柏からイタリアニュース

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ISTAT発表:6月の失業率が11.1%まで低下

2017-07-31 20:07:51 | 政治
Corriere della sera 2017/07/31

Occupata una donna su due,
è il record dal 1977

I dati Istat: il tasso di occupazione femminile sale al 48,8% a giugno. In calo quello maschile. Scende il tasso di disoccupazione e si attesta all’11,1%

女性の2人に1人が就業。これは1977年にISTATが統計を取り始めてから最高の就業率の高さだ。
ISTATの発表によれば、6月の女性の就業率は48.8%に上昇。一方、男性は減った。失業率も11.1%に改善した。5月に就業者数は53千人減ったが、6月に23千人増えた。

ドイツとはまだ10%の差があるとは言え、全体就業率が57.8%に改善したが具体的にはどのような人たちだろう。ISTATの発表では、男性は若干落ちているのに比し、女性が改善したことがある。特に15-24歳、35-49歳の女性。6月の男性就業率が66.8%(-0.1%)に対し、女性は48.8%(+0.4%)だった。ボッコーニ大学の人口統計学の教授であり、元学長でもあるFrancesco Billariはこの結果は当然だと言う。「現代の女性は男性に比べ明らかに勉強をしている。このような結果は時間とともに明らかとなっただけだ。」

女性たちは仕事が見つかる。だがそれは女性たちがそれを探す努力をしているからだ。6月は女性たちが求職活動が0.3%増えたのに、男性のそれは逆に0.8%減った。Quota rosa(女性社会参加向上目標)が推進され、この結果を詳細に見ると別な側面が見えてくる。働いている女性は確かに働いているのだが、パートタイムの比率が高いのだ。すべての仕事が有期なのだ。正社員の職は増えるどころか減り続け、6月は1000人減っている。とは言え、失業率は改善している。

6月の失業率は11.3%から11.1%に改善。とりわけいつも最悪の失業率である若者における改善だ。求職活動をしている15-24歳の人数は1.1%減少し、35.4%だ。しかし、この数字はあくまでも求職活動をしていて失業している者の数字で、求職活動をしていない者は含まない。学生でもなく、意欲もないまま仕事にも就いていないものはNeetを形成しているわけだ。そしてこのNeetの割合は、7月中旬にEU委員会が発表した報告書によれば、欧州でもっともイタリアが高い。

今回の数字はあくまでも5月比だ。対昨年同月比はどうか?1年前との比較ではどうか?年ベースではどうか?就業率は男性で0.1%、女性で0.7%の改善。男性の失業率は0.4%減少(改善)、女性は1.0%減少(改善)した。

(原文)
http://www.corriere.it/economia/17_luglio_31/lavoro-disoccupazione-scende-all-111percento-giugno-9d2dc3e0-75c8-11e7-bcc9-f72f41c1edd8.shtml

昨年12月のベルリン・テロ犯がその後セストサンジョバンニで射殺されてから

2017-07-22 11:05:57 | 社会
Il Giornale 2017/7/21

Amri, ecco il conto per la salma. Ma Sesto san Giovanni si rifiuta di pagare


Il Comune di Milano invia la fattura a Sesto San Giovanni per il deposito della salma di Anis Amri, terrorista di Berlino. Ma il sindaco Roberto Di Stefano, eletto dalla coalizione di centrodestra: "Non pagheremo"

テロ犯のアムリ。射殺された事件でミラノは費用をサストサンジョバンニ市に請求したが、同市は支払うつもりはなさそうだ。



(関連)
http://blog.goo.ne.jp/kashiwa_italia/e/859b770d822114f0b886a30c2aa94199


(原文)
http://www.ilgiornale.it/news/cronache/amri-ecco-conto-salma-sesto-si-rifiuta-pagare-1423050.html

イタリアで難民受け入れが限界に。5,500のコムーネが受け入れに反対。

2017-07-19 15:44:41 | 政治
La Reppublica 18/07/2017 - 10:16

L'Italia si ribella all'accoglienza: 5.500 Comuni chiudono le porte ai migranti

I cittadini di Castel'Umberto contro l'arrivo dei migranti
難民受け入れに反対するCastel Umbertoの住民たち

イタリアは増え続ける難民を迎え入れることに反対している。5500のコムーネが難民に対し扉を閉じている。年初から9300人の難民が漂着。8千のコムーネのうち受け入れを決定しているのは2500のコムーネだけだ。ANCI(Associazione Nazionale Comuni Italianiイタリアコムーネ全国協議会)は、内務省が何とかすべきだと訴えている。数ヶ月前までは内務省にたてつく勇気のあるコムーネは少なかったが。

中道右派が優勢の委員会は予算削減と戦う中ではたとえ10人の難民受け入れでさえする力はなかった。いまではどの政党支持者も徹底して難民受け入れに反対している。スタンパ紙の報道のように、8千のコムーネのうち5500のコムーネが避難所の扉を封鎖することを決定した。しかし、政府はこの難民流入に歯止めをかけるのではなく、むしろ、内務省に従っている2500のコムーネに対し、住民1000人に難民3人の受け入れるよう調整を図っている。

年初かた昨日までに、イタリアの海岸に漂着した難民は93,232人に上る。これは昨年同時期の16.79%増だ。内務省の発表では、各地の漂着人数は以下のとおり。多い順にAugusta (13.097), Catania (11.204), Pozzallo (8.264), Reggio Calabria (7.106), Vibo Valentia (5.804), Palermo (5.786), Trapani (5.591), Lampedusa (5.288), Salerno (5.065), Crotone (4.887)だ。内務省はこれらの漂着者をイタリア全土に受け入れ先を求めている。しかし、スタンパ紙の報道のように5500のコムーネがこれを拒否している。この結果、2,500のコムーネの受け入れは倍になり、もはや受け入れの限界を超える状況になっている。

チビッタベッキアの後、受け入れ拒否のバリケードはメッシーナに広がり、イタリア全土に広がろうとしている。レプブリカ紙のインタビューに対し、昨日ANCI代表のAntonio Decaroは、「各州知事は難民受け入れを拒否しているコムーネに対しまず説得すべきで、責任をすでに果たしているコムーネではないはずだ。」バリ市長は、「ヨーロッパの各国に対しては、難民受け入れの負担を求めていながら、イタリア国内ではそれを拒否しているコムーネがある。」と怒る。「バリ、ボローニャ、ミラノで受け入れが出来ているという経験にもかかわらず、現実にはそうした経験や最近の事件が、政府の対策方法が充分に機能していないことを示している。

(原文)
http://www.ilgiornale.it/news/cronache/litalia-si-ribella-allaccoglienza-5500-comuni-chiudono-porte-1421687.html

全国市長選はM5Sと民主党が数を落とし、北部同盟が15%に伸張

2017-07-01 12:05:07 | 政治
Corriere della sera 2017/06/30

Dopo il voto calano M5S e Pd
Balzo della Lega, ora è al 15%
Rebus governabilità: solo Grillo, Salvini e Meloni potrebbero farcela

写真は北部同盟の事務局長Matteo Salvini氏。

先の全国市長選ではM5Sと民主党が数を落とし、北部同盟が15%と大幅に伸張した。
政権能力のあるのは誰なのか:その能力があるのはGrillo(M5S)、Salvini(Lega)、そしてMeloni(Fratelli d'Italia)くらいか。

6月の全国市長選挙では、M5SとPDが票を落とし、Legaが伸ばし、15%となった。これはひとつの神判が下ったようなもので選挙後の動向が注目される。
インタビュー回答者の内、もっとも多いのが37%が中道右派の勝利と考え、それに続いて14%がBerlusconi(Forza Italia)をあげ、9%がSalviniとした。一方、本来最も身近なはずの市長選にもかかわらず24%が投票を棄権した。M5Sは11%、Renzi(PD)が5%だった。

PD支持者の多数が中道右派やそのリーダーたち、とりわけSalvini(Lega)に票を入れた。また無視できないほどの人々(37%)が投票を棄権した。M5S支持者では37%が自党にに投票したが、30%もが棄権を選んだ。このことは中道右派を元気づけると同時に、イタリア政界の第2のリーダーを示した。SalviniはLega支持者の42%の支持を得、BerlusconiはForza Italia支持者の32%の支持を獲得した。この結果を受けてPD内でも今後のPDの方向性で意見が分かれている。54%の有権者はRenziはもっと左派との連携を取るべきだと考え、46%は左派との連携はPD内部で混乱を招くだけだと考えている。PD支持者だけでも、ほぼ同様の割合で意見が分かれる(55%:45%)

6月の選挙結果はまた次期議会選挙の実施時期について意見をひっくり返した。いまも56%の国民は議会選挙は議員の任期末にすべきと缶上げているが、44%の国民は速やかに選挙すべきだと主張する。一方、中道右派のグループは今回の結果は良かったにしろ、選挙はもう少し自党の政策内容、とりわけリーダー選出に時間をかけて望むべきと考えている。PD支持者の4分の3も選挙は任期末とすべきと考えている。とりあえずうまく運営しているGentiloni内閣の足を引っ張るべきではないし、内部緊張をもたらすべきではないし、組織固めのためには時間が必要だと考えている。また今回の投票動向から大きな変化が見られた。先週の調査と比較して、PD以上にM5Sの落ち込みが大きいということだ。PDとM5Sの支持率は、M5Sがわずか0.5%で上回るだけだ。(M5S 28,3%, PD 27,8%) 他方、中道右派は伸張している。とりわけLega(12,4% から 15%へ増)とForza Italia(13,5% から14,3%へ増).の貢献が大きい。一方、Fratelli d’Italiaは微減( 4,8% aから 4,2%へ減).。この中道右派の3等全体では 33,5% (+2,8%)となる。

このデータに照らして、調査会社Italcumの予想に従って議席を再配分すると、最大多数党はM5S(193議席)、次いで独立主義派(Lega104議席、FDI 28議席)となる。対して、 PD、FI、左派、無所属の4グループの連携グループはそれぞれ、197、99、9、計316議席となる。中道にも左派にも属さないグループが3%。いささか現実的でないとしろ、左派グループの見込みでは、Pd (186)、Forza Italia (93)、左派 (37) 、無所属 (9)だという。いずれにせよ、変化はあるにせよ、リーダ選びは相変わらず混沌としている。

(原文)
http://www.corriere.it/politica/17_luglio_01/dopo-voto-calano-m5s-pd-f46a93f2-5dc4-11e7-a3ba-28ae329eb765.shtml