KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
2022年は積極的に更新していく心算です。

2016大阪国際女子マラソン展望

2016年01月30日 | マラソン時評
先日ガンで亡くなった、ジャーナリストの竹田圭吾氏がレギュラー・コメンテイターとして出演していた番組で紹介していた氏の言葉が耳に留まった。

「ジャーナリストは世論のエアコン」

あるいは「ジャーナリズム」だったかもしれない。熱くなり過ぎた世論に対しては、別の見方を提示することでクールダウンを図り、誰も目を向けないことは温めて多くの人に知らしめる、そんな主旨の言葉だったと記憶している。長い間開店休業状態で、「再開宣言」ばかりを繰り返した拙ブログ。五輪イヤーである2016年を迎えてどうあるべきかを考えていたが、果たすべき役割が見えてきた。いや、たかだか1日の閲覧数が100前後のブログに役割も何もないが、自分が「書くべきこと」が見えてきた。

冷え切ったマラソン界を少しでも温めるような事を書こう。

2大会連続して五輪で入賞さえ逃している女子マラソン。これを温めようと思ったらガソリンを散布して火炎放射器を発射するくらいでないと困難だとは思うが、かつては国際マラソンの前日には必ずアップしていた展望記事を久しぶりに書いてみるか。

リオ五輪の代表を決める大会である、大阪国際女子マラソン。3人の代表枠のうち1つは昨年の北京での世界選手権で7位に入賞した伊藤舞が確保している。あと2つを決めるレースではあるが、かつての大阪に比べると顔ぶれは寂しい。

昨年まで3大会連続優勝を果たし、「ガメラ」の名前で人気も定着していたウクライナのハメラシュミルコが昨年、ドーピング検査で陽性が発覚して資格停止処分を食らった余波だろうか。海外招待の顔ぶれも寂しい。韓国の金成恩という名前を、刈り上げデブの人と空目してしまった。はっきり言って、今回は外国人の優勝は「ありえない」と断言していいかとゴーマンかまそうとしたが、九電工所属のケニア人ランナー、セリー・チェピエゴがいた。自己ベストは2時間26分台といって侮れない。大幅自己ベスト更新は十分ありえる。

対する日本勢は、事実上、長年「長距離の女王」だった福士加代子とロンドン五輪代表だった重友梨佐との一騎打ちか。「爆走娘」と呼ばれて、レース後のコメントで笑わせてくれていた福士も今年で34歳。若いスピードランナーがこの数年次々と引退していく中、長きに渡って競技を続けてきた彼女も、3年前の世界選手権モスクワ大会のマラソンで銅メダルを獲得してからは故障で活躍が出来なかった。しかし、昨年のシカゴで健在ぶりを見せた。どれたけ力が戻っているか。対するは重友。4年前の大阪で独走優勝でロンドン五輪代表に選出されるも惨敗、以後低迷したものの、昨年の大阪で復活。選考に関しては物議を醸したものの、世界選手権の日本代表に選出された。この2人を中心に高速レースが展開されることを期待しているが、はたして。あとは、昨年のマラソン大賞で新人賞に選出した竹内理沙がどれだけやるか。

むしろ、「ネクストヒロイン枠」としてエントリーしている大学生ランナーの中に、八幡浜高校出身で大東文化大学の宇都宮理恵がいることに注目している。女子マラソンの中で、最も「若手の登竜門」の役割を果たしているのが大阪であるが、初マラソンいきなり代表のシンデレラ・ガールとなれば面白いがなと思いつつ、彼女の卒業後の進路を調べたら、なんと、僕の勤めている会社ではないか!!

もう決めた。明日は彼女を応援しよう。鈴木亜由子と一緒にリオへ行ってくれ!

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