このドラマは3/19のレビューですが、長いコメントをいただいたのでこちらにもって
来ました。せっかくなので、よろしければ皆様もお読みくださいませ。
************************************
真矢はこの学校で、今後の方針をしっかり固めていったということですね。
しかし宮内のボールペンがあの最終話での戦いににつながるとは!みなさんは、
宮内の両親のような人がこの世にいるということ自体が信じられないでしょう?
多少脚本を誇張して面白くしたかもとは思います。でも似たような例はたくさん
あるのですよ。知人のお子さんの話もクラスが荒れているということで、どうしても
それは先生が悪いという視点で聞いてしまっています。ドラマは真矢の視点で描か
れていますけどね。実際、子供たちは先生にだけは絶対になりたくないと言いますし
私の友人で先生をやめて転職した人が二人います。絶対にその時の話をしません
が相当ひどい経験をしたようです。っていうか想像がつくので聞きませんけどね。
現在も震えてしまい受け持ちの教室に入れないでいる先生が何人もいるそうです。
先生が守ってくれない荒れた学校に誰もやりたくないですよね。私立に行かせるとい
う発想も理解できるでしょう?しかし私立でさえも決して完璧ではないのです・・・。
*****************************************
今回は由介が出てきました。真矢は自分の信念を貫き、理解してもらわなくても
かまわないという覚悟で臨みましたが、確実に子供たちは真矢を理解しましたね。
その点が救われてると思います。由介はクラスの友人とうまくやることに真矢を相談
相手にしました。2つの道があってどちらも選択したくないときは第三の道を選ぶと
いう発想を教えていました。これが最後につながっていきます。
新担任。一見普通のクラスです。天童のいう「とんでもないことが起こりそうなクラス」
には見えません。子供たちは椅子に浅く腰掛け背筋はぴんと伸ばし、すぐに立てる
ように待機していました。号令によって一斉に礼をする子供たち。真矢は目を丸くし
ています。しかし徐々にわかってくるのです。このクラスを支配する者を。何かがある
たびに発言する宮内の顔色を子供たちがうかがっていることに気付く真矢。いじめ
の正体をすぐにつかんだはいいがなかなかしっぽを見せずにうまくいきません。
いじめの対象者は翼。その手口は異様でした。TVでこういうシーンを出したら真似
するものが出そうで怖いですね。教科書の落書き。給食でのごみ。財布盗難のでっ
ちあげ。体育館でのいじめなど陰湿でありがちなものです。どうして翼がターゲットに
なったのか?その根本的なものは宮内の家庭環境にありそうです。父親が都庁の
キャリアというエリートであり、一人っ子である宮内はどれほど溺愛され、歪んだ人生
観を植えつけられてきたかを後に知ることになりますが、まずは、「貧乏で成績が悪
い」という一見平凡で気の弱そうなところに目を付けています。真矢は上履きのまま
帰宅しようとする翼に手を差し伸べますが拒まれてしまいます。しかし真矢は怯みま
せん。自宅までおしかけ、「甘えないで出てきなさい」と叫ぶのです。
これに反応したように翼は部屋から出ますがその後のシーンは出てきません。
しかし、翼はしばらく不登校状態だったようです。
翼から聞いたという前提があるとして、真矢は宮内と一回目の対峙です。しかしこれ
は失敗に終わりました。男子児童がズボンを下ろすという発想自体がついていけな
かった・・。っていうか初めて見ました。その逆なら陥れる意味もありそうですが、実
際どうなのでしょう?これも真似する人が出たら大変ですね。まずは宮内の思うツボ
です。両親がそろって現れ真矢を糾弾していきます。都庁のキャリアというバッグを
持つものとしてそれを匂わせ他の先生たちにも自分を誇示する宮内の父親。非常に
むずむずしたものを感じますね。そして母親の溺愛ぶりも凄まじい。真矢を平手打ち
し自分の息子に触るなと叫びます。誤解だという真矢の声を誰も聞いてくれません。
天童だけが真実を知っているかのようです。しかし担任をはずされてしまいました。
宮内は次のターゲットを作り出しています。この子は父親から植え付けられている
考え方自体が既に常軌を逸しています。幸せの定義とは?大変興味深かったです。
遊園地で並ぶこともないし病院で順番待ちする必要もない。新作のゲームもすぐに
手に入る。クラスは27人だから、6%の定義によると自分一人が幸せになるのだと
言います。幸せってそんなことでしょうか?ただの選民意識ですね。そんなことが叶
えられても全然幸せだと思えないでしょう?日本中がこの子に向かって貧しいなぁと
違和感を覚えたように真矢も語りました。幸せって一人ひとり違うものだと思う。
地位や名誉やお金だけじゃないあなたが一生かかってもわからない幸せがたくさん
ある。ここにいる皆は幸せになれると思う・・・。
こんな大勢の前で宮内をやりこめてしまったら宮内の憤懣も形を変えて弱い者へと
向かう事は自明の理。翌日、真矢を求めて登校した翼を宮内は見つけてしまいま
す。そして川のシーンへと移ります。真矢は電話で翼のことを知り胸騒ぎで川へと走
りました。橋の上にあるランドセルが不吉です。やはり溺れている翼。翔がダブって
見えますね。絶対にこの子を連れて行かないで。二度と教師を辞めるといいません。
こんな叫びを翔が聞いてくれたのかもしれません。人工呼吸の末、水を吐き出した
翼にほっとしました。さあ、真矢にはやらなければならないことがあります。今度こそ
宮内と対決しなくては。
しかしこの乱闘のシーンは凄絶でした。バットもカッターも出てきます。最終的に宮内
は全面的に保護され真矢を助けてくれる人はいなかったという点が不思議です。
カッターですよ?切りつけてきたのは宮内なのに。バットで骨が折れるほどだったの
ではないですか?それすらも正当防衛にできないのでしょうか?しかし首を絞めてい
るところを見られたという点が不利だったのですね。真矢が人を殺してはいけない理
由を絶叫しましたね。もう手に汗握りながら聞いていました。凄いです。しかも倫理に
紛らわす言葉じゃなかったのが素晴らしかった。真実がこもっていたと思います。
死ぬとき痛いからよ。苦しいからよ。死にたくないと叫ぶからよ。
人は死んだらもう家族にも会えないの。友達にも会えないの。
その人の大切な夢や希望や思い出までも全部消えてなくなるの。
この世に生きてる人の未来を奪う権利なんて誰にもないの!
蝶がひらひら舞う時に一度は気を失いながら振り絞って宮内と正面から戦いました。
翔を追いつめていた自分の苦い思い出を振り切り乗り越え、未来ある子供たちをと
願う真矢の真実がここではっきり見えてきました。そのために自分がどう思われよう
とかまわないという強いものが芽生えた瞬間だったでしょう。
処分は再教育センターと出ました。これが1度目。その研修は辛かったようで迷いが
生じています。ふらふらと塾教師募集の張り紙に吸い寄せられていました。そこで翼
に出会ったのが運命を分けたかもしれません。宮内のその後を聞く真矢。宮内だっ
て親の犠牲者に違いないのです。おそらく病気で一年留年していることがコンプレッ
クスを形作っているのでしょう。そして死んだ兄と比較されること。いちいちプレッシャ
ーをかけられること。そして溺愛の母親。全てがこの子の人格を歪めているようで
す。こうして3度目の対峙となります。この子を愛して愛して愛しぬくという母親の愛。
無条件なのが母の強さでもありますが、これもまた子供に立ちはだかる壁となってい
ることは明らかです。愛することと甘やかすことは違います。真矢は宮内をダメにす
るのはあなただと、息子の苦しみをわからないのかと母親に言うのです。他人は黙
ってらっしゃい。母もまた残された子供にしがみつくのは当然です。それでもあえて言
わなければなりません。「いい加減に目覚めたら・・」真矢の得意なセリフがこうして
生まれました。一生親に甘えて生きていくつもり?そこに翼も現れ一緒に卒業したい
と言います。戻ってらっしゃいという母を振り切り、ついに真矢の言葉を理解した宮内
の誕生です。悪かったと謝る宮内にボールペンをとり、返してほしければいつでも会
いに来なさいという真矢。こうして魔の教室は生まれ変わりました。
真矢の願いが届いたということでしょうか。
由介は再びやってきます。友達も売りたくない、自分もやってない。第三の道は二人
で謝ることでした。ねちねちと嫌味と叱責を受ける二人。つい刃向かいたくなる気分
を手で制して謝り続けました。褒めもせず叱りもせず黙って聞いてる真矢も心なしか
由介の成長に目を細める気分です。
いつしか真矢は学びました。教室を支配される前に自分が支配することを選択した
のです。次の受け持ちとなる子供たちを把握し、一番打たれ強い子として和美を選
びました。誰にも理解されないかもしれない選択。保護者にも不評だと覚悟している
こと。しかし、教育は奇跡を生むのだとしっかりと告げる真矢に迷いはありません。
和美たちのクラスへの初日。きっぱりと黒武装し、微笑は一点も残さず、自分の選択
が間違っていませんように・・・。真実はいつか周りに届き、何よりも自分が後悔しな
いで済む。これが一番大事だと真矢は教育に携わるものとして教えてくれました。
*************************
由介に「何もしないなら人間である必要がありません」と言いましたが、夢も希望も
失くし本当に何もしないでいる人たちにこのメッセージが届いてほしいと思いました。
人は目標があれば生きていけると私は思っています。
希望でも願望でも何でもいい、ちょっと先に自分を引っ張ってくれる目安となるものが
あると人生に輝きが生まれると思いませんか。
そして自分の身の回りに楽しみや喜びを見出しぜひ幸せになっていきましょう。
宮内のよくわからない人生観を聞いてしまったときから身近にある幸せを
いくつも数えてしまいました。
私って本当におめでたいわ・・(苦笑)
エピソード2も最後まで目が離せませんでした。
TB置いていきますね。
それにしても、有るのかないのか分らない
「パート2」が気になります。
大人が子供に伝えるべきは、知識や技術よりも、こういったリアルさだと思います。
でも、(私もそうですが)それができる大人は少ないですね。
まず大人が目覚め、イメージできなければ…。
考えさせられるドラマでした。
女王の教室の連ドラは全部見ていたんですが、こういう過去があったのかと思うと、納得できますね。
僕は昔から真矢があんな感じだと思っていたので、エピソード1の真矢は優しすぎて笑ってしまいました。
最近の子供たちって怖いとはいいますが、やっぱりこんな子供達にしてしまったのは大人の責任ですよね。
もし、自分の子供ができたとしても、社会に迷惑をかけるような子にはしたくないですね。
教育の本当の意味を考えさせられるドラマでした。
今の子は変に知恵があるから、大人の目から隠れて、見つかってもきちんと言い訳を用意して悪い事をしてるような・・・
そして学校も保護者と教育委員会等の顔色を伺うばかりで、真の教育からはかけはなれているような・・・
まぁ、全てがそうでは無いと願いたいですが、教育の現場に携わる知り合いから見聞きした世界が、やはり【女王】でも描かれていました。
子供達の未来が夢と希望で輝く世界でありますよーに!
その為には、真矢ほどでは無いにせよ、大人がしっかりしなくちゃですね!
現代の教育現場にいたら、先生になりたいなんて
とても思えないですね。
多かれ少なかれドラマのような現状はあります。
実際は学校も家庭も事なかれ主義ですよ。
あんな事で講義しに行っちゃうような親がそもそも痛いですね。
二日目は内容が強すぎて怖いくらいでした。
初日の甘い雰囲気が消えたけれど、教育現場の何かを伝えたいのでしょう。
実際私なんかの時とは全然違うようですよ。
昔は良かったとは単純には言えないですが野放しにされてる子供たちも実は不幸だったりしますね。
もしもパート2があるなら見たいと思います。
天海さん、見たいし・・・
なぜ人を殺してはいけないか?
シンプルな答えでしたがとても共感しました。
変に難しいことを言うよりも、痛いからだと言ってその人の痛みをちゃんとわかることが大事だと教えてくれたと思います。
人の痛みをイメージできる教育ができればだいぶ理想ではないでしょうか?
大人だってできないことですね。
まず手本を示さなくては・・・
かなり嵐が吹いたようでしたが、ずっと興味をもってこられたということでしょう。
初日の真矢は子供たちと友達だなんて甘かったですね~~。
かなり無理して八方美人で、贔屓をしながら他の人に指摘されると引っ込め、教育者として基本的に欠けるものがありました。
それから数年して変わったもの。
自分が身を呈して子供を守るということでしたか。
宮内との対戦は怖かったし実際現場にあのような子はいないかもしれないですが、こういうドラマを一度見てしまうとまねする人が出そうですね。
ちはるさんがいずれお子さんを持ったときにこうありたいと思う子育てを今からきっちりイメージできたといいですね。
昨夜は、記事アップに、アップアップでした
教育の現場が荒れたのも、時期があるのです
いじめの無い時期に卒業したので、ドラマを見ては
ラッキーだったと思います
子供の保護者については、自分の子供しかめに入らない人の多いことに、かなり腹を立てています