柏からイタリアニュース

イタリアの今をイタリアメディアの記事からお届けします。

3月の総選挙の投票率予測は70%

2018-01-18 15:44:00 | 政治
Correiere della sera 17 gennaio 2018 (modifica il 17 gennaio 2018 | 23:31)

revisioni negative, 70% a rischio
La «fuga» dei giovani dalle urne

3月の総選挙の投票率は70%の可能性。
特に若者の選挙への関心が低い。
調査会社によれば、2013年の選挙の時よりさらに棄権が増えそうだ。棄権が増えれば、民主主義の健康が害される。マッタレッラ大統領はイタリア国民に彼の憂慮を訴えている。選挙まで1ケ月半となったが、調査会社の調べでは、16百万人(30%)のイタリア国民が選挙に行かないといっており、この数はさらに増えている。7-800万人がどうしようか決めかねている。

EmgのFabrizio Masiaによれば、今後この数字は変化する可能性は充分にあるとのこと。今選挙をすれば67%。これは12月の予想に比して少し減少している。「実際には、一部の投票者は税金の平準化、またはFornero法の廃止を訴える候補者につい票を入れてしまうかも知れない。また、一方で何も理解できずに投票するものもいる。」

「この国は怨みが渦巻いている」とIxè代表のWeberは語る。「特に25歳から45歳までの、定職についていない人々の恨みだ。」 また、Swg創設者によれば、今のイタリアの状況からすれば2013年の75%から8ポイントは減少するだろうと予測。一方、まだ投票先を決めていないというのが一番多く、投票日前1週間で状況は変わりうる。最終的にはよりましな投票先を選ぶということになるのだろう。

この国の運命は、まだはっきりと投票に行くかどうかを決めかねている36%にかかっているということだ。「18歳から24歳の若者のうちは半数は、投票を見限っている。彼らの関心事が争点にないからだ。」とEuromedia ResearchのAlessandra Ghisleriは分析する。投票率は68から70%というところだろう。だが最後はなにが起こるかわからない。また、YoutrendのLorenzo Pregliascoは、「マッタレッラ大統領の強い訴えが届くには時間が足りない。結局、投票行動を促すのは候補者もさることながら、新しい選挙システムだろう。」と語る。
(原文)
http://www.corriere.it/elezioni-2018/notizie/previsioni-negative-70percento-rischio-561b4a16-fbd0-11e7-b641-cb41c1023d03.shtml

クロトーネの悲劇。女性救援団体リーダーの息子が殺される。

2018-01-16 00:46:47 | 社会
Corriere della sera
14 gennaio 2018 (modifica il 14 gennaio 2018 | 22:08)

«Volevo salvare le donne, mi hanno ucciso un figlio, ma non posso arrendermi»

「私はこれまで女性たちを救いたいと思っていたが、その女性たちが私の息子を死なせてしまった。でも私は今の仕事を諦めません。」

「これまでたくさんの女性を救ってきたつもりだけど、私は自分の息子を救うことが出来なかった。」カティア・ビッリリッロはクロトーネのアパートの1階の40平米ほどの質素な部屋で悲しみに耐えている。女性運動組織”自由の女”創立者で、18歳になったばかりで殺されたジュゼッペの母親のもとには、彼女を慰めようと何百人もの女性たちが集まり、抱き合っていた。集まった女性たちは路上や麻薬から救われた女性たちで、2009年以来この町で救いの手を差し伸べてくれたこの女性に、いま慰めのためにやってきたのだ。「私はクロト-ネの町にたくさんのことをしてきた。ゴロツキや不正を働く者とひとりだけで闘ってきた。

「息子は私の家族が不審の目を向けていると思い込んだ男に殺されたんです。」とカティアは語る。土曜日の午後、カティアの息子を殺したのは、自由の女の団体事務所の前で、姉とその夫、子供と一緒に住むサルバトーレ・ジェラーチェという男だった。彼は自分の家のすぐそばに彼女がこんな団体事務所を作ったのは、麻薬患者や誘拐人や売春婦で知られたこの町の監視の1拠点としたと思ったのだ。

「私がここに事務所を開いたのは、ただそこにある社会的な不安に対抗する必要があったからなんです。この仕事は誰からも、ほかの団体からも良い目では見られなかった。」とカティアは憤懣を語る。「このために息子は死んだんです。しかし私は今の仕事を諦めません。」 彼女はまた不条理な犯罪がどのようにして起こるにいたったかを語った。「あの男は自分が監視されていると言っていた。殺されるか地獄に落とされると言って怖がっていた。そして私たちを攻撃するようになった。土曜日、息子のジュゼッペがバイクで帰ってくるのを見て、男は警察のような暴力を振るってきた。

男は、私と3人の息子とジュゼッペの恋人の5人でコーヒーを飲んでいた部屋に入ってきたの。そして無言で銃を撃ち始めた。私は助けを求め叫びながら家の外に飛び出した。ジュゼッペは背後から撃たれた。私は彼を救い出そうと家にまた入ったが、私が倒れている彼を起こそうとした時心臓に向けて銃を撃った。」殺人鬼はそのあと自分の家に戻ると、松葉杖をついてまた外に出てきた。モバイル警察に連行されたとき、男は足を打たれて立っていられないと言っていた。警察署での取調べのあと、歩けなかったため車椅子で留置所に収監された。男は57歳、ほんの2ケ月前に3年の刑期を終えたばかりだった。クロトーネに戻り、密売人を続けていた。男はレボルバーの短銃を購入し、数日前にはカティアの帰りを家で待ち伏せ、「おい、見ろ。俺は銃を持ってるんだ。お前やお前の息子たちが俺にしたことに注意してろよ。」と大声で叫んでいた。

これはカティアの家族がいままで受けてきた脅しのひとつだ。彼女はあんまり注意を払っていなかった。ここ数年で慣れっこになっていたのだ。彼女は語り続けた。「私は市役所に監視カメラの設置をお願いしたけど、聞いてはくれなかった。私の団体のヌーメロベルデ(無料電話)の再設定を催促したときも聞こえないふりをしていた。男から守って欲しいと懇願したときも無視された。」 犯行のあと、犯罪者の家族は謝罪に現れた。「やっと今になって私に気が付いたわけ?息子が殺された後で。」 カティアは涙ながらに語った。「なぜ家族は男からピストルを取り上げなかったの?」

ジュゼッペの死はクロトーネの町を揺るがしている。町の行政はようやくカティアを気づかうことにしたようだ。葬式の日に葬式の進行を市民参加で行う市民の服喪が行われることが決まった。

「原文)
http://27esimaora.corriere.it/18_gennaio_14/volevo-salvare-donne-mi-hanno-ucciso-figlio-ma-non-posso-arrendermi-215b8a3a-f968-11e7-908c-5ec0ce9694cc.shtml

M5Sを去ったのか?姿を消したグリッロ。

2018-01-14 00:41:59 | 政治
Corriere della sera
11 gennaio 2018 (modifica il 12 gennaio 2018 | 00:09)

Il distacco da Casaleggio e l’assenza ai comizi. È quasi addio di Grillo
A Genova non c’era con Di Maio. Via al blog autonomo. Il suo ultimo intervento pubblico è datato 31 dicembre 2017

調査会社のCasaleggioと別れ、野外政治集会にも参加しない。これはまるでグリッロがM5Sから去ったかのようだ。ジェノバでもLuigi di Maioはいたのにグリッロはいなかった。グリッロは年末12月31日以来、おおやけに姿を見せていない。
グリッロは昨年末M5Sのブログを刷新すると発表していた。その中でグリッロはM5Sの転換(従来の調査会社Casaleggioから別の会社であらたなスタイルでブログを開設予定)を近日中におおやけに発表すると短い言葉で語った。

M5Sのブログサイトでは扱われるのは常に地方政治や国際政治ばかり、すなわち国会議員、支持者、スポークスマンの声ばかりが反映されているわけだが、グリッロのブログでは、すなわち私は、ビデオや講演ですこしからかってみようと思っているんだ。」そうなれば選挙戦は活発化するだろうが、今のところグリッロは存在しないかのように姿を見せていない。これについて、M5Sの幹部のひとり、Luigi Di MaioはPrimocanaleのインタビューに答えて、「グリッロはあなた方マスコミが考える以上にずっと仕事をしていますよ。今後、選挙戦の前面に出てくるでしょうし、もしも何もしないなんて許されないし、M5Sの目的にもそぐわないでしょう。」

しかし、このM5S党首候補は昨年12月の初めからツアーを開始したものの、ジェノバを最後に終わっている。候補者保証人とともに参加するはずであったイベントにも姿はなかった。幹部たちと一緒に集まったのは11月中旬が最後だ。グリッロのこの沈黙はM5S内部の大きな変化の兆候なのかも知れない。ツナミツアーで2013年の政治の主役になった男は大衆選挙キャンペーンを展開しようとしているのかも知れない。

過去の成功と、現状の冷静な分析の中で

M5Sの中ではいろいろな憶測があるが、彼の過去の成功と現状の冷静な分析のなかで揺らいでいるのだろうと推測している。「彼はM5Sのブランド以外に未来にどんな役割を果たすべきかを考えているのだろう」と。一時的な休止、または停滞と感じている。しかし、目先的に確かな予定はグリッロが近日に予定している歌手としての仕事だ。グリッロはiTunesで彼自身の声で、”リミニで歌うItalia5Stelle”を発表した。1月末の26、27日にMestreとCesenaでショーを開催予定だ。

そして、投票の10日前の2月23と24日、RomaとFlaianoで”Insomnia"のタイトルで公演予定だ。 投票日間近になって彼を突然呼び出して選挙活動するなんて考えられない。M5Sメンバーは「グリッロは戻ってくるよ。選挙には欠かせないからね。」と語る。

シャム双生児の関係
M5Sと調査会社Casaleggioとの2005年1月の初ブログ以来続く13年の関係は終わりが明確に告げられた。グリッロは芸人活動に戻って、グリッロ自身が過去に何度も言ってきたことをますます鮮明な形で形作っているところなのだ。彼は過去にしばしばM5Sが一致団結することの必要性を主張してきた。「誰も今の政治から後退することは許されない。」「私にとってM5Sはまさにシャム双生児のように不可分なのだ。」こう昨年7月に語った。3月4日の投票日までグリッロの動きに目が離せない。

(原文)
http://www.corriere.it/politica/18_gennaio_12/elezioni-2018-m5s-distacco-casaleggio-l-assenza-comizi-quasi-addio-grillo-e3fdfd2e-f711-11e7-b0f9-ae3913959e9e.shtml

イタリア北部では大雪。雪崩れがホテルを直撃。

2018-01-09 16:51:26 | 社会
Corriere della sera
8 gennaio 2018 (modifica il 9 gennaio 2018 | 07:55)

Maltempo: Cogne isolata, slavina su condominio al Sestriere

悪天候でアオスタのスキー場、Cogneは孤立、トリノ・オリンピックで有名なSestriereにあるコンドミニアムが雪崩れの直撃を受けた。近辺の道路は7~8メートルの雪が積もり、付近は通行不能。今週月曜日から木曜日はピエモンテ州全域で最高警報が発令された。

SestriereにあるコンドミニアムSan Vittorioは昨晩遅く雪崩れで壊滅状態となった。雪は一階、事務所、ドア、窓、出入り口、いくつかの客室などに入り込んだ。幸いにもけが人はいない。カラビニエリと消防によれば、29人が救出され、オリンピック館に身を寄せた後、市の負担でいくつかのホテルに分かれて宿泊した。

ピエモンテでは豪雪により、危険レベルは最高の5となっている。

火曜日にはさらに東に豪雪が拡がると予想される。SestrierからCerviniaまでの地域が3メートル以上の雪になるかも知れない。さらに東のBellunoでは山崩れも発生しているため、道路閉鎖されている。一方、イタリア中部や南部では例年より10度も高い春の陽気で、シチリアでは23度、ローマでも20度、フィレンツェでは17度となっている。

(原文)
http://www.corriere.it/cronache/18_gennaio_08/maltempo-cogne-isolata-allerta-valanghe-piemonte-de70dede-f48d-11e7-8933-313bcfe78b3e.shtml

百万ユーロの宝くじを当てた駐車場管理人

2018-01-08 21:25:17 | 社会
Corriere della sera 7 gennaio 2018 (modifica il 7 gennaio 2018 | 22:17)

Lotteria Italia, Il parcheggiatore da 1 milione di euro finisce all’ospedale: «Troppi soldi, li do a mia figlia»

宝くじで百万ユーロを手にした1人の駐車場管理人がついに病院に運ばれた。「俺には手に余る大金だよ。娘にあげるよ。」と語っている。宝くじに当たった驚き、信じられない思い、心臓が止まる思いを語り、最後は「一人娘と相談し、娘がどうするかを決めてくれるよ。」と語った。

「夜明け前の4時ごろ、ディスコから出てきた若者たちがピネロロのロッテリアで売られた宝くじが大当たりしたことを話していたんだ。そこで私も娘のために買っていた宝くじを取り出して番号を確認したんだ。その瞬間心臓が止まりそうになったよ。」 Biagio Vignaは友人のダリオに宝くじに当たった幸運を語る。心臓がドキドキして倒れそうだ。そしてまだ信じられない思い。一人娘のフランチェスカに電話すると大急ぎで電話に出た。「どうしようか?」彼は娘に聞いた。「宝くじはお前にプレゼントしたものなんだから、お前が決めてくれ。お父さんにとっては大金過ぎるよ。こんなにいらないよ。」

百万ユーロ

Web-TV”ピネロロの声”のディレクターでDario Mongielloに対し、ビアジオ氏は突然の大金なんてほしくはなかった。娘のフランチェスカはまだ若いし、私はもうこんな大金で何かしたいなんて年でもないし。」ニュースはインターネットに乗り、1時間もしないうちにCozieのアルプスの山のふもとにある3万5千人の住む町の街角やバルで、ビアジオ氏は話題のひととなった。町の通りを日に何千回と行きかう人々は互いに「ところでビアジオは結局どうしたんだい?」と言葉を交じわすのだ。しかし昨日は違っていた。ビアジオ氏は彼の娘とともに姿を消したからだ。というのもあまりにたくさんの人々が彼に会おうとするし、宝くじが当たったことが判明した際、動悸が激しくなり運ばれた救急病院の医師から静養を取るように勧められたからだ。ビアジオ氏はプーリァ出身。75年にピエモンテのこの地に移り住んだ。兵役時代に上級伍長の顔を殴った罪で、軍の独房と刑務所に入ったあと、ピエロロに送られ、Nizza Cavalleria連隊に所属した。「はじめはこの町が汚くて、霧も多くて嫌でしょうがなかった。」と彼は過去に幾度となく告白したものだったが、「しかし、日が経つうちに、若い女性たちが私を評価してくれるようになったんだ。」

天気を予想する昔ながらの暦を荷下ろしする駐車場管理人

今日、この若者のような顔をした64歳の男は、これ以上壊れようがないような小型トラックで気晴らしに出る。彼はこのトラックで芝居のチラシを撒きながら拡声器で地域の催しの宣伝をして回り、小金を得て生計を立ててきたのだ。夕方駐車場管理人として昔ながらの暦(訳者:lunarioがどのようなものかよくわからない)の荷下ろしのために町のディスコの前に到着する。そしてディスコに来た若者の自動車の駐車の采配をするのだ。若者たちとは、言葉も交わし、互いに笑いあう仲で、すべて知っている。「彼はみんなを陽気にしてくれる、とてもいい人だよ。」彼を知る人々はみな彼をそう言う。彼はまったく決まった職を探そうとも欲することもない。彼は規則や時間に縛られるタイプじゃない。駐車場管理人の仕事やほかのちょっとした仕事でやっと暮らせるだけの収入を得て、フランチェスカを育てるに充分な家があればそっちの方がいいというタイプだ。彼女こそまさに彼の最も大切なものなのだ。

(原文)
http://www.corriere.it/cronache/18_gennaio_08/parcheggiatore-1-milione-euro-finisce-all-ospedale-troppi-soldi-biagio-vigna-f9f32d3a-f3eb-11e7-aa70-8e209e058724.shtml