手づくりオーディオで聴く JAZZ

1960年代の後半、BEATLESがまだ現役だった頃に、初めてアンプを作った。ときどき火がつく。

H290Sを鳴らす その1

2019年03月20日 23時36分07秒 | スピーカー


実際にH290SをBOXの上に置くとこんな感じになる。



 BOXの幅より僅かに小さいだけだ。ツィーターと並べると、はみ出て不格好だ。
今日は、3台のアンプで改めて聴いてみることにした。
使うアンプは、
(1)もう往年の金田式アンプと言うべきだろう終段に2SK2554を使ったタイプ。
(2)常用のアンプの座についた 6384pp
(3)プロトタイプの EL156シングル・アンプ

CDPは、中古のマランツCD-72(これは同じ型式で三台目、いつまで持つか?)
 それにしてもマランツのピックアップメカのCDMシリーズは廉価モデルでも金田式電流伝送のDACを使えば高級モデルに変身するので助かる。

試聴CDはまず今井美樹の「PRIDE」このCDは調整用にもってこいだ。
スタジオでのマルチ録音なので、低域が明瞭に録られているし、楽器の定位も良い。
Vocalも周りの音に埋もれない。

まずは(1)金田式DCアンプ
・久しぶりに聴くと、やっぱり安定感のある音だ。オーケストラなどでは威力を発揮するだろう。カッチリした音だ。長年、聴き慣れた音だ。大きな部屋で15インチのウーファーを使った能率の高いスピーカー・システムで聴くと本領を発揮すると思う。
聴き慣れた音で不可もなし。リファレンスとして残しておこう。実は、もう1台ほぼ同じ回路の2SK2554を使ったアンプがあるのだけども、長いこと使っていなかったので、調整が狂ったのか、SP端子にDC電圧が0.5Vも出ていたので使わなかった。
これを使って2台のアンプでBTL接続で使うと違った結果が出たかもしれない。いずれやってみよう。

(2) 6384pp
 これを、この数年、常用アンプとしてきた。金田式アンプに + アルファーが加わる気がする。音場が前に出てくると言えばいいだろうか。もう、どこもいじるところがなくて、現時点では私のアンプ作りの集大成(大げさ?)と思います。

(3)EL156s
 6384ppの後に聴くと「おっ!!」と感じてしまう。ここが、球のアンプの奥深さだろうか。中域の音の雰囲気、空気感が変わる。「PRIDE」の3曲目「I CAN'T STOP LOVIN'G U」
での、サビの部分のバック・コーラスで、これまで聴こえてなかった男性の声が聴こえた。

やっぱり EL156という球はすごいようだ。

ちなみに、ノラ・ジョーンズの1st アルバムを3台のアンプで改めて聴いてみたが、どのアンプでも1-2曲目の音は、歪みっぽく聴こえた。録音がオン・マイクでされているせいかもしれない。オン・マイクでの音のピークをコンプレッサで抑えた録音なのだろうか。

 それとも、H290Sの材質が軽いため、ホーン鳴きが生じているのだろうか。
いずれにしても、このH290Sは軽すぎるので、ブチル・ゴムとかで、デッドニングする必要はあるだろう。

 


LCネットワークを作る その5

2018年12月10日 19時07分17秒 | スピーカー


 音の方はかなりいい感じだ。ついでにBMS 4540NDの隣で遊んでいるDYNAUDIOのツィターD21-AFをコンデンサー1個を介して配線した。クロス周波数は15KHz -6dBだ。
 かなりいい感じで鳴った。4540NDとD21-AFのアッテネーターを何度か調整した。
この部屋で鳴った音としてはBEST3に入るかも知れない。
これまで最高だと感じたのは金田式真空管DCプリ(イコライザ)を作ったときだ。2002年頃の発表だったか。
初段にEF86を2本使ったタイプだ。残念ながら指定のテレフンケン製ではなかったが、
ビックリする音が出た。当時はTADの1601+JBL375+jBL077という構成のSPだった。
だが、初段の球の残留ノイズが多くてメインなることはなかった。
 音の説明を言葉でするのは難しいが、定位がピタリと決まり、ノラ・ジョーンズの1stアルバムを聴くと眼の前に居るようだ。
ビル・エバンスの「Waltz for Debby」もピアノが部屋の右側の置かれているようだ。
アンプは6384ppだ。これにサブ・ウファーも加えると音場が決まるというか、ネットワークの調整(バランス)がピタリと「はまった」感じと言えばいいだろうか。
レコードで荒井由美のアルバム「ひこうき雲」から2曲目「くもり空」をかけてみた。
マイクに向かった顔が見える感じだ。これまでのベストの音が出たときは立って唄っている様子が見えた感じがしたものだ。床が見えると言った方がいいかも知れない。
 そのときは金田式DCアンプ(パワー)をBTL接続にしたものを2台使って鳴らした。
そこまでやるには、やっぱり38cm口径のウーファーが必要だろう。
今も30cm口径を小さな箱に入れて2発繋いでいるが、やはり力不足みたいだ。
ただしTADの1601+JBL375+jBL077の組み合わせでは、オーケストラの音がどうしてもいい状態で鳴らせなかった。

 いずれにしても、今回のLCネットワークの試作は上出来だと思える。
あとは、セメント抵抗をもう少しまともな物に変更することになるだろうか。




LCネットワークを作る その4

2018年12月10日 00時12分37秒 | スピーカー


LCネットワークもなかなか面倒だ。何しろBMS 4540NDの能率が高いので、低域のDYNAUDIO 20W75とのバランスを取るのがむづかしい。手持ちのアッテネータは、FOSTEXの安いボリューム方式のとステップ式だが2dBの10段階のもので、最大の減衰量は20dBなので
絞り切れない。設計値では4540NDにパラで接続する抵抗値は0.62Ωだ。
もちろんこういう値の抵抗は普通には入手しづらい。
手持ちのセメント抵抗を組み合わせて作っている。
とにかく4540NDの能率が高いのでバランスを取るのに苦労する。

 こういう場合はパワー・アンプは動作と音が安定している金田式DCアンプを使う。
6384ppと比較するとなんというか「味」「雰囲気」はないが、とにかく破綻しない音が出る。
 今日の作業の結論としては、アッテネータを2段構えでやってみた。
ステップ式のアッテネータの後に、固定抵抗による減衰をする方法だ。
これで何とか微調整ができるようになった。
作業は1時間ほど前に終えたので、当然ながら音量は上げられない。
明日、あらためて調整してみよう。
 
それにしても BMS 4540ND というドライバーは、敏感というかクリチカルな反応をするドライバーだが、素晴らしいと感じる。


WaveSpectraに苦戦 その5

2018年12月06日 01時34分45秒 | スピーカー

 昨日はPCのオーディオ・インターフェースとしてSteinbergのUR12だと、どうしてもうまくいかないので、諦めてPCの内臓のボード(MME?)を使うことにした。
要するにPCのマイク入力とヘッド・ホン出力端子を使う方法だ。
確かにこれだとWaveSpectraとWaveGenenが問題なく立ち上がる。
この状態で内臓ボードの残留歪率を測定すると 0.14%となった。これはネットなどでみる記事からすると100倍くらい数値が悪い。内臓ボードのスペックが悪いのか、私の設定が悪いのかは解らない。

 とにかくこの方法で測定してみた。


これを見ると Rchのほうが数値が悪い。出力も21Wくらいでサイン波が崩れて、それ以上は出力は伸びない。Lchの方は24Wまでは測定できた。
実際に音を出してみても、Rchのほうは、音量を上げていくと歪むのがわかった。
ということはRchのアンプは動作点がずれているのかもしれない。
 それで、アンプの動作確認をすることにした。
Rchの方は、初段のECC801Sのプレート電圧がずれていた。なので、後段の5687のプレート電圧が5Vほどずれていた。ここが最大出力付近での歪みを生んでいるのかも知れない。
初段のECC801Sのカソードに入れた半固定VRで後段の5687のプレート電圧を同じになるように調整した。298Vとなった。
この状態で、オシレータから信号を入れて出力電圧との追従を観てみると24Wまでは入力電圧と出力電圧はきれいに追従している。何とか32Wあたりまでは大丈夫な感じだ。
それ以上は、入力電圧を上げても出力は増えない。

 この結果からすると 6384ppのアンプは、実用範囲は出力20Wのアンプなのかも知れない。
一応調整後の音は明日、確認してみることにしよう。


WaveSpectraに苦戦 その4

2018年12月03日 12時26分06秒 | スピーカー


冷静に考えてみると、6384ppの歪率の数値はひどすぎる。これまでの長いことアンプを作ってきてそれなりに実績のある回路なので、やはり測定方法が間違っていると考えるのが妥当かも知れない。
 ちゃんとWaveSpectraが使える環境づくりをする必要がある。