観光ガイドブックに載せる訳にいかないコラム

管理人「てぃんがーら」が沖縄のニュースを斬る!

地元協議打ち切りも/普天間移設沿岸案

2006年03月30日 | Weblog
「再編と同時決着」/防衛庁首脳
 防衛庁首脳は二十九日、名護市との協議が難航している米軍普天間飛行場のキャンプ・ハンセン沿岸部移設について「在日米軍再編の最終合意と同時決着だ」と述べ、四月四―六日に米ワシントンで開かれる日米審議官級協議と同時に結論を出す意向を明らかにした。(2006年3月30日沖縄タイムス朝刊1面)

 本日の沖縄タイムス紙1面トップです。地元にろくな説明もないまま、政府は強行突破を図るようです。
 小泉は、「もう交渉の段階は過ぎた。駆け引きをするときではない。今は国と名護市の真剣勝負だ」と語ったと報道されていますが、この人は駆け引きをしていたのですね。今までは真剣では無かったのですね。そして、勝負をするらしいです。
 何か勘違いしているのでは無いでしょうか。相次ぐ米軍の事件事故、基地があるから起こる被害があるから地元は反対するのです。国民を米軍から守るという意識が、この国のリーダーには無い様です。
 沖縄県民は日本国民と思っていないのでしょうねえ。

首相、沿岸案堅持/名護市提案を拒否

2006年03月29日 | Weblog
本日の沖縄タイムス紙朝刊1面トップの見出しです。
先週からこの問題がトップで報じられています。
流れをみると、

22日、政府、微修正を検討/普天間移設沿岸案
23日、名護市長 主張譲らず/沿岸案修正協議
24日、名護市案に否定的見解/佐藤那覇防衛施設局長
26日、「集落上空が問題」と伝達/島袋・額賀会談
27日、名護、国に歩み寄り/辺野古沿岸案
28日、「飛行ルートは海上」/沿岸案修正
で、本日は、首相、沿岸案堅持/名護市提案を拒否
となるわけです。

小泉さんは、「政府原案(沿岸案)を基本にするが、(滑走路の位置を)一センチも譲らないわけではない」という言い方をしています。
これは、一見柔軟に対応しているように見えはしますが、名護市長案のように数百メートルも移動は全く認めない、1cmだったらいいよ、ということを言っているに過ぎません。
こういう、言葉遊びのようなことを延々と繰り返しているわけで、都度地元は右往左往することになっています。
日米安保条約に基づく国策として、米軍基地を作ろうとしているわけですから、言葉遊びは止めてしっかりと真摯に取り組んで頂きたいものです。

施設庁 幹部処分検討/支払い予算化困難

2006年03月20日 | Weblog
辺野古沖調査費超過分で「責任」
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古沖移設計画の中止に伴う契約解除問題で、防衛施設庁は十九日までに、契約額の超過金の負担義務が確定した場合、幹部を含む関係職員を処分する方向で検討に入った。(2006年3月20日沖縄タイムス朝刊1面)

 本日のタイムス紙1面トップ記事です。見出しだけですと何のことだか分かりにくいですよねえ。政府が普天間飛行場の辺野古沖への移転を正式に断念したため、ボーリング調査などが中止、予算がオーバーしそうだ、というものです。ボーリング調査は反対派の活動のため実施できなかったり、待機させられたりして、費用が膨らんでしまったわけで、防衛施設庁は業者に金を払わないと言っているようです。
 当然、10億円の未払い金がある業者もいるそうで、業者としては訴えを起こす可能性もあり、裁判になったら防衛施設庁の支払い債務が確定することは明らか。そうなったら、職員を処分するよ、といっています。
 しかしねえ、なんだか、という感じですねえ。業者には責任無いですからねえ。っつーか、そんなことも考えずに辺野古沖案を断念したのですかねえ。ほんと、よく分からないです。

沿岸案閣議決定を明言/額賀長官

2006年03月17日 | Weblog
 額賀福志郎防衛庁長官は十六日、衆院安全保障委員会の在日米軍再編に関する集中審議で、最終報告後に米軍普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沿岸部への移設を閣議決定する考えを明言した。(2006年3月17日沖縄タイムス朝刊1面)

 中間報告はあくまで中間であり修正もありうる、というわけのわからない方便を使いながら、米国にはいいことだけ言って、にっちもさっちも行かなくなったら、中間報告は最終報告だと言い出し、北部振興策やグアム移転をちらつかせながら県民の意見を分断し、基地建設を強行するようです。
 今までいい加減な対応をしてきたから、いまさら地元は説得に応じることはないでしょうねえ。今回、きっと強硬な反対運動がおこるような気がします。それは、過去の政府の沖縄に対する姿勢への評価であると思います。基地がいいとか悪いとかいう以前に、日本政府に共感できなくなっているのでしょう。これは危機的状況だと思いますが、政府はこの危機がわかっていない様です。 

「軍民・15年」白紙/沿岸案4月閣議決定

2006年03月15日 | Weblog
 政府が在日米軍再編の最終報告後の四月に、米軍普天間飛行場を名護市キャンプ・シュワブ沿岸部に移設する方針を閣議決定する方向で調整していることが十四日、分かった。(2006年3月15日沖縄タイムス朝刊1面)

 本日のタイムス紙1面トップ記事です。政府は1999年に閣議決定した辺野古沖への海上案を正式に撤回したというわけです。これに伴って、知事が出した条件、「15年使用期限」と「軍民共用空港」も反故になりました。まあ、もともと空手形のとうなもので、政府も本気には考えていなかったようですが、この閣議決定を知事は苦渋の決断で受け入れた経緯があります。
 それを一方的に白紙に戻したのですから、責任を問わねばなりません。

 さて、記事では「政府内の一部には、北部地域への新たな振興策の概要も盛り込む考えもある」ということを伝えています。まさに飴とムチの政策。ますます基地依存経済を作り出そうとしているわけです。
 
 よしんば、基地が移転したとして、基地問題は終わりではありません。軍雇用従業員や軍用地主など、基地に頼らざるを得ない人々をどうするのかという大きな課題が残ります。北部地域以上に対策を立てなければならないと思います。
 およそ事業というものは新規に開業する以上に撤退には金がかかります。従業員をクビにして終わりというわけにはいきません。まして、好きで軍に頼っているわけでなく、そのような社会にしてしまった国には大きな責任があります。基地経済の建て直し、原状復帰、雇用問題など含めて基地問題であり、それらの問題の解決が無くして基地問題は無くならないと思います。

米、基地整備費を要求/海兵隊グアム移転 経費80億ドル以上試算

2006年03月14日 | Weblog
 米ハワイで先週開かれた日米審議官級協議で、米側が在沖海兵隊のグアム移転について、司令部庁舎など基地機能の整備は日本の無償負担が必要との見通しを伝えていたことが十三日、分かった。米側は移転経費で新たなインフラ整備費を追加し、従来の総額約八十億ドル(約九千四百億円)から上乗せする試算を提示したことも明らかになった。(2006年3月14日沖縄タイムス朝刊1面)

 米軍再編に伴い、米国は沖縄の海兵隊をグアムに移転するために、9,400億円を超える無償援助を要求してきたということです。日本政府は米国の言いなりですから、払うつもりなんでしょうねえ。ただ、国内の批判を避けるために、国際協力銀行(JBIC)から融資するという形をとりたい様です。貸すだけだよ、という訳ですが、たぶん返してくれないでしょうねえ。だって、最初から無償援助してくれといわれているんですから。
 ただし、海外の米軍施設をJBICで融資するには法律の改正が必要になってくるらしいです。特措法といい、法律を曲げてでも、米国に尻尾を振りたいようです。
 何も法的根拠の無いまま9,400億円を出そうとしているんですよ。メールの真偽を調査するより、先に調査追求することがあると思うのですが。

防衛次官、修正を拒否/県政与党要請に

2006年03月09日 | Weblog
 自民党県連の具志孝助幹事長ら県議会与党三会派の代表は八日午後、防衛庁の額賀福志郎長官と守屋武昌事務次官、自民党幹部らと相次いで面談し、米軍普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沿岸部への移設案に容認できない考えを伝えた。沿岸案の修正を求める要請団に、守屋次官は「修正案を作ることは考えていない」と明確に拒否。三月中に在日米軍再編の最終報告をまとめる考えを強調した。(2006年3月9日沖縄タイムス朝刊1面)

 守屋次官は「地元が修正と言うのなら、政府案のどこが悪いか示し、責任を持ってやれる案を作るべきではないか」と言ったそうです。この人頭が悪いのでしょうか。 私が考えたって政府案の悪い所は、①基地が密集する沖縄にこれ以上基地はいらないのにさらに新設しようとすることが悪い。②地元が納得していないのに頭ごなしに決め、見切り発車することが悪い。③よしんば辺野古に作るにしてもヘリに不必要なほど長い滑走路と海上の岸壁を作るのが悪い。④さらに、住宅地の真上に滑走路の延長線が通るのが悪い。と、いくらでも悪いところが出てきますし、これは地元が繰り返し伝えていることです。
 そのうえ、基地被害を受ける被害者に責任を持って案を作れ、とは何をかいわんやです。こういうことを言ってるとさらに反対運動が高まるでしょうねえ。
 沖縄は200年以上も前から薩摩藩に日本政府に、略取され騙され続けてきました。今回もほんの数カ月前には政府は「中間報告はあくまで中間であり修正もありうる」と言っていました。要は政府は嘘をついた訳です。嘘がばれたら普通は謝りますよね。永田議員だって「メールは嘘でした」って誤りを謝罪しました。謝りもせずに、中間報告は最終報告と言ってはばからない政府に、さらに不信感はつのるばかりです。

地元説得を断念/米軍再編・沿岸案

2006年03月08日 | Weblog
 政府は七日、在日米軍再編をめぐり沖縄県など地元との調整が難航していることを受け、最終報告前の関係自治体の同意取り付けを事実上断念、閣僚級の日米安全保障協議委員会(2プラス2)を四月上旬に開催し、最終報告を取りまとめることを米側に打診する方針を固めた。(2006年3月8日沖縄タイムス朝刊1面)

 1面トップ記事です。小泉さんは、ただ「地元に理解を得られるよう説得する」と繰り返すだけ。 だいたい地元に理解を得られるようにするため、何をどうするのかという具体的なことも全く見えてきません。言葉遊びに終始しているように思えます。
 地元が理解する以前に、地元が強硬に反対する基地建設を強行することになれば、大変な混乱を招くことになるでしょう。
 また、仮に移転をするといっても8,560億もの費用に加え、グアムの基地整備についても7,000億の費用負担を求めています。
 これほど大きな問題を抱えているのに、政府も民主党ももっぱら議題はメール問題です。こいつら頭おかしいんじゃないかと思いますね。メールが本物だろうが偽物だろうが、そんなことどうでもよろし。今、何が日本にとって重要な問題なのか、しっかりと話し合ってもらいたいと思います。

沿岸案阻止へ3万5000人結集 普天間移設で県民大会

2006年03月06日 | Weblog
 在日米軍再編の日米合意に抗議し、普天間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設に反対する「知事権限を奪う特措法制定反対 普天間基地の頭越し・沿岸案に反対する県民総決起大会」(主催・同実行委員会)が5日午後、宜野湾市海浜公園多目的広場で開かれた。(2006年3月6日琉球新報朝刊1面)

 本日の県内二紙の1面トップは、県民総決起大会の様子を伝えています。普天間基地移設にからむ問題については、当コラムにおいても以前から取り上げ続けていますので繰り返しませんが、この決起会の意味を政府はどう捉えるのでしょうか。
 またも無視するのであれば、反対派が実力行使しづらい沿岸案といえども、その建設には厳しい反対運動が巻き起こるでしょう。政府はこの県民の声を謙虚に聞き、沖縄ばかりに負担が偏ることの無い様にしてかねばなりません。

米、全額負担を要求 海兵隊グアム移転費

2006年03月01日 | Weblog
 在日米軍再編をめぐる日米協議で在沖米海兵隊のグアムへの移転費用の全額を日本側が負担するよう、米側が要求していたことが28日、分かった。移転費用は従来、約76億ドル(約8132億円)とされていたが、2月下旬の実務者協議で米側はさらに上積みを要求、総額が約80億ドル(約8560億円)前後の巨額となるのは必至だ。(2006年3月1日琉球新報朝刊1面)

 本日の琉球新報1面のトップ記事です。米政府は、この80億ドルを出さねば、移転に20年かかるがいいのか?と脅しているようです。日本政府は、最初70%ほどを負担するとか、融資で資金援助するとか言っていましたが、それは国内に向けたウソということが明らかになりました。どうも米政府は最初から全額負担を押しつけてきているようです。
 沖縄返還時に密約は無かった、とこの後に及んでも主張しているのですから、政府は何かとんでもない弱みを握られているとしか思えません。
 さあ、この8560億円などという巨額な資金を、日本は用意できるのでしょうか?辺野古の基地で騒いでいますが、そもそも資金が出ないのであれば移転すらできません。日本という国は米国にいいようにあしらわれ、それでも尻尾を振り続けるのでしょうか。