秋の味覚の1つに、栗があります。 あの、イガに包まれた独特の風貌の木の実は、焼いたりご飯に入れたりケーキに入れたりと、様々な方法で食されます。 ところで、栗って“種”はあるのかな? 野生の栗のイガを割っても、種らしい物は全く出てきません。 一体何処にあるのでしょう? 実は、クリの種は、イガを割って、殻を割った部分、つまり普段食べている部分なのです。 栗の種を取り囲む、「殻」は、実は「果実」です。 リンゴで言う、「食べる部分」が、栗で言う「殻」なのです。 そして、リンゴで言う「皮」が、栗で言う「イガ」です。 なんとなく、「種」のイメージと違うので勘違いしやすいのですが、栗にもチャンと種はあるのです。
ちなみに、栗の花は、雄花(おばな)と雌花(めばな)と言い、オシベのある花とメシベのある花が違います。 つまり、1つの木に2種類の花が咲くわけです。 雄花は、黄白色の穂のようになっていて、臭いが強く、柳のように垂れ下がっています。 そして雌花は、その根元でひっそりと咲いています。 種子は、通常3個で、イガの中で押し合っています。 太った半月型の栗と、平べったい栗があるのは、半月型の栗が、内側の平べったい栗を押し潰しているからなんですね。