くつろぎ日記

ストーリーとセリフに注目したドラマレビューです。

僕の歩く道 第10話

2006-12-13 14:47:38 | ドラマ

今週は家族の話でしょうか。

障害があることで結束が高まるということはよく聞きますが、子供のころはみな

親の愛情を欲しがるのは当然のことですもんね。

また都古の母は母としての愛情よりも、形の上で愛を伝えたかったのかな?

いろんな形の愛があるということですか。

                          

ロードバイクに乗れるようになったら行きたいところはあるけれどそれは内緒。

そう、テルの行きたいところは都古のマンション。都古が元気がないので行きたい

気持ちが高まったのですね。ちょうど都古もタイミングでテルの顔を見たら

肩に顔を埋めて泣いてしまいました。でもすぐに我に返り、涙を引っ込めてから

これから仕事に行くと言います。

  結婚というのはずっと一緒に仲良くすると約束すること。

テルが解説するとにっこりと微笑み都古はテルと分かれました。

その日、寝る時にテルは涙を流していました・・・。

 

テルはすっかり亀田さんと仲良し。亀田はロードバイクの魅力を語ります。

ロードバイクに出会ってしまったものは新しい自分に出会えるという。

新しい世界が見えてくる。走るのは楽しいだけじゃない辛いことを乗り越えた時、

そこには何があるか。風を感じ大空を感じ大地を感じ、辛い事を乗り越えた時、

何が見えるだろうか。それはロードバイクに乗っている者だけが知る世界なんだ。

熱い亀田節を聞いてパンフまで貰ってきたテルです。


リナの今後を話し合いたい秀治ですがりなが家を出ることを賛成してはいません。

そこにテルがロードバイクの競技に出るというのです。テルは競争というものがわか

ってないないから、40Kというのはとてつもなく長い距離だから・・反対なんですね。

秀治はまた「他人に迷惑がかかる」と言います。

テルはそのままお風呂に行ってしまいました。リナも部屋に上がるのみ。


河原は8人のお客を連れてくるそうでお料理の都古は大変。準備を始めています。

できたお皿にはラップをし、これからのお客のためにあれこれと・・。そんなところに

河原が今後のことも考えようと言い出します。子供やマイホームのこと。

「子供がいれば離婚なんか・・・」とぽろっと前妻のことを言ってしまったのです。

慌てて取り繕い斉藤という友達のことにしたのですが都古の心は暗くなっています。

あっと思ったらにんじんのグラッセが焦げ、作り直すからとスーパーへ。河原もワイン

を買いに二人ともに外に出たのでした。一緒じゃなかったのね。都古はにんじんを

手にとったらじゃがいもに当たってしまい、そのままジャガイモを散乱させてしまいま

す。しばらくその様子を見ていましたが・・・。河原がいいワインを見つけたと戻った

時にはすでに都古はクローゼットから洋服を取り出し家を出たあとでした。

指輪が机の上にあるのを見て衝撃。都古は電車に乗っていました・・・。

そして海水浴場のとある海に来ています。誰もいない砂浜を歩く都古。

 

大竹家での夕食風景。秀治はりなに先輩の会計事務所で雇ってもらえそうだから

考えるように言っています。りなもはっきりしませんね。そんなときにテルが涙を流し

黙々とお替りしています。幸太郎が気付いていましたが、皆もびっくり。何かあったの

かと思います。でもテルは涙だけのようであとは普通どおりです。里江がティッシュを

渡し、動物園で何かあったかとさぐりを入れてますが仕事もランチもいつもどおり。

変わらないようです。その夜、テルの寝ているところにやってきて寝顔を見ている母

に、りなはテルは何かあると眠れないから大丈夫だというのでした。でも翌日になり

やはり里江としても心配なようで動物園に行くと言いました。何でそこまで・・・リナは

ちょっとこれほどに心配してもらえるテル多少やきもちかもしれません。


テルは三浦と掃除です。落ち葉を脇によせながら背中合わせまで近付きました。

ロードバイクに乗ってるかと問われ、休みの日に乗ってると応えます。三浦が思わず

気持ちいいだろうなぁと言ってしまったのですがこれを聞いて咄嗟に反応するテル。

    風を感じ、空を感じ、大地を感じながら辛さを乗り越えたとき

    そこにはどんな世界が待ってると思う? 

ええ?というまん丸の目の三浦がおかしい^^

    それはロードバイクに乗るものだけが感じる世界なんだ!

もう爆笑!!亀田の受け売りそのまま。テルってこういうところがお茶目^^

 

河原は都古に電話を掛け続けていますが都古は出ていません。

ずっと旅館に滞在したまま。


里江は園長と古賀の二人に話を聞いていますが、特に何もないと聞きひと安心。

うたた寝していた里江ですがりなが帰り目覚めます。テルは特に何もなかったという

里江にりなは「そんなの最初からわかってたじゃない」いつになく強い剣幕でした。

そこに秀治も帰ってきました。驚く秀治です。

翌日、秀治はりなの心境を語ります。テルのことで精一杯の里江はどうしてもリナに

寂しい思いをさせてきたのですね。きっとそれがあって、お母さんに心配してもらいた

いのだと思うといいます。「お袋はりなに甘えてきた」そこで里江もはっとした顔を

しました。甘えたい時期の子供に我慢させてきたこと。それを今、ようやくわかったの

ですね。いえ分かってはいたけれど余裕がなくて目を逸らして来たという事なんでしょ

う。そこにテルが帰りました。亀田とロードバイクに乗り楽しんできた後だったせいか

再びレースに出たいというのです。しかし、秀治はそれが許せません。

   出たいなら自分ひとりでやれ。人の手をかりて当然だと思うな。

   人に迷惑をかけて当然だなんて思うな。

   ずっと兄弟が面倒見てくれるなんて思うな。

秀治も激しくテルに怒鳴っています。思わずテルの側に立ち、「秀治!」と叫ぶ母。

テルはそのまま部屋に行ってしまいました。テルに当たらないで!という里江です。

しかし秀治も珍しくきつい調子です。

   お袋、気付いていたよね。小学校の時、輝明のことで俺がいじめられてたの。

   輝明がクラスで問題を起こすたびに輝明の担任が俺に不満ぶつけてた事は?

もちろん母は知りませんでした。そんなことがあったの・・・学校って社会の縮図。

弱いものへと向かうものがある。秀治はテルのことで子供のころはいじめられ、

教師からも嫌味を言われ、子供なのにテルの兄弟というだけで嫌な思いをしてきた。

秀治も自分の部屋に帰っていきました。里江は涙を流すのみ。


そのころリナは精神科のカウンセリング。大学を卒業したら家を出ようと思うが、

テルのことを思うと踏み切れない。リナの不満の捌け口となってくれたのか、今日は

リナの話を聞くという医師。母に何か言おうとしてもいつもテルが優先で自分の話も

聞いてもらえなかった。しょうがないと思っていた。母はいつもつらそうだったし。

    「でも里奈さんはずっと我慢してきた。自分の気持ちを抑えてきてたんでしょ。  

     本当はどうしたかったのですか?」

    「お母さんに甘えたかった・・うえ~~ん・・・

りなの寂しかったきもちをわかって理解してくれた医師に心から安心したのか

思いっきり子供のように泣き出しました。これでちょっとはすっきりしたでしょうか。


りなは家に帰り、すっかり機嫌も直っています。爽やかな顔でした。

秀治は怒鳴った自分にも嫌気がさしたようで考え込んでいますが、そこに真樹が

グループホームの話を始めているのが癇に障ったようです。

    「黙ってくれないか!」

そんまま再び母の方へとやってきます。

ちょうどお風呂から上がったりなは里江の肩をもみ始めます。その手を握り、

「りな、ごめんね」長い間の積み重ねもこうやって母娘なら分かり合えるというもの。

母の背中に抱きつくリナです。その様子を見ている秀治。そのままテルの部屋に

いきました。

テルはいつものロードレースを見ています。くずかごには競技のパンフがすてられて

いました。秀治は子供の時に運動会のかけっこの意味がわからなくてちゃんと

走れなかったことを言いますがテルはそのことを覚えていました。

   お兄ちゃんが手をひいてくれた。かけっこ。

   お兄ちゃんが手を引いてくれた。ありがとう。

思わず怯んでしまう秀治です。さっきはごめん・・・きついことを言って・・。

秀治はくずかごからパンフを拾い、テルの机の上に広げました。

秀治は競技をOKしたのでしょうか?テルのありがとうには負けてしまいますね・・


都古ががテルのところに電話してきました。偶然誰もいなくてテルが出たのです。

何も言わないのに、息遣いだけで都古とわかったのでした。超能力にびっくりです。

そんな都古に千秋が電話してきます。千晶は普通にランチでもと誘ったのですが

海辺にいる都古のところまでやってきました。都古は河原のもとではすでに不眠症

のようです。ゆっくり眠れるところへいこうという千晶ですが、お母さんはどうかなとい

のです。年も取ったから変わったでしょうからと。しかし都古は母のところには絶対に

帰らないといいます。今も昔も安心できる場所じゃないと。


動物園ではジンジンの具合が悪くなっていました。

一生懸命に世話をするテルです。


都古は家の前まで来て、見上げるとちょうど河原が洗濯物を取り込むのを見て

います。ふと思い立って母に電話してみました。母は都古のことを考えるのではなく

自分のことを考える人でした。

  どこにいるの?河原さんから電話があったわよ。すぐに戻りなさい。

私の話も聞いてという都古なのに母はにべもなく冷たい・・・

  どうせ都古が悪いんでしょ?離婚なんて絶対にだめよ。親が離婚してるからと

  言われる。早く帰って河原さんにあやまりなさい。。。

都古は泣きながら歩いています。いつの間にか足はかつての職場に向かっています

そこにはテルがいました。遅い時間でしたがジンジンの具合が悪いから様子を見て

いるといいます。誰もいないの?三浦さんが動物達を見回りにいった・・・。

少しここにいてもいいのかという都古に「うん」と応えるテル。

いつものように「手紙を出したから」「うん、待ってる」という会話。

都古のほっとした顔が懐かしく見えます。

テルはアメリカビーバーの本を読み、覚えて行きます。

テルのほうを見て微笑む都古はその説明を聞きながら安心したように眠りました。

ふと見て都古に自分の上着をかけているテルです。

テルは説明を読み続けます・・・都古はそのまま眠り続けていました・・・。

                        

都古の安心できるところはテルのところだったのですね。

河原だと神経が休まらないけれどテルには心の底で共鳴しあうものがあるのね。

子供のころから仲良しだったのは、二人の間にだけ通う波長があったのでしょう。

いつかのベンチの落ち葉さえも払ってあげたことのないテルが都古のために

自分の上着をかけてあげたなんてびっくりしました。

都古からの電話も一発でわかったし、都古の心が泣いてるときはテルも涙でした。

人知を超えたものがあるようです。

 

りなの寂しい気持ちをわかってもらえたら急にリナはお母さんの辛さも理解できた

ようです。頭でわかっているのと実感としてわかるのでは違うのでしょうね。

もしかしたらもう家を出るとは言わないかもしれませんね。


そして秀治に「ありがとう」と言ったテルにも泣かされました。

これで秀治は今まで迷惑をかけられていたのが帳消しになったでしょう。

それほどのパワーを秘めた言葉でした・・・うるうるしました・・

 

秀治の話の中に出てきたテルの担任の話。今の教師でも子供をいじめて追いつめ

自殺させた例がありましたけど。教師になるのってすごく厳しい試験があり、

倍率もすさまじいのになぜこういう資質をみわけられないのでしょうね。

それだけ狡猾に装うのでしょうか。それとも教師になって子供の酷さに教師自身が

変わっていくのでしょうか。みんな初めは理想を持っていたはずなのにね。

少なくとも弱い子に捌け口を向けるのだけはやめてほしいものです!