今回の日本300名山は新潟焼山(にいがたやけやま)。
新潟県西部の活火山(2,400m)で、妙高山、火打山とともに頸城三山と呼ばれる。
焼山という名称は、他にも存在することから、「新潟」の冠詞が付いているのであろう。
火山活動に伴ってたびたび入山規制が行われていたが、最近になって漸く解除された。
山頂には溶岩ドームが形成されており、他では味わえない空間が広がっている。
登頂には、いくつかのルートがあるが、選択したのは、秘湯 笹倉温泉からのアプローチ。
登山口までの林道歩きが長いが、登山道の手入れがされていると思しき記録が多く存在したためであったが、
山腹に抉られた大きな谷が2か所待ち受けており、脆い火山灰土の崩壊に、
整備が追いついていないようにも見受けられた。
地元の方々の苦労が忍ばれる。
中腹には、紅葉のお化粧も手伝ってか、火山の噴火によって形成された大岩が目を引く。
案内標識には「坊々抱岩」とあり、お母さんが坊やを抱いている姿だという。
ビバークが可能な泊岩で、金山方面からの登山道と合流した後は、標高差350mの急登となる。
そして、最後は、ロープ伝いに岩場をよじ登ると山頂へと通じる。
山頂からの景色は絶品だ。
登ってきた糸魚川方面を見下ろせば日本海が広がり、
妙高山や火打山の雄姿はもとより、
日本海へと高度を下げていく、北アルプスの峰々を手に取るように拝むことが出来る。