くつろぎ日記

ストーリーとセリフに注目したドラマレビューです。

セクシーボイスアンドロボ 第9話 プッチーニ後編

2007-06-06 13:36:41 | セクシーボイスアンドロボ

神様に拝むという行為は神様と約束をすることなんだ。

ニコは日常が何も変わらないのにロボが消えた虚しさでいっぱいです。

よっちゃんもお賽銭にきています。皆考えることは同じ、ここは最後の砦なんです。

その頃、ロボは昭子と暮らしていました。

洗濯やお料理や普通の暮らしのなかに昭子といることに感激しているロボ。

玄関で靴をTの字に立てかけているのを見てこの意味を問うロボですが、

昭子曰く、それは大きなイベントがあるときにするくせ?おまじない?とか。

こうすることで自分の気持ちを奮いたたせ完結できるように祈るのでしょう。


マキはかつて世界的なスパイだったそうです。そしてマキを支配している悔いは

生きるか死ぬかの修羅場で仲間を見捨て、自分だけが生き残ったこと。

愛する人を捨てたことで自分が許せなくなっているのだそうです。潔癖なのね。

その相手は今も意識不明で何十年も眠ったままだという。

ニコが出した黒の折ツルはマキの直筆。自分でプッチーニに依頼した様子。


よっちゃんはマキの決意が固いと知り、脇から崩すつもりか、ロボのいる昭子の

マンションにやってきます。宅配業者を装いいきなり殴りつけられるロボ。

昭子がマキを殺す?うそ~~ツバを飛ばしながらの熱演で・・あは

カレンダーにはのマーク。5日が決行か!よっちゃんは鋭いかもね。

ニコのいうことを信じなかったロボ。淋しそうなよっちゃん。反省しろロボ。

武器を探すよっちゃんですが、洗面所の歯ブラシが2本にいきなり荒れてますわ。

頭を洗濯器に入れられたことで拳銃発見!ロボは半信半疑ながらも認めざるを

得ません。拳銃を元通りに隠し知らなかったことにする・・・


プッチーニの三人組は銃を撃てるかという局面。人を殺さないといけないんだもの。

重い・・・そう重いのよ。人の命も、その人の思いも。

ロボは昭子との時間がずっと続けばいいと思っていますが昭子は止まってほしいと。

続けるのは難しいと知っている年上の女。そうだ、写真とろう。笑顔の堅いロボ。

 

プッチーニは夜中に集合、電車に向かって銃の練習。別子のことを忘れないために

死に行く人の願いをかなえている三人。別子のこと忘れるわけないと思っていたの

に時々思い出さない時がある。なんでだろ。死んだときあんなに泣いたのに・・・。


昭子が帰ってみると寝ていたはずのロボは目をあけ昭子の手をとります。

硝煙の匂いなのか、ロボは「悲しい・・・悲しい匂いがする」と昭子の現実を嗅ぎ取っ

てしまいました。昭子とマキと、ロボは二人を知っているために最も切ない距離にい

るのが悲しい。


ニコはマキに昔のことだしだれも覚えてないしもういいじゃないかと叫びますが

マキとしては自分が許せないわけで、忘れたからって無かったことにはならないと

以前ニコに言われた言葉を返しています。言葉に詰まるニコ。三日坊主の時ね・・・


サキヤマはリハビリの一環で桜の花びらをカット。なかなか器用にできています。

桜の花が一番好き。潔くぱ~っと咲いて散っていく花。また来年咲くんだと。


ロボと昭子はホラー映画を見ていますが血のシーンが苦手なロボは昭子に隠れ

甘えています。実写版の人殺しはいやだけどアニメならOKらしい・・・

ふと自分が人殺しだったらどうするかと聞く昭子。冗談なのは分かってる。でもロボ

は知ってしまった。そこに今夜決行のメールが昭子に届きます。ロボは昭子がラスボ

スでも好きだと叫びます。正義よりも好きが勝ってしまった自分が悲しい・・・

昭子もここで悟ったでしょうか・・昭子の出た後をみると靴をTに立ててる。

やはり今夜なんだ・・・気付くロボ。慌ててニコに電話します。ニコは久しぶりのロボの

声に嬉しそう。さてマキをどうするか。学校に隠したら?学校なら盲点だし。

そんな会話のところに昭子が戻ります。「学校ね、それは意外な場所だわ」

ロボはまるでスパイのような事になってしまいました。両方大事なために起きた事。

昭子は仲間に連絡。場所の変更を知らせます。ロボにもニコを裏切ることになるか

らとちゃんと知らせればと言いますが・・ああ~ロボの胸の中は混乱でいっぱい。

「あたしのこと人殺しでも好きって言ったよね。あれってほんと?信じていいかな?」

「信じていいですっ!」ロボが二人だったらよかったのにね。

携帯を差し出すロボ。「ちゃんと殺すから」昭子は出て行きました・・うう辛い

 

♪僕らの母星守る勇気の心♪

駅でたたずむロボですが酔っ払いたちの歌につい「正義の心」だと教えています。

正義・・ロボの心は愛と正義だったはず。どんな時だって人殺しはダメだ!!

ついにロボのなかでマックスロボが甦りました。ロボはニコに向かって連絡をとろう

としますが電話がない・・だけどニコの耳なら聞き取れるはず。大声で叫びます。

教室に来ていたマキたち。よっちゃんにニコは学生のころを懐かしんでいましたが

ロボの声をニコは受け取りました。

「プッチーニにばれた~!!」「学校にいるってばれた~~!!」

ニコははっとし、マキを連れて・・・と思ったらもうそこにプッチーニの三人組が

入ってきてしまいました。「オノイチロウさんからの依頼です」

拳銃をマキに向ける三人。即死できる場所はわかってるから大丈夫だという。

死ぬ人の願いをかなえる理由。

病院にいる患者さんたちはもう外の世界に戻れないって知っている人もいる。

看護師の自分たちが死に慣れてるんだろうと思われるでしょうけれど、そんなわけな

い。死はいつだって悲しくてやりきれないのに自分たちだけが死に立ち会う理不尽。

だからスイッチを切って悲しくないようにして自分の心を閉ざしてやっている仕事。

皆いつかは死が訪れるのに、その窓を無視して暮らしている人たちが許せないの。

人の命がなくなっても何ひとつ変わらないこの世の中が許せないの。

ニコが突然話し出します。「何ひとつかわらないなんてことないと思う」

昭子に向かっていうニコ。

もしもあなたが死んだらロボは悲しんで、誰ともしゃべらなくなるかもしれない。

あたしは学校の友達としかしゃべらなくなってそれは変わってないように見えて、

自分の知ってる世界じゃなくて戻そうとしても戻らなくて・・・。

死ぬというのは自分がいなくなってそれで終わりじゃない。池に石を投げた波紋の

広がりのようにいつまでも静まってくれないもの。

ニコの言葉はそのままダイレクトにマキに伝わりました。

さっきまで死のうとしていたマキ。この世界にあたしも関わってるのよね。

ようやくマキも死の世界から脱出できたようです。そこにタイミングよくロボが。

奇跡が起きたというのです。それは?「オノさんの意識が戻ったとか??」

病院の廊下。よっちゃんはロボのついたうそに怒っていますが、ロボとしては

精一杯のウソだったのね。でもそれはマキを余計傷つけたかもしれない・・・

うなだれるロボです。


プッチーニはもう辞めたいと話している三人。別子の写真に誓ってきたけれど・・。

しかしその裏には「わたしのことなんて忘れていいからね」と書かれてありました。

そんなところにサキヤマさんが亡くなったと連絡。部屋に入り、プッチーニへの依頼

知り、これで最後にしようと誓う3人。さてその箱には桜の花びらに切った紙ふぶき

がたっぷり。そしてツルは「あんたらしあわせになりや」とありました。

一番難しい依頼。けれど一番温かい依頼でした。しあわせになりや~。


マキはオノの頭をなでながら話しかけています。

自分だけが逃げおいしいものを食べ、笑ったり幸せだったりすることがあった。

お金儲けしたり人の悪口言ったり。まだ続けたい自分。

最低でしょう・・許せないでしょう・・・そんな時に窓の外には桜が舞い散っています。

季節はずれの桜。オノはそんなマキの手を握り返しました。そんな力があったのね

「許す?許してくれるの?」耳を近づけて聞いてみるマキ。

「友達だから・・・」

次もまた友達だといいわね。


ロボは昭子の部屋に戻ってみましたがなんと見知らぬ人が住んでいます。

家具はそのままなのに、人だけが変わってる・・・びっくり。

旅行バッグをもった昭子とニコは出会います。

風船に手紙飛ばすようなもの。風船になったニコに昭子は6時までいる場所を

メモして指に結びました。もしも一緒に来る気があるなら来て。

ロボへの伝言。

しかしニコはそのメモを捨ててしまいました。

生まれて初めて魔が差すという言葉の意味を知った・・・ニコ。

しかし、そんな時こそロボに会ってしまうものなの。ドラマだからね。


ロボはマックスロボたちに気がひけて家に帰れないでいた様子。

とってつけたように「一番大変なときにいれなくてごめん」と言いました。

別に・・許してくれるわけないよね。俺ひどいことしちゃったもんな・・・

これでニコも正気に戻れたのかもしれません。

今、何時?6時10分前・・・ニコは捨てたメモを悔いました・・・

一生懸命にくずかごを探しますがメモが見つかりません。

自分が許せない・・・

もういいってこと。ロボは踏ん切りがついたのです。

そして写真も半分に切り昭子のほうを捨てました。

 

そのころよっちゃんのもとにマキは帰ります。

あたしまた生きることにしました。

大喜びのよっちゃん。だって家族だもの。


ロボが帰ってきた。痛みと懐かしさと許してもらった安堵感といっしょに。

あなたがいなくなると世界が変わる。

あたしの知ってる世界じゃなくなる。

だから、死なないで。

                         

すごくよかった・・感動っていうのか、感傷っていうのか・・

愛と死の意味もうっすらとメッセージにこめてくれました。

だから死なないで。

今の学校現場のことや簡単に死んでしまう子たちや

いろんな苦しみを引き受けて、でもなおかつ生きてほしいという願いを

読み取れたように思います。

 

プッチーニの三人と別子のことだけはよくわからなかったし、

何でもかなえるというけれど人を殺すというのは初めてだったようで

やっぱりびびるものだということも分かりました。

前回はプロみたいな印象があった3人組が今週は素人っぽく見えたのが

良かったのかもしれません。


ロボは正義よりも好きが勝ってしまったという悲しみを乗り越えて

ニコのもとに戻ってきました。

昭子はどうだったのでしょう。

いとしげにロボの額をなでていたのが印象にのこっています・・



10 コメント

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運命の相手って信じますか? (浅利美香)
2007-06-06 13:47:50
もし、あなたが本気で自分の運命の相手を知りたくなったら、美香のブログに遊びに来てね!教えてあげる♪
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こんにちは (Lady-e)
2007-06-06 18:00:06
かりんさん こんにちは

なかなか良かったですよね?
プッチーニの3人組スキなんですわ
室井滋が加わると最強(w

生きる ということ
いろいろな角度から見てましたよね
もう少しわかりやすく 表現しても
この題材はよかった気がしないでもないですが・・・

正義感よりスキが勝ってしまったという
ロボの人間らしい感情が愛らしく
正義感の強さゆえ 寂しそうな表情を
してしまったのもよかった

昭子は正義感ゆえ 
出会いやカレを ある意味で裏切って
いた自分が、一緒に居ることを
許せなかったんじゃないかな?
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こんばんはです (ikasama4)
2007-06-06 19:45:42
人の命が消えていく病院。
その事を知らずに生きている人たち。

人が亡くなる事に慣れない。
だから心のスイッチを切る。

自分が亡くなっても何も変わらない。
自分の変わりは誰だっている。

「別子」が亡くなっても誰もその事を知らない。

「別子」が亡くなった事に心のスイッチを切ってしまった。

「別子」が亡くなって変わりの人が来た。

何も変わらない。

そうして「別子」の存在がなかった事になろうとしている。

そんな風にしたくない。

だから、せめてその人が生きた証を代わりに残してあげたい。


そんなところからプッチーニは始まったのかもしれません。


でも、いつのまにか
時々別子の事を忘れてしまう自分達がいた。

そんな自分が自分で許せない。

そして、人の命を救うべき自分達が
人の命を奪おうとしていた。


どうしていいのか、
分からなくなっていた3人に

「忘れていいからね」と別子の言葉。

これだけで3人は新たな道を模索できたようですね。

「許す」って凄いですね。
相手を救う事ができますから。
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生きるということは (mari)
2007-06-07 00:30:20
忘れることにも繋がります。
生きていくためには、それも大事。
人がいなくなるということは、ロボが
体験した、昭子のマンションみたいに
全部揃っているのに、人だけがいない。
忘れられないと、苦しみの中に生きて
いかねばなりません。辛いですね。
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Unknown (Eureka)
2007-06-07 00:44:17
前編では活躍が薄かったよっちゃん。
後編はかっこよかったぁ!!!!
あんなによっちゃんに想われてマキが羨ましい!
昭子さんのロボへの気持ちは愛というものとは
違ったんだろうけど、ロボに惹かれる気持ちに
感情移入しちゃいました・・・切ないよぉぉ
ロボはあまりに幼すぎ!ニコといる方が自然かな(笑)
けど崎山さんに泣かされるとは・・不覚(笑)


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Lady-eさん♪ (かりん)
2007-06-09 21:56:20
こんんばんは!

プッチーニはすっごく良かったですね!
そうか室井滋さんも味がありますよね。
4人組だったらどうなってたでしょ??

生きるということ。
たった一人で生きてるわけではないのね。
苦しい思いを抱えている人には大きなメッセージとなって届いたといいですね。

正義よりも愛が勝ったというロボは悲しそうな顔してましたね。
あのせつない顔はなかなか良かったです。

昭子はそれなりの経験が全てを見通していたような気がします。
ニコに手紙を託したときに渡らなくてもいいと覚悟していたあたり、ふっきれていたようですね。
でも寂しさを抱えて生きていくんでしょうね。
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ikasama4さま♪ (かりん)
2007-06-09 22:10:21
こんばんは!

>「別子」が亡くなった事に心のスイッチを切ってしまった

結局別子は誰だったのか分からなかったですね。
看護師仲間だったのかしら。
患者さんとは思えなかったですよね。

いつになっても仕事がそうであっても死というものに慣れるわけがないですよね。
でも仕事だから淡々とこなさないといけないから
どこかで心のスイッチを切っておかないと
神経がボロボロになってしまうのでしょう。
自衛手段だったのかもしれません。
でも別子が生きていたということと同様に、
患者さんの生きた証を残してあげるというその志は
やはり別子の気持ちが生きているようですね。

今まで殺すことはしたことがなかったのでしょう。
だからかなり躊躇してました。
死に慣れないのに死を与えないといけない。
こんな巡り会わせが来ようとは思ってもなかったのかもしれません。
淡々としながらも葛藤があったというのが
プッチーニでしょうか。

マキのかつての恋人が「許す」というために
意識を取り戻してくれました。
その後がわかりませんが、
こういう奇跡は嬉しいですね。

そして予定通り(笑)ロボはニコのもとに戻っていきました・・・
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mariさん♪ (かりん)
2007-06-09 22:15:40
こんばんは!

ロボは戻ってみた昭子の部屋に全てがそのままなのに
昭子だけがいないという悲しみを知ってしまいましたね。
しょんぼりするロボがめっちゃかわいそうでした。

でもニコがそばにいるってことがわかってよかった。
やっぱりロボは昭子ヨリもニコの方が似合ってるし。
精神的バランスもにこがちょっと上でちょうどいいし・・(え?
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Eurekaさん♪ (かりん)
2007-06-09 22:22:57
こんばんは!

そうそう、よッちゃん、今週はかっこよかった。
Eurekaさんの影響で私もよっちゃんに注目してしまいましたよ(笑

よっちゃんてその昔、野ブタにでてませんでした?
あのころ亀ちゃんと山Pしか見てなかったのですが今思うと担任の先生役ってよっちゃんですよね?
ストライプのマフィアスーツを着ていたのを
思い出しました。
あの頃から飄々としたコミカルさがあったのね。

ロボはニコと一緒でちょうどいいかな。
ニコがやや大人びているところが・・(笑
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よかった! (シャブリ)
2007-06-11 20:46:01
わからないうちに涙が出てくる、8.9話「プッチーニ」。
あまりにも良い出来だったので、次回がどのくらいのレベルになっているかがちょっと心配です。
2話「ごぼ蔵」の最後の言葉や、1話のマキ・ニコの台詞につながる9話の作り方は秀逸でした。
まあ、いつもどおり、やりっ放しがありますが、それをカバーできる内容だったので、満足でした。
浮気してるみたいで帰れないロボなど、ニコとのつながりの深さもよく表現できていましたね。

記事があがったので、TBしますね
I appreciate in your usual cooperation. Best Regards,Chablis
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