来あがる風景が現れ、
ずっと幸せだよねと語る子供。実際の今はどうなのだろうか?
物的幸福はあるけど、人の心に幸せがあるのか?
夢や希望を抱くことができない世の中になっていないか?
映画の中のような幸福感のある世界は、また訪れるのだろうか?


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5 コメント

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Unknown (yuuki)
2005-12-14 09:53:22
私も、三丁目の夕日、11月の中旬に観ましたよ。

とてもすばらしい映画でした。

本当に最後に出てくる夕日のようにこころがあたたまる作品でした。

夕日は今も変わらずあたたかいのに、人は、社会は、環境は変わってしまいましたね。

この作品は、是非皆さんに観てもらいたい映画ですね!!
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コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2005-12-15 23:28:45
yuukiさん、コメントありがとうございます。



いい映画でしたね。

本当の豊かさとは何か考えさせられました。

私の小さい頃までには、いつもあった光景です。

今の世の中は、人に冷たくなってしまい、

それが寂しく思えたりします。
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Unknown (sabunori)
2005-12-19 20:49:59
こんにちは。

TBさせていただきました。

そんなに期待しないで観た映画でしたが・・・いや~ヨカッタです。

草履袋、テレビの室内アンテナ、セーターのつぎあてなどなど懐かしいアイテムに目が釘付けでした。
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コメントありがとうございます。 (kazuki-kt)
2005-12-19 22:49:28
sabunoriさん、ありがとうございます。



評判が高くてホントはどうなの?と思ってましたが、

人情味のない世間にあって、人の繋がりの大切さの描写が感動的でした。



最近の日本映画は、

面白い作品が沢山あって嬉しいです。
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TBさせて頂きます。 (出田(nao))
2006-01-05 08:03:42
はじめまして、TBさせて頂きます。

最後の東京タワー完成の夕日は感動しました。

昭和の街の雰囲気がなんとなく、懐かしく感じてしまいました。

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