kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ヒトラー 最期の12日間

2005年08月09日 | 年間ベスト3
日時:8月8日
映画館:サロンシネマ
パンフレット:B5横版700円

■ナチス狂気の内幕
第二次世界大戦を巡る事件の中で、ベルリンの攻防戦とナチスの崩壊は私にとってもっとも興味深いものの1つなだけに、この映画が劇場で観れるとは!

面白い映画です。歴史的事実を知っているとね。結末は破滅あるのみ、関係者の生死も分かっているのに、ぎりぎりと神経を削るかのような展開が続きます。(子どもを巡る2つのエピソードは、あまりにも辛い。)

裏を返せば、歴史的な背景説明なしに、ほぼ史実だけをどんどん追って行くので、ある程度の知識が無いと憔悴したヒトラーがわめき散らす映画にしか見えないでしょうね。何しろ劇中、重要な役どころがヒムラーではなく、フェーゲライン少将。(フェーゲラインって誰?と思う人は、映画を4分の1くらい楽しめない・・・。)

■大崩壊
描かれる内容を巡って賛否両論があったそうですが、あの状況で絶望、裏切り、忠誠、英雄的行動、自滅・・・もうありとあらゆることが起きたのですから、これ以上盛り込んだらドラマが散漫になったのでは?あとはミニ・テレビ・シリーズしか無いって気がします。(ハンナ・ライチュのフライトはさわりだけだし、ムッソリーニの処刑の件は割愛。逆にルーズベルト死去が描かれていないと思ったが、4月12日のことだった。)

ブルーノ・ガンツは予告編で観た時、太りすぎと思ったけど、総統が憑依したかのような見事な演技。マグダ・ゲッベルスの演技も凄い。(私なら“あの”後、1分たりとも生きたいとは思わないな。)ユンゲを演じたアレクサンドラ・マリア・ララは古典的な美人。今後、もっとお目にかかりたいタイプ。

ところで、ソ連の国策映画「ヨーロッパの解放 ベルリン大攻防戦」の国会議事堂白兵戦での1シーン1ショットは、凄い迫力だった。「史上最大の作戦」の自由フランス軍の1シーン1ショット戦闘の影響を受けたのかな?

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