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メイキング・オブ・マイマイ新子

映画「マイマイ新子と千年の魔法」の監督・片渕須直が語る作品の裏側。

アフレコ第2日目(前編)

2009年11月29日 19時12分15秒 | mai-mai-making
 2008年11月1日(土)。
 昨日と同じ富ヶ谷のスタジオで、アフレコ第2日。
 マッドハウスのスタッフが、松尾プロデューサー運転の車で乗り付けようとしたとき、
「あれ? 今、中嶋君が歩いてましたね」
 などと、いいます。
 みんな早く来て、コンビニへ買い物に出たりしてるわけです。

 エレベーターで4階に上がり、調整室に荷物を投げ出すと、ゴム草履に履き替えます。監督は昭和30年代の子どもだったので、いまだに靴が苦手なのです。
 待合室に行くと、今日はどっさりと人が揃っています。今日明日の予定作業量は膨大な感じがして大変です。
 といいつつ、実は昨日は収録作業終了後、マッドハウスに戻って画作りの作業も行っています。今朝はなんだか調子が悪い。寒気がします。
「風邪引いてしまったかも。ビタミンCが欲しい」
といったら、みんながドリンク剤やビタミン入り柚子茶のペットボトルや何かを持ってきてくれて、監督席のデスクが満杯になってしまいました。ありがとう。

 アフレコ第2日目の作業予定。
①昨日の続き、貴伊子の家(新子、貴伊子)
②その続き、今度は新子の家を訪れる。(新子、貴伊子、光子、小太郎)
③割り込んで、スケジュールの都合で諸星すみれちゃん関係。タミちゃん、千古の双子の妹。
④元に戻って、ハンモックのシーンから、道へ出てクルクル回るところまで。(新子、貴伊子、小太郎)
⑤割り込んで、保健室を訪れた新子、貴伊子から、小太郎の囲碁その1。
●昼食、休憩
⑥元に戻って、麦畑を走り回る新子と貴伊子。
⑦新子と貴伊子、考古学者に会う。
⑧勝間神社(新子、貴伊子)
⑨Bパートの終わり。スヤスヤ眠る新子、光子。寝付けない貴伊子。
⑩割り込んで、スケジュールの都合で竹本英史さん関係。(新子の父の登場、ラジオのアナウンサー)
●休憩
⑪また元に戻って、Cパート冒頭から、ダム作り、金魚出現まで。(子どもたち一同)
⑫金魚に命名。(子どもたち一同)
⑬映画館から、駄菓子屋。(子どもたち一同、一平参加)
⑭池の周りで子どもたちが遊ぶ。(新子、貴伊子、一平)

 これではBパート冒頭から、Cパートの半分までです。この全部を開始10時、終了18時45分予定という時間の中で消化しなければなりません。
 大変だ、などとも行っていられませんので、チーフプロデューサーことエイベックスの高谷さんからもらった「一番高いユンケル」をグイ飲みしつつ、粛々と収録開始。

①貴伊子の魔法に捉えられて、声が小さくなってしまった新子。時々大きな声を出そうとするのだけど、抗いきれない。ここは貴伊子のテンションの低さがすごくよく出た。
 新子と貴伊子がふたりきりになって息が詰まる場面。こういうときには何か環境音があったほうが、シーンと静まり返った感じを出せます。そこで、表で犬の名前を呼ぶ別の子どもたちの台詞を足すことにしてあったのですが、急遽、新子にこれを受ける台詞をいわせることにしました。
「ああ、クマっちゅうんじゃ」
 麻由子くんがこの台詞を微妙なニュアンスで表現して、黙り込んでるのも居心地悪いので、ついついしゃべってしまった感じがよく出ました。


②新子が自分の家に貴伊子を招くところ。まだ、気恥ずかしさが残って大声出してのコミュニケーションがしづらいのだけれど、一応新子のテリトリーではあるので、新子の声は大きくなってゆく。さて、この場面の後半で、いよいよウイスキーボンボンの登場となります。小中学生の彼らの酔っ払った芝居はどうなるのか、乞うご期待。

 ベテラン野田圭一さんの待ち時間が少し長くなってしまってるのですが、こちらは忙しくてお相手を全然できずに申し訳ありませんでした。その分、喜多村さんがロビーでお相手してくれていたようで、感謝。
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