観光ガイドブックに載せる訳にいかないコラム

管理人「てぃんがーら」が沖縄のニュースを斬る!

修正案「望ましくない」 米大使館安保部長、検討の余地なし強調

2006年02月28日 | Weblog
 在日米軍再編協議に携わる在日米国大使館のケビン・K・メア安全保障部長が27日午後、那覇市内で開かれた共同通信加盟社の論説研究会で講演し、昨年日米で合意した普天間飛行場の名護市辺野古キャンプ・シュワブ沿岸部への移設について「基本的概念を交渉することはもう望ましくない」と述べ、技術的な調整以外に地元の求める修正案について米側に検討の余地はないことを強調した。(2006年2月28日琉球新報朝刊1面)

 米国大使館の安全保安部長が、辺野古の沿岸案を変えるつもりはないよ、と公の場で発言したということですね。
 おそらく中間報告と言っても、すでに骨格は最終決定されていたのでしょうねえ。それを政府は「修正の可能性がある」とか「中間報告であって最終決定ではない」と言い続けてきました。
 分からないのは、政府はこうした外と内と方便を使い分けて、うまくごまかせると思っているのでしょうかということ。余計に問題を複雑にし、地元は都度混乱を強いられます。だまされたことが分かったら、地元はより強硬になります。
 また辺野古に移転できなかったら、嘉手納から南の基地返還が難しくなるという、いわゆるパッケージ論も述べています。このパッケージ論は小泉首相が否定したことです。いい加減にしてくれといいたいですね。

海上抗議抑止に“利点”/辺野古移設で那覇施設局長

2006年02月24日 | Weblog
 那覇防衛施設局の佐藤勉局長は二十三日の定例記者懇談会で、米軍普天間飛行場の移設問題で名護市辺野古沖の従来案が停滞した理由の一つに「環境団体などの海上での抗議行動」を挙げた。(2006年2月24日沖縄タイムス朝刊1面)
 
 つまり、住民に危険が及ぶ沿岸案に固執する理由は、抗議行動を避け、工事がしやすいから、というわけですね。工事がしやすければ、住民の被害は二の次ということです。
 そもそも、なぜ抗議行動が起こるのか、抗議行動が起こらないようにするにはどうしたらよいかは全く考えていないわけです。
 防衛施設局長がこの程度の認識では、あまりに甘いとしか言いようがないですねえ。問題の本質を捉えられず、場当たり的なことばかりしてると、島ぐるみ闘争に発展する恐れもあります。
 

米軍再編 特措法 当面見送り

2006年02月22日 | Weblog
政府 新基地交付金で対応
 在日米軍再編で、基地移設予定地の公有水面の使用権限を知事から国に移す特別措置法について、政府が法制定を当面、見送る方針を固めたことが二十一日、分かった。防衛庁が地域振興策として、基地建設の進ちょくを条件に自治体に支払う新たな交付金の創設を検討しているため、地元が受け取りに同意すれば、強権的な法制定の必要性はなくなると判断した。(2006年2月22日沖縄タイムス朝刊1面)

 公有水面というのは海のことです。海上に飛行場を作るなどという場合、県知事の許可がなければ埋め立てができないわけです。今回のように基地建設を知事が反対している場合には、海上の権限を県知事から国に移し、埋め立て工事ができるようにするのが特別措置法です。
 その特別措置法を政府はちらつかせていたのですが、交付金を支払うことにより解決するであろうから、今回は見送る、ということです。
 ただこの交付金は、地元の反対で工事ができなくなったら打ち切るというもので、まさに金によって地元の民意を分断しようとするものです。
 交付金はある意味、麻薬と同様で、受け取り続けることによって、交付金にたよる経済ができてしまいます。今、基地の返還で問題になっている「基地経済」をまた新たに作り出そうとしているわけです。
 こうしてムチと飴による政策により、沖縄経済の自立がまた遅れることを懸念しますし、金さえ与えれば解決という政府の姿勢に疑問を感じます。

沖振法続く限り存続/沖縄公庫

2006年02月21日 | Weblog
内閣府法案に/12年度以後も可能性
 政府系金融八機関の再編で二〇一一年度末以降、新政策金融機関に統合される沖縄振興開発金融公庫の取り扱いについて内閣府沖縄担当部局は二十日までに、今国会提出の「行革推進法案」に沖縄振興特別措置法が続く間の単独存続の可能性を強く示唆した表現を盛り込んだ。(2006年2月21日沖縄タイムス朝刊1面)

 沖振法が無くなれば沖縄公庫も無くなります。政府は沖振法が失効する2011年以降も、「第二次振興計画」を策定する方向ということで、もうしばらく沖縄の優遇措置は継続される見込みです。
 離島であるがゆえに、沖縄の苦労は大きいものがあります。また、薩摩藩の琉球侵攻以来、差別政策がとられ、本土に比べ産業の立ち遅れがあります。少なくとも民力が本土と同一レベルになるまでは、沖振法は必要です。
 沖縄の企業も、早く自立できるようにこの期間を最大限利用し、体力をつけていくことが望まれます。

下地島空港軍事利用望む/空自那覇司令が見解

2006年02月16日 | Weblog
中国脅威論を強調/地元に波紋
 航空自衛隊那覇基地の滝脇博之司令は十五日の記者懇談会で、下地島空港(宮古島市)について「インフラ整備をして何かあったときに展開、配備をしておくことが有効ではないか」と述べ、自衛隊が同空港を使用することが望ましいとの見解を示した。(2006年2月16日沖縄タイムス朝刊1面)

 中国の軍事費の伸びは大きく、新鋭機の導入もあり、自衛隊は中国を脅威と感じているようです。確かにそうなのでしょう。しかし、下地島空港の建設にあたって「軍事利用しない」という覚書が県と国との間で交わされています。
 それを知っていながら、制服組幹部の言うこととしてはあまりに配慮が無い発言です。もし知らないとしたら、あまりに無知すぎます。
 いままで政府は、約束したり言ったことを簡単に翻し、県を裏切り続けています。
「辺野古沿岸案はあくまで中間報告であって修正はありうる」、
「海上埋め立てのため特措法は発動しない」、
などと過去言っています。が、言ったことは守る、ということは当たり前のこと。子供の教育と同レベルのことを政府に期待せねばならないということはあまりに寂しい限りです。

米大使が「修正余地」/普天間・沿岸案

2006年02月14日 | Weblog
 トーマス・シーファー駐日米国大使は十三日、那覇市内での講演で質疑に答え、昨年十月に日米が合意した米軍普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沿岸部移設案について「幅広い概念的な合意。地元の方々がもっといい案があるというのであれば、耳を傾ける義務はあると思う」と述べ、名護市などから修正案の提示があれば柔軟に対応する姿勢を示した。(2006年2月14日沖縄タイムス朝刊1面)

現在、日本政府は名護市辺野古の沿岸案は修正できないとし、地元の説得にあたるとしています。ところが、駐日大使から修正案の受け入れもあり得るとの発言が出たわけです。
いったい日本政府は米国とどんなやりとりをしているのでしょうか。米国の要望だけでなく利権もからんで、辺野古沿岸案に固執しているのではないでしょうね。
沖縄の返還の時に、米国との密約があったことが、証言で次々と明らかになっています。今回も、何か裏があるような気がします。
名護市長はだからといって修正案を自ら出すことはしないとしており、政府の柔軟な応対が期待されます。

キンザー再浮上 那覇軍港移設

2006年02月08日 | Weblog
 在日米軍再編で、日米両政府が那覇軍港を牧港補給地区(キャンプ・キンザー)へ移設する方向で検討していることが7日、分かった。(2006年2月8日琉球新報朝刊1面)

 米軍の再編で嘉手納以南の基地の全面返還、普天間飛行場の辺野古移転を進めている最中ですが、米軍が「西海岸に港が欲しい」と言い出し、政府もいいよという姿勢らしいですね。キャンプ・キンザーは浦添市の西海岸のほとんどを占めており、今回全面返還の話が出ている米軍施設です。
 軍港がキャンプ・キンザーに移るとなると、とても全面返還など無理な話になります。とにかく行きあったりばったりで、理論の一貫性も無いまま、米国の言いなりになっている以上、住民の理解は得られないと思います。

政府、沿岸案修正を否定/地元理解求める方針

2006年02月07日 | Weblog
 米軍普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沿岸部への移設問題で、名護市の岸本建男市長と同市長選に当選した島袋吉和氏が沿岸案を前提にした政府との協議に応じない考えを示したことについて額賀福志郎防衛庁長官と守屋武昌防衛事務次官は六日、沿岸案を修正せず地元に理解を求める方針を相次いで表明した。(2006年2月7日沖縄タイムス朝刊1面)

 地元の理解を求める、とはどういうことを言っているのでしょうか。県民は基地の危険性を十分に理解しています。「地元の理解を求める方針」の中身が全く見えません。またもや言葉のあやで問題を先送りにしているように思えます。
 政府もまやかしは止めて、真摯に誠実に対処してもらいたいものです。

名護市長「協議応じぬ」/普天間移設

2006年02月05日 | Weblog
沿岸案「論外」と否定/政府説明受け談話
 米軍普天間飛行場の移設先として日米が合意した名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸案について岸本建男名護市長は四日、「住民生活への影響を考えても論外。今後、沿岸案を前提とした個別協議に応じる必要はない」として、新たな修正案が示されない限り、政府側との交渉を拒否する姿勢を強調した。(2006年2月5日沖縄タイムス1面)

 島袋新市長も岸本路線を引き継ぐということで、政府は非常に厳しい対応を迫られることになりました。米国と地元に対し、二枚舌を使い、地元を頭ごなしにして協議を進めた結果です。
 根底には米国べったりの日本政府の姿勢と、相変わらず続く沖縄軽視の考え方が流れていると思います。
 県民の多くは「日本は住民を守らない」ということを身に沁みて体験しています。にも関わらず基地を作るというのならば、政府はなおさらのこと万全を期して調整をしていかねばならないはずです。それを、「中間報告」という何だか分からない語句を使い、住民を翻弄してきました。お粗末な結果としか言いようがありません。牛肉の輸入再開にしてもそうですが、政府はいい加減なことを繰り返しています。
 政府にフェアな対応を求めたいですね。


日米、飛行ルート合意/シュワブ沿岸案

2006年02月03日 | Weblog
ヘリ進入路海上限定/きょう県に詳細説明
 米軍普天間飛行場の移設先として在日米軍再編の中間報告に盛り込まれた名護市キャンプ・シュワブ沿岸案の飛行ルートについて、日米両政府が合意していたことが二日、分かった。(2006年2月3日沖縄タイムス朝刊1面)

 中間報告の内容を基本として、日米の合意が着々と進んでいる様です。記事は1月24日にハワイで開かれた日米審議官級協議で、米側が飛行ルートを提示し、双方が合意したということを伝えています。
 その前に地元の説明は無し。3日に防衛施設庁の戸田次長が来沖し説明するということです。またもや地元置き去り、頭ごなしの合意です。
 基地問題は日本国の問題ではありますが、このような流れを見ていると常に感じるのは、日本政府のやり方がフェアではないなあ、ということ。
 こんなことしてるから、ますます地元の反発は強くなっていきます。