手づくりオーディオで聴く JAZZ

1960年代の後半、BEATLESがまだ現役だった頃に、初めてアンプを作った。ときどき火がつく。

ギターアンプの修理

2020年10月30日 00時32分34秒 | Guitar

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久しぶりにギターを弾こうとアンプの電源を入れたが、なんと音が出ない。ボリュームを一杯に上げるとかすかに音が出ている。

こういうのが原因を見つけるのに一番たちが悪い。仕方がないので、内部のシャーシを取り出して原因を探すことにした。これまでも雑音が出たり音が歪んだりと3回ほど修理をした。プリント基板上には抵抗が片方だけ繋がった状態で残っているのは、裏側に代わりの抵抗を取り付けたからだ。その修理の痕跡が残っていた。

こういうトラブルの場合はまず出力に近い回路からチェックする。
(1)プッシュ・プルの出力管の6L6GCのカソードに入れた10Ωの抵抗には40mAと規定の電流が流れていた。プレート電圧も400Vだ。
(2)その前段の位相反転段を調べる。6189(12AU7の信頼管)カソードに入った抵抗の両端の電圧を計るとテスターの針が殆ど振れない。パーツの断線はなさそうなので、球を交換した。すると問題なく音が出た。

長年、球のアンプと付き合ってきたが、こんなのは初めてだ。球のエミ減であれば徐々に症状が出るものと思っていたので、意外だった。
ついでにもう型番が消えてしまっていた12AX7も取り換えた。

 このギターアンプは40年ほど前に入手した物だ。日本ハモンド製のJuggBox One という。
当時、サンタナやラリー・カールトンが使っていることで有名になった米国製のMesa Boogieを意識したアンプだ。デザインも似せている。確か定価は25-6万円だったと思う。
Fenderのツイン・リバーブよりも高かったように思う。ローランドが出したJC-120が12万円ではなかったか。JuggBox Oneは、定価16万円。出力50Wで国産品の中では高い部類だった。スピーカーはMesa Boogieと同じAltecのギター・アンプ、PA用に作られた417-8Hという型式だった。416系ではあるが耐入力が遥かに大きくて100Wだった。

実は、その頃、私が使っていたギターアンプは国産の安い6BQ5ppのアンプだった。
ラリー・カールトンがMesa BoogieのスピーカーにJBLのK120というD130の改良型を使っているのを知ったので、私もそれを入手して6BQ5ppのアンプに取り付けて使ってみた。
その頃に並行輸入というのが始まっていてサンスイなどの正規代理店を通さずにJBLのスピーカーユニットが地方でも買えるようになっていた。
でも当時で4万円くらいだっただろうか?
 このスピーカーの威力は凄かった。安物のアンプから凄い音が出た。
その時は、無理して買ったGibsonのES-335を使っていたので、ギターの本領が発揮された音が出た。
 この体験が私のオーディオ感を変えたと思う。特にスピーカーに関しては国産はJBL,
ALTECに適わないと。

実際に、その後、今に至るまで国産のスピーカーを使っていない。

 ところでギターアンプの真空管は消耗品だ。出力を最大限に絞り出すために、オーディオのアンプよりもはるかに過酷な使い方をする。なので一定時間使うとへたる。したがって需要があり、現在でも真空管は中国とロシアを中心として安定供給されている。今、搭載している出力菅の6L6GCは3代目でロシア製だ。オリジナルはRCA製だった。

 


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