かみなり

心臓に人工弁を、耳に補聴器をしている昭和23年生まれの団塊世代です。趣味は短歌です。日々のよしなしごとを綴っていきます。

これも遺産争い?

2018-09-26 03:40:26 | ブログ記事
母が亡くなるまでは、母に優しくしてもらいたくて、

せっせと義姉たちにお土産をもって実家に帰った。

が、いっこうに優しくしてくれるわけでなく、

世話はまったくと言っていいくらいしてくれていなかった。

母が2階で一人で死んでいても、気づかなかったと思う。

私は、心の中に不満がいっぱいだったけれど、言わずに我慢していた。

で、母が亡くなると、その日のうちに母のものは勢いよく捨てられて、あっという間に母の部屋は空っぽになった。

そうしないと、人を家の中に入れられない状態だったことは否めない。

が、私が直後に「母の持ち物を確かめに帰ります」というと、

義姉は「決算の時期なので帰ってこないでください」と。

それで仕方なく、四十九日まで帰省しなかった。

四十九日に帰省すると、ものの見事に母のものは消えていた。

母の寝ていた部屋には甥のベッドが置かれてあった。

母の使っていた机は義姉が使っていた。

義姉の住んでいる3階は、そのまま義姉たちの物がいっぱいのままで・・・。

大工さんが入って、部屋は見違えるようにきれいにはなっていた。

が、私にすれば、母の思い出の品を仕分けしたかった。

義姉には私の母のものはすべてゴミだったかもしれないが、娘の私にはそうではなかった。

それで、私も少し意地になった。

義姉は私が簡単に遺産放棄すると思っていたようだったが、

私は税理士さんに、放棄してしまうと実家がなくなるから、放棄したくないと述べた。

兄嫁の雇っている税理士さんは、「だから遺産相続は難しくなる」と言われた。

私からすれば、

母の生きていたころ、三食とも外食の義姉に、母はご飯も作ってもらえず、

母が入院しても、まったく病院に来てももらえなかった。

そんな人に、

母が亡くなったからと言って、そうやすやすと明け渡しくないという気持ちがわいた。

これも遺産争いというのだろうか?

母が亡くなってからも、

私が帰省しても、泊まらせてもらうわけでなし、

食事の心配をしてもらうでなしである。

私は義弟(夫の弟)が家族連れで帰省してきたら、泊めて食事をふるまうし、お土産の準備もする。

はるばる帰省してきた義理の家族には、それが当然だと思って、そうしてきた。

が、義姉には、その気は全然ない。

実家の屋上というか4階には私が娘時代に使っていた部屋があるが、義姉たちの物置化してしまっている。

兄が生きていたころは、兄が帰省した私を高知で一番おいしいレストランとか居酒屋さんに連れて行ってくれていた。

今の時代は、この兄嫁のやり方が普通なのだろうか?

それで、義姉は、私には財産放棄を迫るのに、

義姉は、もっと年取ったら、その実家に戻って義姉のお姉さんと暮らすという。

それで、私は言った。

「それじゃ私も自分の実家に帰ってこられるように不動産も放棄しません」と。

すると、今回帰省したときに、義姉は、

「私の実家は、嫁いだ者は嫁いだ先の人間になるのだから、何も分けないという考え方です」という。

私は、内心「あら、前回とまったく逆のことを言って」と思ったが黙っていた。

今回の言葉は、私に対する当てつけなのである。

私も、義姉が母の世話をしっかりしてくれていたなら、黙って放棄しただろう。

が、母の世話は、母が雇ったお掃除のおばちゃんに丸投げして、

母が家にいるときも母の食事の心配をしてくれたことはまったくなかったし、

お風呂は、兄嫁は自分が毎日水泳に行くので、そこで入るから沸かしたくないと

母がデイサービスに行くようになるまで、90歳の母を遠い銭湯に行かせていた。

お風呂の掃除が面倒だからと。

母が入院しても、まったく行かないで、洗濯物は毎日お掃除のおばちゃんが持ち帰って洗濯して届けてくれていた。

私が、「もう少し母に優しくしてくれない?」と頼むと、「できません」と。

母もわがままな人だったから、義姉も不満がたまっていたのだろう。

が、仮にも嫁いできて、別所帯とはいっても、

同じ建物に住んでいるのなら、もう少しなんとかしてくれないかと私は不満に思っていた。

父の法事のときも私たちが大阪から早めに帰って仏間の片付けをした。

法事が済むと、兄嫁は自分たちの食べた食器を一枚も洗わず3階に上がった。

山のような洗い物は大阪から帰省した私がした。

兄嫁にすれば、会ったこともない私の父は自分に関係ない人だったのだろう。

父は兄が結婚する少し前に亡くなっていたから、兄嫁は自分に法事の責任はないと考えたのだろう。

兄が気を使って、高級なワインをいっぱいお土産に持たせてくれたけれど、

私はなぜ一緒に住んでいる人がしてくれないのかとずっと思っていた。

それでいて、母が亡くなれば、遺産はすべて自分たちのものだと思うなんて。

それで、私もちょっと踏ん張ってみている。

世間では、これを遺産争いというのだろう。

*

★税理士にだから遺産の争ひは起こると言はれ起こしゐる吾(あ)か

★母の世話してくれざりし人になぜすべてを渡す必要ありや

★これがまあ遺産あらそひなのだらう嫁ぎしわれが譲らぬゆゑに

★平等は名のみで平等ならざるが日本の遺産相続らしき

★兄が今生きていませば妹のわれに気遣ひあらむと思ふ

★血を分けてゐぬ義妹(いもうと)は兄嫁に異物と思はれゐむとぞ思ふ

★親消えて実家も消えてゆくさだめありて女に家なき此の世

★実家とふ居心地のよき家消えることを気づかすその親の死は

★肉親は子と孫になりあんなにも愛してくれし父母兄彼の世