かみなり

心臓に人工弁を、耳に補聴器をしている昭和23年生まれの団塊世代です。趣味は短歌です。日々のよしなしごとを綴っていきます。

世の中主役ばかりでは回っていかない

2018-09-17 16:44:05 | ブログ記事
いま「今朝の記事」にコメントいただいて思ったのだが、

世の中は、主役はもちろん必要だが、

主役だけでは回っていかないということを思った。

その意味では、樹木希林さんは名わき役であられたと思う。

いただいたコメントでは樹木さんと吉永小百合さんの出演された「夢千代日記」について書かれていたが、

吉永小百合さんの美貌は誰もが認めるところであるが、

しかし、樹木希林さんの演じる名脇役がいなければ、吉永さんも引き立たなかったと思う。

女性であれば、誰でも引き立てられる主役につきたいと思うところであるが、

しかし、

主役ばかりだとドラマも成り立たないし、実人生でも世の中が回らない。

これは、主役が偉いとか脇役はつまらないとかいう問題より先に、

世の中、そういうふうになっているということだ。

そして、面白いところは、必ずしも主役を張る人が幸せになるとは限らないということ。

美人薄命という言葉がある通り、

美人は病弱であったり薄命であったりするのが世の常だが、

必ずしも薄命でなくても、

必ず、美人=幸せとはならない。

まず人に妬まれることが幸せへの足かせになる。

主役になれない人達は、それだけで僻んでしまいそうになるが、

しかし、人を妬んだりせずに、

引き立てるというお役目を淡々と担っていれば、

必ず神様は何らかのご褒美をくださるのではないだろうか。

私は、脇役の立場の人達は賢明になれると思う。

これは知能指数がどうのこうのという尺度ではなく、

主役の座に座らないがために気づかせていただける役得のようなものかもしれない。

その結果、その賢明さが身を助けるのである。

もともと賢明だった樹木希林さんは、こういう世の中の仕組みに早くから気づき、

脇役のお役目を立派にこなされていたと思う。

その役目を淡々と担っていられたからこそ、

万人が樹木さんに、より好感を抱いたのではなかったろうか。

*

★脇役に脇役なりの喜びはありて脇役たのしみし人

★主役張る人を引き立てやれる人ただそれだけでその人女神

★幸せは主役になれる人だけでなきこと教へてくれし人死す

★舞台にも主役脇役必要で演じ切りたる人みなヒロイン

夫婦の形

2018-09-17 03:52:07 | ブログ記事
15日に亡くなられた樹木希林さんの続きです。

樹木希林さんのお連れ合いは、内田裕也さんというロックシンガーだった人らしいですが、

希林さんと裕也さんはずっと別居されていたらしいですね。

お若いころは、裕也さんが離婚届を出して、裁判で希林さんが勝訴したのでしたね。

そんな関係のご夫婦であったのに、

このたび希林さんが亡くなられて、

裕也さんは大きなショックを受けて公に出られる状態でないとネットのニュースは報じています。

このご夫婦は、どういうご関係だったのでしょうね。

非常に興味がそそられます。

表面的ないざこざとは裏腹に、実はお互い深く愛し合っていられたのではないかと推察します。

夫婦の真の姿は外からはうかがい知れないものだと思います。

この夫婦関係を死ぬまで貫いた希林さんは、懐の深い人だったとも感じました。

人の一生はお棺の蓋を覆ってから定まると言われますが、

そういう意味では、希林さんの人生は大成功だったのでしょう。

最期はご家族に看取られながら亡くなられた希林さんは並外れた果報者でもあったと思います。

あやかりたいものです。

*

★暴力を振るはれそれに耐えし人死後その連れ合ひにいたく惜しまる

★その夫(つま)に離婚届を出されしが勝訴せし人死ぬまで妻で

★子をなして孫も授かり添ひ遂げし人らどこから見ても完璧

★その生の仕上げのやうに死はありて家族に囲まれ死にし人はも