かながわ平和運動推進委員会

神奈川県高等学校教職員組合の平和について考えるブログです。

「集団自決」軍命削除に抗議 3500人、撤回要求                 琉球新報 6/10

2007-06-12 15:14:00 | 沖縄の歴史と現代
 文部科学省の高校教科書検定で沖縄戦の「集団自決」記述から日本軍の関与が修正・削除されたことに抗議する「6・9沖縄戦の歴史歪曲(わいきょく)を許さない!県民大会」(同実行委員会主催)が9日午後、県庁前の県民広場で開催された。平和団体や労組、住民など3500人(主催者発表)が参加。「集団自決」を体験した高齢者も姿を見せ大会を見守る中「子どもたちに沖縄戦の実相を伝えよう」と文科相や首相、県知事、県議会議長あてに検定意見の撤回を求めた決議と3項目からなるスローガンを採択した。15日に同実行委代表が文科省などに要請行動を行う。
 大会では、実行委共同代表の高嶋伸欣琉球大教授が情勢を報告し「今回の検定は明らかに歴史の事実を歪曲した改悪。十分、記述の正誤訂正を要求する根拠はある」と説明。「(19)82年に『住民虐殺』の記述が削除された時も県民の怒りの声で政府が検定意見を撤回した前例がある。勇気を持って今回も撤回へ取り組んでいきたい」と呼び掛けた。
 会場には若い世代の姿も見られた。沖縄戦体験者と対話を重ね、戦争を語り継ぐ活動をしている「虹の会」の赤嶺玲子さん(24)、北上田源さん(25)、榎本真弓さん(20)は「文科省の担当者は一体どれくらいの体験者の話を聞き、資料を参考にしたのか。苦しい戦争体験を語ってくれた人の思いを裏切ることになる」と今回の検定に抗議。「沖縄戦の真実を知りたいという気持ちは多くの若い世代の意志。真実を知る権利を奪わないでください」と訴えた。
 社民党県連、社大党、共産党県委、民主党県連の各代表や労働団体、民主団体の代表もあいさつ。最後は全員で「頑張ろう」を三唱し、国際通りをデモ行進した。実行委事務局の高教組によると、検定意見撤回を求める署名は高校生も含めこの日で1200件超集まった。