観光ガイドブックに載せる訳にいかないコラム

管理人「てぃんがーら」が沖縄のニュースを斬る!

未明離陸4日連続/嘉手納基地

2006年07月28日 | Weblog
近年前例なし
 米軍嘉手納基地所属のF15戦闘機など計十一機が二日連続で未明に離陸した問題で、同基地は二十七日、「二十八、二十九の両日早朝に離陸し、米本国に向かう」と、四日連続の未明飛行を実施する方針を那覇防衛施設局に伝えた。(2006年7月28日沖縄タイムス朝刊1、31面)

 嘉手納基地で早朝のF15の離陸が続きます。未明の住宅地を100デシベルの騒音が襲ったということで、多くの住民がひどい爆音に悩まされています。
 窓ガラスが震えるほどの音により、眠りを妨げられる日が続いているのです。
 防衛施設局によると、基地からは「地元の要望は十分承知しているが、第一八航空団としては何ら任務を達成していない。米国での演習に参加するため、地元の理解をお願いしたい」と通告があったということです。
 嘉手納町や防衛施設局は基地司令官に対して配慮の申し入れをしていますが、おそらく何の効力も無いでしょうねえ。米軍が地元のことを考えるなどということはあり得ないことなのでしょう。
 

パトリオット移動想定/訓練展開で米軍

2006年07月25日 | Weblog
公道使い基地間で/政府「法的問題なし」
 地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の嘉手納基地と嘉手納弾薬庫地区への配備で、米軍が日本政府に対し、在沖米軍基地間の移動訓練が必要との意向を伝えていたことが二十四日、分かった。移動訓練は公道を使って行われる可能性があるという。米軍は訓練の頻度や規模など運用の詳細は「今後、具体的に検討する」としている。日本政府はPAC3の移動訓練について日米地位協定で認められた「米軍車両の施設間移動」に当たるとし、問題視しない方針だ。(2006年7月25日沖縄タイムス朝刊1面)

 本日のタイムス紙朝刊の1面トップ記事です。パトリオットPAC3配備の続報です。要は米軍はPAC3を車両で移動しますよ、と言ってきていることに対し、地元は反対し、政府は法的に問題ないよ、と言っているということです。
 この記事の中で面白いのは、『政府関係者によると、米軍はキャンプ・ハンセンや普天間飛行場など、嘉手納以外の基地も弾道ミサイルの標的になる可能性が否定できない重要な基地があると認識』していると報じていることです。さらに政府筋は『PAC3は射程が約二十キロと短く、特定の基地を守る場合は対象の近くに展開する必要があるため、平時に機動展開訓練(移動訓練)を実施する必要があると説明』しているということです。
 つまり政府は、沖縄は各地が核弾道ミサイルの標的になることを認識し、かつPAC3は射程距離が短いためスポットで基地を守るということを認めたわけです。
 現実問題、弾道ミサイルは発射から数分で着弾しますから、移動することは不可能でしょうから、あくまで訓練ということなのでしょうか。それとも、嘉手納以外のキャンプシュワブや普天間基地にもPAC3を配備する布石なのでしょうか。
 いずれにしても、米軍も日本政府も沖縄に弾道ミサイルが飛んでくる可能性を十分に認識していることが分かります。しかし、ミサイルを止めるのはパトリオットでなく、日本政府の外交手腕であることを、もっと認識してもらいたいものです。

「基地強化」に抗議 PAC3反対集会に500人

2006年07月20日 | Weblog
「嘉手納基地の軍事強化につながるパトリオット配備に反対する集会」(主催・沖縄平和運動センター、中部地区労、新嘉手納爆音訴訟原告団)が19日夜、北谷町の砂辺馬場公園で開かれた。約500人(主催者発表)が参加し、パトリオット(PAC3)配備反対決議を採択。「基地機能強化反対」とシュプレヒコールを上げ、米空軍嘉手納基地第1ゲート前までデモ行進をした。(2006年7月20日琉球新報 朝刊29面)

 米軍が迎撃ミサイルパトリオットを嘉手納に配備することを巡って、住民の反対が続いています。記事によると野国昌春北谷町長が「パトリオットを配備した基地が攻撃される」と、配備の危険性を訴えたとありますが、どうも現実が見えていない様に思えます。パトリオットを配備した基地が狙われるのでは無く、米軍は明らかに嘉手納が狙われる可能性を考慮しているためパトリオットを配備するのです。
 しかも、PAC2よりも命中精度を高め、巡行距離を縮めたPAC3を配備するということは、弾道ミサイルによる基地攻撃の迎撃を念頭に置いているのです。
 他国が極東最大の米軍嘉手納基地を叩くとすれば、弾頭に搭載されるのは間違いなく核です。
 核攻撃を避けるためには、嘉手納にPAC3が配備されるかされないかではなく、国の外交によらなければなりません。どうも大事な部分が見えないまま、事態が推移しているような気がします。
 

八商工、甲子園一番乗り/高校野球県大会

2006年07月17日 | Weblog
離島勢初/春夏連続の切符
 第八十八回全国高校野球選手権沖縄大会(主催・県高野連、朝日新聞社)最終日は十六日、全国四十九大会のトップを切って沖縄市野球場で決勝が行われ、八重山商工が7―3で中部商を破って初優勝。春夏連続の甲子園大会出場を決めた。離島勢としては初めて夏の甲子園への切符を手にした。(2006年7月17日沖縄タイムス朝刊1面)

 前回春の大会に引き続き、今回も石垣島から沖縄の代表校が決まりました。前回は2回戦で敗退してしまいましが、夏の大会はぜひ頑張ってもらいたいものです。
 沖縄では野球に限らず、スポーツで地区大会、全国大会に行くことになる度に、親やPTAなどで泡盛やコーヒーの販売が行われます。出場記念のラベルを貼って、1500円や2000円で販売し、利益分をカンパするのです。
 また、職場単位での募金も多く行われ、県民上げて選手を送り出すという感じです。
 こうして皆の力を借りなければ大会に送り出すことができないというのは移動だけでも大きな金がかかるためです。知人は息子がバスケットボールの九州大会に行くということで、泡盛60本のノルマを課せられたと嘆いていました。
 石垣から那覇に出て、そこから神戸に行く航空運賃だけでも大変です。バスを仕立てて行けるわけではありません。離島苦が高校野球の世界にもあるのです。
 せめて高校球児は県に関係なく平等な負担で甲子園に行けるような仕組みはできないものでしょうか。

金武町都市型訓練1年/“戦場”の隣 戻らぬ平穏

2006年07月12日 | Weblog
空を覆う白煙
【金武】十一日午後零時五十八分ごろ、金武町のキャンプ・ハンセン内「レンジ5」の着弾地付近で原野火災が発生した。米軍ヘリ二機が消火に当たり、午後五時五十分ごろ鎮火した。(2006年7月12日沖縄タイムス朝刊27面)

 タイムス紙社会面に写真入りで米軍実弾射撃の着弾地点の原野火災の様子を伝えています。山火事は今年になって二度目ということで、梅雨明けに緑に戻った山がまた赤茶色になってしまうのでしょうねえ。
 日々、実弾の爆裂音が響き、日常生活を脅かす金武町伊芸地区。生活地域から数百メートルと離れていない原野火災。
 日本政府の言う代替え施設の完成は2007年度。それまで、「暫定使用」という名目で、危険と隣り合わせの訓練が続きます。
 沖縄の負担軽減は一体どこに消えてしまったのかと思います。