軽井沢高校 校長日記 『つれづれ軽井沢だより~乞う「ちょうどええ」』

学校の様子を校長の視点から伝えたいと思い、校長日記を書くことにしました。授業日毎日更新を目指します。ご愛読ください。

 5月25日(火) 大家好 036

2010-05-25 20:01:23 | 日記

 昨日は雨 (by 三善英司さん) でしたが、今日は朝から軽井沢らしいすがすがしい天気になりました。
 トップページの「フォトニュース」にあるように、今本校はツツジを中心に赤系統の花がきれいです。

 先週の木曜日に台湾の治平高級中学校の皆さんが来校したことについては、教頭さんが「フォトニュース」で特集を組んでくれましたし、私もこのブログに書きましたが、FM軽井沢でも昨日の17:20頃から放送をしてくれたようです。
 放送があると、ありがたいことに、いつも教務主任の池田先生が録音をして持ってきてくれるので、通勤の車の中で繰り返し聴くことができるのです。
 
 FM77.5MHzの電波に乗ったのは、最後のお別れ式の様子でした。
 最初の私の挨拶では、"Dajia jintian guo de zenmeyang?"(「皆さん今日はいかがでしたか?」という意味です。漢字では、日本語にない字がいっぱいあって表記できません)という中国語の問いかけに対して、多くの生徒が「タノシー」「タノシカッター」と答えてくれました。
 そのあと当日の感想を言ってもらったのですが、2人の台湾の生徒がそれぞれ日本語と英語で発言してくれました。
 治平高級中学校には、日本語科や英語科もあるのだそうです。

 にわか勉強で朱先生から習ったことによれば、中国語で「大家」(Dajia)というのは「皆さん」という意味で、「大家好」(Dajia hao)と言えば「大きな家が好き」とか「大家さんが好き」ではなくて「皆さん、こんにちは」という意味になるそうです。
 (ちなみに中国語で「手紙」はトイレットペーパー、「湯」はスープ、「娘」は母親のことですよね)
 私の挨拶の後には、保健委員会を中心とする「ハンドベル・チーム」が、ディスニーの曲を2曲演奏してくれました。
 放送の音を聞くと、響きのよいオルゴールの音のようで、あらためて「これは癒されるなあ」と感じました。

 と、ここまでは、会場で実際に行われたことなので、放送はここまでかな、と思っていましたら、FM軽井沢の清水さんは、理事長の王椿安さんにインタビューをしていたんですね。
 王さんは「日本で一番印象に残っていること」として、「軽井沢高校の生徒・職員があたたかく迎えてくれたこと」「親切にしてくれたこと」を挙げていました。
 これはもう、嬉しいの一言です。
 もっとも、このあと東京ディズニーランドに行ったそうなので、「一番印象に残っていること」が、最終的に変わってしまわないことを祈っています。

 そして、もう一つ。
 この日、ずっと通訳をしてくれていたのが、長野県観光協会の横沢さん。
 県の職員ですが、中国に留学していたこともあり、完璧に中国語の通訳ができるのです。
 今、本校には国際文化科がありますし、希望者は中国語を学ぶことができます。
 そして、「観光」ということを考えると、軽高は最高の場所にあります。
 国際親善文化観光都市・軽井沢にある本校で学び、英語や中国語を身に付けて、県職員になったり観光関係などの仕事に就いたりして、地元軽井沢や国内外で活躍する卒業生がたくさん出るといいな、ということを、一日お付き合いいただいた横沢さんを見ていて思ったりもしたのでした。

 写真は、花瓶と一緒にお土産にいただいた高級中学のフラッグで、校長室に飾ってあります。 

 5月24日(月) 雨と言えば三善英司さん 035

2010-05-24 20:52:40 | 日記

 先週末のお天気 (「晴れ」のことを「いいお天気」または単に「お天気」と言いますよね) から一転して、昨日の日曜日から雨が降り出しました。
 そして今日は一日中雨でした。

 金曜日の日記のタイトルを「♪日立の青空」としたところ、「それは何?」との疑問が寄せられました。
 ♪(音符)が入っているので、何かの歌だということはおわかりいただけるかと思います。
 何年頃だったのかは正確に覚えていませんし、インターネットで少し検索をしてみても発見できませんでしたが、とにかく一昔前というか相当前に、HITACHI製の「青空」という名前の電気洗濯機のコマーシャルがテレビで結構頻繁に流れていたことがありました。
 たしか「あーおぞらーにー、しーろいくーもー、たーのしーくー、おせーんたくー」「ひーたーちのー、あおーぞらー」というような歌詞だったと思います。
 何度も何度も流れるので耳にこびりついていたのですが、その「青空」と、クラスマッチの雲一つない青空とをかけて、こんなタイトルにしたのです。
 実は、以前軽井沢高校で担任を持ったクラスが3年の時の「噴煙祭」(文化祭)のテーマ曲が、ブルー・ハーツの「青空」でした。
 これにちなんで卒業アルバムの表紙に「青空」の二文字を入れましたし、「三年生を送る会」の3学年担任団の余興の一つとしてこの曲をみんなで熱唱して以来、カラオケで私がよく歌う曲の一つでもあるので、「青空byブルー・ハーツ」とか何とかする手もあったかもしれませんが、こっちに絡めたタイトルより、洗濯機のコマーシャルに絡めた方が面白いかな、と思ってそっちにしたようなわけです。
 今後もこの類の「思いつき」のタイトルがままあるとは思いますが、適当に解釈しておいていただけると幸いです。

 さて、今日は、昼休みに校長室に司書の青木さんと正副図書委員長が来て「抽選をしてほしい」と言います。
 ある期間に図書館を利用した生徒(本を借りた生徒)に番号を付けておいて、春と秋の2回、抽選をし、当選した人には何らかのプレゼントをするという企画だそうです。
 そんなわけで、厳正な抽選の結果、当選者が選ばれたことは私が保証します。
 最近「活字離れ」ということが言われますが、本校の図書館では、朝読書や読書週間、推薦本、○○特集などの企画や、フロアにカーペットを敷く工夫など、生徒が図書館に行って本を借りて読もうと思うような工夫がなされています。
 本を読むという作業は、テレビや映画と観るのとはまた違ったよさがあり、得られるものも大きいので、もっともっと本を読む人が増えるといいなと思っています。 

 5月21日(金) ♪日立の青空 034

2010-05-21 23:32:48 | 日記

 春季クラスマッチが行われました。

 昨日の昼間は何とか天気がもってくれ、台湾の生徒と校外の散策をすることができました。
 今日に向けて、昨日の夕方から降り出した雨が心配されましたが、開会式の時には、見事雲一つない快晴となりました。
 最高気温も25.6度と「夏日」を記録しました。
 本校の裏に離山というこんもりした山があるのですが、本校の校舎と離山と真っ青な空のコントラストは、最高の景色です。
 こういうときには、「ビューティフォー」と叫びたくなります。
 今日の模様は、トップページの「軽井沢高校ニュース 5月号その2」の写真で見ることができます。
 (前回軽高に勤務した時には、5年もいて、ついぞこの離山に登らずに終わりました。もう何度も登ったというALTのプレンティスと今年の夏は一緒に登りたいねと話しました)

 ここ数日、放課後に生徒が練習する姿がありました。
 今朝もソフトボールの練習をする生徒が見えました。
 何かに向けて「もうちょっとやっとこうぜ」という気持ちが大事なんですよね。
 普段の部活でも勉強でも同じことです。
 これがまさに「プラスワン」ということなんです。

 集合時刻の8時40分が近づくと生徒の動きが急に慌しくなりました。
 それもそのはず、出席確認時の「欠席」「遅刻」の状況が「総合得点」に反映されるのです。
 「クラスマッチ」なのですから、それも大いに結構。

 開会式では、生徒諸君に3つのことを言いました。
 1つ、ケガをしないように。
 2つ、自分の試合をがんばることはもちろんクラスの他の試合を応援しよう。
 3つ、みんなでいいクラスマッチを創り上げよう。
 擦り傷程度の小さなケガはあったようですが、この3つのどれもが実行できたと思います。
 運営責任者である体育科の清水先生、宮坂先生が、得点集計・片づけまで終わった後に、少し日焼けした顔に白い歯をみせて「無事終了しました」と報告に来てくれました。

 一日中、今朝の青空のような、生徒と先生の爽やかな笑顔があっちでもこっちでも見られました。
 クラスマッチですから、勝負にもこだわってほしい。
 でも、それ以上に、生徒同士、生徒と職員が一緒に身体を動かすことによって生まれるこの笑顔が、この行事の最大の収穫だと思っています。
 私自身も、職員ソフトボールチームの試合に参加したり、ほかの試合を見たりして、すでに現時点で太ももの裏辺りに軽い痛みがある状態ですが、生徒・職員との距離がまた少し近くなったような気がしています。

 一方、来週の中間テストに向けて、今週から各教科で放課後補習が行われています。
 朝早くから個別指導をしている先生もいます。
 基礎学力の向上も本校の大事な目標の一つです。
 生徒に様々な「場」を提供し、いろいろな「力」を付ける。
 学校はそういう所でありたいものです。

 5月20日(木) 謝謝 033

2010-05-20 21:17:16 | 日記

 いやあ、素晴らしい一日でした。

 台湾の治平高級中学から、生徒が75名、理事長・校長はじめ職員が8名、通訳が3名、県の観光協会から3名、合計89名が本校に見えました。
 「高級中学」とは、日本で言えば高校にあたります。
 治平高級中学は私立の学校で、全校生徒が約7000名とか。
 修学旅行は、毎年、全部の学年から希望者を募り、応募した生徒のうち、筆記試験などの選考を通過した者だけが参加できるのだそうです。
 日本は「親切で、礼儀正しく、勤勉で、環境問題への意識も高くて・・・」と、台湾の人が目標にしているのだそうで、修学旅行の行き先としても、進学・就職先としても大人気だそうです。

 スケジュールの最後、ロータリー前での記念写真撮影が終わっても、高級中学の生徒は、見送りに来た本校生と、個々に写真を撮ったり、メールや住所の交換をしたり、名残り惜しそうに話し込んだり、台湾の生徒が口々に中国語で「謝謝」・日本語で「タノシカッター」と言っていたり、本校生がいつまでも手を振ってバスを見送ったりと、この姿からだけでも、今日の交流が大成功だったことがわかります。
 来校した生徒たちが、驚くほど社交的で、ニコニコしながら手を振ったり近づいてきてくれたりするので、本校生が接しやすかったということはあると思います。
 それでも、わずか数時間でこんなに親しくなれるものなのかと、子どもたちの持つ可能性の大きさにあらためて驚かされました。
 本校の生徒も職員も、それぞれの持ち場持ち場で、あるいはそれを超えて気を利かせて、準備段階から今日の当日まで、よく動いてくれました。
 全体交流会で集中しつつ盛り上がる時は「オーッ」と言って盛り上がる、授業や校外散策では英語・中国語・日本語を混ぜながら懸命にコミュニケーションを取ろうとする、昼食時に自主的に弁当を持って台湾生の昼食会場に行き交流を図る、華道部が会場の花を準備する、保健委員会がハンドベルの演奏を披露する、中国語選択者が中国語で質問をする、生徒会長があいさつの初めのところで習っていない中国語に挑戦する、などなど、一つ一つの言動がいい方へいい方へとつながって、こういう形になったのだと思います。
 この辺りは、トップページの「軽井沢高校ニュース:5月号その3:特集」に写真が掲載されていますが、どの写真もいい写真だと思います。
 私も、治平高級中学の職員の方々といろんなことを話すことができましたし、親しくもなれたのでよかったと思っています。

 学校到着直後の歓迎式と、最後のお別れ式であいさつをすることになっていたのですが、本校で中国語を教えてくれている朱先生から中国語の特訓を受け、冒頭は中国語で、あとは英語と日本語を混ぜて話をしました。
 「通じるだろうか」という不安を抱えつつ初めて人前で中国語を話しましたが、いやあ、通じて反応があったときは本当に嬉しかったですね。
 「通じる」ということは、言語学習の原点ですし、やはり一番のモチベーションだと思います。
 写真は、本校にいただいた、お土産の花瓶です。
 さっそく校長室に飾りましたが、華道部に使ってもらった方がいいのかな。

 5月19日(水) 宝くじがこれくらい当たれば 032

2010-05-19 21:17:20 | 日記
 
 軽井沢は、昨日までとは打って変わって朝から曇り空、天気予報どおり途中からは小雨が降り出しました。
 今では天気予報は当たって当たり前なので、たまにはずれることがあると「天気予報は当てにならない」などと言って批判したりしますが、考えてみれば、翌日以降の天気や温度などが相当な確率で当たるというのは、すごいことですよね。
 そもそも気象衛星を打ち上げていること自体大変なことです。
 それと違う意味でまたすごいのが、たとえば、「○○山のてっぺん近くに雲が出ると明日は雨」とか「△△虫が畑から見えなくなると明日は風が強い」とか、そういう各地で伝承されている予報の知恵みたいなものです。
 これがまたよく当たるんですよね。

 お昼少し前に、県アイスホッケー連盟の監物副会長、県教育委員会スポーツ課の井川企画幹、県体育協会の斎藤指導主事の3人が学校に見え、田澤教頭さん、アイスホッケー部顧問の桜井先生と3人で校長室で迎えました。
 本校が県体育協会のアイスホッケーの特別強化指定校になったので、その「指定証」をお持ちくださり、あわせて激励に見えたというわけです。
 写真がその「指定証」ですが、生徒も職員も保護者も、みんなが見られるように校内に掲示することにしました。
 部員も励みになることでしょう。
 顧問の体育科桜井先生は、大学までサッカーが専門でしたが、本校に赴任以来、生徒と一緒になってアイスホッケーを覚え、3年の担任を持ちながら、昼も夜もない、休日もない生活を送っています。
 アイスホッケーは本校の「看板」です。
 ありがたいことだと思っています。

 「ここのところ、毎日の日記の量がどんどん増えている」という指摘を受けましたので、読者が途中で飽きてしまわないように、意識して少し短くして、「ちょうどええ」と言われる長さにしていきたいと思っています。

 明日は、台湾から高校生や引率者など約90人が来校します。
 晴れないまでも降らないでいてくれるとありがたいのですが。
 幸い、予報は「曇りで晴れ間も」だそうで、昨日の時点の予報の「雨」からは大きく前進。
 ひたすら祈るのみです。