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戦後の伝説の犯罪集団のボス、Ezio Barbieriが亡くなった。

2018-05-31 18:21:36 | 社会
Corriere della sera 18 maggio 2018 | 10:42

Morto Ezio Barbieri, il leggendario bandito della «ligera» di Milano
第2次大戦直後のミラノの混乱期に世間を騒がせた義賊、Ezio Baribireriが95歳でなくなった。彼は黒いアプリリア団を率い、いつもエレンガントに着こなし、盗んだ盗品を自分の住む町の貧しい住民に配っていた。

写真は最近のミラノの裏社会史という写真展示会に出されたBarbireiの白黒写真だ。牢屋に入っているとは言え、胸をはり、髪をなでつけ、まるであのクラーク・ゲーブルのようだ。第2次大戦直後の犯罪でミラノでもっとも有名な盗賊集団のひとりだった。5月17日に、1971年に刑を終え出所してから住んでいたシチリアの町、Barcellona Pozzo di Gottoで95歳でなくなった。彼の数ある伝説のひとつは、奪った盗品を彼が育ったミラノのイゾラの町の人々に分け与えたと伝えている。

La banda della Aprilia nera
Ezio Barbieri 率いる犯罪集団、黒いアプリリアは、第2次大戦直後の数ヶ月、爆撃で破壊されたミラノでもっとも危険な集団だった。からかい半分で、バイクのナンバーには当時警察の110番番号に相当する”777”の番号をつけて駆け回っていた。彼の伝説の有名な手口のひとつが、まず先に銀行に裸の女性を入れ、そこにいる人々があっけにとられて、見ている隙にすばやく金を奪うという手口だった。

La cattura, il carcere, le nozze (con Carosio come testimone)
逮捕、刑務所投獄、そして結婚。

Barbieriの犯罪者としてのキャリアは、1946年2月26日のミラノでの事件を期に逮捕され終わりとなる。この日には別の抗争でもっとも信頼していたSandro Bezziもなくなっている。その数ヵ月後、4月21日に起きたSan Vittoreの刑務所で起きた爆破事件、”赤いパスクア”と呼ばれる血生臭い事件に、イゾラのグループが関わっていたとのことで、Baribieriは30年の刑を言い渡されたのだ。その後1968年に文通をしていたミラノの女性と結婚する。そのときの介添え人は、当時、ラジオで活躍の評論家であった、Nicolo Calosioだった。

Da carcerato a commerciate (che riga dritto)
刑期を終えた後は、お店で商売
Baribieriは刑期を終えると、残りの人生はまっとうに生きることを選んだ。シチリアで妻と住み、最初はワインのお店、そして、そのあと衣料店を営んだ。2013年には、「イゾラの犯罪グループ」という本を出した。本の中で、主人公はロビンフッドのように描かれ、そのグループは、ファシズム体制が崩壊する数ヶ月前に結成された民兵組織、黒シャツ隊として記述されている。しかし、伝説では、本人はBrigata Muti団の連隊長を名乗り、グループには銃を使うことを禁じていたという。


(原文)
https://milano.corriere.it/notizie/cronaca/18_maggio_18/morto-ezio-barbieri-leggendario-bandito-ligera-milano-26ec9e9a-5a74-11e8-be88-f6b7fbf45ecc.shtml

M5Sは政権確立できず、本当に再選挙になるのか。

2018-05-10 13:41:57 | 政治
Corriere della sera 9 maggio 2018 (modifica il 9 maggio 2018 | 12:22)

Di Maio: «Berlusconi? Nessun veto, i responsabili dello stallo sono altri»

3月4日の総選挙で勝利したM5Sのディ・マイオ党首は2ケ月経てもまだ他党との連立政府を立ち上げるにいたっていない。イタリア政局は混沌のときが夏休み明けまで続くのか?

ディ・マイオ:ベルルスコーニが問題なんじゃない。政府発足が手詰まりになっている責任はほかの政党にある。こんな状況では、責任の所在を明らかにするためにも再選挙する必要もある。まず第一の責任は、CAV(I Centori di Aiuto di Vita生活支援センター)の変革を支持する北部同盟のサルビーニ、そして大衆を騙し続ける民主党のレンツィ、そしてレンツィにつながる民主党副党首のマルティナ。レンツィとサルビーニがFIのベルルスコーニと連携していくことを決定していることにいたり、好きにすればいいとの姿勢だ。

ディ・マイオとしては、連立政権は多くの政党ではなくせいぜい2党によるべきだと考えている。多数の政党による政権がうまくいかないことを知っている。われわれの政治変革に反対するものは誰もいない。いまや民主党は無力が明らかだし、FIはまったく歴史に学ぼうとしない。次回の選挙では票をさらに落とすだろう。マッタレッラ大統領は夏や秋の再選挙を言うが、むしろわれわれは6月にやろうといいたい。

マッタレッラ:国にとっていいのは、中道政党だ。各政党は政見の違いを超えて国の利益を考え国がひとつになることが重要であるときがあるということを学ぶべきだ。

サルビーニ:中道右派で既に42%を占めている。この状態で大統領が中道政権が望むということは、8%を補完するのは民主党だということになり、民主党を利するだけだ。そもそも中道の政府などありえない。6月のEU議会での移民法や新予算の議論で中道なんてあるのか?むしろ、政府ははっきりした意見を持ち、だめなもにははっきりとノーを言えることが重要じゃぁないのか。

ジョバンニ・トーティ(FIメンバーでリグリア州知事):われわれはM5Sは北部同盟と連立すればいいと思ってるよ。ベルルスコーニもね。ますはやらせて様子を見ようじゃないか?

アントニオ・タイヤーニ(欧州議会イタリア代表):M5Sと北部同盟による連立政権には反対だ。中道右派政党による政権になるべきだ。大統領の考えを支持する。そのためには、再選挙が必要だ。夏では無理だろうから、9月末くらいか。

マウリツィオ・マルティナ(民主党副党首):先の総選挙から2ケ月がたち、この間のM5Sの動きに投票した人たちも期待を裏切られたと感じているだろう。
ロレンツォ・グエリーニ:M5Sも北部同盟も国のことを顧みずただ自党の選挙キャンペーンを続けているだけだ。

(原文)
https://www.corriere.it/politica/18_maggio_09/di-maio-berlusconi-meno-responsabile-altri-lo-stallo-cf53f0b0-5362-11e8-aaec-4e7a7b6da69d.shtml