石屋のカミさん日記

仕事に趣味に 好奇心の赴くまま楽しいこと追求します!

舶来屋

2009-12-03 22:22:22 | Weblog
最近読んだ本2冊

幸田真音「舶来屋」


幸田真音さんは、外資系銀行や証券会社で債券ディーラーをしていた経験から
面白い経済小説を得意とする女流作家である。

「舶来屋」は
エルメスやグッチなど、高級ブランド品を初めて日本の紹介した
銀座「サン・モトヤマ」創業者・茂登山長市郎をモデルにした小説。

戦後の闇市から出発して
日本人の西洋の文化を売る商人になった長市郎を
描いている。
戦後の混乱から目覚しい経済発展を遂げた日本と共に
どんどん大きくなって、一流人が集うサロンになっていく
サン・モトヤマ。
読んでいるこちらも高揚感を感じる。
こんな時代に商売をしていたら さぞかし面白いだろうなあ~

商売に大切なことがたくさん描かれていて
学ぶことが多いので
是非、お商売をされている方々に読んでほしい。

時代の流れ・・地の利・人の和・天の時
この本を読んでいると、つくづく商売というものは
時代の流れに翻弄されることを知る。

作中、印象に残ったことば

「なにごともお月様と同じ。
 満ちたら欠ける。糸みたいに痩せた二十六夜の月を見たら
 闇夜になることを覚悟しろ。
 だけど心配しなくていい。
 その翌日から、いずれ月はまた満ち始める。」

「商才があって、金持ちになって、どんなに社会的な名声を得ても
 教養とか、文化芸術への理解がない人間は 
世界では尊敬されない。
大事なのは稼いだ金をどう活かすか、
 何を社会に還元するかだ。
 それで商人の本当の価値が決まるんだ。」

もう一冊
林 真理子&山本淳子「誰も教えてくれなかった源氏物語本当の面白さ」



山本淳子さんは 今 注目されている源氏の研究者である。
小柄で可愛らしい女性だ。
主に、林真理子さんと山本さんの対談で構成された本で
林真理子さんの下世話な質問と それに答える山本さんの解説が
とても面白かった。

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